「探し人の名前は、
「お前の決意はわかった。だが、お前は俺の事をどう思っている。それが聞きたい」
聞いてたのかな?
お返事出来ないって言ったばかりなんだけど?
「だから、話聞いてたの? 返事出来ないって…」
「それは、婚姻に対しての返事だろう。俺自身への気持ちを聞いているんだ」
ナズナに詰め寄られてしまう。
詰め寄られた分後退するが、途中で手が滑って倒れてしまった。
「シャル!」
ナズナの大きい手が、あたしの後頭部を守るように添えられ、彼もあたしに覆い被さるように倒れる。
距離が近すぎて、あたしは両手で顔を隠した。
「シャル?」
「……好き」
ダメだ、言葉が溢れてしまった。
気持ちが抑えられない。
あたしは一気に、彼への想いを口にする。
「好き、大好き、愛しているの。カヅキの事も好きだった。でも、今好きなのは貴方なの! この気持ちは、貴方に婚約者が出来てしまうから、伝えるつもりはなかった!! お墓まで、もっていく、つもりだったのに…っ!」
涙が溢れる。
なんと情けない事か。
これで次期当主とは、お義父様も呆れ果ててしまう事だろう。
「シャル…」
ナズナが優しくあたしの手を退かす。
泣いているあたしに、彼は苦笑した。
「泣いている姿も美しいな、お前は」
「それ…っ…褒め言葉じゃ、ないから…っ!」
あたしの涙を彼は舐めとる。
他の男の人にされたら悍ましいのに、彼にされるのは嫌じゃない。
本当に、心から彼を愛してしまった。
「シャル、キスしてもいいか…?」
熱っぽい視線が、あたしを射抜く。
あたしは目を閉じつつ、彼に言った。
「…ちゃんと婚約者になるまでは…これ一回で我慢してね…」
柔らかく、温かいものが唇に触れる。
前世でもした事がないファーストキスを、彼に捧げた。
◆◆◆
今日は流石に家に帰ると、屋敷までナズナを送ってから転移でテスタロッサの家まで戻ってくる。
あたしはそのまま自室に入り、ベッドに突っ伏した。
やってしまった…。
何で自制できなかった、あたし。
感情を制御する訓練は積んでいたはずでしょう?
何のための訓練だったの、あれ。
馬鹿か。
恥じ入る思いで、あたしはベッドから顔を上げられずにいた。
「お嬢様、お帰りですか?」
扉をノックされた後、ターニャが顔を出す。
どうやら、お義父様と視察から戻ったようだ。
ベッドに突っ伏したあたしを見て、彼女は苦笑したようで、様子を問いかけてくる。
「どうされました、お嬢様。お召し物が汚れますよ」
「地面に寝転んだから、もう汚れてるわよ…」
あたしの横に来たターニャは、背中についた土埃を払うように、軽く叩いてきた。
「一体どうされました。ナズナ殿下と何かありましたか?」
「ターニャ…ううん。今だけは長谷川と呼ばせて。長谷川、あたし、次期当主失格かもしれない…」
その言葉に、ターニャはあたしの肩に手を置く。
彼女の手が優しくて、あたしはまた泣きそうになった。
「ナズナ殿下に、愛していると言ってもらえたの。でも、あたしは元々平民じゃない。だから、身分が違いすぎると、理由をつけて断ろうと思っていたの。思っていたのに。感情が溢れてしまった! あの方に、あたしも愛していると言ってしまった! 何のために、感情を抑える訓練をしていたかわからないじゃない!」
「お嬢様。ここは、篠原の家ではございませんよ」
ターニャの言葉に、あたしは顔を上げる。
「篠原の家ではないのです、お嬢様。お嬢様が感情を抑える必要も、ここには無いのです。それに、旦那様も後を継がせるために、お嬢様を引き取ったわけではございません。お嬢様が幸せに暮らしていけるのなら、殿下に嫁ごうが、後を継ごうが、旦那様にとってはどちらでも良いのです。お嬢様、ここにはお嬢様を駒として扱うような輩は、一人もいないのです。お嬢様の感情のまま、幸せになって良いのですよ」
「…そんな事、許されるの? あたし、そんな事していい人間じゃ…宮塚だって、殺したのに…」
いいえ、とターニャは力強く否定した。
「お嬢様が幸せになれない世界など、間違っているのです。それに、身分がなんですか。今のお嬢様はテスタロッサ家当主、ベルファ・ジェイド・テスタロッサの一人娘です。お嬢様の礼儀作法に敵うご令嬢は、この世界において一人もいません。
彼女はあたしの頬を優しく撫でてくる。
あたしは心地よくて、目を閉じた。
「私も、お嬢様を娘のように思っているのですよ。だから、幸せになってください」
「…うん。ありがとう、長谷川…」
iPhoneの予測変換がクソ過ぎて、指が痛くなるんじゃが
あと打ち間違いも酷すぎて拍車かかるんじゃが
ストックが8月に入ったんだが
スクロール大変すぎて
そのうちどこか間違って削除しそうで
怖いんじゃが…
そしてナズナの脳内キャラボが江口拓也さんに
固定されつつある…何様自分
あと運営さんに注意されたので、タグ消しまくった…すんません…
バンされそうで怖い…