ドーモ=ミナサン。
先週の水曜日午前1時に胃腸炎で病院に搬送されるも、自宅に帰って1日安静にした結果完全復活を遂げたseven774です。
胃腸炎って凄まじいですね……おっそろしく苦しいものでしたよ本当に。ストレスやウィルスなどが関係しているそうですが、今私の働いている職場が(前者は仕方ないとして)丁度その二つを満たしてしまっているところだったので、これからはよりストレス発散や健康管理に気を遣っていこうと思います。
それと、fgoフェス行ってきましたッ!
9周年を迎えてようやく足を運ぶ事が出来ましたが、とても楽しかったですッ! 私は3日のフェスに参加したのですが、読者の皆様の中にも同じ日に参加した方はいらっしゃいますかね? もしかしたらどこかですれ違ってたかもしれませんねッ!
フードコーナーでは『藤丸立香はわからない』のカレーと、U-オルガマリーのジュースを頂き、物販エリアではアルバム、カドアナとアルトリアのラバーチャーム、最後にアルトリウムチャームを購入しました。一番はホテルブリスティンのルームキーチャームが欲しかったんですけど、売り切れてたのが哀しかったですね……。
また、ライブも鑑賞しました。水着イベントの最新情報や音楽ライブなどなど、とても楽しませていただきましたッ!
来年でいよいよfgoも10周年ですか……きっとより豪華でド派手なものになるでしょうね。絶対に参加したいと思いますッ!
それでは本編、どうぞですッ!
ブリテン異聞帯の誕生。それは太古の時代に起こった、この星に属する全ての生命達による防衛戦に起因する。
正しき歴史ではその身を熔かし、
生き残った……否、生き残ってしまった妖精達は自分達を反省させようとする獣神を謀殺し、巫女の尊厳を凌辱し、子孫達を増やしていった。
途中、謀殺された獣神の呪いや、それに便乗して現れた“境界竜”の怨嗟に滅びかけるも、それでも彼らは生き延びてしまった。
この星に唯一残されていた神を殺され、ならばと動き出した竜さえも絶滅させる事は出来ず、尚も繁栄を続けるその種族に対し、
全てを呑み込む虚無の竜、“魔竜”ヴォーティガーンを筆頭に、この島に現れた『厄災』達。
“闇凶龍”マキリ・ノワ。
“破翼龍”アルトゥーラ。
命あるものを狂わせ、平穏を終わらせる二体の古龍種。これに加え、時代ごとに姿を変えて現れ続けたヴォーティガーンが呪いを仕組んだ者達もまた、『厄災』の役割を担うはずであった。しかし、それは一騎の狩人によって瓦解してしまった。
忌々しきモンスターハンター。白き巨神によって地表を漂白されても、内海に記録されていた微かな歴史を糸に召喚された彼女は、数百年に及ぶヴォーティガーンの目的の半分近くをたった一騎で潰してしまった。本人にその自覚はなくとも、彼にとっては非常に疎ましく邪魔な存在であった。
が、その存在は彼にとって逆転のカードでもあったのだ。
確かに本来の計画の半分近くは彼女によって潰されたが、その彼女自身が、己の救った相手が担っていた呪いを背負う形になったのである。
一つだけでも圧し潰されれば瞬く間にブリテンへと牙を剥かせる滅びの呪詛。それを三つも背負い込んで尚理性を保つという異常な精神力も、長時間背負いつ続ければいずれ限界が来る。
その点、ベリル・ガットは実に役に立ってくれた。精神的に不安定だったバーヴァン・シーを言葉巧みに操り魂を腐敗させ、流れ流れてそれは狩人に伝染した。これによって弱りかけていた霊基がさらに弱体化し、自分にも付け入る隙が出来た。
そして、待ちに待ったキャメロット襲撃時。殿を務める為と向かってきた彼女の霊基を、凶気と凶光で汚染した。
呪いと腐敗によって不安定になった穴だらけの霊基、生前何度も交戦した竜種と混ざり合った霊基。グズグズに崩れていた彼女の
また、この時注いだ凶気と凶光の根源がifの歴史から召喚された者達であった事も合わさったのか、彼女の中に宿っていた竜種の『あり得たかもしれない姿』が呼び覚まされた。
