【更新停止中】緋雷ノ玉座   作:seven74

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 ドーモ=ミナサン。
 まほよとfgoのコラボが決まったものの、まほよのストーリーを全く知らないため、なんとかイベントが始まる前に出来る限りの情報を集めたいと思ったseven774です。

 先週から仕事が始まり、日々見学と実践に追われています。
 自分が就職した先がこれまで全く経験のないものだったため、常に勉強している状態で正直大変です。ですが、その分知れる事も多いので一概に大変とも言えないのが現状でございます。
 一人暮らしも始まりましたが、実家には電車で一時間半程で戻れる距離なので、精神的に辛くなれば休日にでも戻ろうかと考えています。
 それに、サムレムでは若かりし頃の柳生宗矩も出てきましたからね。ストレス発散に丁度いいタイミングで本当に嬉しいですッ!

 今回でこの作品も遂に100話目に到達です。ここまで来れたのは、このような拙作を閲覧してくださっている皆さんのお陰です。本当にありがとうございますッ! そして、今回を持ちまして『罪都キャメロットの戦争』は終わりです。次回からは番号を付けず、戦争が始まる前と同じようなバラバラのタイトルになります。

 それでは本編、どうぞッ!



罪都キャメロットの戦争/4

 

 バーゲストにとって、カリアは恩人にして戦友であった。

 妖精に比べて脆弱な肉体に加え病弱な体質な恋人(アドニス)を今まで喰わずにいられたのは、間違いなく彼女とモルガンのお陰だ。詳細はこちらから訊ねても両者とも揃って口を閉ざしてしまうため把握できていないが、それでも彼女達の活躍によって、今も彼と恋人関係を続けていられるのは間違いない。

 

 そして、戦友としてのカリアは、正しく勇ましいの一言だ。

 彼女と初めて出会ったのは女王歴1800年頃。大挙してキャメロットへと押し寄せてきた毛虫型モースの群れに対処すべく、汎人類史が誇る円卓の騎士の一人、ガウェインの霊基を得たバーゲストの前に現れた彼女は、女王の御前であるにも関わらず飄々とした態度を貫いていた。

 最初こそ『本当にこいつと組んで戦うのか……?』と疑問視していたが、いざ戦争が始まった途端、その疑問は間違いだったと痛感した。

 凶悪にして苛烈。痛烈にして凄惨。ただひたすらに笑いながらモースを薙ぎ倒して暴れまわるその姿に、バーゲストは身の毛もよだつ恐怖と共に、『女王が彼女を派遣した理由はこれか』という納得を覚えた程だ。

 

 少々……いや、かなり女癖は悪く行く先々で彼女の毒牙にかかった女性達を見かけたが、それさえ無視すれば話は通じる相手。

 敵にすれば笑いながら殺しにかかってくる恐ろしい相手だが、味方として共闘すれば頼もしい彼女。

 

 彼女には返し切れない恩がたくさんあるものの―――今回だけは話は別だった。

 

 

「カリアッ! これで、終わりですわ―――ッ!」

 

 

 炎の大剣を振り下ろす。

 殺さず拘束する為の峰打ちだが、それでも彼女を数時間昏倒させるには充分な火力。その間に、きっとこの戦争も終わるはずだ。

 最早これ以上、大恩ある彼女に剣を振るいたくない。この一撃で終わってくれと願って―――

 

 

「いいや、まだ終わらせない―――ッ!」

 

 

 狂笑と共に振り上げられた黒い刃が、今まさに自分に叩きつけられようとした大剣を弾いた。

 

 

(な、まだ動くんですのッ!? いえ、驚くのは後ですわッ!)

 

 

 苦し紛れに左腕を盾にし、迫り来る刃を受ける。

 カリアの扱う操虫棍は左右に黒刃がついたもの。まず左の刃で大剣を弾き、続く右の刃でバーゲストの喉を掻っ捌く……恐らくそのような算段だったのだろう。本当に恐ろしい相手だ。攻撃の一手一手に全力の殺気が含まれていて精神的にも少しずつ削られていく点も地味に厭らしい。

 

 籠手に亀裂が走る音から、あとどれ程の攻撃を受ければ籠手が砕けてしまうのかを確認しながらオオシナトの追撃を躱して鎖で牽制し距離を取る。黒犬も牽制に加えるも、直後、バーゲストは己の行動が悪手だったと後悔した。

 

 

「オオシナトッ!」

 

 

 主の呼び声に従い、オオシナトが操虫棍に取り付く。そのまま操虫棍をフルスイングして、オオシナトが凄まじい勢いで打ち出された。

 空気の壁を容易く突破して射出されたオオシナトの直撃を受けた黒犬は瞬く間に消し飛ばされ、周囲の黒犬達や鎖も風の刃によって無残に切り裂かれていく。

 

 

「がッッ!!?」

 

 

 勢いを僅かにも落とさぬままに突っ込んできたオオシナトを、バーゲストは反応する事が出来ずに胸に受けてしまった。

 凄まじい速度で鎧に亀裂が刻み込まれ、耐久力の限界を振り切って砕け散る。

 

 堪らず背中から地面を削っていったバーゲストに迫りながら、カリアは射出したオオシナトを腕に戻す。先程の一撃で赤・白・橙の三色のエキスを獲得したオオシナトからエネルギーが供給されて身体能力が向上した彼女のプレッシャーに、バーゲストは体についている鎧の残骸を吹き飛ばして立ち上がった。

 

 

(こうなったら、もう手加減は出来ませんわ……ッ!)

