イナズマイレブン 二回目は好きな物から逃げずに。   作:ウツマ

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1つ前のFF編
イカれたメンバーを紹介するぜ


 尾刈斗中サッカー部に入部して早くも四ヶ月が経った。てことで個性的な尾刈斗のみんなを紹介しようと思う。

 

 

「そんな弱っちい必殺技で私を止めようとでも思ってるのかい?レッドバルーン

 

 相手のDFのクイックドロウを赤い風船と共に空に飛ぶことで華麗に回避しているのがキャプテンの道化一糸(みちばけ いと)先輩だ。

 そのピエロのような狂った外見と口調とは裏腹に、部内随一の常識人である。部員勧誘も一番積極的にやっていて、僕を除けばだいたいの新入生は道化先輩に連れてこられた。そろそろ部長を交代する時期だけど、任せられる後輩がいなくて困っているらしい。

 

「道化ナイスパス!悪夢を見せてやるよ、ナイトメアロード

 パスを貰って必殺技で中央に切り込んだのが道化先輩と同じ3年生の筒井悪夢(つつい あくむ)*1先輩。

 原因不明の悪夢に悩まされているそうで、地木流監督のおかげで最近マシになっているものの常に目の周りにはクマができている。悪夢の辛さは僕も良く知っているから筒井先輩には同情してしまう。

 

「決めな、堀田(ほった)

 

「終わりサ、ポルターガイスト

 尾刈斗サッカー部のエースである堀田騒霊(ほった そうれい)*2先輩が筒井先輩からボールを貰い、必殺シュートでゴールを奪う。

 

 道化先輩、筒井先輩、堀田先輩の3年生トリオで尾刈斗中は竜宮中から開始5分で先制点を得た。

 そういえば言ってなかったかもしれないけど、この試合はフットボールフロンティア地区予選の初戦。そして僕はベンチからそれを眺めてるってわけだ。こうしてベンチに座ってる以上いつでも試合に出られる準備はしなきゃダメなんだけど、見た感じこのまま尾刈斗中が竜宮(りゅうぐう)中に負ける気がしない。

 

 ということでメンバー紹介の続きをしよう。

 

 キックオフしてすぐに魔界崇雄(まかい たかお)先輩が怨霊でボールを奪う。魔界先輩はただの厨二病だと睨んでいる。

 そして月村憲一(つきむら けんいち)先輩のファントムシュートで2点目。今日は月齢が18だから先輩はかなり調子がいい。月村先輩のおかげで僕は毎日月齢を調べる癖がついてしまった。

 それにしても2点目が早い。

 

 不乱拳(ふらん けん)*3先輩のフランケン守タイン(あれは化身なのか?)、多呂斗占(たろと せん)先輩のザ・タワー(なんで塔子の十八番が使えちゃうの?)、百谷鬼行(ももや おにゆき)*4先輩の百鬼夜行(名前そのままに見えるのは錯覚です)、冥門希望(くらかど のぞみ)*5先輩のザ・ゲート・オブ・ヘル(技名がもうかっこいい)によるDF陣の固い守備で不死祀(ふし まつる)*6先輩が控えているゴールにはボールがやってこない。

 

 そして地味に活躍しているのが武羅渡牙(ぶらど きば)*7。僕と同じ1年生のくせしてもう既にスタメン入りしている。

 先輩方だけだと守備が厚い代わりに攻撃の手数が少ないから、それを補うために入れられたんだろう。これならMFである僕が選ばれなかったのも仕方ない、と適当に自分に言い訳しておく。

 

 ちなみにベンチに座っているのは僕の他に、一回死んだことがあるらしい三途渡(さんず わたる)と控えキーパーとして鉈十三(なた じゅうぞう)*8、心霊写真を撮るのが趣味らしい玉響真(たまゆら まこと)*9先輩に普通っぽい見た目して一番ヤバイやつだと僕が思っている陰山時史(かげやま ときふみ)*10先輩だ。陰山先輩は聖徳太子が今でも生きていて日本を操っていると信じているらしい。名前を最初音で聞いたときはあの男の親戚かと身構えたが、実際話してみると別ベクトルでヤバい人だったから以降会話は避けている。

 

 とまあベンチメンバーの紹介も終えたあたりで前半か終了した。尾刈斗のいつものアレすら使うことなく、7-0で勝ち越している。ちなみに内訳は堀田先輩が3点、月村先輩が2点、武羅渡が1点、道化先輩が1点だ。

