ヨコヅナのヒーローアカデミア   作:ニッケン

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ヨコのヒロアカ 5話

 場所は雄英高校の仮眠室。 

 

 ヒーロー科の1年A組緑谷出久は、

 

「痛、い痛、痛い、オールマイト、これ以上は無理です」

「最初は痛いだろうが、我慢するんだ、緑谷少年…」

 

 オールマイトに、

 

「でもこれ以上は、さ、裂ける」

 

 無理やり、

 

「怪我しない為には、柔軟な身体が大切なんんだ」

 

 股割りからの体前屈をさせられていた。

 

 

「緑谷少年の体は硬いとまでは言わないが、柔かいとも言えないな……少しづつでも柔軟にしていこう」

「オールマイト、怪我しない為にも柔軟さが大切というのは分かりましたが、……意外と言うか、何故今突然と言うか…」

「……トレーニングにも、向き不向きがあるからね。緑谷少年に合うやり方を考えているのさ」

「僕の為に……ありがとうございます、オールマイト!」

「では次は体幹トレーニングだ」

「はい、オールマイト!」

 

 

 身体の柔軟と体幹トレーニング。

 この二つはオールマイトがヨコヅナから相撲の稽古内容を聞き、緑谷に教えようと考えたトレーニングだ。

 

 格闘技では柔軟が大切とよく言われるが、中でも相撲では必須とされ、

 

「新弟子力士はプチプチと本当に肉が裂ける音がするほど、股割りを強引にさせられていたらしいですだよ」

 

 とのこと、

 ヨコヅナも股割りは180度開き、そのまま地面に体をぺったりとつけ、形で表すと【土】の態勢になれる。

 それほどまでに柔軟な体だからこそ、全体重を乗せた速いブチかましをしても、反動を緩和し怪我をしないのだ。

 大きすぎる力の反動でいつも怪我している緑谷にも、必須だとオールマイトは考えたのである。

 

 そして、体幹トレーニング、

 

「あ、わっ、これ難しい…」

 

 今緑谷がやっているは、小さい積み木の上に片足で乗りバランスをとる体幹トレーニング。

 

「足だけに意識を集中したら駄目だ緑谷少年。全身の筋肉を意識するんだ」

 

 これも相撲の事を教えてもらった時ヨコヅナが、

 

「四股は足を鍛える稽古と思われがちだべが、体の様々な筋肉を鍛えれますだ。……まぁ、それは相撲の稽古全てに言える事ですだが…」

 

 と、言っていた。

 そしてこの考えは、緑谷に足りていないものだ。

 対象を拳で殴る行為一つにしても、腕だけでなく様々な筋肉を使う。逆に腕の力だけで殴れば怪我の原因となる。

 緑谷の怪我の原因は、個性の力の扱いに慣れていないからではあるが、格闘的な筋肉の扱いが下手なのも理由と考えた。

 ただこれは、聞いたところですぐ出来るモノではない。

 なので、第一段階的な意味でも、体幹トレーニングで全身の筋肉を意識する感覚を掴ませるのだ。

 

 

「……あのオールマイト…柔軟や体幹トレーニンが、大切なのは、分かるんですが…」

 

 緑谷は積み木の上で、片足立ちでバランスを取りながら、疑問に思っていることを聞く。

 

「体育祭が、間近ですけどこれは効果、あるんでしょうか?」

「はっはっはっ-、ほとんど無いに決まってるじゃないか!」

「えぇ!?、あっ…」

 

 驚き積み木から落ちる緑谷。

 

「会話してるぐらいで、落ちたら駄目だぞ緑谷少年」

「はい、すみません。いや、ですけど……体育祭に向けてのトレーニングをした方が…1位目指してるのに…」

 

 体育祭はもうすぐだ、それに1位を狙うように言ったのはオールマイト。

 

「君に体育祭で1位を目指すように私は言った。だが勘違いしないように、体育祭は通過点に過ぎないだろ」

「それは……確かに…」

「今教えているのはもっと先を見据えたトレーニングだ、だから体育祭が終わっても毎日続けるように」

「…わかりました」

「そもそも私は雄英の教師だからね。一人の生徒に体育祭に向けての特別なトレーニングなんてすれば不正行為と言われてしまうよ、はっはっは」

「あ、そっか」

 

 今の時点でも他の生徒が聞いたら不公平とは言われそうだが、個性を引き継いだ関係もあるので仕方ない。

 

「それに君の事だ。過去の体育祭の動画とか見て、色々分析してるんだろ」

「一応…分析と言える程でもないですが…」

「体育祭では今君が出来ることで、試行錯誤しつつ頑張りなさい」

「…分かりました!、オールマイト」

 

 オールマイトは緑谷が体育祭で1位を取れるように応援しつつ、もう一人の気にかけている生徒、ヨコヅナの事を思い浮かべる。

 

(もし井ノ中少年と格闘戦のような勝負方式で当たれば、今の緑谷少年に勝ち目はないだろう。だが井ノ中少年は基礎能力も個性も格闘戦に特化し過ぎている、序盤で脱落もありえる……本当に体育祭が楽しみだ)

 

 

 

 




 小説投稿サイト『カクヨム』にて、

 ヨコヅナが主人公のオリジナル小説、

『なんでオラ、こんなとこにいるだ?』を投稿しております。

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054922126022

 こちらも読んで頂ければ幸いです。
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