 

 

 煤や砂に塗れて汚れてた純白の鎧がなくなり、その奥にあるインナーが露になる。彼女の強靭な肉体を惜しみなく周囲に知らしめる黒のインナーが破けそうな程に筋肉を隆起させ、バーゲストは大剣を突き立てる。

 

 インナーが黒い炎となって燃え上がり、頭部より伸びる角が歪に変容していく。

 腰からは獣のような尻尾が伸び始めていき、禍々しい炎のオーラを纏ったバーゲストが、今まで己の力を示し続けていた大剣を残して走り出す。

 

 もう止められない。拘束などという甘い手段など取れない。

 最早、彼女を殺すより他に無い。

 

 

「カリアアアアアァァァッッッ!!!」

「バーゲストォオオオオオオオッッッ!!!」

 

 

 自らの全力を引き出すべく頭部に生える角を握ったバーゲストと、様々な色のオーラを纏ったカリアが叫ぶ。

 両者の必殺の一撃が、今まさに繰り出される―――その瞬間。

 

 

「待つんだ二人共ッ!」

 

 

 天空から落ちてきた流星が、彼女達の動きを止めた。

 いったい誰が、と技を中断したバーゲストとカリアだったが、徐々に消えていく青い光の奥に立つ存在を見て思わず目を見開く。

 

 

「これはこれは、メリュジーヌ。このボクの至高の時間を、まさか君が邪魔するとは。……殺されたいのかい?」

「メリュジーヌ、どうして貴女がここに……」

「……色々聞きたい事はあるけど、今はそんな場合じゃない。なにかが来る。もう、戦争どころの話じゃない」

 

 

 メリュジーヌが視線を上に向ける。それにつられたバーゲストとカリアも空を見上げて―――

 

 

「な、なんですの……あれ……」

 

 

 凄まじい勢いで渦を巻く、妖しい紫色に輝く暗雲を見た。

 

 

 

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 突き出された拳が鎧を掠り、衝撃に体が吹き飛ばされそうになる。錐揉み状に回転しそうになる肉体を、しかしパーシヴァルは根性でその場に固定し、槍を突き出す。

 顔面へと突き進む穂先は、しかしウッドワスの左手によって掴まれてしまう。そのまま握力で穂先を握り砕こうとするが、それより先にパーシヴァルは槍の力を限定的に解放させる。

 

 

「ぐッ!?」

 

 

 穂先を掴んでいた左手が焼かれる不吉な感覚に、咄嗟にウッドワスは穂先を放して距離を取った。

 いったいなにがと思って左掌を見やれば、ジュウジュウと音を立てながら掌の肉が蒸発しており、その奥にある骨まで見えてしまっていた。

 

 

(槍の力かッ! 忌々しいッ!)

「セヤッ!」

「ハァッ!」

 

 

 かつては救世主が保有し、そして歪んでしまった、妖精を罰する槍の力。その効果に顔を顰めたウッドワスの光弾と、パーシヴァルの槍が激突する。

 眩い軌跡を描いて光弾を両断していくパーシヴァルにウッドワスの手刀が振り下ろされるも、パーシヴァルは紙一重で回避し、ウッドワスの脇腹に槍を振るった。

 が、脇腹を斬り裂くはずだった穂先は紫色の火花と共に弾かれてしまい、その間に繰り出された回し蹴りがパーシヴァルの背中に直撃してしまった。

 

 大人が子ども用のボールを蹴ったような勢いで蹴り飛ばされたパーシヴァルが五度ほど地面を跳ねてから転がり、立ち上がった頃には再びウッドワスが攻撃を仕掛けてきていた。

 飛び膝蹴りを危うく回避し、呼吸を整えながら一閃。盾にされた右腕に受け止められるものの、パーシヴァルはそれを軸に回転しウッドワスの背後を取る。

 背後を取られたウッドワスが即座に右足を後ろに伸ばして蹴り飛ばそうとするが、パーシヴァルはその場で跳躍して回避。そのまま右足に降り立つと、首元目掛けて光を纏わせた槍を振るった。

 

 

「ぐ、おぉおおおおおおッッ!!?」

 

