転生お嬢様、2度目の人生も頑張ります!   作:桜舞

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69.ギルドに来ました

何回も、各企業のお偉方との会談で使っていたから、行き慣れているというのもあり、楽しめなかっただろうが。

 

まぁ[私]は、取り繕うのがうまかったから、そんなことおくびにも出さず、上手くやったんでしょうけど。

 

チラリと横目でローゼヴィッヒを見る。

あれから仲良くなったクラスメイトに囲まれて、談笑していた。

 

あの後、寮の部屋へ一緒に戻ったナズナの言葉を思い出す。

 

「ローゼヴィッヒという名前の人物は、確かにヴァリエール家の者だそうだ」

「嘘でしょ…?!」

 

あたしは驚いて、若干大きめの声を上げてしまった。

ナズナも腕を組み、難しい顔をしている。

 

「詳細はまだ聞けていないが、当主であるユリウス・モルガナイト・ヴァリエールから返答が来た以上、信じる他ない」

「あの子、普通じゃない。あたしの魔力探知を弾いてきた。あたしと同じか、それ以上の力を持ってるかもしれないわよ」

 

あの仕事出来ない神め。

余計な事しでかしたんじゃないでしょうね?

 

「まぁ、戦力的には良い事だと思うけど。彼が騎士団に入ってくれれば、安泰じゃない?」

「ヴァリエールの家は文官だ。それに、ユリウスに息子はいない。あれが跡を継ぐだろう」

 

それは残念だ。

騎士団に入ってくれたら、ダーカンさんも喜んだだろうに。

 

なんて回想していると、ナズナに肩を抱かれる。

 

「ほら、もうそろそろ順番が来るぞ」

「あ、うん」

 

見ると、カウンターに置かれた水晶に生徒達が手を置いていた。

あれで魔力を測定するようだ。

それによって、ギルドカードのランクが決まるみたい。

 

「次の方ー」

 

ロングの白髪に、赤い目の受付の女性があたしを呼ぶ。

あたしはカウンターに近寄り、水晶に手を置き魔力を流した。

途端、水晶が光り輝いて何色にも変色した後、割れた。

周りがざわついているが、あたしも今何が起こったのかわからず、困惑する。

 

「シャル、お前何をした?」

「いや、魔力流しただけでこうなったんだけど」

 

ナズナに尋ねられるが、あたしも何が何だか分からない。

首を傾げていると、受付の女性は新しい水晶を取り出してカウンターの上に置いた。

 

「まぁ、貴女は保留ということで。はい、次の方ー」

 

あたしの後ろにいたナズナが手を置き、魔力を流す。

紫と黒に光り、文字が浮き上がった。

 

「SS?」

「魔力ランクがSSランクなんだろう。一般常識なんだが、レイラから教えてもらっているだろう?」

 

その問いかけに、あたしは首を縦へ振る。

レイラさんから教えてもらったのは、国内外の歴史とこの世界の常識だ。

常識を教えてもらっている時、この国では魔力の値でランクが決まる、というものがあった。

魔力のランクは、低ランクからF・E・D・C・B・A・S・SS・SSS・Zの順に並んでおり、Zランクは千人に1人の逸材として、国の保護対象になるらしい。

別にランクが低いからって差別の対象にはならないし、たまに魔力がない子が生まれるらしいが、お互い助け合って生活していると聞いた。

確か、歴史上の聖女様も測ってはいないがZランクだった可能性が高いとか何とか、カーン先生が言っていたような気がする。

 

多分、水晶が映した色は、その人の属性の色だろう。

ナズナは、雷と重力の二属性持ち。

その色が水晶に出たんだろう。

 

次々と測定されていき、ローゼヴィッヒの番になる。

 

「っ、きゃ…っ!」

 

彼が魔力を流した途端、あたし同様水晶が割れた。

か細い声で悲鳴を上げる彼に、多少の違和感を覚える。

その違和感を探る為、ローゼヴィッヒに近付こうとしたが、先程の受付の女性が二回りほど大きい水晶を持ってきて、割ってしまったあたしと彼を呼んだ。

 

「これ、すっごい古い水晶なんですけどね。Zランクまで測れるって言われてるものなんですよ。はい、手を置いて魔力流してもらえます?」

 

あたしはローゼヴィッヒの方を見る。

彼もこちらを見ていたので、お先にどうぞとジェスチャーした。

 

ローゼヴィッヒは意を決したのか手を再び水晶に置き、魔力を流したようで、水晶が赤く光った後Zの文字が浮かび上がる。

彼の属性は炎ということだろう。

そしてZランク。

やっぱり彼には何かある。

 

「はい、次貴女」

 

言われるがまま、あたしは水晶に手を置き、魔力を流す。

やはり色んな色に変色した後、Zと文字が浮き上がった。

 

「流石だな、シャル」

「褒められてる? それ」

 

褒めてるさ、とナズナはあたしを後ろから抱きしめてくる。

それを見て周りがざわめいた。

 

人前なので辞めて頂きたいのだけれど。

 

それを止めないあたしも大概だな、とため息を吐く。

 

「あ、あの。シャルロットさん」

 

ローゼヴィッヒがあたしに話しかけてきた。

少し警戒していると、彼はオドオドとしながら

 

「す、少し、お話、聞いていただけません、か…?」

 

と言ってくる。

あたしはチラリとナズナを見た。

彼も警戒はしているが、その目を見るとあたしとは意味が違う、もののように見えるんだけども、なんで?

 

「うちの婚約者に、何の用だ」

「ナズナ!」

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