実験されし真祖の吸血鬼EX   作:つらら@ゆき

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お久しぶりです

手を加えまくりました


第3話 実験と結果 研究者レポート

研究者レポート

 

今日から被検体SUJ-1の担当になったので実験、研究のたびにレポートをとることにした。

それでは薬物、物質投与の実験に入る

今回使用する物質は対魔草。

周囲の魔力を弱める力を持つ野草。

コレを魔力を持つものに投与した場合、どのような結果が得られるのかを実験する

野草から摘出された成分を注射により体内へ。

投与から5分後、魔力が通常時の30%へと激減

しかしさらに1分後、激しい痛みを訴え吐血、体のいたるところが裂け、血が吹き出る。

実験失敗。しかし有益なデータを収集成功。

実験より、この野草を魔法犯罪者に投与することは危険だと判断。

 

 

研究者レポート2

 

SUJ-1が急に高熱を出して倒れてしまった。先日の実験の後遺症を疑ったが魔力の減少は見られなかったので違うものが原因と判断。

熱が収まったときに数分意識を取り戻したが聞き覚えの無い言語を話していたことから記憶の混濁、意識障害があるものと判断。

だが法則性のあるうわごとなので言語である可能性が一番高い。

どこでその言語を覚えたのか少々調べてみてもいいかもしれない。

 

 

研究者レポート3

 

本日より、天使化実験を開始。

内容は真祖の吸血鬼の天使化。

性別を両性にし、相手がどちらでも配合が可能にするのが目的である。

天使はもともと両性という説があるのでこの実験を天使化計画と呼ぶ。

 

 

 

研究者レポート87

 

とうとう被検体SUJ-1は天使化計画の第一歩を踏み出した。

期間は不安定だが早くて半日に一度、遅くても3日に一度は性別が変化する。

だがコレでは天使化とはまだまだ呼べない。

最終目標は常に両性であることである。

また、性別の変化には骨格から全てが変わっているようで激しい痛みが伴う様だ。

 

 

研究者レポート200

 

被検体の天使化は完成の一歩手前、性別をコントロールできるまでになった。

ようやくここまで来ることが出来た。

コレであと一息だ、がんばってくれよ。

 

 

研究者レポート300

 

最近SUJ-1の様子がおかしい。

いや、おかしいと呼ぶほどの物では無いのだが。

一研究者が被検体に情を持ってしまうなんて研究者失格かな?

実験は今のところ平行線をたどっている。

コントロールは可能でも一つの性別の維持は最大10ヶ月が限界のようだ。

また、その限界を超えようとすると強制的に性別が変わってしまうようで、また肉体への負担も大きいようだ。

 

 

研究者レポート339

 

最近の私は完全にSUJ-1を気に入ってしまったようだ。

コレではろくに実験をすることが出来なくなってしまう。

今日も主任に抗議してしまった。

だがその甲斐あってか食事、世話の担当にしてもらえた。

皆怖がっていた仕事なので好都合なようだ。

私にとっても好都合だった。

 

 

研究者レポート340

 

今日からSUJ-1の世話係になった。

部屋に入ると四肢を魔力制御の鉄枷で止められていた。

服装は医療服と呼ぶにはボロボロ過ぎるほどの服装だった。

服装だけでなく体は汚れ、髪も薬の影響でか半分ほど白くなっていた。

とりあえず挨拶とすると目が動いたがそれだけだった。

まずは食事を与えることにした、だがパンは口にしない。

主任にお願いし、食事は私が作ることになった。

 

 

研究者レポート347

 

SUJ-1は私に慣れてきてくれたようで私の作るスープに口をつけてはくれるようになった。

だがすぐに戻してしまう、胃が受け付けないのだろうか。

今日は彼女(現在の性別が女)の体を綺麗にすることにした。

お湯と綺麗なタオルを幾つか用意して部屋に入ると彼女が少しおびえた。

今までの管理人が何かしたのだろうか?

大丈夫、と何度もつぶやきながらまずは顔を拭いてあげると少し黒い肌が真っ白になった。

ここまで汚れているとは正直思わなかった。

全身を拭いてあげて部屋を出ようとしたときだった。

彼女が始めて言葉を発した、「ぁ…りが…と…ぅ」と。

今までの管理人の日記には言葉を発したという記録は残っていない。

高熱を出したときからあの言語を話すことはあったがわれわれの言語を話した記憶も無い。

私は一気にこの子に対する愛が深まってしまった。

 

 

研究者レポート350

 

私は少し危ない賭けをしてみることにした。

食事を取らないあの子が心配だったからだ。

原則あの子には血を与えてはいけない、力が抑えきれないかもしれないからだ。

だが私は血の成分を殺さないようにしながら血の混じった冷静スープを作り、あの子に与えた。

すると今回は嘔吐することなく初めて飲みきってくれたのだ。

私は嬉しくなり毎日は無理でも3日に一回はこのスープを与えることにした。

あとはあの子の髪の毛が完全に真っ白になってしまった。

綺麗な黒髪だったのが見る影も無い。

 

 

研究者レポート370

 

最近は毎日のように言葉を発してくれるようになった。

笑顔も時折見られるようになった。

私はこの子を生まれるはずだった我が子を重ねてるのかもしれない。

完全に研究者としてあるまじき考えであるとわかりながらもそれも良いと思ってしまう。

 