 

 ギィイイイイイイイッッ!! と、首を切っているとは思えない甲高い金切り音。紫色の火花と黄金の粒子が絶え間なく弾け飛ぶが、ウッドワスが体を回転させてパーシヴァルを振り払った事で止む。

 足場を失ったパーシヴァルに光線を放つが、彼は光を放つ槍を円形に回転させて防御。妖精を罰する輝きは光線と相殺し合い、持ち主を護り抜いた。

 

 

「はぁ……はぁ……ッ!」

 

 

 だが、光線を凌いだパーシヴァルの息は荒く、槍を握る力も弱まっていた。

 彼の振るう『選定の槍』はその特性もあって妖精を相手にすれば非常に強力な武器となるが、その力の代償は大きい。

 『選定の槍』は所有者の魔力ではなく、寿命を糧として力を行使するのだ。本気の一撃ではなく限定的に解放させてはいるものの、それ故にパーシヴァルの寿命は現在進行系で減り続けている。

 妖精國に生きる人類の寿命は長くて六十年。ロンディニウム防衛戦で一度槍の力を限界まで引き出したパーシヴァルが、もう一度その技を使うとしても、行使できるのは恐らく一回。魂も勘定に入れればさらにもう一度使えるだろうが、その手はなるべく使いたくない。

 

 だが、極限状態のウッドワスを打倒する為には―――

 

 

「ハァァァァァァ……ッッ!!」

 

 

 骨が軋み、魂が擦り切れる。恐ろしい勢いで抜けていく力を必死に手繰り寄せ、槍に己の寿命(いのち)を注ぎ込む。

 

 

(むっ、あの光は……ッ!)

 

 

 ウッドワスは、今ままでよりも輝きを増したそれに警戒の色を示す。

 かつてのロンディニウム防衛戦。あと一歩というところまで追い詰めたところを、あの槍の輝きによって形勢を逆転され、撤退せざるを得なかった記憶が蘇り、ウッドワスの本能が警鐘を鳴らし始める。

 先程の掌の有り様、そして現在のパーシヴァルの様子を鑑みるに、当たれば極限状態といえどもただでは済まないであろう一撃。

 だが、ウッドワスはむしろこれを好機と捉えた。

 一度は後れを取ったが、あの輝きを今度こそ打ち破り、その奥にある騎士の首をもぎ取れば、モルガン陛下からの信頼を取り戻せるはず。いや、取り戻さなければならない。その為に自分は彼女の招集に応え、戦場に出たのだから。

 

 

「来るがいい、パーシヴァルッ! 忌々しきその輝き、今こそ打ち破ってくれるわッ!」

 

 

 敢えて両腕を広げ全身を晒すウッドワスに、ならばとパーシヴァルがより力を込めようとして―――

 

 

「―――グギャァアアアアアアアアッッ!!」

 

 

 上空から轟いた、怖気の走る咆哮に動きを止めた。

 

 

「なんだッ!?」

「あれは……」

 

 

 戦う事を忘れ、咆哮が聞こえてきた上空を見上げる。そこに渦巻く紫色の雲の存在から、なにか恐ろしい事が起ころうとしていると判断したウッドワスだったが、その雲の奥にいる『なにか』の意識がキャメロットに向けられている事に気付いた途端、血相を変えた。

 

 

「陛下……陛下ァッ!」

 

 

 あれがなんなのかはわからない。しかし、このまま傍観してはならないと叫んだ忠誠心が、戦果に固執していたウッドワスの魂を殴り飛ばし、彼の瞳に理性の光を蘇らせた。

 そして、理性を取り戻した彼は、最早目の前に吊るされている戦果(パーシヴァル)よりも、自らの全てを捧げた女王(モルガン)の救出と守護の道を選んだ。

 

 

「なっ、ウッドワスッ!?」

 

 

 最後の切り札を切ろうとした直後に立て続けに起こった出来事に、思わず技を中断させてしまったパーシヴァル。己の肉体に槍に吸われかけていた寿命が返ってくる感覚に気付かぬ程に驚き、慌ててウッドワスを追おうとする。しかし、集中の糸が切れてしまったせいで今まで彼の動きについていけていた身体能力が瞬く間に消え失せてしまい、超高速で移動するウッドワスには追いつけなかった。

 その場に取り残されてしまったパーシヴァルの視線は、彼が向かっていった城よりさらに高度に位置する暗雲に向けられる。

 

 

(いったい、なにが起こってるんだ……)

 

 

 ウッドワスが血相を変える以上、モルガンが起こしたものではない。かといってアルトリア達が使うにはあまりにも禍々しく、邪悪な気配を感じる。

 今この場で争っている両陣営とも異なる、新たなる勢力―――その未知なる存在に、パーシヴァルは言い知れぬ恐怖を覚えた。

 

 

