わーいお気に入りがついてるー!
ということでやる気を出してもう一話!
Ready go!
変化
「お前は既に人間ではないのだよ。」
「……だからなんだよ」
「何?」
少年は、真実を知ってもなおその瞳から光が消えない。
「確かに俺は人間じゃないかもしれないがな」
むしろ激しく燃える炎を灯し、咆哮する。
「そんなことで、俺の存在は揺るがねぇ!俺は、俺だぁああ!!」
彼に惹かれるように、一匹の機械じかけの龍がその周りを飛び回る。
『キュイィィイ!!』
それは、少年の腰に巻き付いているベルトのバックルヘ、体を折りたたみながら勢い良く飛び込んだ。
準備が整った
少年は叫ぶ。これからも自身を苦しめるであろうその言葉を。
-変身ッ!-
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「ハジメー?」
何やら体を揺さぶられているような気がしたハジメは、ふと目を覚ました。いつの間にか寝ていたらしく、時計は昼時を指している。
すぐ隣には、莢が小さめの保冷バッグを手にこちらを除きんでいた。ハジメは彼女に起こしてくれたことに礼を言い、自身も大きめの保冷バッグを取り出す。
中には三段の弁当箱が入っており、更にその中には彩り豊かな十種類のおかずが入ったハジメ特製の弁当が入っている。向かいに座った莢はそれを見て苦笑いを浮かべた。
「コレはすごいね…。勝負するのがアホらしくなってきた。」
「まあね。」
「うわー。腹立つドヤ顔ですこと。」
ハジメは昔、特に料理が好き、というわけでは無かった。しかし、両親が仕事で家事を放り出すことが多かったため、ふと気がつくと家事スキルは一通り身についていたのだ。
いい加減腹の虫がうるさくなってきたので、いただきますを済ませてそれぞれの弁当を食べ始める。たまにおかずを交換したり、感想を伝え合ったりしながら箸を勧めていく。なんてことないただの昼休みが、ハジメにはとても贅沢なものに感じた。
「南雲君、私も一緒にいいかな。」
しかしそれでは終わらない。二人の目の前に、弁当箱を持った香織がやって来たのだ。
しかも周りの女子達からは、「断ったら許さない」。男子たちからは「断らないと許さない」という感じの視線による集中砲火が行われる。
別に断ってもいいのだが、そうなると今後の学校生活に支障が出るだろう。礼一達に助けを求めようとするが、3人は円になって「なぜYESロリータNOタッチはYESという単語がついているのか」というとてつもなく下らない会議を開いているせいでこちらに気が付いていない。
面倒くさくなってきたな、ハジメがここからどうしようか考えていると、思いもよらない場所から救いの手が差し伸べられる。
「香織。こっちで食べよう。南雲たちは二人で食べたいんじゃないかな?」
そう言って手招きしているのは天之河光輝という男子生徒だ。
彼はさらっとした茶髪に爽やかな顔が見事にマッチしたイケメンである。
なんでも月に1ダースほどのラブレターを受け取り、毎週のように告白を受けるらしい。それでも気後れして告白に至っていない女子がいるというのだから驚きだ。
「そんなやる気のねー奴らよりこっちで食おうぜ。」
そう言う彼は阪上龍太郎というマッチョマンだ。
ハジメは密かに彼のことを「猪突猛進脳筋野郎」とよんでおり、見た目に違わず少年漫画のような熱く燃える展開が大好きである。
そんな彼にとって、よくぼーっとしているハジメは「やる気のないヤツ」認定をしてあるらしく、そんなやつと幼馴染が仲良くすることを快く思っていないようだ。
「香織、こっちで食べましよ?」
そういう彼女は八重樫雫というサムライガールだ。
2大女神の称号を持つ一人であり、切れ長の目とポニーテール、177cmの長身からは、かっこいい系女子が醸し出されている。
ちなみに彼女にはソウルシスターズなるファンクラブが存在しており、時たま「お姉様」と言いながら彼女を追いかけていることがある。その時の顔はひどく引きつっているがそれは余談である。
3人の幼馴染から誘いを受けた彼女を、ハジメはなんとかしてそちらに行かせようと画策する。
「白崎香織さん。俺たちももうだいぶ食べ終わってるんだ。だからあっちで食べたほうが楽しいんじゃないかな?」
そう言ってあと少ししかおかずの入っていない弁当箱を見せた。
しかし、
「こんなに早く食べ終わるなんて…。もしかしてお弁当足りてないんじゃない?私の分けてあげるね!」
「は?」
全く見当違いのことを言う彼女に、ハジメは目をぱちくりさせる。どういう思考回路をしているのだろうか。割と本気でそんなことを考えてしまう。
ハジメが眉間をもみほぐそうとした瞬間、その視界の端、光輝の足元に妙なものが写った。
(魔法陣?いやいやそんなファンタジーじゃあるまい…。)
しかし、目を擦ってみても同じものがそこにある。それどころかそれは急速に大きくなり、クラス全体を覆ってしまった。
突然の出来事にクラス全体がパニックになる中、ハジメは苦虫を磨りつぶりたような顔をする。
(チィッ!平和ボケしすぎたか?!せめて…!)
ハジメは机を飛び越え、莢の体を覆い隠すようにして抱きしめる。
彼女だけは、何があろうとも守るために。
次の瞬間、その教室は異様な静けさに包まれた。床や机の上には食べかけの弁当が転がっていた。
はい、というわけでようやく召喚されました。
ほとんど勇者パーティーの自己紹介みたいになってるなこれ…。
一応光輝君はセリフからもわかるように、キラキラ度が減って空気が読めるようになってます。それがなぜなのかは追々説明していきたいと思いますが、うまく書けるか不安だらけです。皆様温かい心で次回も見守ってください。
感想も待ってまーす