召喚の手違いは世界最強   作:ぬくぬく布団

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タイトル通りの展開です
あっという間に進んで、あっという間に戦いが終わります






ヒロインが増える?いいや、絶対に増やさないよ。見捨てる!

~美羅side~

 

美羅はハジメに新しい武器とリオレウスの防具を渡し、階層を下りる。真っ暗闇の階層だった為、緑光石の簡易ランタンを作って探索する事にした。暗い中での戦闘はかなり厳しく、五感の聴覚を頼りに敵の位置を割り出して迎撃する事となった。しかし、ハジメは美羅の厳しい訓練に体が慣れている事と、加護を手に入れた事で潜在能力が覚醒した。それからは急な襲撃にも焦る事なく対処出来る様になった

さらに下へ下へと降りて行き、ようやく五十層に到着。階段を発見したハジメ達は、その階層を細かく調べていると重厚な扉を発見。まるで、「お宝が眠っているよ!」と看板が立っていても不思議ではない造りの扉だ

 

「・・・この先にお宝が眠っているのかな?」

 

「丸い何かを嵌め込む場所もあるな。・・・鍵は二つか」

 

ハジメと雌煌は、この先にある何かを楽しみにしている様子だ。だが、ここで美羅がため息を吐きながらハジメに忠告する

 

「その扉の先には生命反応があるわ。何かが封印されているという事よ?」

 

「厄ネタじゃん。雌煌姉、この部屋は無視して降りよう」

 

「えぇ~?ちょっと位開けても良いだろ?」

 

「こんな場所に封印って禄でもない案件だよ。世界が左右する可能性があるかもしれないでしょ?」

 

ハジメの推測を聞いた雌煌は、少しだけ考えて迷う

 

「開けたらしっかりと責任を取りなさいよ?」

 

「よし、とっとと離れるぞ!」

 

基本的に面倒くさい事を避ける雌煌は美羅の、「責任を負え」と言う言葉に逃げる事を決断した。ハジメが推測する世界の命運を左右する問題だとすれば、確実にこの世界に留まらなければならないだろう。美味い飯、ニートしてても怒られない環境、サブカル溢れる地球とくれば回避一択だ。実は、雌煌はオタクライフを楽しんでいるのである

重厚な扉から離れた一行は、そのまま階段を下りて攻略を再開。―――頭に花を生やした恐竜の群れが襲って来たが、しつこい攻撃に雌煌がブチ切れて素手で撲殺。そのまま群れの先を辿って植物の魔物を引き摺って捕獲した

 

「・・・アルラウネ?」

 

「こいつが元凶だ。変な緑球をポンポン出してたからなあ?あ"ぁ"ん?分かってんのがゴラァ!」

 

アルラウネが死なない程度の力で地面にガンガンと頭を叩き付ける雌煌の姿は、まるでヤクザである

 

「この魔物があの恐竜を操っていたのですね」

 

「みたいだね。・・・雌煌姉を怒らせちゃったのが運の尽きだね」

 

雌煌がトドメの一撃と言わんばかりの叩きつけでアルラウネは地面のシミとなった。美羅は、その様子を眺めながらボコボコーラという目が覚めるドリンクを飲んでいた

 

「あ"~、炭酸飲料美味しいわ~」

 

「おい狡いぞ!俺にも寄越せぇええええ!」

 

美羅は這い寄る雌煌にボコボコーラが入った容器を放り投げて遠ざけ、ハジメとノイントにはボコスカッシュと呼ばれるスッキリとした味わいの炭酸飲料を渡す

 

「あ"ぁ"~、骨身に染み渡る炭酸飲料特有のパチパチ感が堪らない!」

 

「目が覚める飲み物ですね」

 

「ポテチもあるわよ」

 

「美羅姉さんは神だ!」

 

「俺は?」

 

「・・・ノーコメントで」

 

「あ"ぁ"ん!」

 

雌煌がハジメにガン睨みするが、気配無く近づいた美羅にパイルドライバーされて地面に埋まった。手を叩きながらハジメの装備のチェックをする。武器は錬成でどうにかなっているが、防具の方はそうはいかない。所々傷付いている事から魔物の強さが上がっているのは目に見えて分かる。現在地点は90層近くで、切りのいい100層ではもっと強い敵が現れるだろう

 

「・・・ハジメの防具を強化した方が良いわね」

 

