炭治郎が無限城の天井へと突きを放つ丁度その頃、地上では。
「姉さん!大丈夫?」
「しのぶ…………」
カナエにそっくりな女がやって来た女の名前は胡蝶しのぶ、カナエの妹であり継子でもある。
「上弦の鬼と遭遇したと連絡を受けたんだけど!」
「炭治郎君が護ってくれたの…………でも彼は鬼と一緒に消えてしまったの」
「鬼と一緒に消えた?」
その瞬間地面に亀裂が入り隙間から炭治郎と鴉が飛び出して来る。
「危なかった!潰される所だった!あ!カナエさん!それと?」
地面に着地しカナエ達に気が付き満面の笑みを浮かべながら手を振る。
「炭治郎君!良かった!無事だったのね!」
「はい!大丈夫です!眼に文字が書いてある鬼達が沢山居ましたが全員滅したので問題ありません!」
「「え?眼に文字がある?」」
「そうです!全員で十二体でした!」
カナエとしのぶは開いた口が塞がらなかった、十二体即ちこの少年は上弦の鬼すらも倒したと言う事になる。鴉に聞いたが本当の事らしい。
「流石炭治郎君…………ごほごほ」
「姉さん!急いで蝶屋敷に連れて行かないと」
カナエの肺はまだ血鬼術の影響が残っていた、夜明けまであと少しだが何が起こるか分からない為早期に治療をしなくてはならない。
「では俺がカナエさんを運びます!」
しのぶが反応する前に、カナエよりも背が低いにも関わらず炭治郎は軽々と横抱きにする。
「あの……炭治郎君……流石に照れるんだけど……」
「大丈夫です!直ぐ着きますから!後ちょっと寄り道しますね!」
と言うと炭治郎はしのぶの前から姿を消す。
「ちょっと!人の姉を持っていかないでよ!!!」
しのぶも蝶屋敷へ急いで向かう。
襖が開く音が聞こえて来たので葵枝は眼を覚ます。
「炭治郎やっと戻って……………その綺麗な娘さんはどなた?」
息子は何故か綺麗な子を横抱きにして帰ってきた。
「胡蝶カナエさんと言う人だよ!母さん!」
「胡蝶カナエと申します」
葵枝はカナエの方へと視線をやると顔が赤くなっている事に気付く。葵枝が黙っていると。
「母さん今からカナエさんを送って来るから先に帰っといてくれ!」
「送るってまさか炭治郎…………わかったわちゃんと責任はとりなさいよ」
何かを勘違いした葵枝は真剣な表情で告げる。
(そうだよな俺がもう少し早くカナエさんの元に行っていれば)
「責任はちゃんとる!むん!」
「カナエさん息子を、お願いします」
「勿論です!」
葵枝はこの後更に頭を抱える展開になるのだがそれは後の話し。
その後炭治郎はとんでもない速さで蝶屋敷へと着きしのぶはカナエの治療に入る。後にカナエはこう語る。
「人ってこんなに速く走れるのね〜」と。
「治療は済みました、今は落ち着いて眠っています。炭治郎さん本当に姉さんを救っていただきありがとうございます!」
客間で炭治郎と向かい合い頭を下げる。
「しのぶさんと言いましたね、頭を上げて下さい俺は当たり前の事をしただけですから!それに俺は貴方よりも年下です敬語は辞めて下さい!」
「姉の命の恩人に無礼は働けません」
「辞めて下さい!」
炭治郎も引く気は無いとしのぶは悟る。
「わかりました、では炭治郎と呼びます」
「はい!しのぶさん…………あの俺一つ気になる事があるんですけど」
「何かしら炭治郎?」
「他の屋敷の小さい子達と青い髪の女の子は泣いてましたがしのぶさんともう一人の女の子は泣いてません、女の子は後から聞こうと思ってますが先にしのぶさんに聞きたかったんです。どうして泣かないんですか?」
「…………姉さんは恐らく柱を引退すると思います。これからは私が蝶屋敷の主となり皆を纏めなければならない私が泣いてしまったら皆不安になるだから泣く訳にはいきません」
俯きながら答えるしのぶ。炭治郎はゆっくりと近づき手をとる。
「しのぶさん、泣いたっていいんです人は泣いて一つ成長出来ると思います。それに大丈夫です!今ならこの部屋には俺しかいませんから!」
「炭治郎は不思議な人ね」
「はい!良く言われます!」
「炭治郎今だけは貴方の隣で泣かせて下さい…………」
次の日、炭治郎はしのぶから名前を教えてもらいカナヲの元へ言ったがその日は話してはもらえなかった。炭治郎はカナエが眼を覚ますまでは屋敷に留まる事をしのぶに進められた。
「炭ジェロくんがよければずっとここにいてもいいんですよ?」
「いえ!カナエさんが眼を覚ますまでにします!後炭ジェロって何なんですか!」
最後の方はスルーされた。この間に蝶屋敷にいるなほ、すみ、きよの三人共仲良くなった。
「はは、三人は良いお嫁さんになると思うな!気が利くし!」
「そうですか?」
「照れます」
「私は炭治郎さんの…………何でもありません!」
こうしている間にカナエは意識を取り戻した皆泣きながらカナエに抱き付くしのぶは泣くのを我慢している様だったカナヲは相変わらず泣かない。
「炭治郎君はもう家に帰るの?」
「はい!俺は炭焼きなので!お館様には鬼殺隊の柱になれと言われましたが俺には無理です!」
「因みに炭治郎君の家の場所教えてくれる?」
「はい!勿論です!」
今度カナエは挨拶にでも行こうと考える、炭治郎は帰る前に
アオイとカナヲに挨拶をしようと考えた。
「そうですかもう帰られるんですね、本当にありがとうございました」
「アオイさんも大変ですね!毎日!」
「いえ私は闘いに行けなかった落ちこぼれです、こんな私に出来る事は隊士の方のお世話とこんな事しかありません」
「そんな事はないよ!アオイさんのしている事は間違ってない!俺が隊士ならアオイさんの想いも一緒に闘いの場に持って行くけどな」
「え?」
「じゃあまた!」
アオイは自身の顔が赤い事に気付いていない。
「カナヲ!!俺今日で屋敷を出るから最後に挨拶をしようと思って!」
カナヲは変わらずニコニコしているが銅貨を取り出し弾く。銅貨は表だった。
「カナエ姉さんを助けてくれてありがとさよなら」
(喋ってくれた!)
「ねぇその銅貨は何?表って書いてあるけど!裏もあるの?」
「全部銅貨で決める、表が出たら話す、裏だったら話さない表が出たから話したさよなら」
「何でカナヲは自分で決めないの?」
「全部どうでもいいの全部どうでもいいから自分で決められないの」
「この世にどうでもいい事なんてないと思うよ!」
「………………」
炭治郎はカナヲの手を優しく包む。しのぶと同様に。
「カナヲはもっと自分の心の声を良く聞いて欲しい!大丈夫だ!人は心が原動力だから心が強ければ何処までも強くなれる!」
炭治郎はカナヲの手を離しその場を去ろうとするが。
「私でも自分の心の声をちゃんと聞けるかな!」
そう問われ炭治郎は。
「大丈夫だよ!きっと出来るさ!俺も手伝うから!じゃまた!」
そう言って炭治郎は去って行った。カナヲは手を心臓にあてていた。
「何か炭治郎はやらかしてないかしら?」
「わかるわお母さんお兄ちゃんはとんでもないから」
葵枝と禰豆子の予想は盛大に当たる。
炭治郎はここから更に凄いです!
次回!オリキャラ出ます!