 

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「そんな、オベロンさんが……」

「…………」

 

 

 アルトリアを護り、光の粒子となって消えたオベロン。彼の最期を見てしまったマシュが息を呑み、立香は僅かに目を細める。

 思わず動きを止めてしまった彼女達とは対照的に、ディスフィロアは動きを止めない。

 

 次は誰を殺すべきか―――否、決まっている。

 

 

「……ぁ」

 

 

 こいつだ。この楽園の妖精(アヴァロン・ル・フェ)だ。先程は嫌な気配を纏う英霊に邪魔されたが、今彼女の盾になれるような者は近くにいない。

 次に殺すのはこいつだ。こいつさえ殺せば、後はどうにでもなる。

 

 瞳が妖しく煌めき、アルトリアの手足を凍てつかせていく。しかし、アルトリア自身は冷たさよりも、凍てついた先から溶けそうな程の熱に焼かれているような感覚に襲われる。

 

 

「―――っのヤロォッッ!!」

「アルトリアに手出しはさせないわッ!」

 

 

 大地を突き破って聳え立つ数多の巨木。それを柱にジグザグに移動してきたノクナレアのキックが迫る。

 しかし、ディスフィロアは翼を軽く羽ばたかせるだけで彼女を紙屑のように吹き飛ばし、視線をアルトリアから離さない。

 

 耐え切れない痛みに彼女の口から絶叫が飛び出そうとして―――その直後に、ディスフィロアの巨体を木々が組み合わさって出来た両腕が捕らえた。

 巨木に紛れて現れた腕の根源にある召喚陣から肘、次に顔、そして胴体が現れ、最後に出てきた両足が力強く大地を踏みしめる。

 

 

「燃え盛り、旧き龍を捧げろ―――灼き尽くす炎の檻(ウィッカーマン)ッ!!」

 

 

 両腕を空に掲げたグリムの宝具―――ウィッカーマンが捕獲したディスフィロアをその身から溢れ出す炎で炙り、両腕で握り潰そうとする。しかしその瞬間、ウィッカーマンから放たれていたものとは別の炎が逆に巨人を燃え上がらせ、次いで炎が瞬く間に氷に変化して動きを停止させる。

 動きが止まったウィッカーマンが砕け散る。

 英霊の象徴にして切り札である宝具を容易く粉砕してみせたディスフィロアが、苛立たし気にグリムを睨む。

 

 

「うぉっとッ!」

 

 

 足元から噴き出した炎を間一髪で回避し、続いて頭上から落ちてくる氷柱を魔術で受け止める。

 

 

「立香ッ!」

「お願い、アヴィケブロンッ!」

 

 

 氷柱を分解し、アヴィケブロンの下へ射出する。即座にアヴィケブロンが巧みな動きで破片から無数のゴーレムを作成しさらに射出。狙われていた立香達の傍まで移動したゴーレム達が彼女らを焼こうとした炎を吸収し、レーザーに変えてディスフィロアに反射する。

 

 翼を力強く羽ばたかせて飛翔する事でレーザーを回避したディスフィロアが標的をアヴィケブロンに変え、灼熱の火炎を纏って急降下。まるで隕石と見紛う程の威力と熱量を伴った一撃はアヴィケブロンに回避や防御の隙を与えず、文字通り彼を消し飛ばした。

 

 

「マシュッ!」

「はいッ!」

 

 

 アヴィケブロンを退去させ、そのままの勢いでこちらに向かってくるディスフィロアに立香が叫び、マシュが前に飛び出す。

 『時に煙る白亜の壁』―――突き立てられた盾から放出された眩い輝きは質量を持たぬ障壁となってディスフィロアの攻撃からマシュと立香を護り抜いた。

 

 純白の障壁に阻まれたディスフィロアが滑るように彼女達とすれ違い、上空へ舞い上がっていく。

 

 

「グルォアアアアアッッ!!」

 

 

 滞空したディスフィロアが咆哮を轟かせた直後、地上から天へと昇るように、それぞれ二つの炎と氷の竜巻が発生。それらは次第に数を増やしながらディスフィロアへと接近し、合体。

 その場に留まなければ簡単に吹き飛ばされそうな程の旋風を巻き起こしながら、二つの超巨大竜巻が猛威を振るい始めた。

 

 

「あわわわわヤバイ引き寄せられるッ!」

「ダ・ヴィンチちゃんッ!」

「っ、危ないッ!」

 

 

 戦線に立つメンバーの中では一番小柄なダ・ヴィンチの体が渦を巻く竜巻に引かれ、浮かび上がる。

 そのまま竜巻に呑まれかけた直後、なんとかその場に踏み止まっていたアルトリアが魔術を行使。青白い光がダ・ヴィンチを覆った瞬間、彼女の小さな体が竜巻へと吸い込まれた。

 

 