「え?所々傷付いているけどまだまだいけるよ?」

 

「切りのいい100層にボスが居るわ。ん~、これはグラビモス程度かな?」

 

「武器も強化して下さいお願いします!」

 

グラビモス―――巨体であり、物凄く強固な甲殻を身に着けていながら有毒ガスを噴出させる竜だ。そして、ハンター界隈で有名な技はグラビームと呼ばれる熱線である。ゲームでは体力の半分は削られる危険極まりない攻撃であり、それを薙ぎ払いで広範囲にも対応可能と鬼畜な性能だ。ゲームみたく回避で無敵時間等存在しない現実で受けたら蒸発する事間違いないだろう

現在のハジメで有利な点は弱点属性である水属性の武器を持っているだけ。防具は火竜なので火耐性はあるのだろうが、火力は段違いだ。マグマに潜れる竜の熱線が火球よりも弱い事はまずありえない事を考えると・・・どれ程の強敵なのかが分かるだろう。とはいえ、古龍と敵対するよりも遥かにマシである

 

「その・・・グラビモス?と言うのはそれ程強いのでしょうか?」

 

「ノイントちゃんの分解魔法があれらに通用するかどうかは分からないけど、もし通用しなかったらその大剣は弾かれるよ?」

 

「この剣でも弾かれるのですか・・・」

 

「この世界はあっちに比べて柔らかいからね。ハジメ、この鉄鉱石を鑑定してみなさい」

 

美羅が虚空から取り出した鉄鉱石は採掘された直後の様な歪な形をしている。ハジメが鉄鉱石を鑑定すると・・・

 

「・・・マジ?」

 

このトータスでの一般的な鉄鉱石の硬さを1~10で評価するなら4程度に比べ、モンハン世界の鉄鉱石は倍の8である。そして、何よりも違うのは密度である。どちらも凝縮された物なのだろうが、過酷な環境で生成された方が硬い

ハジメは急いで奈落で拾った鉱石と鉄鉱石を見比べると、かなり強固であるシュタル鉱石より少しだけ柔らかい?程度の硬さを有している事に頭が痛くなった。もしこれでドンナーを作れば、既に作ってあるドンナーが玩具に早変わりだ。とは言え鉄鉱石で密度が高いので重量も重く、取り回しやすさで言うなら既に作ってある方が扱いやすい

 

「さて、100層手前まで行くわよ。ここら辺りの魔物は私と雌煌を見ても襲おうとするお馬鹿だけど、暇つぶしには丁度良いわ」

 

「俺のこの手が光って唸るぜ!」

 

指をパキパキと鳴らす美羅と、ノイントでも残像が見える程の速さでパンチを連打している雌煌を見てハジメとノイントは魔物に同情した。理不尽の化身の二人に挑んだ魔物は肉片になるだろうと思いながら道を進む。流石100層手前の90層と言うべきか、少しだけ苦戦を強いる敵だった。まぁ、ハジメ一人で戦ったという条件が付け足されるが

ようやく100層手前まで到着したハジメ達。装備を整える意味で階段手前で錬成で壁に穴を開けて数日だけ滞在する。そして、ハジメのステータスはどうなっているかと言うと

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

南雲ハジメ 17歳 男 レベル:???

天職:錬成師

筋力:3000

体力:4500

耐性:2500

敏捷:1000

魔力:3000

魔耐:2500

技能:錬成[+鉱物系鑑定Ⅴ][+精密錬成][+高速錬成][+遠隔錬成][+融合錬成][+融合錬成予測][+修復錬成][+自動修復] 剛腕 豪脚 夜目 気配感知 精神統一 体力回復速度上昇Ⅱ 魔力回復Ⅳ 並列思考[+集中] 短剣術 祖の加護 言語理解

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

俊敏は全体的に低いが、特に目を引くのは体力。ハジメは、50層からほとんど一人だけで魔物を倒して来たというのが大きく、動いて動いて動きまくって倒す事型を手にしたのだ。少しずつ相手を傷付け、時には一気に倒したりと攻め手を絞らせない戦い方だ。成長率についてだが、これは美羅の血を毎日一滴ずつ飲んでいるからだけでなく、地球で下地が出来ていたからこその上昇量である。ハジメは大器晩成型である事に美羅は気付いていたのでこのステータスは当然であると言った

 

「ハジメ強くなってね?上位ソロハンター並みの強さはあるぞ」

 

