ライズが楽しすぎて更新をサボりそうでした……。なんとか仕上げられたのでよかったです。今のところ太刀一筋で狩猟しているのですが、今作でだいぶ強化された狩猟笛も使ってみたいんですよね。そろそろ私もカリピストに進化する時か……。
XX進出人の私からすると、クーラー/ホットドリンクが消えたり、キャンプでご飯が食べられたり、剣士とガンナー装備が統一されたりと新鮮な体験ができました。まだストーリーは里も集会所もクリアできていませんが、来週までにはクリアしたいところですね。出せそうであればライズのラスボスもこの小説に出したいと思います。
「やぁやぁ。こうして顔を合わせるのは久しぶりだね、ぐっちゃん」
「ぐっちゃん言うな。……久しぶり、アンナ」
項羽様と高長恭と共にシュレイド異聞帯に到着した私を真っ先に出迎えたのは、いつもと変わらぬニコニコとした表情のアンナだった。
周囲を見渡してみれば、そこは数秒前までいた秦帝国とはまるで違う、所々が崩れた部屋だった。天空にはかつてその場所を遠目に見ていた時と同じように暗雲が立ち込めており、一切の太陽光を遮断している。故にこの地を照らすのは、このシュレイド城から突き出ている龍結晶と、壁際に設置された蝋燭の灯火だけだ。
「どんな世界だろうとは思っていたけれど、シュレイド城のこの有り様は、異聞帯でも変わらないのね。この世界はどういった経緯で剪定されたのかしら?」
「分岐点としては、シュレイドが滅ぼされるのを見て、もう二度と竜とは関わりたくないと判断したからだと考えてるよ。それ故にハンターが生まれず、こうして停滞するしかなくなった……とか」
そう言われると、改めてハンターが世界に与えた影響の強さに驚かされる。ハンターの出現により、人類の時代は本格的に幕を開けたと言ってもいいだろう。一度はあの外宇宙からやって来た白き巨人に文明を滅ぼされるも、当時の人々は数多のモンスターを前に勇猛果敢に挑んだハンターの姿を思い描き、彼らが護り抜いた人間の歴史を終わらせてはならぬと決起し、崩れ去った文明を再建した。現代まで人類史が定まっていない状態で続いてきたこの世界では、白き滅びは訪れなかったのだろうかと気になったが、そんな事は関係ないと即座に切り捨てる。
「まぁ、そんな事はどうでもいいわ。ここにはカドックとオフェリアがいるんでしょ? 挨拶ぐらいはしときたいから、連れてきなさいよ」
「おや、珍しい。人間嫌いな君があの子達に進んで挨拶しようとするなんてね」
「私が嫌いなのは、私に危害を加えようとする人間達よ。他意がなければ普通に接するわ」
「なるほどねぇ。申し訳ないけど、今あの子達は出払っててね。あと数時間すれば戻ってくるだろうけれど、ここで待つのも退屈でしょ? どうせなら、自然溢れる場所で時間潰したらどう?」
アンナが言うに、シュレイド王国周辺に広がる森林の中に、森林浴に最適な場所があるらしい。草食モンスターが多い割に肉食モンスターは全くと言っていいほどいないようで、アンナも時々そこで寛いでいるらしい。しかし、そこに辿り着くまでの道中に大型モンスターに襲われる事は稀にあるらしい。地下通路とはいえ、龍結晶のエネルギーを求めてやってくるモンスターは多いから仕方ない事らしいが。
「万が一、襲われても
「気が利くじゃない。それで? その護衛ってのは?」
「ここにいるよ。アルバ」
「はっ」
アンナが呼びかけた瞬間、黒を基調とした軍服に身を包んだ、紅色と蒼色の瞳を持つ女性のサーヴァントが現れた。なにもしていなくとも、アンナや“黒龍”以上に強烈な威圧感に身が竦むのを感じ、彼女がアンナの従えるサーヴァントの中でも最強の存在であると瞬時に察した。そして、その名前から、彼女の真名も理解できた。
「アルバって……まさか、“煌黒龍”を護衛に?」
「バルカンでも良かったと思ったんだけどね、あの子だとどうしても周囲を消し飛ばしちゃうの。大剣が主武器なのも考えものだよね。ミラオスも寝てばっかりなのはいけないから起こそうと思ってたんだけど、あの子は弓を使うからね。寝起きで撃たせたら変なところに行きそうなのが怖いし。その点、アルバはそういった心配をしなくて済むように加減して行動してくれるからね。こうして護衛に推薦したってわけ」
