初めてのガラル   作:ミーちゃん

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虚ろな目でクリスマスのボックスガチャを回してたら、いつの間にかだいぶ日が経ってることに驚きを隠せません。いつ時が吹っ飛んだのでしょうか、作者はキングクリムゾンの使い手だった・・・・・?


ちなみに、今の主人公の手持ちはイヌヌワン、ヤドン、ミミロル、クレッフィの四体です。


6.やっぱキャラの口調難しい

 セイボリーに脅されてしまったが、もう門下生になるつもりでいたから特に問題はない。まぁ、今の所セイボリーの言う通りになっているのが気にくわないが、俺にもメリットがあるのだから我慢するしかない。

 

 

道場に入ると、中には道着を着た門下生達が中央に並んでおり、その奥の方にジャージを着た老人が立っている。門下生達はいろんな人がいるようで、空手やってそうなパツキンのおっさんと色黒の男の人、そばかすがある可愛い女の子と5・6歳くらいの子どもが道着を着ている。いや、違ったわ。よく見ると、空手やってそうなパツキンのおっさんは違う道着を着てる。子供の方は完全に私服だ。別に統一しているわけじゃないのか? それとも合うサイズが無いのかな?

 

 

「みんな聞いて―! 新人ちゃんの紹介だよ! これからみんなと一緒に修行に励むマサルちゃんだよ! よろしくね! 」

 

 

 ミツバさんが俺の肩に手を置き、大きな声で紹介する。うん。もう戻れないな。

 

 

「「「「オッス! よろしくお願いしまッス!! 」」」」

 

 

という元気で張りのある声が門下生達からかえってくる。かなり大きな声だったのでちょっとビックリした。何と言うか、気迫みたいなものが伝わってきてちょっと緊張する。そんな俺を見てミツバさんは「みんな真面目で努力家の門下生ばかりだから、安心しな」と笑顔で言ってくれた。ああ、なんて優しいんだ。それに美しい……

 

ミツバさんの美しい笑顔に見惚れていると、横から子どもが現れる。

 

 

「門下生リストに存在しない人物発見・・・・・・」

 

 

おっと、予定の人とは違うことがバレてる。しかし、正直に打ち明けて、それから改めて入門するいい機会かな?

 

 

「まぁ、いっか」

 

 

え、いいの? そんな緩くて大丈夫? この道場のセキリティが心配だよ。

 

 

「あらめずらしい! あんたが出迎えなんて。この子はハイド、わたしの一人息子さ」

 

「えっ、息子…………?」

 

「? そうだよ」

 

「なん……だとッ……」

 

 

 ミツバさんから出てきた衝撃の事実に俺は思考を停止するほかなかった。え、嘘だろ? 既婚者? そ、そんな……マジかよ。

 

 

「あなたイレギュラー? これ試してみて」

 

 

 思考停止中の俺に再度話しかけてきたハイド君。何かを手渡して来た。なんだろう、ありがたいけどセイボリーみたいに『おしゃれカード』だったら正直いらないんだが。

 

 

「それは『けいけんお守り』。ボクが作ったテクノロジーが中に入ってるから開けて壊さないでね」

 

 

そう言うと、ハイドは奥にある部屋に戻っていった。

うむ、『けいけんお守り』って名前も気になるし、中に入っているらしいテクノロジーもちょっと気になるんだが。中を開けてみたいが、壊れやすいのだろう。開けないでおくのが吉なんだろうな。しかし、けいけんお守りってどんな効果があるのかな。たぶん、ゲームなら経験値が多くもらえるとかそんな効果があるんだろうけど……

 

 

「ハイドは手先が器用でいろんなものを作れる自慢の子なのよ。 そして、奥の男前があたしのダーリンでこのマスター道場の師匠」

 

 

ミツバさんは片手で奥にいる老人を指し、そう紹介する。それと同時に、奥の方で背を向けていた老人がこちらを向いた。

 