“混沌に呻くゴア・マガラ”―――あと一歩で成体になれるはずだったところに、同種の別個体が先に成体となってしまった事により、その成長が中途半端な形で止まってしまった“黒蝕竜”の成れの果て。闇から脱却できず、光に至れず、歪に混ざり合ってしまった、正しく
それに変異した瞬間から、かつて狩人であったその竜は一つの宝具を発動した。
それは、“黒蝕竜”が有する脅威の代表格である狂竜ウィルスに感染した対象にそれぞれ判定を行い、失敗した者は新たな影の“黒蝕竜”の苗床と化すという、悍ましき力の発露。苗床となった者達はゾンビのように他者を襲い、その相手にもまた自身が保有するウィルスを感染させ、判定を行う。判定に成功した者はなにもしなければそのまま貪り食われ、失敗した者は他者を襲い、その果てに影の竜の母体となって死んでいく。
そうして生まれた影のモンスター達は、『生存』という生物として当然の目的はなく、成体に成長する事もなく、ただ『破壊』の為に行動し続ける。
破滅を齎す宝具の名は―――『
その黒き厄災を引き起こした存在は、己の分身達同様、ただ己を変えた者達が抱いていた『ブリテンを滅ぼす』という目的の為に暴れ狂う
「チィッ!?」
バーヴァン・シーが横に飛び込んだ直後、背後に巨大な翼による掌打が叩き込まれる。
彼女が相手にするゴア・マガラは、かつてマガラ骨格と呼ばれた骨格で肉体を形成するモンスターだ。“黒蝕竜”、“混沌”、成体―――そして彼らと同じ骨格を持つモンスター達は、その特徴として翼脚と呼ばれる器官を有している。
翼の名が入っている事から飛翔する際に使用される翼脚だが、他の骨格のモンスター達と大きく異なる点は、それを歩脚や腕としても機能させられる個体が存在するというものである。翼として使用すれば高い飛翔能力を発揮し、腕として使用すれば自分の体を支える他、外敵と交戦する際の強力な武器となるのは、自然界を生き抜く為に辿り着いた一つの答えに近いだろう。
また、骨格にその名が与えられているように、この骨格を有するモンスターの代表例がゴア・マガラであるため、マガラ骨格は、場合によってはゴア骨格と呼称される事もある。
ゴア・マガラとその成長後の姿をまとめたマガラ科は、翼脚を翼としても腕としても使用可能。故にこそ、他骨格のモンスターにはない動きも可能となる。先程バーヴァン・シーを叩き潰そうと繰り出した掌打もそれに由来するものだ。
「翼も武器になるって、厄介な姿になっちまったなカリアァッ!」
続いて繰り出されるのは、自身の左前方に叩きつけた翼脚で地面を削りながら行われる薙ぎ払い。
鋭く生えそろった爪と、それを有する翼脚が大地を抉りながら迫るそれは、直撃すれば一溜まりもないだろう。
だが、バーヴァン・シーは敢えてその危険地帯へ飛び込んでいく。
大地を抉り、小石や土などを周りに飛ばしながら近づいていく翼脚に薙ぎ払われる直前に跳躍。凄まじい力で動く翼脚の勢いを受け流す事でダメージを無くし、頭上を取る。
戦いにおいて有利な相手の頭上に移動できたバーヴァン・シーはフェイルノートを構え、生物において明確な弱点となる頭部目掛けて攻撃を仕掛けようとするが―――
「―――ッ! うがァッ!?」
既にバーヴァン・シーに開かれていたアギトから発射されたブレスが、彼女の体を吹き飛ばした。
全身に走る激痛に歯を食いしばりながら着地したバーヴァン・シーに、今度は三方向からブレスが襲い来る。
なんとか痛みに震える指でフェイルノートの斬撃で迎撃するが、次の瞬間には目の前にゴア・マガラが接近してきていた。
「キシャハハハハッ!!」
笑っているかのように叫ぶながら迫り来る突進に、バーヴァン・シーが逃げられずにいると、その前に降り立った一つの影がゴア・マガラを真っ向から受け止めた。
「バーゲストッ!」
「こん……のォッ!!」
大剣の腹でゴア・マガラの頭部を受け止めたバーゲストが体の奥から声を絞り出しながら、足を前へと強く踏み出す。
自分の何倍もの大きさを誇るゴア・マガラ相手にも彼女のパワーは通用し、ゴア・マガラは堪らず両前足で地を蹴って距離を取った。
「バーヴァン・シー、一人であれと……カリアと戦うのは無謀ですわ」