「畏れ多いわね……」
人間態を取っているにしても、禁忌の中でも最強と名高い“煌黒龍”を護衛につけられると、どうしても委縮してしまう。星から生まれ落ちた精霊種や幻想種にとって、禁忌の古龍達は最早神にも等しい存在だ。そのリーダー格であるアンナがこんなお気楽すぎる性格が故に、私にはそういった感覚はまるでないのだが。もし彼女が幻想種の頂点に相応しい性格をしていたら、今のような関係にはなっていなかっただろう。
「君達の部屋はこの前雇ったアイルー達に用意させるからね。それじゃあ、アルバ。後はよろしくね」
「はい。では、こちらへ」
「またね~ぐっちゃん」
「だからぐっちゃんって言うなって何度言えば……ッ! って、そんな事を言っても貴女は止めないのよね……」
アルバに先導されるがままについていき、龍結晶の輝きで照らされた地下通路を歩いていく。時計塔時代の記憶なんてほとんどないけれど、鉱石科の連中がこれを見たら発狂は免れられないだろうな、と考えてしまう。それに、サーヴァントと同じように周囲から魔力を貰って存在を保っている私としては、この地は私の性質ととても相性がいい。秦にいた頃はサーヴァントの魔力を取り込まなければかつての力を取り戻せなかったが、この場所に居続ければ、時間はかかってもかつての力を取り戻せるだろう。
そういえば、とふと疑問に思った事を思い出し、前を歩く軍服のサーヴァントに声をかける。
「貴女、確か属性をコントロールできないんじゃなかったの? 見たところ、そんな様子には見えないけど」
「汎人類史の私のみであれば、卿の言う通りであっただろう。しかし、今の我が身には、この異聞帯の“煌黒龍”の魂も入っている。こちら側の私は、私が成し遂げられなかった属性の制御を完璧にこなしていた。生前の私が終ぞ手に入れる事の出来なかったその術を手に入れた今、最早私は己の力に振り回される事はない」
汎人類史の彼女の居城と考えられた“神域”は、彼女の身から溢れ出す属性のエネルギーが周囲の環境に作用して作り上げられた領域だ。無謀にも彼女に挑む者は、彼女を相手取ると同時に、通常では考えられない捻じ曲げられた自然現象も相手にしなければならない。そんな、人間には達成不可能な試練を乗り越えた者がいるのだから、ハンターという存在は本当に化け物しかいない。
地下通路の先に見えた太陽の光に思わず目を細めながら外に出て、鬱蒼と茂った森林の中を歩いていくと、少し拓けた場所に足を踏み入れる。
「これは……」
どこか感嘆したような声を漏らしたのは誰なのか。私なのか、高長恭なのか、それとも項羽様か。しかし、誰もがその声を漏らしても致し方ない光景が、目の前に広がっていた。
天敵の肉食モンスターがいないためか、多くの草食モンスターが無防備と言ってもいいような状態で寝たり草を食んでいたりしている。そんな彼らの前には穢れを感じさせない川が流れており、木漏れ日を反射してキラキラと輝いていた。
思わず見惚れてしまった私の存在に気付いたケルビが、私の隣にいる項羽様の存在に気付いてぎょっとするが、項羽様から害意を感じなかったのか、そのまま水を飲み始めてしまった。逃げ出さなかったのは意外だったが、この光景の素晴らしさは彼らの存在あってこそのものだ。逃げなかった事に感謝しよう。
「ここまで来れば安全だ。なにか食べるものを持ってこよう。貴殿らはここに」
「では、私も同行してもよろしいでしょうか」
「え? ちょっ、高長恭ッ!?」
そのまま手を振ってアルバと一緒に森の中に消えていこうとする高長恭の肩を掴み、無理矢理目を合わせる。
「ちょっと、いきなり項羽様と二人っきりにしないでよッ! なにを話せばいいのかわからないじゃないッ!」
「ははは、そこはマスター自らが行動を起こすべきですよ。私がする事はなにもありませんよ。では、アルバさん、行きましょうか」
「えぇ」
「あ、待って待って、行かないで高長恭~ッ!」
必死に呼び止めようとするも、高長恭はアルバと森の中に消えていってしまった。おのれ高長恭。帰ってきたらアンナが雇用しているアイルー達にフリフリのドレスを用意させて着せてやる。恥辱に塗れたお前の顔が目に浮かぶわ……。
