予想外のヨコヅナの勝利に会場中がざわついていた。
特に騒いでいたのはヒーロー科A組の生徒達が座っている客席だ。
「何で、今…?電撃を喰らいながら攻撃した!?」
信じられないといったふうに驚く緑谷出久。
「でも、あんな凄い電撃だよ」
「上鳴の電撃喰らいながら動けるかよ」
上鳴の個性は、的を絞るって放電することが出来ないとか、使用した後馬鹿になるとか、欠点は大きいが、その威力が強力なことはA組の皆が認めている。
「でも、事実そうとしか…」
「個性で防いだ、のかな?」
「でも、何か出したようには見えなかったよ。眩しくてよく見えなかったけど…」
「服は焦げてるように見えるケロ」
「……同じ電気系とかなら、効果がない可能性があります」
「あ!USJ襲撃の時、そんなことあったね」
そんな風に騒いでいるA組を、
「あれあれ~、一瞬で決めるんじゃなかったっけぇ、おっかしいな一瞬でやられたよね。相手は普通科なのに、おっかしいな~」
B組の物間が揶揄する。
だが、
ゴスッ
拳藤が首筋に当て身して物間を気絶させる。
「ごめんな」
A組に迷惑かけた事を委員長として謝る拳藤。
「それと、ちょっと聞こえてたけど、……井ノ中ヨコヅナの個性は電気系じゃないよ」
「知ってるのですか?」
「私同中だから、でも詳細は教えれないけどね」
それだけ言って拳藤は自分の席へと戻った。
「電気系じゃない…だとしたら他に考えられるのは、……体をゴムなどの伝導率が悪いモノに変えるとか、ブツブツブツブツ…」
拳藤の言葉を聞いて、ブツブツ呟いていた緑谷だが、
「今は情報が少なすぎるから、下手な憶測はしない方がいいか……それにしても心操君といい、普通科にも凄い人たくさんいるんだ」
と、結論付け試合観戦に集中する事にした。
ヨコヅナがステージから戻ると通路に飯田がいた、次が試合だから通路で観戦していたみたいだ。
「一回戦突破おめでとう」
「ありがとうだべ」
「しかし、どうやってあの電撃を掻い潜ったんだ、君の個性かい?」
「…それを言ったら、二回戦で不利になるから、言えないだよ」
「おっとそれもそうだな。軽率な発言だった。すまない」
大したことじゃないのに丁寧に謝ってくれる飯田。
(ほんと真面目な人だべな)
と、思いつつもヨコヅナはあることに気が付く。
「何で体に色々つけてるだ?」
飯田は何故か体に複数のサポートアイテムを付けていた。
サポート科以外は原則アイテム着用は禁止だ。
「これか、実は…」
これは対戦相手である発目に理由があることを説明する飯田。
「そうなんだべか」
「もちろん、2回戦に勝ち進んだとしても、君との試合では使わないさ」
「それは助かるだ」
ヨコヅナは16人の中で飯田が一番強敵だと思っていた。サポートアイテムを使われると困る事になっただろう。
「それじゃ、がんばってだべ」
「ああ、2回戦で会おう」
その後飯田は、
「騙したなああああ!!」
という叫びと共に勝利した。
小説投稿サイト『カクヨム』にて、
ヨコヅナが主人公のオリジナル小説、
『なんでオラ、こんなとこにいるだ?』を投稿しております。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054922126022
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