「テメェ、聞こえてたのかッ!?」
「はい。全く……貴女の言う通り、厄介な姿になってくれましたわね」
唸り声を上げ、翼脚の爪で地面を削るゴア・マガラに警戒を緩める事なく大剣を構えるバーゲスト。
バーヴァン・シーの口から、目の前に立つ存在がカリアだと知った時はなにかの間違いだと思った。だが、今あの竜の攻撃を受け止め、そこに宿る力や気配から理解できた。
あれはまさしくカリア。どんな経緯であんな姿になってしまったのかは不明だが、今の彼女は紛れもない敵となった事だけは確かだ。
「マスターであった貴女ならわかっていると思いますが、あれ、姿こそ変わりましたけど戦闘センスはまるで変わっていませんわ。只管に笑い、只管に殺す……言葉にすれば単純ですが、その分途轍もない脅威である事は確実かと」
「わかってる。……クソッ、本当は私一人でケリつけてやりてェのに……」
「今は我儘を言う時ではありません。ここからは私も参戦します。構いませんよね?」
「チッ、はっきり言いやがって……。でもいいぜ―――頼りにしてるぞ、バーゲストッ!」
「貴女はそうやって素直な方がいいですわねッ!」
飛んできたブレスを躱し、バーヴァン・シーとバーゲストは左右からゴア・マガラへ攻撃を仕掛けた―――。
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超巨大な質量を叩きつけられた大地が砕かれ、捲り上げられた地面が突風に煽られて周囲へ飛散していく。
次々に大地へと降り注いでいく中を、純白の影が動く。
反転した体に風を浴びながら右手で地面を叩き態勢を立て直し、続いて地面を蹴って跳躍。そこへ彼女を押し飛ばそうとするように大岩が飛んでくるが、次の瞬間には縦に両断され、その間を通り過ぎた純白が、この現象を引き起こした存在へと迫る。
「ハァアアアアアァァァッッ!!」
突き出された拳による一撃を叩き込まれた赤色の障壁に亀裂が走り、障壁を展開していた巨大な触手が大きく怯む。
触手に攻撃を加えた彼女―――アンナは距離を取りながら開いた両手に緋色の雷で作った球体を出現させ、投擲。放たれた二つの雷球は亀裂の入った障壁に直撃し、今度こそそれを打ち砕いた。
「バルカンお願いッ!」
「オォラァッッ!!」
後退するアンナと入れ替わって飛び出したバルカンが大剣を振り下ろせば、爆炎と共に触手に巨大な斬撃痕が刻まれ、開かれたアギトから絶叫が迸った。
「ぶった切れねェのかよクソがッ!」
「無理に追わないでッ! 反撃来るよッ!」
アンナとバルカンが攻撃したものとは別の触手が、彼らを攻撃するべく薙ぎ払おうとしてくる。
咄嗟に主を護るべく動いたバルカンが迎撃に動いてそれを弾くと、彼らの頭上を二つの影が飛び越えていく。
「行くぞ高長恭ッ!」
「はい、マスターッ!」
自身の魔力で生成した赤黒い双剣を構えた虞美人と、彼女のサーヴァントの蘭陵王が、バルカンが弾いた触手の障壁に連撃を加える。
障壁に小さな傷を残したものの破壊するまでには至らなかったが、彼女達は自分達の攻撃で砕けるものではないと理解している。寧ろ、小さな傷を与えられただけでも充分な成果だ。なにせ―――
「項羽様ッ!」
彼女達の後に振るわれるのは、覇王の武なのだから。
「セリャァ―――ッッ!!」
馬を模した下半身を駆動させて突進した項羽が上半身を回転させる。
三対の腕と、それらに握られた六本もの剣。竜巻が如く回転する上半身に勢いを乗せられた連撃が障壁に繰り出され、打ち砕く。破壊された障壁は壊れた端から修復されていくが、高度な演算機能によりそれを予測していた項羽は緑色の光線を無数に放って障壁の穴を広げ、さらに速度を上げて連撃を叩き込んでいく。
強固な甲殻と鱗に覆われていようと、その防御力を上回る覇王の膂力によって、それらの奥に隠された肉に斬撃を与え続けていく。
鎧となる甲殻と鱗を砕かれ、肉まで斬り刻まれた触手は激痛に悶えるように身をくねらせて項羽を弾き飛ばそうとする。
「その未来、既に演算済である」