「ふ、ふふふ……」
「楽しそうでなによりだ、虞よ」
「こ、項羽様……。申し訳ございません、このような汚い笑い声を漏らしてしまい……」
「謝罪する必要は無い。汝の歓喜は我が歓喜。蘭陵王殿には些か迷惑をかける事になるが、彼も了承してくれるだろう」
「……はい。そうですよね。……隣、よろしいですか?」
「うむ」
少し気恥ずかしさを覚えながらも、項羽様の隣に腰を下ろす。項羽様も、今まで四腕に握っていた武具をまとめて傍に置き、その場で正座するように馬のような足を折りたたんだ。
「…………」
まずい。なにを話せばいいのかわからない。いや、話したい事はたくさんあるのだが、どれから先に話していいのかごちゃごちゃになってしまっている。チラリと項羽様を盗み見ると、その双眸は遠くで水を飲んでいる草食モンスター達に向けられている。汎人類史でも異聞帯でも“覇王”と称されたこの方は、この光景を見てなにを思うのだろうか……。
「……穏やかな光景だな、虞よ」
「え? あ……はい」
人型から遠く離れてしまった躯体であろうとも、その変わらぬ勇ましさを目にしてうっとりしていたところに声をかけられ、少し声が裏返ってしまった。少し恥ずかしい気持ちになった私が思わず顔を逸らして赤くなった頬を冷まそうとしている間にも、項羽様は言の葉を紡いでいく。
「このような光景は、秦帝国では終ぞ見る事のなかったものだ。こうして、異なる歴史を辿った世界で見るという事になったが、なんとも……素晴らしいものだな」
「……えぇ、その通りですね」
そうか、と心中で納得し、私も項羽様が見ている光景を視界に収めようと顔を上げる。
きっと、あの異聞帯でもこのような光景は見れたのだろう。ひたすらに自らの生活範囲を広げようと次々と動物達を住処から追いやった汎人類史とは違う歴史を辿った中国異聞帯は、必要以上に生活圏を拡張したりはしなかった。それ故に、あの世界の自然はほとんど壊されなかった。探そうと思えば、こういった場所は普通に見つかるだろう。
けれど、始皇帝の治める地を広げる事のみを優先してきたこの方にとっては、このような光景を見る事はなかったはずだ。なにせ自然を感じる事と、勢力図拡大の関係性は皆無だったのだから。
「虞よ。項羽を喪った後、汝は私と邂逅するまで孤独の中に在ったか?」
「……はい。私はずっと、この時が来るのを夢見ながら、2200年という年月を生きてきました」
項羽様を喪ってから、私はずっと孤独に生き続けてきた。他人との一切の関係を拒んで生活してきたわけではない。極稀にだが、私に害意を持たないと判断した他人と関わった事もあるにはある。アンナがその代表と言ってもいいだろう。しかし、彼、彼女らと関わっても、私の心の傷は癒える事などなかった。
これは夢だ―――そう思った回数は、最早思い出せないくらいだ。万か、億か、兆か、京か、それとも垓か。今自分がいる場所が悪夢の中である事を祈って眠りに就き、そして日が昇った頃に涙する。
嗚呼、あれは現実なのだと。あれは夢ではなかったのだと。あの方がいない世界に意味は無いと、目覚める度に絶望した。
“
それに、永らく再会を望んでいた項羽様とだって、異聞の存在とはいえこうして巡り合えた。カルデアがこちらに来る可能性はまだ残っているが、奴らがこの異聞帯を攻略する可能性は皆無だ。彼らが相手にするのは、生物界の頂点。生前よりも強化された、禁忌の怪物達。彼らに勝利できる者など、いる方がおかしいのだ。
最早この異聞帯の継続は確定事項。これ以上望む事はなにもない。
「ふむ……」
項羽様は私から視線を外し、空を見上げる。シュレイド城から少し離れているからか、空には暗雲はなく、清々しいまでの青空が広がっている。
「汝の歴史に生きた私は、最期まで汝と在り続ける事は叶わなかった。私は異聞のものでしかないが……汎人類史に生きた私も、汝を遺してしまう事は悔やんでも悔やみきれぬものであろう。故に、当機の優先事項は決定づけられた」
再び視線を私に戻し、項羽様はその揺るぎない双眸で私を見つめる。
「虞よ、私は汝を護り続けよう。もう二度と、汝を孤独という牢獄に捕らせはしない」
「項羽様……。……?」