「成長限界が見えないわね。もしかしたらG級まで行けるかも?」

 

難易度的に、Normalが下位・Hardが上位・BerryHardがG級・そして最後のUltimateをすっ飛ばしてのLunaticは美羅達がいう所のキチ外ハンターの事を指す。そして、ハジメは上位並に強いと言われているが、これは四人の上位パーティーと同等レベルという事だ

さて、ここでソロとパーティーの場合の違いを説明しよう。分かり易く言えば仲間に頼れるか頼れないかの違いである。回復薬が尽きたというなら仲間から分けてもらえるが、ソロの場合はそうはいかない。持って行ける物の個数が決まっており、モンスターのヘイトがずっと向いているという事だ。回復するタイミングも後退するタイミングも己の判断だけとなる。そんな上位ハンターパーティーと同等の力を持つハジメ・・・ハッキリ言って成長し過ぎである

 

「さて、そろそろ行きましょうか」

 

「いざという時は護ってやるから気張って行け!」

 

「姉さん達の期待に応えられるか分からないけど、出来るだけやってみるよ」

 

「ノイントちゃんも気を付けてね♪」

 

扉を潜り豪華な造りの通路を進んでいくと、いきなり巨大な魔方陣が浮かび上がる。そこから現れたのは、巨大な蛇・・・というより、頭が六つ、それぞれ色が違っているので異世界版のヒュドラと言ったところだろう。体調はおおよそ三十メートル、巨大な敵にハジメはゴクリと喉を鳴らす。しかし、ここで立ち止まるわけにはいかない

美羅は、「ほ~、無駄にデカいだけね」と突っ込み、雌煌は、「美羅の言った通りグラビモス程度の巨体だな」と口漏らす

 

「「「「「「クルゥァァアアン!!」」」」」」

 

赤い頭が炎のブレスを吹いてハジメとノイントの視界を覆い潰す。二人はその場から飛び退き、二手に別れて左右から攻撃する。ノイントの大剣はスッパリと赤い頭を切り飛ばすが、ハジメの片手剣は頑強な鱗に弾かれた

 

「硬った!?傷一つ付いてないじゃん!」

 

即座に撤退してホルスターに入ったドンナーを構えて発射、赤い軌跡が黄色頭を吹き飛ばす。やっぱりリオ素材を使って強度を上げたドンナーの威力はチートである

 

「う~ん、これは射撃だけで終わりそうね」

 

「オデブで弾かれる・・・か。切れ味はそんなに悪くはないんだがなぁ・・・」

 

「新しい武器も有るっちゃ有るんだけど・・・練習もしていないから持たせたくないわ」

 

「んじゃあ、直ぐに倒せるな」

 

雌煌の言う通り、ハジメとノイントのドンナー・シュラークが六つの頭を撃ち抜いた

 

「ノイント、お疲れ様。やっぱりこの銃は凄い威力だね」

 

「そうですね。ハジメが作ってくれたお陰でとても使い易いです」

 

二人はそのまま美羅達の方に帰ろうと、ヒュドラに背を見せた。その瞬間、ノイントの気配感知がいきなり反応する

 

「ッ!?ハジメ!」

 

「え?うわっ!?」

 

ノイントが初めに覆い被さって銀翼で包み込む。その瞬間、極光が二人を襲った。分解魔法と祖の加護を手に入れて頑強となったノイントにはダメージは与えられない。しかし、ノイントよりもステータスが低いハジメは別だ

ノイントの一手は間違いではない。極光自体を防ぐのは最適解だが、余波の熱までは分解出来ない。害なる攻撃を分解するだけで、攻撃余波で発生する自然的な物は防げないのだ

 

「グッ、ァア"ア"ア"ア"アアアアアアア!!」

 

「何故!?」

 

ノイントは人間に限りなく近くなったとはいえ、ステータスの耐性が高い事から熱量によるダメージは無い。だが、ハジメはそうはいかない。銀翼で包まれているので蒸し焼き状態だが、守る方法はこれだけしかないので耐える他ないのだ

極光が止み、ノイントはハジメを抱えて柱の陰に退避して神水を飲ませる。しかし、直ぐには治らなかった。徐々に、ゆっくりで治癒している程度だった。ノイントは、これは異常だと気付いて念の為に自分も神水を飲んでとっさの行動を悔やむ

 

(死体を排除していればハジメが傷付く事はなかった・・・。あれだけ護ると言っていたのにも関わらずこの失態・・・私はハジメの隣には相応しくない?)

