イナズマイレブン 二回目は好きな物から逃げずに。 作:ウツマ
次からは楽しいハロウィーンパーティーが始まるはずです…
雨降って地固まる。
喧嘩を乗り越えて仲直りをすることで絆が深まる。
そんな幸せな結末を迎えられたら良かったのに。
僕は、2人の友達のことを思い出していた。
もう一生仲直りすることができない友達。
☆☆☆
あの日、僕はパソコン部を休んだ。パソコン部はそう熱心な部活じゃなかったから、無断で休んでも何も言われることはなかった。
中学の途中で部活を辞めて、無気力になった僕を見かねた両親がいい感じのパソコンを買い与えてくれた。多分そこそこ値は張ったと思う。
ネットで適当に調べながら、プログラミングとか色んなことに手を出した。何か将来の役に立つかもしれない、そう思うと漠然とした不安から逃れられた。
高校生になった僕は、特にやりたい部活もなくて消極的にパソコン部を選んだ。ものすごくゆるゆるだということは聞いていたから、それも理由だったと思う。
パソコン部には、クラスではあまり目立たない子もいた。でもある日、彼は僕に自作のゲームを見せてくれて、それはそれは面白かった。
僕もそういうのが作れるようになりたい、と思った。だけど、やってみるとゲーム制作というのはとても複雑で難しくて、何も完成させられないままに僕は匙を投げた。
僕やクラスの皆が少し蔑んで見ていた彼には、すごい才能があったってことだった。
ゲームは作るよりもするほうが楽しい。それが僕がパソコン部で学んだことだった。
だからときどき、彼が独り黙々とゲームを作っている間も、教室でスマホゲームをしていた。
学校はスマホの持ち込みは原則禁止だったけど、放課後に触っている人はたくさんいた。授業中に音が鳴ったりしたら没収されるとかも聞いたけど、そんなヘマをした人を見たことは一度もなかった。
スマホゲームは飽きたらすぐにアンインストールする性格だったから、あの日僕がなんのゲームをしようとしていたかは覚えてないし、多分それは重要ではない。
とにかく、僕はゲームを始めようとスマホを開いたときに2人に話しかけられた。
カケルとタクヤ、僕の親友だった2人。
「マモル、仲直りしよう」
そういえば、僕の前世の名前はマモルだ。漢字で書くと護。実は、僕がイナズマイレブンを最初に見るようになったきっかけは「主人公と名前が同じだから」だったりもする。
「仲直り? 僕は2人と喧嘩した覚えなんてないけど」
当時のマモル君は今の僕よりもひねくれてて、面倒くさいやつだった。
「僕とタクヤのこと避けてるでしょ? ずっと」
実際、僕は2人のことを避けていた。僕だけ勝手にサッカーをやめて、一緒にいるのが居心地悪くなったんだろう。それを認められるくらいに素直だったら問題なかったんだけどね。
「避けてないし」
そんな無愛想な僕に溜息をこぼしながら、タクヤが諭すように口を開く。
「あのなあ、俺らはお前にサッカーに戻れなんて言ってるわけじゃないんだ。サッカーやめたのは正直寂しいけどさ、前みたいに友達じゃなくなる方がもっと寂しいんだよ」
今思い返してもやっぱり聖人みたいなやつらなんだけど、僕はそんなところも癪に障っていた。
「じゃあさマモル、また遊園地とか行こうよ! 僕とタクヤとマモルの3人で」
「2人で行って」
その魅力的なカケルの提案も、僕は短く拒絶した。
「何がそんなに不満なんだ? 教室の隅でゲームをする時間がそんなにも大切か?」
僕と同じ2組だったタクヤは、僕がよく楽しくもなさそうにゲームをしていることも知っていた。
ゲームの邪魔をされて僕が不機嫌になったのかと思ってタクヤは皮肉を飛ばしたんだろうけど、その言葉は僕の傷を大きく抉った。
「なわけないじゃん。なんにも楽しくないよこんなの。みんなでサッカーしてたときの方がもっと楽しかったに決まってる」
「それならなんで……」
「でもそれ以上に嫌だったんだよ。辛かったんだよ。サッカーするのが。カケルもタクヤも分かるわけないよ、僕の気持ちなんて。僕より後に始めたのに、すぐに僕を追い越して」
僕の言葉に、2人は苦々しそうな顔をする。2人をサッカーに誘ったのは僕だったのに、気づけば僕より遥か先に行っていた。
「心の中じゃ、僕のこと見下してるんでしょ?」
「そんなことない!」
「見下したりなんてしない。信じてよ」
「信じられないよ」
2人が良い奴だなんてとっくに分かりきっていたはずなのに。
「サッカーの話なんてしないから、また友達としてやり直すってのはダメか?」
「ダメ。僕が思い出しちゃうから」
2人は少し目を合わせて考えごとをしていた。2人のことだから、どうするのが一番僕のためになるのかなんて考えていたんだろう。それくらい、友達思いのいい奴らだった。
「マモルは嫌って言うかもしれないけど、このままじゃ良くない気がする。多分後で後悔することになる。逃げ続けることに」
優しい2人のことだから、僕がどうしても嫌だと伝えたら引き下がってくれると思っていた。でも、そうはならなかった。
「逃げ続けることって悪いことなの?」
僕の質問に2人は答えてくれなかった。
「じゃあもう遊園地も行かなくていいから! 休み時間、僕がこの教室に遊びに来きたとき、タクヤと一緒に話をしようよ。それだけ!」
「嫌だ」
僕は冷たく突き放した。
「どうしても?」
「死かどちらかを選べって言われたら潔く死ぬぬくらい嫌だ」
「そんなに嫌かよ!」
タクヤがしっかりツッコミをしてくれた。3人で話しているとき、僕とカケルはどちらかというとボケでタクヤがツッコミだった。
少しだけ楽しい気持ちが蘇った。もしかしたらちょっと笑顔になっていたかもしれない。
でも、僕がサッカーをやめてから、友達をやめてから、時間が経ちすぎてしまっていた。
2人のまっすぐな思いに向き合う勇気はなかった。
「2人も早くサッカーの練習に行かないと怒られるよ?」
そう言って僕は荷物をまとめて席を立った。
☆
神様、もう一度だけ救いをください。
もう一言だけ、2人に伝えさせてください。
冗談だよ、って。
ただ僕の不注意のせいなのに、気に病んでしまうことがないように。
あの日、僕が
★★★
その夜、タクヤはカケルのスマホに電話をかけた。もしタクヤが電話をかけていなければ、恐らくカケルの方からしていた。
「もしもし」
『タクヤも聞いたの?』
「ああ」
少しの間、沈黙が2人を包んだ。どちらかのしゃくり上げる声だけが響いた。
「部室でうちの学校の誰かが事故にあったってニュース聞いたときから、そうなんじゃないかもってちょっと思ってた」
『うん』
「やっぱり、俺達のせいだよな?」
歩きスマホ、ダメ、ゼッタイ
ところで、尾刈斗に対してどの程度知識がありますか?
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正直誰も分からない
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主要な数人は顔が分かる
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アニメに登場した範囲で顔と名前は一致する
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ベンチメンバーまで全部完璧に分かる