ヨコヅナのヒーローアカデミア   作:ニッケン

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ヨコのヒロアカ 13話

 二回戦第二試合、井ノ中VS飯田の、

 

『START!!』

 

 試合開始の合図が出される。

 

「俺も遠慮なく倒させてもらう!」

 

 飯田は開始同時に個性【エンジン】を使って猛スピードで前に出る。

 そして、ヨコヅナから少し遠い間合でジャンプし、

 

「レシプロバースト!!」

 

 奥の手まで使って、強烈な飛び回し蹴りを繰り出す。

 飯田の考えとしては、

 ヨコヅナは、個性の分からない対戦相手、逆に自分は個性も奥の手も相手に知られている。

 だから、開始早々奥の手を使った速攻で虚をつき、一気に勝負を決める策に出たのだ。

 

 そして、飯田のレシプロバースを使っての強力な飛び回し蹴りは…

 

『ああっ!!飯田の強烈な蹴りが、井ノ中の顔面にキまった!!!』

 

 プレゼント・マイクの実況通り、試合を見ている者全てが、ヨコヅナは顔面に強烈な蹴りを喰らったように見えた。

 事実、飯田の飛び回し蹴りはヨコヅナの頭部に当たっている。

 だがしかし、

 ヨコヅナは間髪入れず、飯田の蹴り足を両腕で抱える。

 

「何!?」 

「ふんっ!」

 

 そして、抱えた足を一本背負いの要領で投げ、飯田を床に叩きつける。

 

「がはっ!」

 

 ステージの床はセメントスが作ったモノなので、とても固く威力は絶大だ。

 

『なんだぁ!?井ノ中、蹴りが全く効いていなかったかのように、飯田を床に叩きつけた!!』

 

 見ているほとんどの者が驚き、そして理解出来なかった。それほどまでに、飯田の蹴りは強烈で、完璧に決まていたように見えたからだ。

 

『一回戦の電撃の時といい。井ノ中に攻撃は効かないのかぁ?』

 

 プレゼント・マイクのその言葉を、

 

『…違うな』

 

 イレイザーヘッドが否定した。

 

『効かないのではなく、効いてるが耐えられてるだけだ』

『……あ!、あれか、イレイザーがズタボロに負けた(ヴィラン)の【衝撃吸収】と似たような個性ってことか?』

『ズタボロに負けたは余計だ。それに【衝撃吸収】でもない。井ノ中は蹴りに対して自らも、額をぶつけに行った』

 

 ヨコヅナの顔面に飯田の蹴りがキまった、ではなく、ヨコヅナが飯田の蹴りを額で受け止めた、が正しい言い方だ。

 

『余程の頑丈な頭なんだろうな』

『それじゃ…個性使ってないってことか!?』

『…どうだろうな』

 

 

 見ている者達がザワついている中で試合は進む。

 床に叩きつけられたダメージは大きいが、飯田は立ち上がる。

 

「次はこっちから行くだよ」

 

 飯田が立ち上がるのを見て、今度はヨコヅナから前に出る。

 一旦距離を取ろうとする飯田だが、

 

「くっ」

 

 足の痛みに動きが止まり、ヨコヅナに腕を掴まれる。

 

「その足じゃ、もうさっきのようには走れないべ」

 

 初撃の蹴りでヨコヅナの額に当たったのは、飯田の脛の部分。ダベージが大きかったのは飯田の方であった。走る事はおろか歩く事すら厳しい。

 

 ヨコヅナは捕まえた飯田の顔面に向けて、張り手を繰り出す。

 飯田は掴まれていない方で腕でガードするが、

 

 ミシっ!

 

「ぐぁっ!」

 

 まるで石で殴られたかのような衝撃。

 飯田が痛みに意識を取られている隙に、ヨコヅナは足をかけ、今度は二丁投げで背中から床に叩きつけるように飯田を投げる。 

 

「ガハッ!」

 

 背中を硬い床に強く叩きつけられ苦しむ飯田。

 

「……それ以上怪我したくないなら、立ち上がらないことだべ」

 

 倒れている飯田を見下ろしながら、ヨコヅナは忠告する。

 

「でも、立ち上がるなら容赦はしないだ」

 




 小説投稿サイト『カクヨム』にて、

 ヨコヅナが主人公のオリジナル小説、

『なんでオラ、こんなとこにいるだ?』を投稿しております。

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054922126022

 こちらも読んで頂ければ幸いです。
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