翌日、俺は作戦室に再び足を運んでいた。そこに居たのは朝野提督にうちの提督。そして艦娘はうちの鎮守府からは不知火、飛鷹、まるゆ。そして向こうの鎮守府からはあきつ丸と、そして金剛が居た。
「来たな。さっそく席についてくれ、作戦の説明を始める」
提督に言われ、俺は空いている席に座り、作戦説明を聞いた。まぁ、早い話が離島の周辺及び離島に上陸している可能性のある敵を撃退し、離島を確保。そして補給拠点を設置してから防衛するようにとの事だ。もっとも、金剛は防衛には参加せず、後続の主力艦隊と合流して敵への攻撃に向かうそうだが。先日まで金剛殿を鎮守府の防衛に回していたのは、今回のために温存していたということなんだろう。
しかし、あきつ丸殿と金剛殿か。あきつ丸殿はまだ大丈夫だと思うが、金剛殿は俺と行動する事に抵抗とかないといいんだが。
ともあれ、俺は水上バイクに乗り、他の艦娘達と共に出撃した。
「おー、今日は天気もいいし、波も穏やかネー」
海上を走りつつ、金剛殿がそんな事を言っている。
「そうね。これなら敵が居なければ安全に行けるかしら……。チヌ、うっかりバランス崩して落ちたりしないでよ?」
「流石にもうこれにも慣れたから大丈夫だ」
飛鷹の言葉に俺は返答する。
「チヌ殿を自分に搭載できたらいいのでありますが……」
確かにそれができたら良いんだがなぁ。
「できない事を言っても仕方ありません。ともかく足手纏いにならないように努めます」
俺がそう言うと、飛鷹も「そうね」とだけ言って前を見る。あきつ丸殿は心配そうに俺を見てくるが、できないものはどうしようもない。
「大丈夫ですよ。チヌさんが落ちたら私が救助しますから」
不意にまるゆが俺の横に浮上してきた。
「まるゆ。それはありがたいが、そうならないのがベストだからな」
俺がそう言うと、不意に金剛殿が声をかけてきた。
「心配いらないネー。私が居るからには、仲間にそんなことをさせはしないネー」
そう言って胸を叩く金剛殿の姿は頼もしさを感じる。流石歴戦の艦娘と言うべきだろうか。
そうこうしている内に、飛鷹の観測機が戻ってきて飛鷹に報告している。
「1時の方向に駆逐艦3隻、重巡3隻の艦隊を発見。敵はまだこちらに気づいてはいないようよ」
「それじゃぁパパッと片付けてから目的地に向かうネー。皆もそれでいいデスカー」
金剛殿の言葉に全員が頷き敵艦隊の方向へ向かって進撃する。程なくして敵影を補足した。
「それじゃぁ戦闘を始めるネー」
金剛殿の言葉を合図に俺達は攻撃を開始する。まるゆの魚雷と飛鷹、あきつ丸殿の艦載機が敵を襲う。そしてそれらが一段落した後。
「バーニングラーブ!」
という掛け声の元に発射された金剛殿の砲撃によって一番傷の浅かったであろう敵重巡があっさりと轟沈していく。流石金剛型一番艦と言うべきだろう。恐らくその練度は榛名よりも高いのだろう。
その後は俺と不知火の砲撃でなんとか駆逐艦を一隻轟沈。敵側からの反撃も特に食らうことなく無事に戦闘を終えた。
「まったく、いくら倒してもキリがないネー」
「ええ。早く離島に向かいましょう」
戦闘を終えた俺達は余韻に浸る暇もなく進軍を再開する。そんな中、不意に金剛殿が俺のほうを向いて来た。
「心配してたけど、チヌは戦闘に問題がなさそうで良かったネー。次の戦闘もさっきの調子でお願いしマース」
「了解しました」
正直問題しかないんだが、金剛殿の言葉に取りあえず頷いておく。それから先の航行では特に問題なく、俺達は予定時刻の範囲内で離島に到着した。