 

自問自答、被虐、負の感情がノイントの心に渦巻く。ヒュドラが再び極光を放ち、背にしている大柱を徐々に融解させる。少しでもハジメから離れてしまえば消えるかもしれない・・・手放したくないと。しかし、そこでノイントの頬に手が添えられる。その手はハジメで、優しい目をしていた

 

「どう・・して・・・?私はハジメを守れなかったのですよ!?」

 

「ノイントが護ってくれなかったら、僕は死んでた。全能なる人は居ない。だから・・・僕は大丈夫」

 

ハジメは立ち上がろうとするが、力が入らず膝を付く

 

「駄目です!まだ怪我は治っていません!」

 

ノイントはハジメの腕を肩に回して支える。未だにハジメの傷は治っておらず、走る事もままならないだろう。しかし、ハジメは、ヒュドラの極光は徐々に放射時間が短くなり威力が低下していると気付いていた。このまま極光が放たれず近接戦闘をする羽目になれば、間違いなく足を引っ張る。今でもその状態だが、より酷くなると理解していた

 

「あのブレスは強い。知恵もある分ノイントの分解魔法も厄介だと気付いている筈だ。でも、僕とノイントが持つドンナーとシュラークを最大チャージすればブレス事貫く事が出来ると思う。動けない僕が居る状況で一番危険なのは、物理攻撃だ。だったら、ブレスを貫く事が出来る可能性が大きいこっちの方が幾分かましなんだ」

 

ハジメは、ホルスターからドンナーを取り出して魔力を充填し始める。ノイントも、少し考えてハジメと同じ様にシュラークに魔力を充填する。ヒュドラも魔力感知か何かしらの技能で把握したのか、極光を撃たずにただジッと待っている。武器が壊れないギリギリまでチャージし終えた二人は、そのままゆっくりと大柱の陰から出る。目の前に映った光景は、口を大きく開けて極光をチャージし終えて待機しているヒュドラだった

 

「勝負だ―――僕はノイントと一緒にお前を超える!」

 

ハジメのドンナーが火を噴き、ヒュドラの極光が放たれる。赤黒い軌跡と極光がぶつかり、徐々にハジメの方が押され始める。ヒュドラは、勝利を確信した様に全部の力を注ぎ込んで極光を放った。短期決戦ならばその選択は間違いではないが、ハジメの傍にはノイントが居る

 

「私は―――ハジメと一緒に進みます。誰であろうと邪魔はさせません!」

 

ノイントのシュラークが火を噴き、ハジメの軌跡と合わさって極光と拮抗する。そして、徐々に押し始め―――遂に貫いた。連なった弾丸がヒュドラの頭部を吹き飛ばし、胴体の半分近くまで肉片にした。それと同時に、ドンナーとシュラークがボロボロと崩れる。許容限界以上の魔力を注ぎ込まれ、レーザーの様な長時間の攻撃にバラバラとなったのだ

ノイントはそのまま銀翼の羽を残った胴体に飛ばして、全てを分解して完全に消滅させた。ハジメは限界ギリギリまで魔力を使った事で、そのまま床に座り込んで大きく息を吐く

 

「ブハァ~、死ぬかと思った!ノイントが居てくれたから何とかなったよ。ありがとう!」

 

「・・・」

 

ノイントはハジメの言葉に反応せずに、ただ無言で抱きしめる

 

「え、えっと~・・・ノイント?」

 

「・・・あれが最善だったとはいえ、無茶のし過ぎはもう駄目です」

 

「あははは・・・気を付けるよ」

 

「駄目です」

 

「じゃあ、もっと強くならないといけないか。強くなったら危険は少なくなるし、ノイントを護る事も出来るかもしれないからね」

 

ハジメが強くなれば危険も減り、いざという時の対処がしやすくなるので生存能力が高くなる。そして、ノイントも居る事から更にそこからグンっと上昇するので、どうにかして強くなる為の訓練は必要不可欠だ

ハジメとノイントがイチャイチャしている中、美羅は何をしているかというと・・・スマホで動画を撮影しているのだ。確実に、ハジメの両親に見せる為だろう。一通り撮影を終えた美羅は、手を叩いてハジメ達のイチャイチャな空気を元に戻す