だが、出鱈目な動きでは項羽には届かない。
出鱈目であっても当たれば甚大な損傷を受ける事は間違いない威力を秘めているであろう動き。だが、それでもかつては数多の戦場を駆け抜けてきた項羽にとって、その動きを見切る事など容易いものだった。
「機械の強化なんざ初めてだが……持っていけッ!」
そこへグリムが杖を振るい、彼の機能を強化する。
自らの機能が強化された事に気付いた項羽は彼に感謝の念を抱き、決して弾き飛ばされぬように最小限の動きで薙ぎ払いの威力を殺し、背中から生える骨のような翼を駆使して安定した態勢を保ち続けながら、左半身の剣を障壁に突き立てる。
「ォオオオオオオオオオオ―――ッッ!!」
咆哮を轟かせながら奔る項羽に続いて残される、緑色に燃える三本の斬撃痕。
駆体の機能の半分を受け流しと移動に割いているために全力で振るえないが、それでも彼の攻撃は障壁にダメージを与え、亀裂を走らせた。
「カイニス、一点突破だッ!」
「応ッ!」
触手から離れた項羽が全身から放った旋風でダメージを与えた箇所に、跳躍したカイニスが槍から稲妻を纏った激流を放出し、そこへ加わる形でKが魔力光線を発射する。激流を後押しする形で直撃した光線によって上乗せされた威力を前に再び障壁が砕ける。
「アンナ、追撃頼んだッ!」
「任せてッ!」
既に修復され始めている障壁を光線と激流で押し留めているKとカイニスの視界に、自分達の放つ攻撃の上に移動したアンナの姿が見える。
一瞬で高高度まで移動した彼女は、自身の両腕を“祖龍”のものへと変化させて拳を作る。
「これで―――ッ!?」
「キィイイイイイイッッ!!」
雷撃を纏った拳を振るおうとした直後、真横から接近してきた別の触手が彼女を喰らおうと迫ってきた。
咄嗟に背中から翼を広げて飛翔。一回の羽ばたきで触手を回避しながら左手を向け、右手は本来の標的である触手へと向ける。
左右に向けられたそれぞれの掌から放電が繰り出され、二本の触手に同時に攻撃する。
障壁に穴を開けられていた触手はアンナの電撃に怯むも、即座に反撃を開始。
電撃を受けながらも身をくねらせて彼女を弾き飛ばし、その身を大地に叩き落した。
「姉ちゃん大丈夫かッ!?」
「いったたた……だ、大丈夫……」
すぐに主を助けようとバルカンが駆けつけるも、瓦礫を押しのけて起き上がったアンナは小さく
「それにしても凄いパワー……成体になったら本当にマズイかも」
「こちらも本調子ではないのがキツイな。どうにか杖を持ってこれればいいんだが……」
アンナの側に降り立ったKが、なにも握られていない右手を見下ろして悔しげに呟く。
充分な時間があれば準備ができていたものの、作戦会議中に奇襲を受けてしまったがために愛用の武器を装備できなかったのは痛い。可能ならば今すぐにでも取りに行きたいところだが、ここを離れるわけにはいかない。
アンナやバルカンが本来の姿に変化できればそれも可能だろうが、龍化した彼らが戦えばこの國がどれ程破壊されるかわからない。
いや、それよりも―――
「最悪、奴の胃袋の中の可能性もある。そうなると、もう諦めるしかないなッ!」
「キィイイイイイイッ!」
カイニスの助けを借りたKとアンナ達が離脱した直後、彼らがいた場所に触手の一本が突っ込んできた。彼らの代わりに大地を削り取り、ボリボリとそれを喰らう触手を見て「おぉん……」と冷や汗を流すK。
礼装や魔術を使えば話は別とはいえ、自分よりも遥かに硬い大地だったものを氷を噛み砕くように容易く咀嚼するアギトに捕らわれてしまえば、自分など飴細工……いや、そもそもなにかに例えられる程の強度すら認識させられずに擦り潰されるだろう。
そう考えてみると、最早杖が奴の胃袋に行っているとしても、そもそも原形を保てているのかという疑問が浮かんでくる。万に一つの確率で五体満足で胃袋に飛び込めたとしても、そこにあったのがかつて杖だったものの残骸だったとしたら絶望を抱いて死ぬしかなくなる。
やっぱり今は素手で戦うしかないか……、そう思った瞬間。
「だったら、私が行くわよ」
