仮面ライダーオロチ   作:御剣龍也

2 / 19
どうもご無沙汰しております。
今回はクラス内でのお話です。次回くらいには召喚できるかな?


日常

「逃げろ!ハジメェ!」

「でも!」

 

身長185センチメートルを超える大柄な青年が、ハジメを守るために立ち上がる。その視線の先には、亀のような見た目の異形、ワニガメネオが大きく仰け反っているのが見えた。

 

「ぐおおあああ!!」

 

ワニガメネオは仰け反った反動で口から大量の礫を放つ。それを青年は巨大な大剣でなんとか防ぐ。

しかし明らかに手数が足りていないうえ、すでにぼろぼろだった体は思うように動かず、次々に被弾していく。

 

「死ぬなよ!ハジメェエ!!」

 

その後ろ姿が、ハジメが見た青年の最後の姿だった。

 

 

「剛さぁァァああん!!」

 

 

______________________________

 

 

 ハジメはぼーっとしながら通学路を歩いていた。ついこの前では想像もできなかった平穏な日々。その中をぶらぶら歩くのが、今のハジメのちょっとした楽しみだったりする。まあもちろんその歩みはとても遅いので、よく遅刻ギリギリになったりすることはしょっちゅうなのだが。

 

「ハージメ!」

 

唐突にビョンと莢が背中に飛び乗ってくる。ハジメはそれを軽く受け止め、そのまま、つまりおんぶしたまま歩き続けようと、

 

「わー!恥ずかしいからおろして!」

「飛び乗ってきたの莢さんの方じゃないか…。」

 

全く、と呆れながらハジメは彼女をそっと地面に下ろしてやる。ブーブー文句を言ってくるのを諌めながら、ハジメはふと空を見上げた。晴天ではないものの、いい天気の部類に入るであろうその景色を心に刻む。

 いつもと変わらない日常。ハジメはそれを噛み締めていた。

 

 ……のだが、

 

「南雲君おはよう!今日もギリギリだね!」

「…おはよう白崎香織さん」

 

彼女のせいで色々と台無しである。

 

 白崎香織。一言で表すなら完璧超人、と言ったところか。顔良し頭よし性格よしの三拍子が揃った彼女は、学校内で2大女神という称号を得ている一人だ。

 これだけ聞けば、彼女に挨拶をされて嫌な気分になる理由はないと思うだろう。しかし、彼女には、とある欠点がある。

 

それは、ストーカー癖だ。

 

 なぜか知らないが、ハジメはそれのターゲットにされており、とにかく迷惑していた。どこへ行っても現れる彼女にノイローゼになったことすらある。

 

さらに…、

 

「おはよう莢ちゃん」

「おっおはよう白崎さん」

 

 今の莢の態度からもわかるように、香織は莢に対してのみ態度を急変させるのだ。表情は変わっていないが、瞳は嫉妬、怒り、妬みなどの感情をごった煮にしたような光を宿しているのがわかる。

 と、まあ香織はハジメにとって関わり合いになりたくない人物の一人なのだ。

 ちなみに今日またストーカー行為をされたら証拠写真とともに交番へ直行するつもりでいる。

 クラスメイトたちからの的はずれな怒りと嫉妬の眼差しを軽くいなしつつ、そそくさと香織から離れる2人。自分たちの席へ避難すると、そこに3人の男子生徒がやってきた。

 

「よう南雲。相変わらず女神にちやほやされやがって。」

「全くだぜ。俺にもちょっとくらい分けてくれよ。」

「こっちにゃ女っ気一つもないってのによー」

 

そう言ってくるのは、近藤礼一、斎藤真治、中野良樹三人組だ。彼らは三大番長として親しまれており、友情と男気を第一に掲げている。見た目は厳ついし怖いが、迷子の母親を探したり、買い物帰りのおばあちゃんの手伝いをしたり、この辺りでは兄貴分として頼りにされていたりする。ちなみに持っている釘バットはウレタン性である。

 

「おはよう!3人とも。」

「…おはよう。」

 

二人は挨拶を返す。すると、礼一がハジメの方を向き、少し苛立ったように言った。

 

「んだよ。その腑抜けた挨拶は。剛さんに憧れてんならもっとシャキッとしろよな。」

「ッ」

 

その言葉にハジメは俯いた。この三人の中で、やはり自分は邪魔な存在なのだろうか。あの憧れの人の席にただ居座る自分などどうしようもないグズなのだろうか。イヤな考えが頭をよぎる。すると、今度は真治が口を開いた。

 

「あのことが抜けきってないのはわかるけどよ。剛さんがお前にそんな顔しててほしいとは思えねえんだ。礼一だって心配してんだぜ?」

「バッカお前!そんなこと思ってねーよ!」

「またまたー。」

「直樹!テメーもうるせー!!」

 

3人のやり取りに、ハジメは知らず知らずのうちに笑っていた。そうだ。この三人はそんな事を言ったり考えたりしない。それを少しでも頭によぎらせた自分が恥ずかしい。なぜならば、彼らは友情を重んじる超カッコいい番長で、ハジメの憧れの人の弟子なのだから。

 

(剛さん…俺は「席についてください!ホームルームを始めますよ!」

 

たった今、決意表明をしようとしていたハジメの出鼻をくじくような号令に、ハジメはカクッと肩を落とし、深いため息をついた。




はい、今回はここまでです。
勇者くんたちが空気に…。いや、大丈夫だ。次回からは大活躍するから。多分。
小悪党のうち檜山を除いた3人には格好よく番長になってもらいました。さて檜山くんはどうなるのかな?(黒い笑み)
カオリサンはハジメくんがから見ると、すごくたちの悪いストーカーです。これからもだいぶ塩対応になります。
それでは次回も書け次第投稿します。感想も待ってまーす
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。