雄英高校、ヒーロー科は全国同科中で最も人気で最も難しい。
その為ヒーロー志望でもヒーロー科に入れない者が普通科に入学することはよくある。
雄英高校の普通科一年、井ノ中ヨコヅナは学食で昼食を食べていた。
「さすが全国屈指の有名校雄英だけあって、どのメニューも美味しいだな」
テーブルには三人前の料理が並んでいるがヨコヅナが一人で食べる分だ。
「特にから揚げが美味いだな、将来のちゃんこ鍋屋を開くにしても、メニューに揚げ物系は必須だべな」
から揚げを食べながら、ブツブツ言っているヨコヅナに、
「相変わらず、よく食べるねヨコヅナ」
「ん?拳藤……久しぶりだべな」
ヒーロー科1年B組、拳藤一佳が話しかけてきた。
「一佳ちゃん知り合い?」
拳藤と一緒にいるのは同じクラスの小森希乃子。
「同中出身なの」
「普通科の井ノ中ヨコヅナだべ」
「ヒーロー科の小森希乃子、宜しくね」
「宜しくだべ」
「……相席して良い?」
「良いだよ」
ヨコヅナが座っているのは4人掛けのテーブル、しかし片側はヨコヅナ一人で占領しているので、拳藤達は向かい側に座る。
「井ノ中は大きいね」
「あはは、縦も横もデカいだろこいつ」
ヨコヅナは身長190程あり体重は130超えの逞しい体格をしている。
「ここでは、オラなんて普通だべがな」
逞しい体格と言っても普通の基準でだ、この世界は総人口の八割が特異体質。
身長が2026㎝に巨大化する者や巨大な竜に変身する者もいるのだから、それらに比べたらヨコヅナの体格はいたって普通だ。
「あ、そう言えば、ヒーロー科の1-Aが
少し前に、ヒーロー科の1-Aの授業中に
「大丈夫だよ、私らB組だから関係ない」
「A組の生徒や先生に怪我した人はいるらしいけど、もう学校に来れてるらしいよ」
「それは良かっただ。……ヒーロー科の授業はどうだべ?」
「ヒーロー基礎学での屋内戦闘訓練とか人命救助訓練とかはやっぱ全然違うよ」
「大変だけどやりがいあるし楽しいよね」
「そうだべか……」
二人の話を聞いて何かを考えるヨコヅナ、
「あんたも素直にヒーロー科受けてたらよかったのに…」
「え、井ノ中はヒーロー志望なの?」
「…ヒーロー免許は取りたいと思ってるだよ」
「ん?」
ヨコヅナの言い方に首を傾げる小森。
「こいつは将来自分の店、ちゃんこ鍋屋を開業するのが夢らしんだけど…」
ヨコヅナが雄英に入学したのはヒーロー免許を取りたいからなのだが、それは別にヒーローになりたいからではない。
だから、雄英入試はヒーロー科ではなく初めから、普通科を受験していた。
「オラはちゃんこ鍋屋の副業としてヒーロー活動出来たらと思ってるだよ」
小説投稿サイト『カクヨム』にて、
ヨコヅナが主人公のオリジナル小説、
『なんでオラ、こんなとこにいるだ?』を投稿しております。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054922126022
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