レーザー銃の傭兵とダボールスナイパーな人形 作:ジャック・アヴェンダドール
プロローグだけで四話…長いなぁとは思いますがお付き合い下さいませ。
ジョセフとピリアが自己紹介を済ませた時、不意に扉が開けられる。彼らがそちらの方を見ると、そこには居てはならない存在が居た。
黒髪の長いサイドテール、白黒の服装、色白の肌、紫色の目。どう見ても鉄血のハイエンドと思える人が入ってきたのだ。
咄嗟に懐に忍ばせていた拳銃を構えて警戒する。
「鉄血のハイエンド⁉︎」
「待って待って待って!確かにハイエンドだけど、あたしは敵じゃないよ!」
「どういう事だ」
「今はグリフィンの捕虜で武器が使えないから!それとこれを届けに来たんだけど……」
そう言って出された物はIOPに持っていかれた武器の一つ、F2000だった。何故彼女が自分の武器を持っているのか、ジョセフは訝しんだ。
だが渡されたF2000を見ると色々改造されていた。
具体的にはボルトが射撃時に動かなくなっていたり、コッキングハンドルがそれなりに頑丈になっているが、それ以上に改造された部分があった。
それは、マガジンがエネルギーパックになっている事。つまりこのF2000はレーザーを撃ちだす銃に改造されたという訳だ。
「レーザー銃……まさか⁉︎」
「そう!鉄血の下級人形に使っているレーザー技術をこれに入れてみたら意外とハマっちゃった。あ、これ予備マガジンとエネルギー補充機!」
「なんでこれを作った?」
「趣味!」
「趣味⁉︎」
鉄血のハイエンドのまさかの理由に思わず、おうむ返しになるジョセフ。だがこのF2000は欠点をカバー出来ているのも、また事実なので受け取っておく事にする。
「そうそう。まだ改造出来ると思うから鉄血のパーツは出来るだけ回収しておいてね!」
「あ?それって共喰い……」
「いーや気にし無い!結構楽しいから!あ、私はアーキテクトだよ!」
「唐突だなおい。あぁ俺はジョセフだ。んでそっちのが」
「ダボールスナイパー、ピリア・タージスです」
「ジョセフにピリアだね。よろしく!今日はもう時間だからグリフィンに帰るよ。ちょくちょくコッチに来るから、その時にパーツを貰って改造するよ!じゃあね!」
アーキテクトは何処かに去って行った。
アーキテクトが何処かに去った後、2人はため息をついた。
「なんだったんだ?アレは……」
「さぁ、まぁ悪い奴じゃ無いとは思うけどね」
「しっかしこいつは……まぁ使えるみたいだし使ってみるか」
「エネルギー確保が難しいけど大丈夫?」
「戦場での機械の解体は何時もやっている。問題は無い」
アーキテクトが置いていった銃と装置一式を見て、唖然とする2人だった。
その日の夜、ジョセフは別の問題に直面していた。それは寝室の問題だ。
いくら人形といえど相手は女の子、別の部屋の方が彼女にとって良いとは思ったが寝られる場所がこの寝室以外無いという事に今気づいた。
「しまった……ベッドが一つしか無ぇ」
「私は別に床でいいよ?ほら、スリープに入れば感覚なんて関係無いし」
「とは言ってもだな……俺は今日は向こうの部屋のソファで寝るから、あんたはそのベッドで寝な」
「いやいや、だったら私がソファで寝るよ。傭兵は身体は資本だよ?人形よりも崩れやすいんだがら」
「シュルクで包んじゃえば楽だ。つーことで俺は寝るわ。おやすみ」
「あ、ちょジョセフ⁉︎」
言うや否や寝室を出たジョセフ。寝室に強引に残されたピリアは呆然としている。
「まぁ…うん。寝ますか」
そう言って彼女はベッドの上に寝転がり、スリープモードに移行した。
最初の部屋に来たジョセフはレーザー式F2000を見る。見た目は本当にF2000なのだが中身が全然異なる事に未だに違和感を覚えていた。以前のように片手で構えると、より構え易くなっている事に気付いた。
具体的にはトリガー付近のロワーレシーバーが変わっており、ピストルクリップのような形状に変わって片手でも安定して狙えるようになっている。
「すげぇな……」
思わずそんな事を口から漏らすジョセフは、暫く眺めた後、銃をしまってシュルクを取り出して身を包み、ソファの上で横になった。
こうして色々な意味で慌しい1日は幕を閉じた。
2人にはどんな事が待ち受けているのか、この時、それは誰も知らない。
という事でここからある意味本格的にレーザー銃の傭兵とダボールスナイパーな人形が始まる……筈です。
余談なんですが、章分けはCahpter形式とSTAGE形式を合わせようとか今考えていますがどうなんでしょうか?