「あり得なくもないかな…」ぐらいに思ってください。
場所は雄英高校、体育館。
「お前が井ノ中ヨコヅナか!」
体育館の真ん中で、入って来たヨコヅナに対して叫ぶ鉄哲。
距離をおいて周りにはヒーロー科B組の他の生徒達もいる。
「手合わせって聞いただが、なんか観客多いだな」
「ごめんなヨコヅナ、なんか話の流れで、こうなっちゃったのよ」
体育館の中の様子を見て、疑問に思うヨコヅナと謝る拳藤。
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B組でヨコヅナの話が出た最後、物間が提案したのは、
「鉄哲とその生徒が格闘試合して勝ったら、何も話さなくてもいい、負けたら個性を含め情報を話す。でどうかな?」
「そんなのヨコヅナが勝負する必要ないじゃない、負けた場合のリスクしかないんだから…」
「そうだね……みんなは鉄哲とそのヨコヅナって生徒の勝負見たいと思わないかい?」
他のクラスメイト達にも話しかける物間、それに対して、
「見たいっちゃ見たいか…」
「他科でヒーロー科に編入したい生徒の実力は知りたいしね」
「一佳のboyfriend見タイ!」
「そうだね、相撲の使い手ってのもちょっと興味あるしね」
と、皆勝負を見たいと言い、
「では、勝負はみんなで観戦する。かわりに鉄哲が負けたら体育祭の時、直接対決以外では積極的に潰しに行くような事はしない、という条件でどうかな?」
さらに続いた、条件にも、
「いいんじゃね、鉄哲なら勝てるっしょ。バカだけど」
「格闘訓練の授業で拳藤に鉄哲は勝ち越してるもんな。バカだけど」
「バカだけど、負けねぇよな鉄哲!」
「あったりメェよ。任せとけやぁ!!」
と大方が賛成した。
「盛り上がってるけど、そもそも先生が認めてくれないでしょ、他科の生徒と格闘試合なんて…」
「それじゃ、ブラド先生が認めたら良いってことだね」
「それは…」
そこで考える拳藤。
ヨコヅナの情報を教えるのは気が引ける、でもクラスメイトに有益な情報を秘密にするのも負い目を感じる。だったら…
「ブラド先生が許可するなら良いわ、ただし許可が下りなかった場合は今後一切詮索はなし。それでいいわね」
というふうに持っていき、話を収めた
(ブラド先生は真面目な先生だから、授業以外で他科の生徒と格闘試合なんて認めるわけがない)
と、拳藤は考えていたのだが…
ホームルームの後、B組担任のヒーロー名ブラドキング、通称ブラド先生に、格闘試合の話をしてみると…。
「分かった、申請してみよう」
と、意外な言葉が返ってきて、次の日、
「申請が通ったぞ、体育祭が近いから、試合は今日でもいいか?」
「……え?」
あっさり認められたのである。
「本当に良いんですか?他科の生徒と格闘試合なんて…」
「最近はめっきり行われなくなったが、申請を通した上での他科との格闘試合は昔からある制度だ。…寧ろ昔だからこそ、だな」
「昔だからこそ?」
「雄英も昔から名門校ではなかったということだ」
多くのトップヒーローを輩出してきた実績があるからこそ、名門雄英高校ヒーロー科だが、設立当初はそんなことなかった。
その為、入学する生徒も今ほど優等生ばかりではない。
他科の生徒同士での暴力事件が多発する年代も歴史を振り返ればあるのだ。
その為考案されてのは、他科との格闘試合制度。ぶっちゃければ、個性を持て余してる生徒のガス抜きの為の正々堂々の喧嘩、と言えるるのだが、
しかしこの制度には効果があり、暴力事件が激減したのだ。
なので、生徒は知らない者の方が多いが、他科との格闘試合は申請が通れば認められるのだ。
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「最近の子は、良くも悪くもイイ子ちゃんばっかりだからね。学生はちょっとぐらいヤンちゃな方が私は好きだよ」
看護教諭リカバリーガール。
格闘試合の申請が通る条件の一つは、リカバリーガールが立ち会う事。
それと他に二人のヒーロー教師が審判として立ち会う事。
一人はB組の担任ブラド先生で、もう一人は…
「はっはっはっ!そうですねリカバリーガール。現役ヒーローの中には学生時代荒れていた、なんて者もいますからね」
№1ヒーロー、オールマイトが務めることになっていた。
「あの真ん中に立ってるヒーロー科の生徒と、格闘試合ってことだべな」
「そう。ヨコヅナが負けたら、個性の情報をB組のみんなに話す事なってる…」
「オラの個性、話してないんだべか…どうしてだべ?」
「えと、その、なんかズルい気がして…」
「そうだべか……、まぁオラの個性は簡単に対策出来るだべからな…秘密にしてもらえる方が助かるだよ」
そう言ってヨコヅナは体育館の真ん中で立つ鉄哲の前へと進む。
小説投稿サイト『カクヨム』にて、
ヨコヅナが主人公のオリジナル小説、
『なんでオラ、こんなとこにいるだ?』を投稿しております。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054922126022
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