 

研究者レポート380

 

今日はあの子にいろんなことをしてあげた。

枷をはずすことは出来ないがはりつけ状態の鎖の長さを伸ばし、部屋の中であれば自由に行動できるようにしてあげた、他の研究者達は色々と言ってきたがそんなものはどうでもよかった。

私はベットと鏡をこの部屋に置いた。

だが鏡にこの子の姿が映ることはなかった、どうやら鏡に姿は映らないようだ。

この子が満面の笑みを浮かべてくれたので私は思わず頬をほころばせていた。

 

 

研究者レポート382

 

私はふと彼女にカメラを向けてみた、すると鏡には映らない彼女の姿が写真に移りこんでいたのである。鏡に映らないのになぜ写真に写ったかは定かではないがこの子の写真を私はいっぱいとることに決めた。はじめは恥ずかしそうにしていた彼女も段々と乗り気になってくれたのか笑顔を浮かべながら色々なポーズを決めてくれた。私と二人で並んでとった写真は私と彼女のへやに飾られることとなった。今では私の宝物である。

 

 

研究者レポート392

 

研究者達が自分であの子を連れてくるのは危険だからお前が連れて来いと言い出した。

私は正直実験なんてもうさせたくなかったがあの子は嫌がるそぶりを見せなかった。

ましてや「実験でしょ?…いこっか」と自ら歩き出したのだ。

私は実験に立ち会うことが出来なくなっていた。

私はもう研究者にはなれないようだ。

 

 

研究者レポート400

 

そろそろこのレポートの題名も変えようかな?

研究者じゃなくて…生活係?いや、娘の成長日記はどうだろうか…それも良いかもしれない。

今日はあの子の髪を梳いてあげた事意外特に変わったことはしていない。

 

 

研究者レポート412

 

今日、この子が私にだけ見せてきたものがあった。

自身の体を変形させて違うものに変えてしまったのだ。

左手を剣のように鋭い刃物に変形させて見せてきた。

コレははじめてみる光景だったが研究者たちに見せるわけにはいかない。

私と彼女の二人のひみつとなった。

 

 

研究者レポート430

 

どうやら実験は失敗に終わりそうだ。

SUJ-1は繋がれている部分を切り落として枷をはずす事に成功したみたいだ。

足も同じように膝を切り裂くことで枷から逃れたようだ。

あの子をとめることなんて誰にも出来ない。

私の自室にあの子が来たときはかなり驚かされた。

そのときに少しだけ話をした。

母親のこと、何所にいるのか、研究者をどうするのか。

だが残念なことに母親は自害していた。

吸血鬼の死因の一番多いもの、自害。ナノマシンはやはり効き続けることは無かったようだ。

SUJ-1は悲しむのだろうかと顔をのぞくと意外とあっけらかんとしていた。

研究者は私に会いに来るまでに全員殺したらしい。

私に一緒に来ないかと誘いをかけて来たが私は断ることにした。

とても悲しそうな顔をしたので私は常につけていた形見の蝶の形をしたピアスをつけてあげた。

穴が開いてなかったが無理やりでもつけて良いと言ったのでつけてあげた。

ピアサーであけてもすぐに直るから仕方ないと思う。

あの子がこの部屋を出て行ったので私はこの研究の最後を閉めようと思う。

ここの研究資料が悪用されるのを防ぐために全てを燃やしてしまうことにした。

それが研究者であった者の最後の勤めなのだから。

愛していたわよ、SUJ-1

いや、愛していたのに名前も知らないなんて滑稽よね…

いや、名前は付けていないんだからSUJ-1が名前でいいのかしら?

以上の研究結果をここに書き記す。

 

著者:アルブライト=A=K=ゼアノート

 

 

 

「タイマーはセット完了、後の時間はあの子の部屋でゆっくりと今までのレポートでも読もっと」

 

 

ゼアノートは鼻歌交じりに430枚にも及ぶレポートと数百枚に及ぶ写真を抱えSUJ-1の部屋へと向かう。

 

 

「あはは、最初はなんていい実験材料だ!なんて思ってたんだけどね~…なんでこうなっちゃったかな~」

 

 

レポートを読み進め一人で感想を言い続けるゼアノート。

彼女の表情は今から死ぬというのに活き活きと輝いていた。

 

 

「あなたと一緒に暮らしたかったわ…」

 

 

平凡な日常、なかなかおきてこない私をあの子が起こしに来てくれる。私がブラックコーヒーを飲んであの子が飲みたいっていって私があげる。そして案の定あの子がなみだ目で苦いことを告げ、私たちは二人で笑う。そんな夢を思い描くゼアノート

だんだん顔から笑顔が消え、涙をこぼしはじめる

 

 

そして一通り泣き終えたゼアノートはタイマーの時間を確認する。

 

 

「もうすぐか~…お休みSUJ-1」

 

 

SUJ-1の部屋に置かれたベットに転がり眠る。

ペタリ、ペタリ、という足音が聞こえたときにコレが死神の足音かと軽く微笑んで。

深いまどろみの世界へ落ちていった

 

 

 

 

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