あれれ、おかしいな。ミツバさんが奥にいる老人のことをダーリンと呼んでいた気がしたんだが。耳が遠くなってしまったか、あるいは既婚者という事実にまだ脳が混乱してるのかな? さすがに、およそ30代くらいのミツバさんと70代くらいの老人が夫婦なわけないでしょ。そう信じたい。

 

 

「ワシちゃんはマスタード! ポケモン、めっちゃ強いよん! これからよろぴくねー!」

 

「よ、よろぴく…………?」

 

「うふふ、優しくていい子だねー」

 

 

なんか、思ってたんと違う。道場の師匠っていうからからもっと厳格な人だと想像してたんだけど、ギャルみたいな話し方する人だった。異様に高いテンションについていけない。

 

 

ふだんポケーっとしてるけど、本気だしたらすごい人だから。それじゃダーリン、あとは頼んだよ」

 

 

ミツバさんが俺にそう耳打ちした後、マスタードさんに任せてどこかに行ってしまった。

 

 

「いぇーい! とりあえずチミの力を見てみたいしー、手始めにワシちゃんとポケモン勝負をしようか。使用ポケモンは二体、交換ありだよ! 準備ができたら声かけてねん♪」

 

 

「……わかりました」

 

 

 また、ポケモンバトル(勝負)か。しかも、今度は道場の師匠と。さすがに手加減はしてくれるんだろうけど……正直、ワンパチ達が自分の指示で傷つくのはあまり見たくないんだよな。ゲームの時は動きと効果音、体力ゲージでダメージを表してたけど、ここではそんなものはない。攻撃を受ければ怪我をするし血も流す。セイボリーとのポケモンバトルでそれを自覚したから、ワンパチ達とより親密になれたんだが。

…………いつまでもくよくよしてるわけには、いかないな。傷つく姿を見るのが嫌なら、傷つかないような指示を俺が出せるようになればいいだけだ。俺が成長すればいいだけの話だった。

 

覚悟を決めた俺は、道場の中にあるバトルフィールドの中央にいるマスタードさんに話しかける。

 

 

「準備は大丈夫?」

 

「はい、バッチリです!」

 

「じゃ、始めちゃおー! チミのこといっぱい教えてねー!」

 

「よろしくお願いします!」

 

 

フィールドの端まで歩いた二人は、それぞれモンスターボールを手に取りフィールドに向かって投げる。マスタードが投げたボールから出てきたのは、ぶじゅつポケモンのコジョフー。対して、勝の投げたボールから出てきたのはかぎたばポケモンのクレッフィだ。クレッフィは勝がこのヨロイ島についてから道場に向かう際に仲良くなり、捕まえたポケモンだ。

 

互いに最初のポケモンがフィールドに出たのを確認したマスタードは、バトル開始の合図を行う。

 

 

「いぇーい! チミのサイコ―の戦いを見せてちょーだいね!」

 

 

 最初に動いたのはコジョフーだった。マスタードからの指示も無しに動くコジョフーに勝は驚きを禁じ得なかった。

 

 

「っ! ようせいのかぜ!」

 

 

しかし、驚いたものの一瞬で我に返りクレッフィに指示を出す。指示を受けたクレッフィが技を出すために行動しようとするが、コジョフーの方が早い。クレッフィの目の前まで来ると、クレッフィと同じ高さまで跳びあがって両の掌を突き出し、掌を合わせて強く叩いた。攻撃を受けると思っていたクレッフィは予想外の行動と音に驚き、ひるんでしまう。

 

 

「とんぼがえり」

 

 

そして、その隙を見逃さずに攻撃の指示をするマスタード。指示を受け空中で至近距離にいるクレッフィに『とんぼがえり』でダメージを与えるコジョフー。さらに、技の反動を利用して、最初の位置まで戻った。

 

 

クレッフィは『ねこだまし』からのとんぼがえりで思わぬダメージを与えられてしまったが、バトルに支障をきたすほどではない。それをクレッフィの様子とゲーム時代の知識から確信する。

 

 

「クレッフィ、ようせいのかぜ!」

 

 

「クレッ!」

 

 

