初めてのガラル   作:ミーちゃん

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1話分だけストックが出来てたから投下。
そしてストックがきれたから、溜め作業に入りまーす。






1.ストックがあるって楽だ

そうそうと流れる川のせせらぎ、ねむたげな鳥のさえずり、そして、ザッザッと土を踏みしめて歩く足音が森の中で響く。15分ほどは歩いただろうか、音は聞こえるものの真っ白な霧に覆われていて相変わらず道の先は見えない。見えるのはせいぜい2メートル程度だ。

 

 

「霧ってこんな濃くなるもんなのか・・・・・?」

 

 

『ここまで霧が濃くなることはあまりないロト。珍しい状況ロト。』

 

 

視界不良の状態で知らない土地を歩き回るのは危険な行いだろう。でも、それ以上にあの場でとどまるのはなんか嫌だった。幸いなことに、スマホロトムがマップ機能を使って道案内ができるらしいのでそれに従っている。

 

 

 

 

いやぁ、全く驚いたもんさ。諦めかけていた俺の心に再び希望を持たせてくれた。

ボールを戻した後、スマホで他に何かできることはないか調べようとしたら、スマホがいきなり話だしたんだ。最初は「シリが反応したのかな?」と思ったが、違った。

 

 

『ボクはスマホロトム、よロトしく!とても困っているような感じだったから、話しかけることにしたロト!』

 

 

いきなり変な語尾で自己紹介してきた。いきなり話しだしたから、思わず「ロトムって話せるの?」って聞いちゃったよ。そしたら、『話せるロト』だってさ。そういえば、サーン・ムーンとウルトラサーン・ムーンで登場したロトム図鑑もけっこう話してたな.....。アニメでもバリバリ喋ってたし、音を出す機能が付いていれば話せるのかもしれないな。

 

 

まぁ、それでスマホロトムに「この森から出たい」「近くにあるハロンタウンという町に行きたい」って現状の希望を言ってみた。町に行けばこの森よりも情報が多く得られて、ここが何処の県なのか俺が住んでたところからどれだけ離れているのかがわかるだろうと思ったんだ。そこまで期待してなかったんだが、『了解ロト!じゃあ今から案内するロ!』っていうから、スマホロトムの案内に従って歩いている。

 

 

 

 

歩きながら、いくつか質問もしてみた。

 

 

「スマホロトムってポケモン・・・・?」

 

 

『そうロ。何だと思ったロト?』

 

 

「シリ」

 

 

本当にポケモンなのか再確認したり

 

 

「ここに来る以前はスマホにいなかったよな」

 

 

『ボクも気が付いたらこの中にいたロト。その前の事はなぜか覚えてないロ』

 

 

「それ、ヤバくない?」

 

 

ここに来る前の事を聞いたり

 

 

「スマホロトム以外にもポケモンっている?」

 

 

『たくさんいるロト。「ポケットモンスター、縮めてポケモンはこの星の不思議な不思議な生き物。空に、海に、山に、森に、街に、世界中の至る所でその姿を見ることができる。」今のは、とある博士の言葉の一部ロト』

 

 

「へ~(アニメの紹介文で聞いたことあるな)」

 

 

他にもポケモンがいるのかどうか聞いてみたりもした。

そして分かった事がある。今いる場所がポケモンの世界である可能性だ。もう一つは、現実にポケモンが現れたかだな。スマホロトム以外のポケモンを見ていないから何とも言えないが、バッグに入っていた大量のモンスターボールや謎のトレーナーカードが可能性の高さを示している。なんでバッグに入っていたのかは知らない。アルセウスにでも聞いてくれ。もしくはパルキア。創造神か空間を司る神ならできなくはないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

「しっかし、大分歩いたと思うけどまだ出口は遠いかんじ?」

 

 

『まだまだロト。ボクを見失わないようにするロ、ポケモンを持ってないマサルは僕を見失ったら終わりロト。』

 

 

「当たり前だ。森を出るまでお前と離れることは絶対にない」

 

 

忘れていたが、俺の名前は新条勝だ。

まぁ、そんなことはどうでもいい。大事なのは、この霧が濃すぎる森から人の住んでいる場所へ出る事だ。スマホロトムがいることで、なんとか寂しさと怖さを誤魔化せているが早く人がいるところへ行くにこしたことはない。

 

 

『ん?何かいるロト?』

 

 

しかし、道案内をしていたスマホロトムが突然止まった。

どうやら何か見つけたらしいが、こっちからじゃ霧のせいで何も見えない。

 

 

「なあ、何か見つけたのか?」

 

 

