レーザー銃の傭兵とダボールスナイパーな人形   作:ジャック・アヴェンダドール

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ジョセフのレーザー銃についてのお話です
ついでに武装強化役その2の紹介もします
この作品でパワーアップする時に出てくると思います


レーザー銃

 強盗犯を増援隊に引き渡した後、店主の爺さんの話を聞く事にしたジョセフ。アーキテクトが寄越した銃の事をよく知っているらしく、それを聞こうとしたのだ。

 

「それで、この銃があんたしか作れないってどういう事だ?」

「この銃に付けられているレーザーモジュールはわしが開発したものじゃ」

「あ?あんたは何者なんだ?」

「それよりも先にお前が何者なんじゃ」

「俺は個人の傭兵をやっている。ジョセフだ」

「個人の傭兵?それにしちゃ、えらい別嬪さんな人形を連れているようじゃが?」

「色々あって、俺のとこにいるだけだ。気にしないでくれ」

 

 ピリアの方に顔を向けると少し顔を赤くしていた。多分言われた事が無いのだろう。隠すかのように入り口の方へ向けてしまった。

 

「んでだ。あんたは一体…」

「わしは元々鉄血の開発部門に居た。主に兵器製造方面をな」

「兵器製造?人形用の武装か?」

「そっちが中心じゃがな、わしがやってたのは主に人間用の武装だ」

「人間用だと?」

「そうじゃ、人形用に作られた武装を人間がそのまま使えるように武器単体で売るという算段はあった」

「だが今までにそんな物を持ってる奴を見たこと無いんだが?」

「そりゃそうじゃろ、何せ凍結されたプロジェクトじゃしのう。そんなもの作るよりかは人形ごと売っちまった方がコストが安いと踏んだんじゃろ」

 

 1人でにうなづきながら話す老人。当時の鉄血の技術力を詰めた武装が発売されていたら、今頃他のPMCもジョセフも、もしかしたら最初からレーザー銃にしていたかもしれない。そんな事を思いながら話を続ける。

 

「それはそれで凄い話だな……だがアンタしか作れないってのは?」

「あのプロジェクトは悪用されないようにロックが掛かっているんじゃよ。人形には解けない仕様でのう、一度やろうとしたら強制停止と過負荷を引き起こすウイルスを人形に植え付ける代物じゃ。それも人形を停止させたら今度はメインサーバーを壊すようにするようなタチの悪い物をな」

「つまりそいつを開けようとした人形は必ず死ぬと」

「人形だけじゃなく恐らく同じ会社の人形、全員じゃ」

 

 アーキテクトはアレで人間だった? いや、そんな事は無い。機械特有の表現が混じっていた。ではどうして鉄血の人形は滅んで居ないのか? ジョセフの疑問は一気に湧いて出てきた。

 

「じゃが、お前もしっておろう?蝶事件でわしらは殺されたかクビになった」

「クビになったって……鉄血の職員は漏れなく死んだと聞いていたが?」

「運良く、敷地内に居なかっただけじゃ」

「そう言うことか」

「それよりも気になる事があるんじゃが」

「なんだ?」

「さっきから妙に人形に拘っておるのう……もしかして、そいつを作ったのは人形か?」

 

 内心しまったと焦るジョセフ。色々気になる事が多すぎて、話題が偏ってしまったようだ。ここまで来たらいっその事、話してみるかと考える。何せこの爺さんは元々鉄血の技術者。全て話して疑問を晴らす方がいいと思った。

 

「はぁ……そこまで分かったなら白状する。この銃を作ったのは鉄血のハイエンド、それも蝶事件の後に作られたモデルだ」

「ほう?人形があのコードとトラップを破ったと言うのかね?」

「どういう手段なのかは知らん。だが事実だ」

「それなら、その銃をわしに渡して欲しい」

「何をするつもりだ?」

「どれ、どこまで出来てるか見てみたくてのう」

「分ぁったよ、ほらよ」

 

 銃を渡した直後、目の色を変えてフィールドストリップしていく。そこは腐っても技術者、という事なのだろう。3分程で簡単にバラせる所は全部バラした。その後、一つ一つのパーツを見てみると、ふと呟いた。

 

「ふむ、まだまだ甘いのう」

「んぁ?」

 

 思わず間抜けな返事をするジョセフ。

 

「レーザーエネルギーの効率が悪すぎる。どれ、強盗を追い払った礼とは言わんが、ワシが少し手を加えてやろう」

 

 爺さんは何処かに行ったかと思ったら、様々な道具を持っていて加工を始める。その間、暇なのでずっと放置気味だったピリアの方に話しかける。

 

「悪りぃピリア、あの様子じゃまだ掛かりそうだ」

「今度、ゆっくり教えてね?」

「あいよ」

「それよりもジョセフ、コレを見て?」

 

 ピリアが指さした先には古い充電器と値札らしき物があった。だが、そこに書かれていた値段は現在のグリフィン管轄区での共通通貨であるコインではなく、“€”と書かれた物だった。

 

「なんだ?これ」

「んーコレ確か第三次大戦前の通貨だった筈だよ」

「…つーことは例の店っていうのは」

「ここの事だよね」

 

 他のラインナップを見てみると、古い物が多くあるという印象があったが、所々鉄血にありそうな物があった。だがどれもコインではなく、過去の通貨のみの取り扱いだった。

 

「でもどうして何だろうね?」

「何がだ?」

「コインで扱わないの。そっちの方が良いに決まってるのに」

「売る相手を絞ってるんじゃねぇか?少なくとも地元民は買えないだろ」

「そういう物なの?」

「多分な」

 

 品を見ていっていると、店主の老人に声を掛けられた。

 

「おい、坊主!出来たぞぉ!効率を上げて装弾数を倍にしたぞ!」

 

 銃を手渡され、軽く見てみるが違いが分からない。ジョセフはレーザー光学には疎い為、分かる筈も無かった。

 

「何も変わらないようだが?」

「素人には分からんよ。無論、こいつを作った奴にもな」

「そういう物なのか」

「あぁ、そうじゃそうじゃ一つ伝言をしてもらおうかの?」

「伝言?」

「鉄血の人形じゃろ?それだったら『マッコイのブラックボックスは開けられない』と言えば分かる筈じゃ」

「分かった。っとと、名前はマッコイで良いのか?」

「それ以外に名乗っとらんじゃろ」

「それもそうだな。じゃあ、今度ここのを買いに来れるようになったら来るわ」

「そうじゃのう……今度はその人形を作った奴を連れてきてくれ。無理だとは思うがな」

「期待しないで待ってくれ。んじゃ、失礼」

 

 ジョセフがピリアに呼びかけて外に出ると、マッコイは1人考えていた。ある意味で孫が出来たかと。呑気な事を考えながら、店を閉める準備をし始めた。




レーザー系の武器ってIOPは作ってないなーと思い出しました
まぁ大陸ではめっちゃレーザーブッパする子がいるらしいですけど
この作品では鉄血製の人間用武装はジョセフ以外に使用者が居ない(人形用の装備とは別)という設定で行きます……大丈夫なんだろうか?

あ、言い忘れてましたけど一応ジョセフ達は著作権フリーです。
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