体育館に入って来たヨコヅナを見て、
「あれが一佳の彼氏?君」
「ぽっこりお腹」
「あれは……言ってた通り、唯の同じ中学出身なだけかな」
「無罪、一佳さん私は信じていました」
「でもスモウなのに、マゲしてないデス」
「本物の力士じゃないから仕方ないのこ」
「力は強そうだけど、動きは遅そう、一佳が格闘で負けるとは思えないけど…」
とB組の女性達が姦しく話をする。
「俺の名前は鉄哲徹鐵だ」
「…オラは井ノ中ヨコヅナだべ」
試合前に自己紹介をする二人。
ヨコヅナは心の中で「変わった名前だべな」と思いつつも名前は自分で決めれるモノではないので、そこには触れなかった。
代わりにでもないが、
「体育祭前に格闘試合とか、本当に良いんですだべか?」
とブラド先生に聞くヨコヅナ。
「申請は通っている、オールマイト先生のお陰でもあるがな…」
ブラド先生も、体育祭前だから申請は通らないかと思ったが、リカバリーガールが乗り気だったのと、オールマイトが「私が、審判を務めよう!」と、言ったので申請が通った。
「リカバリーガールもいる、思いっきりやりなさい」
「…そうだべか」
「それより井ノ中、着替えてきなさい」
鉄哲はジャージだが、ヨコヅナは制服のままだった。
「……分かりましただ」
ヨコヅナはその場で服を脱ぎだす。
「いや、控室で…」
ヨコヅナはブラド先生の言葉を聞かず、褌一丁になる。
その姿を見て、B組の女子達が、「キャー!」「何、露出狂?」「HENTAI!?」などと騒ぎだす。
「いや、ヨコヅナは相撲の使い手で、褌での稽古が普通だから……ちょっとヨコヅナ!女子がいるんだから、考えなさいよバカ!」
ほぼ裸の褌一丁姿は思春期の女子には刺激が強いようだ。拳藤もヨコヅナがバカで周りの事を考えてないのだと思って怒鳴るが…
「見たくないなら、帰ればいいだよ」
ヨコヅナはいつものニコニコ顔を消して、冷たい声色で答える。
「あ……そう、だね。ごめん」
個性の秘匿の為にも、観戦者がいなくなるならヨコヅナとしては願ったりだ。
ヨコヅナの言葉に拳藤は素直に謝り、他の生徒達も黙る。ヨコヅナの真剣な雰囲気を感じ取ったからだ。
そんな中、森野は拳藤に近づき、
コソコソ「…井ノ中、怒ると怖いタイプのこ?」
コソコソ「前に
コソコソ「今は怒ってる?無理やり連れてきたのこ?」
コソコソ「ううん、ちゃんと説明したよ、試合に真剣なだけ、怪我したくないから…」
「鉄哲、先生、オラは個性の関係で褌一丁で試合したいんだべが良いだか?」
「ああ、アイテムを付けるならともかく、脱ぐなら別に構わない。鉄哲も構わないな」
聞くまでもない事だが一応鉄哲にも確認するブラド先生。
だが、
「駄目だ…」
鉄哲は否定…
「だったら、俺も服を脱ぐぜ!!」
否定すると思い気や、鉄哲もジャージを脱いで、トランクス一丁になる。
「…オラは、構わないだよ」
ヨコヅナとしても鉄哲がトランク一丁になることに問題はない。
それに、鉄哲のトランク姿を見てもB組女子達は、ヨコヅナの褌の時と違い騒ぐようなことはせず、
ただ、一言…
「「「「「「鉄哲はバカだからね」」」」」」
小説投稿サイト『カクヨム』にて、
ヨコヅナが主人公のオリジナル小説、
『なんでオラ、こんなとこにいるだ?』を投稿しております。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054922126022
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