「ダ・ヴィンチちゃあああんッ!!」

 

 

 長く苦楽を共にした仲間が成す術なく竜巻に消えた光景に、堪らず立香が叫ぶ。

 

 

『なんの……これしきぃいいいいいいッ!!!』

 

 

 しかし、ダ・ヴィンチは消滅していなかった。その証拠として、彼女の念話による叫びが立香の脳内に直接響いてきた。

 アルトリアの魔術が、寸でのところでダ・ヴィンチの命を救ったのだ。だが、竜巻の中に捕らわれながらも生存している者がいる事に気付いたディスフィロアが、そのまま野放しにしているはずもなく、先端が鋭利に尖った無数の氷槍を竜巻に撃ち放った。

 

 

「あいつ、槍を風に乗せて串刺しにするつもりかッ!?」

「させるかよッ!」

「馬鹿野郎、ダ・ヴィンチごと斬るつもりかッ! ここはオレに任せとけッ!」

「グリムさん、村正さんッ! ディスフィロアがそちらにッ!」

「なら(オレ)はこっちだッ!」

 

 

 自分の刀で竜巻を斬ったところでダ・ヴィンチにも当たってしまえば元も子もない。ダ・ヴィンチの救出をグリムに任せ、彼の背後に立った村正が周囲に突き立てた武具を一つに合体させ、振るう。

 

 宝具の域までには届かなくとも、それに限りなく近い出力で繰り出された斬撃は、村正とグリムを纏めて潰そうとしたディスフィロアに直撃。なんとか相殺にまで持ち込ませ、ディスフィロアの動きを停止させた。

 

 

「あらよっとッ!」

 

 

 その隙にグリムが魔術を発動。竜巻の中にいたダ・ヴィンチの体が光り輝き、シュピンッと音を立てて彼の足元まで転移させた。

 

 

「助かったッ! ありがとうッ!」

「礼は後だッ! 来るぞッ!」

 

 

 村正の迎撃で攻撃を中断されてしまったものの、ディスフィロアは既に次の行動に移っている。

 地響きを起こしながら回り込むように着地したディスフィロアの右前足に炎が宿る。

 咄嗟にグリム達がその場から離脱するが、叩き付けられた右前足に纏わりついていた炎が空気を入れすぎた風船のように膨張した後に、破裂。扇状に広がった炎の波が、グリム達を飲み込もうと襲い掛かってきた。

 

 

「あっっっつッ!!?」

「ぐッ!?」

「このォ……ッ!」

 

 

 ダ・ヴィンチ、グリム、村正が炎に晒され、衣服に炎が燃え移る。そのまま彼らを焼き尽くそうと炎が牙を剥くが、なぜかそうなる前に消えてしまう。

 

 

「赤衣さん達がくれた巻物(スクロール)……あって良かった……」

 

 

 彼らの炎を消火したのは、手元に崩れ行く巻物を持った立香だった。先程彼女が使用した巻物は、オリュンポスでのベリルとの会話の中から拾えた情報に「もしや」と思った赤衣が、キャスター達の力を借りて作成したものだ。

 咄嗟に取り出しておいて助かった。でなければ、グリム達はあのまま霊基ごと焼却されていたはずだ。

 

 安堵する立香とは真逆に、ディスフィロアは微かに眼に『不快』の色を宿らせる。が、即座にそれを消し、次の行動に移ろうとして―――突然その動きを止めた。

 

 

「……? ディスフィロアが……」

「止まった……?」

 

 

 アルトリアとマシュが揃って訝しげに目を細める。

 なぜか動きを止めた古龍に、この隙に攻撃を仕掛けるべきかと立香が考えるも、逆になにかを仕掛けているかもしれないという可能性が浮かび上がり、下手に指示を出せない。

 

 誰もが動かない時間が数秒流れた後、最初に動き出したのは、この緊迫した空気を生み出したディスフィロアだった。

 

 

「グルォアァァァッ!!」

 

 

 なにもいないはずの頭上に向かって吼えるその姿に、立香達は攻撃の予兆かと身構える。しかし、ディスフィロアや足元に集中しても、火炎ブレスや氷柱が襲い来る気配はない。

 ではなぜ吼えたのか―――最初にある一つの可能性に気付いたのは、ダ・ヴィンチだった。

 

 

「まさか、威嚇してる……? でもなにに―――あっ!」

 

 

 いったいなにに威嚇しているのかがわからないでいると、ディスフィロア達はダ・ヴィンチ達に目もくれずに上昇。

 

 

「オォオオオオォォォッ!!」

 

 

 これまでとは違う咆哮と共に口から放たれたのは、氷とも炎とも違う半透明のブレス。

 竜巻のように渦を巻くそれが空に消えていくかに思われた直後、壁に重いものがぶつかるような音を立ててブレスが空間に亀裂を走らせた。

 