 

「さて、今回の反省点は色々とあったわ。先ず、武器の見直しが必要よ!オデブが駄目なら、もっと良い武器にしちゃおう!」

 

「他の武器にとも考えたんだが、如何せん両手が塞がっちまう。足で錬成も出来るが、手に比べて甘い所が多々ある」

 

「他の武器を使うには、その弱点を克服しなければ話にならないわ。それに、使えるであろう武器は限られてるという点も忘れちゃいけないわよ?大剣、太刀、双剣、ハンマー、狩猟笛、ランス、ガンランス、ヘビィボウガン、ライトボウガン、弓―――この中で扱える可能性があるのは、双剣とヘビィボウガンとライトボウガンの三つだけよ」

 

さて、ここでどうしてその三つだけなのかと言うと、ハジメの転職にも関係があるのだ。錬成師は後衛職、決して前線に出るような事はありえない

大剣:叩き切る事をメインである為、どうやっても足が重くなる=却下

太刀:日本刀に似た性質の攻撃だが、刃が長いので狭い場所での取り扱いが難しい。錬成で作った壁や土台が邪魔になる可能性がある=候補から外す

ハンマー:大剣と同じく、足が重くなり回避する事が難しい=却下

狩猟笛:戦況に応じて補助出来るのはいい事だが、錬成に割く思考能力低下の可能性があり、足が重くなる=却下

スラッシュアックス:リーチはそれなりだが大剣状態は短く、足が重くなる=却下

ランス:盾で防御するのは問題なしだが、全包囲攻撃には役に立たない=却下

ガンランス:ランスと同じ理由=却下

弓:一応候補の中に入ってはいるが、筋力不足=取り合えず候補から外す

という感じである

 

「えぇ・・・僕の適正武器少ない」

 

「今のステータスじゃなくても、回避を主軸としたハジメには合っていないだけよ。双剣は素早く移動出来るし、片手剣の応用に近いから大丈夫だと判断したわ。ヘビィボウガンは・・・未だ使わせたくないというのが本音なの。ライトボウガンならそこのところ大丈夫。って言うか、ライトボウガンを魔改造したらヘビィボウガン級の威力は出せるから問題ないわ」

 

「おっと、適正武器が二つに減ったよ」

 

「文句はねぇだろ?ライトボウガンだったら、銃よろしく自分好みに魔改造出来るんだぞ?」

 

「ライトボウガンでお願いします!!」

 

自分で武器を弄る事が出来る誘惑には勝てなかったハジメは即決してライトボウガンを頼んだ。さて、ハジメのメイン武器が片手剣からライトボウガンへと予定が決定した事で、次の反省点を切り出す

 

「もう一つは、ノイントちゃんがハジメの耐久力を見誤った事ね。まぁ、これについては仕方ないわ。価値観ががらりと変わったのもつい最近だからネチネチは言わない。けど、もう少し考えれば分かった事よ。次はちゃんと気を付けてね?」

 

「・・・はい」

 

ノイントがかなりしょんぼりと落ち込んだので、美羅はその解決策を導く事にした

 

「ノイントちゃんに足りていないのは情報!という訳で、このフロアの先に拠点みたいな場所があるからそこでハジメともっと一緒に行動する事!それだけよ!!」

 

「しっぽりやれって事だな!」

 

雌煌が左手の指で〇を作って右手の指で抜き挿ししている。・・・つまりは一夜を性的に過ごせという事だ

 

「ッ!?」

 

ハジメはそれがどういう事か気付いて慌てるが、こういった事が無知であるノイントは首を傾げるだけだ。そこで美羅は、ぶっちゃける

 

「拠点=生活出来る場所=セッ〇スして人間味をもっと出そうという訳よ」

 

「ストレート!ド直球すぎる!!」

 

「男は度胸だぞハジメ!」

 

ノイントも理解したのか、ハジメを抱いたままぶっちゃける

 

「ハジメと子作りするという事ですね」

 

「女の子がそんな事言っちゃいけません!」

 

「どうしてですか?」

 

これは世界観での違いだろう。地球での価値観と、トータスでの価値観は別物だ。成人する年齢が違うし、性に対してもオープンであってもドン引く事は少ない。・・・まぁ、普通は男から頼む事であるので女からいう事はほぼほぼない

 

「それじゃあ、拠点へレッツゴー!」

 