まさかの人物からの言葉に、Kの目が見開かれた。
「……いいのかい、芥?」
Kの視線が、自分達の傍に降り立った項羽の背に跨る虞美人へと向けられる。
「武器があるかもしれないんでしょう? それなら、私が取りに行ってやるわ。この中であいつに喰われても助かる可能性が一番高いのは私だし」
「だが、杖が喰われているのはあくまで『もしも』の話だ。なにもなかったら、貴女はただ無意味に喰われただけになる」
「そんなの、無理矢理に出てきてやるわよ。本気の虞美人タイフーンを見せてやるわ」
「……あぁ、そっか。芥はアレだったか」
「アレってなによアレって」
「だ、だが、項羽の前で貴女にそんな事をさせる為にはいかない。貴女だって、愛する人の前で喰われたくはないはずだ」
「様を付けなさい。理由だけど、四の五の言ってられないからよ。仮にあそこにあったとして、ここで怖気づいて『取りに行かない』って言ったら、最悪星そのものが滅びるのよ。そうなったら項羽様との未来がなくなるじゃない。もちろん、項羽様には既に伝えてあるわ」
本当に? とKが虞美人から項羽へと視線を移すと―――
「………………………………………………………………肯定」
(すっごい嫌なんだな……)
十数秒もの沈黙の果てに短く答えたその姿に、Kは果てしなく申し訳ない気持ちになった。
だが、彼がここまで心の中で葛藤した果てに認めてくれたのだ。そして、虞美人もまた自分の為に行動すると言ってくれている。それが自分達の未来に繋がると信じて。
ならば、彼らの決断を尊重しなければならない。
「頼んだ、芥。もしなかったら、私に出来る限りの事はなんでもやらせてもらう。そして、もし杖があったのなら……絶対にこの戦いの勝利に貢献してみせよう」
「その言葉、忘れないでよ」
「キィイイイイイイッッッ!!!」
頭上から耳障りな咆哮が聞こえてくる。
項羽の背から飛び降りた彼女を残し、K達はその場から離れる。距離を取っていく彼らには目もくれず、触手はその場に残され己を見上げる虞美人に狙いを定める。
「序でだから言っておくけど」
視界の全てを覆う、無数の牙が生え揃った花弁のようなアギトを見上げながら、虞美人は一人呟く。
「その仮面、ダサいわよ。
そして、虞美人の肉体は一秒の間も置かずに擦り潰された―――。
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「魔力魚雷命中ッ! これでここらのゴア・マガラ群は一掃したぞッ!」
「精査開始ッ! ブリテン各地のシャドウ・モンスター数、残り五百ッ!」
「魔力を回せッ! 一つでも多く魚雷を作るんだッ!」
『了解だキャプテンッ! 行くぞマリーン共ッ! この戦い終わるまで寝るんじゃねェぞッ!』
『『『この状況で寝たら死にますぅうううううッ!!』』』
ブリテン上空。
風を切って航行するストーム・ボーダーの指令室では絶えずネモとその分身達の怒号が飛び交い、それに混じってムニエルを始めとしたカルデア職員達の報告が挙げられていく。
「ご、五百……いくら脆いと言われていても、五百かねッ!? 聞いてるだけで気が遠くなるぞッ!?」
「まぁそう言わずに、ミスター・ゴルドルフ。寧ろ、本来の“黒蝕竜”の生態に沿っていないだけまだマシなのですよ、この状況は」
「え、マジで?」
「マジです」
『え~、現在船体損傷度38%。ただいま船体修復中ですぅ。この調子ですと完全修復まで後二時間は余裕でかかるかと~』
「完全修復までには待てない。少し効率を落としてもいいから、修復しながら航行するッ!」
『どなたかエナジードリンクキメますか? そろそろ脳が疲れてきていると思いまして』
「「「是非ッ!!」」」
指令室に響く会話に耳を傾けて状況確認を行いながら、彼らの邪魔にならないよう指令室の片隅に移動していたホームズはゴルドルフに説明する。