 

「え、なにあれッ!?」

「あの割れ方……まさか、ここって結界の中ッ!?」

 

 

 初めてこの地に足を踏み入れた時、ダ・ヴィンチはここがキャメロットとは別の場所だと思っていた。『水鏡』などという対象を過去に送る転移魔術を行使するモルガンの居城故に、門を基点に対象を別の場所に転移させる事など容易いと考えていたからだ。広さから考えても、城下町を含めたキャメロット全域よりも遥かに広大だという要素も、彼女がここがキャメロットとは異なる場所だと考えた理由の一つだ。

 しかし、その考えは誤りだと気付かされた。ここは結界の中だ。太古の時代、ディスフィロアが生息していたという“最果ての地”に酷似した結界の中なのだ。

 

 鏡が砕けるような音を立てて砕け散る空間の穴を、ディスフィロアの巨体が潜り抜けていく。直後、この結界の要となっていた存在が消えたからか、景色がその穴に吸い込まれるように動き始めた。

 動き始める景色と同様に穴に吸い込まれていく立香達だが、彼女達に出来る事はなにもなかった。なにか一つ行動を起こす暇さえなく、景色は“最果ての地”からキャメロットのものへと移り変わったからである。

 

 

「……ここって……」

「キャメロット、ですね……ぇ……?」

 

 

 周囲の確認をしようと視線を動かしていたマシュの体が、空を見上げて固まる。

 なにを見つけたのかと立香達も視線を上げ、渦を巻く暗雲を視界に収めた。

 

 

「……ヤベェ。この気配、アイツだ……ッ!」

 

 

 グリムが渦の中心にいる存在に気付いた瞬間、そこから一つの巨大な黒い隕石が落ちてきた。

 

 否、隕石ではない。あれは断じて隕石などではない。

 

 あれは生物だ。確かにこの世に存在していた、一つの命だ。滅びを齎す為にこの島に招かれた、三つの厄災の内の一つ。

 凶気を齎し、一度は救世主達さえ破った古龍種。その名は―――

 

 

「マキリ……ノワ……」

「あ、あそこ、ディスフィロアがッ!」

 

 

 天空より来る漆黒。その奥にいるであろう存在の名をマシュが口にすると、ダ・ヴィンチがマキリ・ノワより少し手前の方角を指差す。

 

 翼を雄々しく広げて飛翔するディスフィロアは、自身の周囲に炎と氷の渦を形成。それを竜巻状にして身に纏い、自身を一本の槍へと変化させる。

 

 

「グルォアアアアアアアアァァァッッッ!!!」

 

 

 竜巻が生み出す烈風に乗せられた咆哮がキャメロット全域に轟き、そして―――氷炎の竜巻と暗黒の凶星が激突した。

 

 

 

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「……で? テメェらがお母様の言ってた、私を助けに来た連中ってか? まさかアルム・カンパニーの連中だなんてな……」

 

 

 スプリガン達との戦闘後、救出対象に怯えられてしまったがなんとか部屋に入れてもらったK達。安堵の表情を浮かべる彼らだが、逆にバーヴァン・シーは各々損傷の具合が違うものの、まだ辛うじて原形を保てている全身白タイツを着た彼らに顔を顰めている。

 

 

「どうだい? 驚いただろう?」

「驚きすぎて一回心閉ざしたわ。久しぶりだったぜ、カリアとの訓練以来だ」

(自分のサーヴァントとの訓練で心を閉ざすのか……? いったいどんな内容なんだ……。いや、それにしても……)

 

 

 アンナから伝えられた話では、彼女は現在魂が腐りかけており、まともに動く事も出来ないはず。しかし、そのような気配は微塵も感じない。モルガンが用意したこの部屋に彼女の魂を癒す力があるという話も聞いているので、恐らくそれが関係しているのだろう。それか、バーヴァン・シー本人が、自分の魂が腐りかけている状況でも意識を保てる強靭な精神を持っている可能性も有りうる。

 

 

「どっちもだ」

「は?」

「自分の身になにが起きてんのかはわかんねぇけどよ、時々意識が消える事は何度かあった。その頻度もこの部屋のお陰で大分治まったし、仮に気を失いそうになっても根性で持ち直してる。こんな状況でも私の様子を確認するなんてな。悪くねぇ観察眼だ」

「まさか、今の一瞬で読み取ったのか……?」

「貴族に顔売るにも、顧客が『Bhan-Sith(私の店)』になにを求めてるのか確認するにも、まずは相手の目、次にその奥にある考えを読み取れるよう心掛ける。そうすりゃ、(おの)ずと戦いでも有利に立てるようになる―――カリアの受け売りだけどな」

『はァッ!? あの女がテメェにンなもん教えてたのかァッ!? 気持ち悪ィ誰だよそいつッ!』

『バルカンッ! 口を挟まないッ!』

 