「お宝があったら頂戴するぜ!」

 

美羅達に連れられて奥にある扉を潜る。その扉の先は、太陽の光と畑と家があった。まるで誰かがつい先程まで住んでいたかの様な清潔感がある

 

「ここって地上?」

 

「迷宮の中よ。建造物は均一で繋ぎ目が見えないから・・・錬成で建てたのかしら?」

 

「おっ、風呂があるぜ!」

 

お風呂を見て、日本人のハジメは小さくガッツポーズする。およそ一か月の間風呂に入っていなかったから嬉しいのだ。例え風呂がある宿でも、小さくて足も伸ばせない小さい物だが、目の前にあるのは複数人で入っても余裕がありそうな程広い

 

「よっし、日本酒もあるから熱燗も作れる!」

 

「よっしゃあ!どの位常備してんだ?」

 

「1000本は持ってるわ。とはいえ、半分近くは安い物ばっかりよ」

 

「かぁ~、つっかえねぇな」

 

雌煌の言葉を聞いた美羅は、両手を握りしめて圧をぶつける

 

「・・・まて、待て待て待て!?こ、これは口が滑っただけだ!」

 

「なら、私が考えている事位分かるわよね?」

 

ハジメとノイントは美羅が怒っている事は理解しているが、それよりも美羅の背後に浮かんでいるオーラを見て合掌する

 

「み、右拳か?」

 

「NO!NO!NO!」

 

「ひ、左拳なのか?」

 

「NO!NO!NO!」

 

「両拳か!?」

 

「NO!NO!NO!」

 

「も、もしかして・・・オラオラですかぁ?」

 

「YES!YES!YES!」

 

その言葉と同時に雌煌が全力で逃げ様とするが、時既に遅し―――

 

『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!!』

 

「ブゲェエエエエエ!?」

 

美羅の背後に居たオーラが雌煌に連打!しかも、美羅が雌煌の頭を掴んでいるから逃げる事は出来ない!全ての連打が顔面に放たれ、トドメの一撃と言わんばかりのフィニッシュを受けてコマの様に高速回転しながら吹き飛んだ

 

「ふ、フハハハハハ!残念だったな美羅ァ!これが本当の逃走経路だ!家に入って鍵を掛ければどうする事も出来まい!!」

 

「ザ・ワー〇ド!時よ止まれ!!」

 

美羅は瞬時に家の扉の前に移動して雌煌を迎え撃つ

 

「ダニィ!?」

 

「イエイ!」

 

「フォオオオオオオ!?」

 

美羅のラリアットが雌煌に直撃。そのまま元居た場所まで戻し、壁へ一直線に突進

 

キィイイイイイイン!ドグゥォオオオオオオオ!!

 

「気は済んだ?」

 

「クフォォォォ・・・」

 

巨大なクレータを作り、壁にめり込んだ雌煌をメッシメッシと押し潰そうとする美羅は正に悪魔だ。ハジメの経験上、美羅と雌煌のあれに首を突っ込めば被害が及ぶ事を理解しているので二人を置いてノイントと一緒に家の中を調べる事にした

建物の部屋を調べると、鍵穴の無い開かない扉があった。ノイントに分解して開けてもらおうかなと考えはしたものの、開けた瞬間に自爆の罠があるかもしれないので正攻法で開ける手段を探す。一部屋ずつ確認していると、一際広く魔法陣が描かれた部屋があり、椅子に座った骸骨があった

 

「これは・・・何だろう?一応部屋の外から観察しよう。あの魔方陣が魔物の召喚や僕達の転移なら危ない。これは美羅姉さんに調べて貰う他ないか」

 

「呼んだ?」

 

いきなり背後からの声にビックリしつつ、ハジメは美羅に自分なりに考えた部屋の中の魔法陣の可能性を教えて実際はどうなのかを尋ねる

 

「この魔法陣は大丈夫、魔法を授ける仕掛けがしてあるわ。なんなら本人に直接聞いてみる?」

 

「え?」

 

倫理なんてクソくらえの美羅の提案、ハジメは悩みに悩んで聞く事にした

 

「運命操作―――魂復元―――自我保護―――身体再生―――信号確認―――そぉおいっ!」

 

「最後だけが大雑把!?」

 