「グロスターでの様子を見る限り、彼らはただ召喚されただけの存在ではない。かといって自然発生したという事では断じてない。この短期間でここまで増殖し、今も尚増え続ている事を鑑みるに、これは恐らく何者かの宝具によるものでしょう。成長するタイプだったら厄介この上ないものでしたが、誕生した“黒蝕竜”はあの段階で成長が止まっている。となれば、彼らが成体にも、“混沌”に堕ちる事もないでしょう。もし彼らがそうなったらとしたら……おわかりですね?」
ホームズの言葉に、ゴルドルフは背筋が凍り付く感覚に襲われた。
“黒蝕竜”はモンスターハンターの時代でも他に類を見ない、
その結果として誕生してしまうのが、“混沌に呻くゴア・マガラ”なのである。
ではここで、この宝具で誕生したらしき“黒蝕竜”が全て成体間近の状態で成体が止まっていると仮定しよう。もし彼らの内一体が成体になればそれだけでも討伐が難しくなるというのに、その影響を受けて他の“黒蝕竜”達―――現状に当てはめると499体―――の全てが“混沌”に堕ちたとしたら……。
「もしかして我々、ガチで綱渡り状態だった……?」
「はっはっはっ、相手の宝具に助けられましたね」
「いやそれでも充分ピンチな事には限りないじゃないかねッ!!?」
『二人共だべってる暇あったら手伝ってッ!』
「だべってはいないのだがねぇッ!」
ダ・ヴィンチに叱られ、手元に出現させた淡い青色を持つ半透明のコンソールを操作してストーム・ボーダーの修復を手伝うゴルドルフと、その隣で「はっはっはっ」と笑いながらコンソールを操作するホームズ。
すると、ホームズは「むっ」と笑い声を収めて目を細め、カタカタとキーボードを素早く叩き始める。
「諸君、これを見てほしい。モニター一つ借りるよ」
言い終えた直後にモニターの一つに自分が見つけたものを映し出す。
各々の作業をする傍らそちらに目線を寄越したネモ達は、そこに映っているものにハッと目を見開いた。
『もっとッ! もっとスピード上げてよレッドラ・ビットォッ!』
『これでも全速力なのですがッ! ところでニンジン持ってます? そろそろ私の脚が千切れ飛びそうなのですが』
『千切れるなぁッ! だったら喰らえ、最高級のニンジンだオラァッ!!』
『ヒヒィイイイイイインッッッ!!!』
そこに映し出されていたのは、背後から迫ってくる“黒蝕竜”に半分涙目になる小さな妖精と、彼女を背に乗せて全力疾走する馬の妖精だった―――。
・『
……カリアの霊基に刻まれているマガラ種の残滓の中でも、表面化する事などまずあり得ない“渾沌に呻くゴア・マガラ”の性質が表に出ている時のみ発動可能な宝具。狂竜ウィルスを瞬く間に周囲へ拡散された後、それに触れた者達それぞれに判定を行う。判定に失敗すると狂竜症を発症したゾンビのように他者に襲い掛かり、パンデミックを発生させる。感染者が死亡するとそこからゴア・マガラが誕生し、周囲の魔力を吸収して急成長する。
しかし、虚構の中に生まれた命に、過去はあれども未来はない。
この経緯で成長した彼らは渾沌に染まらないが、果てにたどり着く事もない。ただ永遠に続く闇の中で、ありもしない光への転生を求め続ける。
そういえば、fgoフェスで公開された最新情報やキャンペーン、アップデート、炎上しているようですね……。アペンドスキル全解放をするには宝具レベル8になるぐらいそのサーヴァントを召喚しないといけないなどありますが、正直私もこれはどうかと思いましたね。私はそこまでガチ勢というわけではなくエンジョイ(コレクター)勢なので、期間限定PUでも一騎召喚できればいい(重ねられたら御の字)のですが、宝具レベル含め完全体のサーヴァントを作りたい方々からすると地獄ですよねこれ……せめて汎用コインがあれば助かったのですが……。
ですが運営が早速対応の声明を出してくれたのは助かりましたね。その分『本当に問い合わせの数半端なかったんだな……』と思いましたし、カノウさんの名を出しているためにラセングル本社よりも彼に批判が集まりそうなのが心配です……。第二部も来年でいよいよ終幕ですし、最後は全員で綺麗に終わりたいところですね。
夏もいよいよ本番、皆さん体調管理を徹底して行い、健康に過ごしてくださいッ!
それではまた次回ッ!