項羽様から告げられた誓いの言葉に爆散しそうになりかけた瞬間、近くの茂みがガサガサが揺れた。
害意は感じない。しかし、万が一の事があってはならないと項羽様の盾になるように立つが、不思議な事に項羽様はなにもしない。高度な演算機能を有している項羽様が傍らに置いている武器を手にしないという事は、これから茂みから出てくるであろうなにかは、私達に危害を加えない存在なのかもしれない。
いったいなにが現れるのか。そんな事を思いながら茂みを睨んでいると―――
「フゴゴ」
「モスがいなかったからプーギーを使ってみたけど、見つけてくれるかねぇ……キングトリュフ」
……なに? このアイルーとは違う、猫みたいで人みたいな金髪のナマモノ。
「あん?」
あ、目が合った。
「おやぁ? ひょっとして貴女、アタシと同じ精霊種? その身から迸るアースのエネルギー。それ、精霊種特有のものとお見受けするが?」
「……開口一番になにを言うのよ。まぁ、間違ってはないけど。……待って。あんたも精霊種? そのふざけたナリで?」
「あらひっどい。貴女にはデリカシー的なサムシングがないのかしら。アタシ、れっきとした猫精霊類グレートキャット科よ。え? 知らにゃい? 残念。ま、いっか。美女と猫は少し謎めいている方が魅力的……そうは思わにゃいか?」
「あんたは謎めいてるじゃなくて、単に得体が知れないだけじゃない」
「そうとも言う……いや、にゃに言ってんだ、おい。―――ところで」
そこで謎のナマモノはじっと私の顔を凝視し始める。
陳列された商品を値踏みするかのような視線に対抗するように、私は不快感全開の視線を返すが、しかしナマモノはまるで動じない。マイペースの極致にいるのだろうか、こいつは。
「いい顔立ちしてるじゃにゃい、イモータルガール」
「……だったらなによ」
「眉間に皴寄ってんのがあれだけど、妥協しちゃいましょう。お前、アタシと同類ににゃらにゃい?」
「は? なに言ってんのよ。なるわけないじゃな―――」
「まぁ答えは聞かにゃいんだけどね。喰らえィ、ネコミミ神拳ッ!」
「え、ちょっと、きゃあッ!?」
予備動作無しで飛びかかってきたナマモノに、半ば不意打ちのような形で頭に張り付かれる。続いてぽかぽかと頭を殴られる感触。しかし軽く叩いているのか、それとも単に非力なだけか、痛みはまるで感じない。
「こ、のッ! 離れろッ!」
「あらぁ~」
顔面に張り付くナマモノを引き剥がして地面に叩き付ける。が、ナマモノは何度かバウンドしても痛みを感じている様子は皆無だ。本当になんなんだこいつは。
「お前、私になにをしたッ!」
「にゃにって、ちょいと頭に
自分の耳を指差しながら言うナマモノに手渡された手鏡で自分の頭を見る。
……あぁ。ついてる。なんか生えてる。頭から生える、猫の耳が。
「……貴様。よくも私の頭にこんな得体のしれないものをッ!」
「ぐぎぎ……タンマタンマッ! 動物虐待反対ッ! 精霊虐待反対ィッ! でもでも~そちらのロボはいい反応をされているようで」
「……ッ!? なんですって?」
首を締め上げていたナマモノを放り投げて、今まで静かにされていた項羽様の様子を窺う。項羽様は猫耳が生えている私を見て、そっと一言。
「虞よ。我が妻よ。汝に惚れ直したぞ」
「ナマモノ。あんたいい奴ね。良かったら友達にならない?」
「おおう、手首が捻じ切れそうな勢いの掌返し。呆れを通り越して感心しちゃう。あ、言っとくけど、その耳は二~三時間で消えるから、ずっとそのままじゃないので悪しからず。あと、アタシはナマモノじゃなくてネコアルク。覚えておけ」
「そう……残念ね。いっそペットとして飼っちゃおうかしら」
「やめてくださいよ。アタシにも猫精霊なりの生活ってもんがあるのよ。そんじゃ、アタシはこのへんで。仲間達にキングトリュフを届けにゃきゃにゃらんのでね」
「ただいま戻りました。マスター」
プーギーに乗ったネコアルクが茂みの中に消えていこうとした直後、果物やらなにやらを抱えた高長恭とアルバが戻ってきた。
……いい事思いついたかも。
「ネコアルク、ちょっと待ちなさい」
「え~まだにゃんか用? いい加減キングトリュフ探しに戻りたいんだけど」
「さっきあんたが私にやった、ネコミミ神拳? それ、彼にやってあげられない?」