美羅の片手に丸い魂が掴まれ、徐々に光り輝き、白骨化している体は時間を巻き戻すかの様に元の肉体へ戻る。そして、片手に持つ魂を体の頭部にシュートッ!超エキサイティング!!美羅は少し離れて指パッチンすると、男性は重い瞼を開ける

 

「こ・・・こは?私は死んだ筈・・・」

 

記憶が追い付くにはそれ相応の時間がかかるのだろう。しかし、ハジメの隣に居るノイントを見た瞬間、バッと椅子から飛び起きた

 

「神の使徒!?」

 

彼は指輪から何かを取り出そうとした瞬間、美羅にコブラツイストを極められた

 

「お話ししようね?」

 

「ゴフッ!?こ、これは脅h―――」

 

「ノイントちゃんに攻撃しないと宣言したら解放するよ?」

 

「わ、分かった!攻撃はしない!」

 

美羅に解放された男性は、咳をしながら床に膝を付く。そして、ノイントに警戒しながら美羅の方を見て尋ねる

 

「貴女達は・・・何者ですか。神の使徒を連れていているのに私を殺さないとは・・・」

 

「う~ん、ノイントちゃんは私の弟分のハジメのお嫁さんだから・・・妹的な立場かな?そして、私達は異世界からの観光者よ」

 

「異世界・・・だと?」

 

「えっと、それについては僕が説明します」

 

美羅に代わりハジメが男性に事の経緯を説明する。いきなり転移させられ、教会が言う魔人族を殺す為の勇者として呼ばれた。転移に関与したのはエヒトで、元の世界に帰る方法はエヒトだけと教えられる。しかし、ここで最大のイレギュラーが美羅と雌煌の二人の存在で、エヒトは死にたくないのでノイントを提供する事で難を逃れた。そして、美羅によって感情や欲求を与えられ、エヒトとの繋がりをぶっちぎって繋ぎ直して一緒に旅をする事にした

男性はこれを聞いて、美羅と雌煌を見て頬を引き攣らせていた。先程まで己に関節技を極めていたのはエヒトが、「死にたくない!死にたくなぁいっ!」と言って使徒の一人をプレゼントし、手出しをする様な輩は排除すると―――これだけで規格外の化け物を呼び寄せたのだと理解し、ゆっくりと笑みが浮かんだ

 

「知らなかったとはいえ、家族の一人に敵対行動を取ってしまい申し訳ありません」

 

「誠心誠意素直に謝れる人は嫌いじゃないわよ~」

 

「ありがとうございます。改めまして、私の名前はオスカー・オルクスと言います。この迷宮を作った張本人です」

 

「えっと・・・反逆者の一人なんですか?」

 

「君は南雲ハジメ君と言ったね。その答えは違うよ。私達は解放者と呼ばれていた」

 

オスカーから語られる話は、エヒトがこの世界を遊戯盤の様に操り楽しんでいる事、それに立ち向かう為に秀でた力を持った解放者達がエヒトを倒さんと立ち上がるという内容だった

 

「エヒトって屑だね」

 

「そうだ。・・・とはいえ、私達は敗者―――生き返ったからもう一度挑むなんて事はしないさ。以前と同じ様に物を作って自由気ままに生活するだけさ。貴女達にエヒトを倒してくれなんて言うのは間違っている。それと、異世界に帰る方法なんだけど、可能性としては一つだけある」

 

「えっ?あるんですか!?」

 

「それを証明したいけれど、先ずはこの魔法陣の上に立ってほしい。そうする事で私が使う生成魔法を刻み込む事が出来る」

 

説明するよりも知識を有してから説明する方が理解出来るという事で、ハジメが魔法陣の上に立つ。すると、魔法陣が輝き、ハジメが頭を押さえて蹲る

 

「ハジメ!?」

 

ノイントが慌ててハジメを支えると、ノイントも痛みからか表情を歪めた

 

「あ、ノイントちゃんでも神代魔法が手に入るのね」

 

「俺が乗ったら手に入るのか?」

 

「雌煌は天然で弾くから無理。そもそも、私達には不要でしょ」

 

「ロマンだと思うんだがなぁ~」

 

その後、雌煌が魔法陣の上に立っても光らず、神代魔法を手に入れる事は不可能だと判明し落ち込んでいた

 

 

 

 

 

 

 

 




ノイントちゃんかわいい
そして、ついでの死者蘇生!原作は崩壊したけど、流れはあんまりかわらなーい('ω')
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