僕は久々に
何やら風変わりなひよこが、侯爵家敷地内 で孵って、妹のビアンカを親に認めたというのだ。
「僕も
「お兄様はそのままのお兄様が素敵ですわ」
…とか愛らしく上目遣い気味に言われたら…、抱きつく以外に選択肢はないよね!そうに違いない!
「
黒いひよこに関しては父様と話して、どうせすぐに
数日後に、屋敷の中でトテトテと一羽で歩いている黒いひよこを見つけた。
「迷子になっちゃったのかな?」
なぜだかわからないがこの執事服を身に着けた様なひよこに親近感の様なものを感じる。
…が、僕はもうすぐここから離れなきゃいけないのに、君だけそばにいられるのは狡くないかな? なんて子供じみた思いが、心に去来するのも本当なんだ。
ふと、ひよこを見ると神妙な顔をして僕の顔を見ていた…。もし人なら冷や汗でもたらしてそうな、それとも動物が『この時が過ぎれば…』とお仕置きタイムを神妙な顔でやり過ごそうとしてる雰囲気とでも言えばいいのか。
「マクシミリアンだっけ、君は本当に面白い子だね。君を見てるとなんだか懐かしい気持ちになるのはなんでだろうね。ビアンカの力になってあげてね」
本当は…、僕がその場所にいたかったよ…、その言葉は口に出さずに溜息をつく。
僕はひよこ相手に何言ってるんだと自分でも思ったのだけど、ふと魔力の気配を感じた次の瞬間『必ず守りきってみせますよ、アルフォンス様…』と懐かしく 聞き覚えのある声が聴こえた気がした。
ペコリと挨拶をする仕草をみせて黒いひよこは、この場を去ろうとしていたので、「僕も
僕だってこの黒いひよこを可愛いとは思うのだが、
「さあ
本当は今回の帰省だって、領地でなぜ今更そんなコトを知る事になったのかと、悩んでいたからだった。
僕とビアンカは従兄妹同士結婚だって可能なはずだったのだ…。
もっと早くに知っていれば、今の状況に甘んじてなんかいなかったし、彼女を手に入れて絶対に離しはしなかったのに。
でも、可愛い
きっとそばに居れば、僕は気持ちが抑えられなくなるだろうからね…。だから僕の分まで君が、ビアンカを守ってあげてね。
まだ痛む心を隠したまま、僕はひよこを手にビアンカの元へと足を進めるのだ。
お兄様も妹が大好きです!