イナズマイレブン 二回目は好きな物から逃げずに。   作:ウツマ

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 ゲーム限定の技なども漢字表記に変えてみました。
 あと、尾刈斗の知名度についてアンケートもしてみました。結果次第では過去の話も編集してキャラの説明(あるいは注釈)を足すつもりです。


大集合

 ということで、尾刈斗祭当日!

 

 最近なぜだか重苦しい空気が僕の周りに漂っていたような気がするが、今日は大丈夫! なぜならパーティーだからだ。パーティーっていうのは楽しくて明るいもんって決まってるのさ。

 

 

 自転車を駐輪場に停めると、仮装している人達で溢れかえっていた。母さん手製のかぼちゃを忘れてないかカバンの中をチェックする。

 

 

「みんな、イカした格好をしてるねえ」

「そりゃあ一年に一度の祭りだ。気合いも入るってもんだ」

 

 話しているのは道化先輩と筒井先輩だ。もうサッカー部は引退してしまったから、最近はめっきり話をしてない。

 

 2人はもう仮装を済ませているらしい。

 道化先輩は相変わらずの赤髪白肌で、さらにピエロらしくカラフルなフリフリの服装をして、手には赤い風船が握られている。

 一方筒井先輩は赤と緑のボーダーという謎センスの服を着て、右手には鉤爪のようなものが装着されている。そして何より目を引くのが、顔中が火炙りにでもされたかのように焼けただれている。

 

「紫藤おはよう! 久しぶりだな」

「おはよう、紫藤君。私達がいなくなってからいろいろと頑張ってるらしいねえ」

 

「おはようございます!」

 

 2人に話しかけられた。どうやら僕達が始めた革命は、既に2人の耳には届いているようだ。少なくとも、なんてことをしやがってとは思われていないようでホッとする。

 

「ところでその仮装、凄いですね」

 

「ああ、昨日4時間かけて特殊メイクをしたんだ。凄いだろ?」

 

「凄いです」

 

 なんて褒めるのが正解なのか分からず、凄いですを連呼する。それにしても特殊メイクって……母さんの頑張りがしょぼく見えてしまうよ。

 

「てか紫藤、この仮装が誰だか分かるか?」

 

「すみません……道化先輩がペニーワイズなのは分かるんですが、筒井先輩の方はさっぱり」

 

 筒井先輩にクイズを出されるも正直さっぱり分からない。見た目的に何かのホラー映画のキャラだとは思うんだけども。

 

「フレディ、フレッド・クルーガー。知らないか?」

 

「あ、えーと、あれですよね。エルム街の悪夢。名前は聞いたことあります」

 

「そう、それそれ! 名作だからな、是非見るべきだ。DVD貸すぞ」

「筒井、つい最近まで小学生だった奴にホラー映画を勧めるのはどうかと思わないか」

 

 道化先輩が常識的なツッコミを入れるが、実は僕はつい十数年前までは高校生だった訳で。ホラー映画が怖くて見られないなんて思われるのはちょっと納得が行かない。

 

「僕そういうの全然平気ですよ。今度、サッカー部のみんなを集めて見てみますか?」

 

「いいなそれ。賛成。あいつらが怖くて震える姿を見てみたいぜ」

 

 そんなこんなで後日ホラー映画鑑賞会が開かれることが決定した。

 

 

 サッカー部の中で誰が一番怖がりなのかについて話してるうちに(魔界先輩が実は一番怖がりで、多呂斗先輩が一番平気だろうという結論に達した)、教室の前に辿り着いた。

 

 僕ら1年3組はフランクフルトの出店をする。まさに文化祭の仕事って感じで楽しみだ。前世の中学校は文化祭なんて無かったし、高校ではなんというか青春に乗り遅れていたから楽しめなかったし。

 

 かぼちゃを装着して出店の準備。男子も女子もみんな思い思いの仮装をしている。僕を含め顔を隠している人もたくさんいて、声を聞かないと誰だか分からずプチパニック状態だ。

 

 こんな状況で一番楽しそうにしているのはやっぱり女子達だ。

 

「紫藤君、それカワイイね。手作り?」

 

「武羅渡君、その服めっちゃカッコイイね。売り子は任せた!」

 

「鉈君、マスクを血まみれにするのはホラーすぎるよ。さすがに血糊は不衛生だからフランクフルト焼くの禁止! あとそれ振り回すのやめて、お客さん来なくなるから」

 

「円谷の仮装はキモイよね。全身銀タイツはちょっと」

「普段真面目な人が羽目外したら、ってやつだね。マジキモイね」

 

 僕達の仮装を好き勝手に評価してくる。鉈へのそれは正論だけれども、円谷がキモイキモイ言われているのはものすごく可哀想に思う。僕も仮装のチョイスを間違えたら同じ目にあってたのか……。さすがに全身銀タイツなんて絶対やらないけど。

 

 

 僕のシフトは午前中だけ。さあ、張り切って焼いていくぞ!

