ここはアルハザード…
そこには一人の伝説がいた、吸血鬼セルジア・ユルーシャ
戦闘狂セルジア、絶対悪の吸血鬼、真祖の吸血姫数多の二つ名を持つ彼女は運命的な出会いをする。
ある日、吸血鬼は退屈な日々に嫌気が差していた
最近は討伐に来る人間は脆弱なものしか居らず鬱憤もたまっていた。
そのイライラを発散させるために食事、吸血を行おうと町へ行っていたときだった。
「パンはいかが?」
一人の少年はセルジアにパンを差し出す。
彼女は目をぱちくりとさせた。
この少年は自分が何者かわからないのか?いやそんなはずは無い。我は冷徹凶悪と名の知れた吸血鬼だと、ならばなぜ彼はわらわにパンを差し出した?気付いていないのか?ならば気付かせてやろう、そして気が付いた彼の慌てふためく姿を見るのも一興かもしれんと、彼女は考える。
そして自らの牙を見えるように口元を歪ませ言う。
「わらわは腹が減っておる」
コレで彼も気付いただろう、さぁて慌てふためく姿を楽しもうと彼を見ると
「そっか!ならはい!お腹がすいてるならこのサンドイッチをあげるよ!お金も要らないよ!気に入ったらまた買いに来て!」
「へ?」
「どうしたの?もしかして卵は嫌い?ならツナとハムサラダのサンドイッチもあるよ!!」
「え?あ、あぁ…」
彼女は何が起こっているのか理解できていなかった。
そのとき広場の鐘が昼時を教える。
「あ!ごめんもう行かなくちゃ!!明日もこの時間帯にここにいるからよかったらきてね!それじゃ!」
彼は嵐のように去っていった。
彼女は呆然とその場に立ち尽くした。
そのときに道を歩いていた大人たちにおびえられ、逃げ惑われる姿を見て
「わらわは…吸血鬼じゃよな…?コレが普通…じゃよな?」
と戸惑いが隠せずにただ、ただ呆然と立ち尽くし数人を食べて家へと帰った。
家に帰ったところで誰もいない、ただただ一人で過ごす。
そのときふと、彼のことを思い出す。
その日から彼女は毎日のように通い、談笑し、帰る。
それを繰り返していた。そして少年が青年になったころに自分が吸血鬼であることを伝えた。
驚かれた、けどそれは一瞬でしかなく後はいつもどおり接してくれた。
そして彼女は告白した。
彼女はその男性と恋仲になった。
その男は自らの血を与えることで回りに迷惑をかけないようにした。
彼女もそれだけで十分に幸せだった。
だがその時間は長くは続かない。
彼女はただの吸血鬼ではない、ただの吸血鬼ならよかった。
だが彼女は真祖の吸血鬼と呼ばれるほどの力をもった吸血鬼。
その存在が人間に飼いならされていると研究室にもれるまでそう時間は掛からなかった。
研究室は男に吸血鬼を差し出すように言うが男は当然拒否した。
だが研究者は男が病にかかっていることを知った。
週に一度、薬をもらいに病院にいっていることも。
いい返事を返さない彼にとうとう研究者は薬に細工をした。
そうとも知らない男は薬を飲み、いつものように血を与える。
彼女も男の血をすする…。
翌日、男は死んだ。
原因は不明と診断された。
彼女は悲しみ、そして男を弔ってその場を去ろうとしたとき体に異変が起きた。
彼女はその場で動かなくなった、墓にもたれるようにして。
だが決して死んだわけではなかった。
彼女がそうなったのを確かめた研究者はすぐに研究室に運び込んだ。
真祖の吸血鬼ほどの研究対象はかなり希少だ、それを彼らが逃すわけが無かった。
男の薬にされた細工、それはナノマシン。
そのナノマシンを血液ごと吸収した彼女の体にナノマシンが入り込む。
ナノマシンによって脳細胞を破壊されるがすぐに再生、破壊されてはすぐに再生。
その繰り返しにより吸血鬼はうごかなくなった、いや動けなくなった。
研究者はその吸血鬼を人類、それもかなりの優秀な遺伝子を持つものと配合させることにした。
そして半年…たったころだった。
「うまれたぞ!!!!男だ!!!」
「牙がちゃんとある!!魔力値も申し分ない!!」
「今斬った腕がすでに再生されている!!!」
研究者どもは子が生まれた瞬間母親になった吸血鬼を牢に閉じ込めた。
ナノマシンがいつまで効くのかも判らない、いつ殺されるかも判らない相手よりも、生まれたときから教育、調教でき、実験による自分への被害が最も低い相手の方がいいに決まっている。
だがもしこの実験体が壊れたときは次を生んでもらわないといけないから逃がすわけにもいかない。
だから彼らは牢に彼女を入れた。
そして数年の時が過ぎた…
実質主人公でてない