『ん~、わからないロ』

 

 

「えぇ.....。うん?ちょっと待て、何か見えてきたぞ」

 

 

霧の向こうから何かがやってきているような気配がする。ついでにシルエットも薄っすらと見えてきた。だんだんと影が大きくなってきているから、こっちに向かってきているのは確実だな。

ぼんやりとしていた影の輪郭がだんだんと定まっていく。それを見て、いつでも逃げれる態勢をとっておく。本当なら今すぐ逃げていたいが、スマホロトムからはぐれたら今度こそ終わりだ。だから、こちらに向かってきている正体を確かめつつ、逃げれる態勢をとっておくんだ。

 

 

 

 

こちらに来ていた何かの姿がだんだんと見えてくる。そして、こちらに向かってきていた何か、その正体が見えてきた。

 

 

「こ、こいつって・・・・・」

 

 

霧の向こうから現れたのは、俺が新しく買ったポケモンのパッケージの表紙に描かれていたポケモンだった。パッケージの表紙になるポケモンは伝説ポケモンなことが多い。赤、緑、黄、イーブイは除く。

確か、ザマゼンタって名前だっけか。しかし、よく見るとパッケージに描かれていた姿とは少し違う。見るからに、盾って主張するような鬣?鎧?が無い上に古傷がたくさんついている。フォルムチェンジするタイプの伝説ポケモンなのかもしれない。

 

 

スマホロトム以外のポケモンに出会った事で、ポケモンが現実に現れたのか、俺がポケモンの世界に行ったのか、どっちかはわからないがこの世界には確実にポケモンが存在していることが分かった。だが、今は素直に喜べない。序盤に出てくるようなポッポとかそういうポケモンならまだしも、伝説ポケモンが現れたのだから。しかも、パッケージに載ってた伝説ポケモンというだけでその他の情報は、ゲームをプレイする前だったから何もわからない。未知なんだ。もしかしたら、イベルタルのようにめちゃくちゃ危険なのかもしれないし、アルセウスやルギアのように話が通じるかもしれない。・・・・いや、伝説ポケモンは大概危険なんだが。

 

 

 

 

( ・ _ ・ )ジー

 

 

 

 

「なんで俺、じっと見つめられてんの?え、何かした?してないよ?早くこの森から出たいだけなんだけど。出口を教えてくれたらすぐにでも走って行くぐらいだよ。だから、襲わないでくださいお願いします!!何でもしますから!(震え声)」

 

 

『マサル、落ち着くロト!』

 

 

「無理!だって、こいつ伝説ポケモンだぞ!?ナマケロとかキャタピーだったら癒し効果もあるし危険も少ないだろうけど、伝説ポケモンだぞ?見た目は可愛いヌイコグマですら木をへし折るって説明があるんだ、伝説ポケモンなら軽くなでられただけで俺の身体が消し飛ぶぞ!?」

 

 

『どうして伝説ポケモンだってわかるロ?全国図鑑と各地方の図鑑全てが搭載されたボクも知らないポケモンロト。』

 

 

「ここに来る前に見たことあるからわかるの!ちょっと姿が違うけど、多分あってる!というか、お前はこの状況で冷静すぎない?技は使えないんだろう?」

 

 

『いざとなったら、スマホから出て逃げられるロト。』

 

 

「薄情!?」

 

 

 

( ・ _ ・ )ジー

 

 

 

「ハッ!?あのぅ、できればお引き取り願いたいんですけど・・・・」

 

 

『ムムッ!マサル、気をつけるロ!!何かしてくるロト!』

 

 

「え?」

 

 

スマホロトムが勝にそう告げると同時に、二人(一人と一匹)の目の前にいる伝説ポケモンのザマゼンタは二人に向けて遠吠えのようなものを行う。すると、今までよりもさらに霧が濃くなっていき、スマホロトムと勝の意識をだんだんと奪ってゆく。

 

 

 

 

「くそっ、・・・また・・・・い・・しき・・・がっ・・」

 

 

『ボクまで・・・影響が・・・』

 

 

 

 

二人の意識は暗転し、勝はその場で倒れ、スマホロトムは宙に浮いていたためそのまま地面へと落下した。

そして、それを確認したザマゼンタは元居た場所へと踵を返す。

 

 

 

 

濃くなった霧が勝とスマホロトムを包み、後には何も残らなかった。

 

 

 

 

 

 

 




この小説において、スマホロトムは喋ります(主人公のみ)
だって、ロトム図鑑が話せるならスマホロトムも話せてもおかしくはないでしょ。
と、作者は思ったのでした。



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