 

 小鳥の小さな嘴から、その外見に似合わぬ男の声が聞こえた途端、アンナの怒号と共に『イッテェッ!?』と再び男の声が飛び出した。

 

 

『ごめんね、バーヴァン・シー。私のサーヴァント(バルカン)、君のサーヴァントと生前面識があってね。話を聞く限り色々違うところがあって驚いてたの』

「へぇ、うちのカリアと面識あんのか。さっきの声、バルカンだろ? アイドルイベントで聞いた声と同じだったし。……あれ、じゃあなんであいつら話さなかったんだ……? 生前に関わりあんなら多少はなにか話す事でもあるだろ」

『あぁ~……ちょっと、ね。そ、そんな事より、早く行こう? 目的は果たしたんだしッ! あ、その前に渡さないといけないものがあるんだった。K、持ってるよね?』

「あぁ、もちろん」

 

 

 言ってKが取り出したのは、青白い宝石が中心に嵌め込まれた、爬虫類の卵のようなフレームが特徴的な腕輪だった。

 受け取ったバーヴァン・シーがそれを右手首に装着すると、「おっ」と目を見開いた。

 

 

「凄いな、本当に体が軽くなった。流石お母様♪」

『……やっぱり』

「あ? なんだよ」

『それ、絆石だよ。もうずっと見ていなかったから確証は持てなかったけど、君が付けてるのを見てやっと納得がいった』

「絆石……確か、救世主トネリコの伝説にも登場してたな。確か、最初の妖精騎士がその加護を受けてたって」

 

 

 これがそうなのか、とバーヴァン・シーはまじまじと右手首に装着した絆石を見つめる。

 最早御伽噺の域となっている物語に登場する妖精騎士に加護を与えたというそれからは、しかし強大なパワーを感じられなかった。

 

 

(本当にこんなのが、初代妖精騎士に力を与えたのか……? それとも、これだけじゃ足りないなにかが―――)

「それについての話は仕事が終わった後でいいだろ。気になるのは帰り道だ。戻ると言ったって、あの道をまた戻るのか……? モザイクの道だったり鉄球が転がってきたり……正直精神的に疲れるから行きたくないんだが……」

「そういえば、帰り道がどうなっているかは訊いていなかったな……。まぁ、またあの道を通るとなってもやるしかないか。まずはこの部屋を出よう」

 

 

 言って、Kは外へと続く扉を開ける。

 またあの道を通るのか、と身構えた彼らだったが、しかし開かれた扉の奥に広がっていたのは、キャメロット城内の廊下だった。

 

 

「ここは……僕らがあの通路に入る前にいた廊下だな」

『バーヴァン・シーが自分の意思で出るって判断した場合は、途中の通路は全部なくなるんだろうね。あれ、そうなるとスプリガン達はどこへ……』

「気にしても仕方ねぇだろ。ほら、さっさと行こうぜ。この城の出方もお母様から聞いてんだろ?」

「あぁ、有事の際の脱出口があるらしい。そこを経由して離れよう。アンナ、ガイドを頼むよ」

『任せて。……いや、待って』

 

 

 頷いた小鳥がKの肩から飛び立とうとして、突然動きを止めた。

 どうしたのかと訝しむK達だが、小鳥は動かない。が、次の瞬間、操縦しているアンナの気持ちを表すように小鳥が慌しく飛び立った。

 

 

『この気配……やっぱり、気のせいじゃなかったんだ……。まさかあの子までこの世界にいるなんて……ッ』

「アンナ、いったいどうしたんだ。なにを感じたんだッ!?」

『マキリ・ノワッ! マキリ・ノワが来るッ! ボレアスッ!』

 

 

 アンナが己が従えるサーヴァントの片割れの名を叫んだ瞬間、K達の目の前の空間が黒く捻じれ始める。

 身構えるバーヴァン・シーだが、ペペロンチーノが「大丈夫よ」と落ち着かせる。そこから現れるのは、小鳥を通じて言葉を届ける彼女のサーヴァントだから。

 

 これでバーヴァン・シーをグロスターまで連れ出せば、それでこの仕事は終わる―――が、いつまで経っても()の姿は現れない。

 

 

「……アンナ。ボレアスは……」

『ボレアス? どうしたの?』

『……出来ない』

『え?』

『出来ないんだ、マスター。強力な結界が張られている』

『えッ!?』

(な、なんだと……ッ!?)