 

 

☆☆☆

 

 

「フランクフルトはいかがですか〜、って夕香ちゃん?!」

 

「おにいちゃんひさしぶりー」

 

 おにいちゃんというワードに反応して一緒に来ていた修也に睨まれる。魔女っ子衣装の夕香ちゃんが可愛いのはよく分かるけど、自分以外がお兄ちゃん呼びされるのが嫌なんだったら、そう夕香ちゃん本人に頼み込んでほしいよ。僕を睨んだって何も解決しないのに。

 

「久しぶりー! って、この帽子被ってたのになんで分かったの?」

 

「うーん、なんとなく?」

 

「つまり夕香ちゃんは観察力が優れてるってことだね! 修也もフランクフルト食べてく?」

 

 先に出会ったのは夕香ちゃんだから、兄の方だけ名字で呼ぶのもなんだか変で下の名前で呼んでいる。僕にとっては豪炎寺ってのがやっぱり一番しっくりくるから、喋る度に変な違和感がある。ちなみに修也は僕のことを下の名前で呼んでくれない。

 

「ああ、2本頼む」

 

「まいどあり〜」

 

 

 

「それにしても2人がここに来てくれるとは思わなかったよ」

 

「夕香がお前に会いたいとうるさくてな。SPをつけて遊びに来た」

 

 フランクフルトを食べながら少し不機嫌な様子で話す。やっぱりシスコンをこじらせすぎてるよ。

 身を守るように進言したのは僕だけど、SPってお医者さんはお金の使い方が違うなあ。

 

 

「お父さんは信じてくれたの? 影山の話」

 

「お前が送ってきてくれた資料のおかげでなんとかな。感謝している」

 

「それなら良かった」

 

 医者の遺伝子などという非科学的なことを主張するあの頑固親父のことだから、説得は難しくなるだろうと心配していたけど、なんとかなったようだ。

 

 

「お、紫藤発見!」

「どこだ?」

「あのかぼちゃだよ」

 

 修也と話していると向こうの方からなんだか騒がしい人達がやってくる。

 

「お〜い! 紫藤〜!」

「円堂、久しぶりー! ってなんでみんな僕って分かるの? エスパー?」

 

 やってきたのは円堂達。特に尾刈斗祭に誘ったりしたわけじゃなかったけど勝手に来てくれたみたい。

 

「じゃあ俺らも人数分フランクフルトを頼む」

 

「えーっと、風丸円堂半田で3つ……」

「……もう1人いるよ」

 

 真後ろから声。振り返ると髪の長い幽霊が……

 

「びっくりしたあ! 心臓止まるかと思った」

 

「最近新しくサッカー部に入ってくれた影野だ。俺達の練習を見てカッコイイって思ってくれたんだぜ!」

「……少しは目立てるようになるかなと思って。よろしく」

 

「影野が尾刈斗に興味あるらしいから一緒に行こうぜって話になってな」

 

 話し方や立ち振る舞いはまるで尾刈斗にいてもおかしくないな。確か尾刈斗祭でもどっかのクラブがお化け屋敷を実施していたらしいが、影野より恐ろしいはずがないだろう。

 

「じゃあ4つってことね。600円になりまーす」

 

 鉈はシフトを無視してどこかに逃げていったから、1人で4本焼かなきゃいけない。全然難しい仕事でもないけど。

 

「紫藤から話には聞いてたけど、やっぱ凄いよな。この学校。仮装のレベルも高いし」

「サッカー部のみんなはハロウィーン関係なく毎日こう。半田とは違ってみんな個性バツグンだよ」

「悪かったな中途半端な没個性で」

「そこまでは言ってないって」

 

 

「ごちそうさま。俺と夕香は他を回っていくよ」

「ばいばいおにいちゃん!」

 

 円堂達が来て少し場違いに感じたのか、フランクフルトを食べ終わった修也が串をゴミ箱に捨てて立ち去ろうとする。

 

 

「あー!!」

 突然円堂が叫び声をあげる。

 

「豪炎寺だ! お前豪炎寺だよな!」

 

「円堂どうした、知り合いか?」

 

「見てたぜFFの決勝。最後の必殺シュートスゴかったな! お前のサッカーに対する思いをスゲェ感じたぜ!」

 

 修也は面倒そうに顔をしかめる。気持ちは分かる、よく分かるよ。

「それで、なんか俺に用か?」

 

「なあ豪炎寺! サッカーやろうぜ!」

 

 そう言いながら円堂はリュックサックからサッカーボールを取り出した。

 修也も今度ばかりは呆気にとられている。

 

 

「他校の文化祭になんでサッカーボール持って来るんだよ」

 

 半田ナイスツッコミ。

ところで、尾刈斗に対してどの程度知識がありますか?

  • 正直誰も分からない
  • 主要な数人は顔が分かる
  • アニメに登場した範囲で顔と名前は一致する
  • ベンチメンバーまで全部完璧に分かる
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