 

 

「監督、竜宮中相手にアレは必要ですか?」

 道化先輩が地木流監督に後半の作戦について質問する。先輩は目上の人にはいつもの口調を封印して敬語を使える人なのである。

 

「いや、要りません。このまま個々の実力だけで問題なく勝てるでしょう。一応必殺技を連発していた百谷と筒井は下がって、玉響と三途が入ってください」

 僕の名前が呼ばれなかったのはちょっと不服ではあるけど、三途が活躍してくれるのならそれでもいいかとがんばれのハンドサインを送る。

 

 

 堀田先輩と月村先輩と武羅渡のFW3人が1点ずつ得点を重ね、結果は10-0で試合は終了した。地元の強豪校と呼ばれるだけの威厳を見せ、尾刈斗中は地区予選2回戦へと駒を進めた。

 

 2回戦の相手は王者帝国。この地域のFF本戦出場を狙う学校が、必ず超えなければならない壁。尾刈斗の前に高く高くそびえ立っていた。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 ちょうど一年前、僕は母さんと一緒に進学先の中学校を探していた。

 

「尾刈斗中でいいんじゃないの? 帝国には及ばないけどこの辺りじゃ強豪校なんでしょ?」

 

 その発想はなかった。原作でも最初の方に戦っただけで、強さは催眠術ありきの最弱級。そんなイメージしかなかったけど、他の学校に比べたら弱くはないはずだ。

「尾刈斗中かあ……」

 

「ほんとなんで影山さんの話断っちゃったのかしら。タダであの帝国に通えるなんてこんなにいいことないのに」

 母さんだって僕をいい学校に入れてあげたいって気持ちがあるだろうし、そもそもサッカーが好きな僕が日本一の帝国学園からの招待を蹴った意味が分からないのだろう。

 

「でもそれは――」

「幻斗が考えて決めたこと、なんでしょ」

 僕の言いたかったことを先回りして言われる。

「だから母さんがこうやって色々学校探してるのよ」

 

 母さんには本当に感謝しかない。

 

「そういえば幻斗って結構頭いいでしょ? 通知表オール"よくできる"だし」

 さすがに小学校の勉強でつまずくわけがない。刃也ほどではないけど頭はいい方のはずだ。

 

「それじゃあこの奨学金システム使っちゃったらいいんじゃないの?」

 

「でも奨学金って後で返さなきゃいけないんでしょ?」

 

「それが尾刈斗で成績上位になったら全額免除になるんですって」

 

 なるほど、悪くない話かもしれない。尾刈斗中で幽谷と一緒にゴーストロックを使う僕の姿を想像するとちょっと変な気分になったけど、我が家の経済事情を鑑みるに最善の選択のようにも思える。このまま物語の中心からフェードアウトしていくのに比べたらはるかにマシだ。

 こういうのはもう少しじっくり考えるべきなのかもしれないけど、多分この決断は揺るぐことはないんだろうなって気がしてた。

 

「じゃあ決めた。僕尾刈斗に行くよ」

*1
原作時高1、MF。オリキャラ。悪夢を見がち

*2
原作時高1、FW。オリキャラ。元ネタは必殺技名にもなってるそれ

*3
原作時中3、DF。死者蘇生を目指してるが生物は苦手

*4
原作時高1、MF。オリキャラ。百鬼夜行をもじっただけ

*5
原作時高1、DF。オリキャラ。元ネタは地獄の門

*6
原作時中3、GK。痛みを感じない体質らしい

*7
原作時中2、FW。ナイターで活躍し、トマトジュースを好むドラキュラ体質

*8
原作時中2、GK。ホッケーマスクを被り、鉈を振り回してるヤバいやつ

*9
原作時高1、MF。オリキャラ。元ネタは玉響現象

*10
原作時高1、MF。オリキャラ。元ネタは陰謀論とか




月村君が「満月が近いと調子が良くなる」というのは独自設定。普通満月が出てるような時間帯に試合はしないので仕方なく。

ところで、尾刈斗に対してどの程度知識がありますか?

  • 正直誰も分からない
  • 主要な数人は顔が分かる
  • アニメに登場した範囲で顔と名前は一致する
  • ベンチメンバーまで全部完璧に分かる
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