 

 

 ボレアスからのまさかの返答に、カドックの脳は鈍器で殴りつけられたような衝撃に襲われた。

 

 

『どういう事……? “禁忌のモンスター”である君の転移を阻む者なんて、それこそ冠位(グランド)か……』

“禁忌のモンスター”(我らの同類)、またはそれに等しき存在だ』

『っ、みんな、急いでそこから離れてッ!! そっちには―――ボレアス達に匹敵する奴がいるッ!』

「行くぞ―――ッ!!」 

 

 

 “禁忌のモンスター”に匹敵する強力な存在。まともに戦っては勝ち目などない。

 Kの叫びに全員が即座に動き出した、次の瞬間だった。

 

 

「うぉッ!?」

「なんだ……ッ!?」

 

 

 ドォオオオオン―――ッ!!! と、城中を揺るがす衝撃が走った。

 突然の衝撃を前に堪らずK達が崩れ落ち、頭上から降り注ぐ破片から頭部を護る。

 

 

「アンナッ! なにが起こってるんだッ!?」

『ディスフィロアとマキリ・ノワッ!! 外で戦ってるッ!!』

(……っ、ディスフィロアがッ!?)

「ま、待てバーヴァン・シーッ!」

 

 

 アンナからの報告を受けた瞬間、バーヴァン・シーは跳ねるように廊下を走りだした。制止しようとカドックが叫び、ペペロンチーノが追おうとするが、再び走った衝撃に足を取られ態勢を崩してしまった。

 

 

「カイニスッ! 連れ戻すんだッ!」

「応ッ!!」

「―――ッ」

 

 

 この中で特に身体能力の高いカイニスが、Kの指示を受けて駆け出す。

 しかし、カイニスの接近に気付いたバーヴァン・シーはほぼ反射的にフェイルノートを奏でる。不可視の斬撃に気付いたカイニスがトライデントで防ぐが、直後に凄まじい勢いで無数の斬撃が飛んできた。

 

 薙ぎ払う隙すら与えずに繰り出され続ける斬撃にカイニスが動けない間にバーヴァン・シーは距離を稼いでいくも、その前に巨大な氷の壁が立ち塞がった。

 

 

「行かせません」

「そういうわけには、いかねぇんだッ!」

「なッ!?」

 

 

 壁を作ったのはアナスタシア。が、次の瞬間に氷の壁はフェイルノートで一点のみに集中して攻撃した事で亀裂を走らせ、直後に殴り壊したバーヴァン・シーに度肝を抜かれた。

 

 焦って氷の壁を今度は五枚出現させてカイニスも追跡を続行するが、彼らの追跡と妨害を以てしてもバーヴァン・シーは止まらない。

 

 

「陛下、陛下……お母様ぁあああああああッッッ!!!」

 

 

 焦燥に叫んだバーヴァン・シーは、遂に彼らを振り切って走り去ってしまうのだった―――。

 




 
・『ウッドワス』
 ……これまでは目の前にいるパーシヴァルの首を獲る事しか考えていなかったが、マキリ・ノワの出現により理性を取り戻した。もし仮にパーシヴァルの『眩き選定の槍(ロスト・ロンギヌス)』と激突していた場合、両者共に相打ちになっていた。

・『マキリ・ノワ』
 ……オークニーでの復活後姿を消していたが、女王軍と円卓軍/ノクナレア軍との戦争の最中に再び現れた。ブリテン島を滅ぼすという目的を果たす為に招かれた、同胞の喚び声に応えた形で―――。

・『カリア』
 ……カリアがバーヴァン・シーに戦闘の知識を授けていると聞いたバルカンは彼女がそんな事をするなどあり得ないと叫んだ。が、ルーツはカリアが別人またはオルタである可能性はないと断言している。
 生前のカリアと、死後に英霊となったカリアの違い。それはアヴァロン・ルフェ終了後の幕間にて。

・『絆石』
 ……モルガンがバーヴァン・シーの魂の負荷を抑えるべく用意したマジックアイテム。ただ装着しただけでは負荷を抑えるだけだが、それ以上の力を振るうには、とある条件を満たす必要があるのだが……。

・『結界』
 ……“禁忌のモンスター”であるボレアスの転移すら阻む最上級の結界。これを行使できるのは冠位(グランド)か、ボレアスら“禁忌のモンスター”に匹敵する何者かしかいない。モルガンも彼らに並び得る神域の魔術師ではあるが、彼女が展開したものではない。


 なんとかいつものペースで更新できましたね。仕事をしながらこのままのペースで投稿し続けられたら最高なので、これからも頑張っていきますッ!

 前書きでも書きましたが、今回でこの作品は100話目を迎えました。皆さんがお気に入り登録をしてくれたり感想を書いてくれたりしてくれたお陰でここまで来れました。改めて、本当にありがとうございます。
 これからもこの作品を通し、皆さんの考えや想いを聞かせてくれたらと思います。そして、良ければこれからもルーツ達の物語、そしてシュレイド異聞帯の行方を見届ければと思います。ルーツの話はシュレイド異聞帯に入ればたくさん書けると思いますので、もうしばらくお待ちください。

 それではまた次回ッ! 100話到達、ありがとうございますッ!
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