「マ、マスター?」
なにやら嫌な予感を感じたのか、少しずつ後ろに下がっていく高長恭。生前の逸話から顔面そのものが宝具となってしまった彼の素顔を隠す役割を持つ仮面の奥を夢想するようにナマモノがじっと彼を見つめる。
「出来にゃくはにゃいね」
「それじゃ、頼んだわよ」
「あの、マスター……? 状況が飲み込めないのですが……」
私の頭に生えているネコミミとネコアルクを困惑気味に見つめる高長恭に、私はネコアルクと頷き合う。
「「―――お前もネコミミになれ」」
さ、早く帰ってアイルー達に高長恭に着せる女性服を作ってもらおう。
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「あっはっはッ! まさかそんな事があったなんてね。だから帰ってきた時に二人共ネコミミつけてたんだ」
「えぇ、あの時の高長恭ったらかわいいったらありゃしない。今夜はゆっくり休めそうだわ」
「私はどっと疲れましたよ……」
アイルー達によって用意された大部屋。そのベランダに配置されたテーブルにつき、フリフリのメイド服を着た高長恭が淹れた紅茶をアンナと一緒に飲む。
「いいじゃん別に。減るもんでもないし。似合ってるよ? 蘭陵王君」
「うぅ……このような辱めは受けた事がありません……。いっそ殺してください……ッ!」
「駄目よ。貴方は私のサーヴァント。死ぬ事は許さないわ」
「常時であれば感激しますが、今回ばかりは反応に困ります……」
「というか、そういう事ならアルバもネコミミにしてもらえばよかったのに。君も似合うと思うけどなぁ」
「冗談を。私のような者に、あんな可愛らしいものは似合いません」
「そうやって君はいつも遠慮する。もう君は属性を制御できてるんだから、もう少し女の子らしく生活してもいいと思うんだけどね」
冗談とは思わせない声色で
「ちょっとした騒動はあったみたいだけど、ちゃんとリラックスできた?」
「えぇ、項羽様と共に過ごす時間は、いつだって私を癒してくれる。あの場所を紹介してくれてありがとう。感謝するわ」
「ふふっ、どういたしまして」
穏やかな笑みで頷いたアンナが、ふとシュレイド王国の外に広がる世界に目を向ける。
「ここは人間に支配されてもいなければ、神にも支配されていない、支配者のいない世界よ。だからこそ、人や神によって定められた摂理がなく、誰もが思うままに生きられる。この時間を永遠に続けられるかどうかはわからないけど……君達の安全は保障してみせるわ」
「……ありがとう、アンナ」
いつになく真剣な面持ちのアンナにふっと微笑む。こういう時の彼女は、項羽様の次に頼りがいのある存在だ。いつものお気楽モードも嫌いではないが、私としては、こちらの方がいい。
人でも神でもなく、ただ本能のままに生きる竜種が頂点に君臨する世界。故に支配者はおらず、今後誕生するとアンナが確信しているらしい“王”もまた、この世界においてはただの一個の命でしかない。
それでも、人や神の時代よりはマシだ。あるがままの自然を保ち続けているこの世界は、私にきっと、本当の安寧を与えてくれるかもしれない。
それが私には、とても嬉しかった。
けれど―――
「ところでアンナ」
「なにかしら?」
「ネコアルクって……結局のところなんなの?」
「……知らなぁい」
あのナマモノの謎は深まっていくばかりだ。
素の実力でサーヴァントに勝てる戦闘力で、地下に行けばこんな奴らがうじゃうじゃいる王国がある……本当になんなんですかねネコアルク。
fgoがエイプリルフールで新しいアプリを出しましたが、色んな楽しみ方ができていいですね。エイプリルフールが過ぎてもやっていたいです。
それでは、次回もお楽しみにッ!
主人公の性別変更について
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ぐだ男のままでいい
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ぐだ子の方がいい
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好きにしなさい