指示を受けて技を繰り出すクレッフィ。クレッフィが発生させる虹色のようなキラキラした風がコジョフーを襲いダメージを与え続ける。かくとうタイプであるコジョフーにとってフェアリータイプの技は相性抜群で、あまりのダメージに片膝をつくコジョフー。

 

 

「うひょー! バツグンちゃん、怖いね怖いね! コジョフー、はっけいで打ち消しちゃいな」

 

「コジョッ!!」

 

 

コジョフーの右手に力が集まっていく。力が集中した右手は白く光り、ようせいのかぜを吹き飛ばすほどの衝撃波をうみだした。

 

 

「ジョフッ!」

 

 

ようせいのかぜを吹き飛ばした途端、再び走り出すコジョフー。それを見て、勝はコジョフーが物理技しか使えないと推測する。

 

 

「きんぞくおんだ!」

 

「フィ」

 

 

クレッフィは自身の腕に通している鍵をジャラジャラと打ち鳴らし、ひどく不愉快な音を出す。クレッフィに近づいていたコジョフーは顔をしかめ、思わず耳を塞ぎ立ち止まってしまいそうになる。だが、コジョフーは止まらずクレッフィの前まで近づいて、跳びあがった。

 

 

「はっけい」

 

 

跳びあがったコジョフーの右手に力が集まり白く光る。今のクレッフィとコジョフーの距離では避けられず、このままだと直撃してしまうだろう。

 

 

「クレッフィ、鍵でコジョフーを殴れ!」

 

「ッ!」

 

 

勝の指示を聞いたクレッフィは、先程まで打ち鳴らしていた鍵を力強く振り上げ一回転し、はっけいを放とうとしていたコジョフーの顎を打ち上げる。鍵といえども金属、束となって叩かれれば普通に痛い。ポケモンが振るえば痛いだけでは済まないだろう。

 

 

「ようせいのかぜ!」

 

 

予想外の攻撃を受け、空中で体勢を崩してしまったコジョフーをようせいのかぜが襲う。二度目のようせいのかぜは流石に耐えきれなかったようで、マスタードの側まで風で吹っ飛んだコジョフーは力尽きていた。

 

マスタードは力尽きたコジョフーをボールに戻すと、二つ目のボールを手に取った。ボールを投げ、そこから二体目のポケモンが出てくる。マスタードに二体目のポケモンはせんこうポケモンのコリンクだった。

 

 

「うふふ! 追い込まれてワシちゃんゾクゾク!」

 

 

コリンクはでんきタイプで、クレッフィははがね・フェアリータイプ。タイプ相性的には若干クレッフィの方が不利だと考えた勝は、クレッフィをボールに戻す。

 

 

「ありがとうクレッフィ、よくやってくれた。頼む、ワンパチ!」

 

 

クレッフィの代わりに出したのは、ワンパチ。互いにでんきタイプの技が不利になったが、ワンパチはでんきタイプ以外の技も複数ある。コリンクがどれくらい技を使えるのかはわからないが、少しは使える技を減らせただろうと勝は考えた。

 

 

「コリンクなら特殊技は多分覚えてないはず。ワンパチ、スピードスター!」

 

「ワンッ!」

 

 

勝の指示を受けたワンパチは、技を繰り出す。ワンパチの周囲に星型の光弾が発生し、コリンクに向かって飛んで行く。たとえ、ジグザグに動いたり躱そうとしても、スピードスターは必中で避けることはできない。確実にダメージを与えられるだろう。

 

 

「確かにダメージを受けるのは避けられないね。でも、減らすことはできる。コリンク、スパーク」

 

「リィンク!」

 

 

全身に電気を纏い、ワンパチに向かって真っすぐ走ってくるコリンク。スピードスターがコリンクに何発も直撃するが、纏っている電気がスピードスターの威力を削り、大したダメージを与えることができない。

 

 

「なら、こっちもスパークだ!」

 

 

同じように電気を纏い突進するワンパチ。フィールドの中央で互いの頭が衝突し、ワンパチの方が押し負けてしまう。

 

 

「大丈夫かワンパチ!?」

 

「イヌヌワンッ!」

 

 

勝の心配に力強い声で返すワンパチ。スパークは押し負けたが、ダメージは相性もあってほんの僅か。まだまだやれると意気込むワンパチ。そのワンパチへ、コリンクはマスタードの指示を受けてかみついてくる。

 

 

「スピードスター!」

 

「ワン!!」

 

 

かみついてきたコリンクをスピードスターで引っぺがす。スピードスターによって引っぺがされたコリンクは吹っ飛ばされるが、空中で体勢を立て直して地面に降り立つ。それでも、至近距離でのダメージは大きかったのか、少しよろめく。

 

 

「コリンク、もう一度スパークだよん」

 

 

再び電気を纏って突進するコリンク。それと同時に、勝もワンパチに指示を出す。

 

 

「ワンパチ、スピードスターを一つにまとめて放つんだ!」

 

 

スピードスターとは星型の光弾を複数発生させて当てる技。それを一つに集中して放つという型破りを、練習もなしにワンパチへ要求する。そんな勝の要求を、ワンパチは完璧に応えて見せる。自身の周囲に発生した複数の光弾を集中させ、一つの大きな星型の光弾をつくりだした。その光弾はコリンクに向かって放たれ、コリンクに直撃した瞬間、大爆発を起こした。爆発によって発生した煙がコリンクがいたフィールドの半分を包む。勝は、いつ攻撃がきてもすぐに指示を出せるように、油断せずにいるようワンパチにも注意を促す。

 

爆発から十数秒経ち、フィールドを包んでいた煙がだんだんと晴れていく。そして、煙が晴れた後には力尽き倒れたコリンクがいた。倒れているコリンクをボールに戻すマスタード。そして…………

 

 

「期待以上だねー! ワッハハハ、負けちった! チミ強いねー!」

 

 

マスタードが自身の敗北を宣言したことで、勝にとって二度目のポケモンバトルは終了した。

 

 

「本気の師匠ではないとはいえあの新人、勝った…………!?」

 

「いったい何者ッス?」

 

 

道場に入りたての入門生が、本気ではないとはいえ師匠に勝ったことに道場の門下生達が驚く。

 

 

「ワンッ、イヌヌワン!」

 

 

勝負に勝ったことを喜ぶワンパチ。そのワンパチを撫でながら、よく勝てたなと思う勝。実際、ちゃんとしたポケモンバトルは今回のバトルでようやく二回目なので、道場の師匠に勝てたのは手加減されていたとしても十分凄いことだろう。

 

ワンパチと共に勝利をかみしめていると、いつの間にか傍に来ていたマスタードさんが話しかけてくる。

 

 

「チミの戦い方からはポケモンに対する思いやりを感じちゃうね。それに知識と勢いがある。勘違いで来たとしてもチミに学ぶ気があるならマスター道場はいつでもウェルカムだよん! 改めて、みんなと一緒に強くなろー!・・・・・・よろしくね! ってなわけで、この道着セットあげちゃう」

 

「ありがとうございます」

 

 

やったぜ! 道場の師匠に人生二回目のポケモンバトルで褒められちゃった。褒められたんだよね? それに、俺がミツバさんの勘違いで入門生になった事に気づいているみたいだ。今はもう問題が起きない限り訂正するつもりはないが、唯一気づいているのは、流石は元チャンピオンということになるのだろう。洞察力が高いんだな。とりあえず、バトルが終わってもテンションが高いマスタードさんから道着セットを受け取ってお礼を言う。

 

 

「この服を着れば、チミもマスター道場の一員ね!」

 

 

そう言って笑うマスタードさん。

はじめは勘違いだったけど、今は俺の目的のため、成長のため、ポケモンたちのために頑張ってみるかな。

 

 

 

 

 

 

 




マスタードの口調ってこんなんでしたっけ? あとは、相変わらず戦闘描写がわからない。ついでに心情描写もできてるかもわからない。努力不足を感じますね。

前向きなアドバイスや感想を待ってます。
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