【更新停止中】緋雷ノ玉座   作:seven74

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 最近、とある実況者さんがモンハン4gをプレイし始めましてね。その影響を受けて私も一からやり直したんですよ。
 やっぱり楽しいですねぇ4g。あの頃は狩技とかありませんでしたから、ああいう超威力の必殺技的なものなしに戦っていたのが懐かしかったです。
 今も楽しいですが、やはりあの頃の操虫棍は楽しかったですねぇ。今も昔も変わらずにバッタ戦法です。


禁忌の超兵器

 

「ドラゴン・ウェポン……? まさか、それは……」

 

 

 自分達が立つ拠点にして最後の砦でもあるノーチラスを護るように現れた異形の怪物達の姿。そして、それらを総称しているものであろう赤衣の男の宝具の名から、彼が召喚した存在がどのようなものであるか気付いたマシュ。

 彼女の言葉が聞こえたのか、通信機越しに主たる立香から、赤衣が召喚した怪物達についての情報を求められ、小さく「……はい」と答えた。

 

 

「現時点で確認されている最古の叙事詩、『モンスターハンター』から大きく遡った時代に編み出されたという、造竜技術の産物を指す呼び名です。正確には、“イコール・ドラゴン・ウェポン”と呼ばれていたものです」

 

 

 自然の調和を司る狩人達が、華々しい英雄譚を紡ぐ事で作り出された叙事詩、『モンスターハンター』。彼らが活躍した時代から見ても古代と言える文明が創り出した、禁忌にして禁断の兵器。

 当時の人々は、自らよりも強大な生命である竜種との戦争に際し、彼らから勝利を奪い取ろうと、あらゆる手段を用いたと考えられており、その最たるものが、今赤衣の宝具によって出現した怪物達。

 およそ三十頭もの成体の竜種を素材にしてようやく一機造れるという、命の尊厳など知らぬとばかりの傲慢さの象徴。

 

 彼らの名こそ、“イコール・ドラゴン・ウェポン”―――人類が初めて竜種へ一矢報いた栄光の産物であると同時に、現代まで継続してきた輝かしき人類史における最大の汚点である。

 

 

「さぁ、我ら人類が誇る最高の兵器達よ……赴くままに蹂躙するがいいッ!」

『ギガガガガガガガガガガガガガガガッッ!!』

 

 

 ノーチラス目掛けて迫り来るエネミー群を見据えた赤衣の叫びに応えるように、異形の竜達は再び耳障りな雄叫びを挙げて動き出す。

 左腕に取りつけられたアギトが開かれ、そこから放たれた業火に数十体ものエネミーが焼き尽くされるも、その熱気が届かない範囲にいるエネミー達が竜機兵へと襲い掛かるも、今度は右腕に装備された鋸の如く並べられた刃に薙ぎ払われる。

 別の竜機兵は、なんと自身に群がるエネミーの大群を喰らったかと思えば、その際に取り込んだエネルギーを変換させた紫色の炎を胴体に取りつけられた砲台からドラゴンブレスとして放出し、前方にいるエネミーの大群を瞬く間に焼却している。

 視線の向きを変えれば、また別の竜機兵が、本来ならば決して向かない方向へとその五体を動かしてブレスを放ち、それはノーチラスを穿つ事なく周囲のエネミーを、味方であるはずの竜機兵ごと攻撃していた。

 高密度に圧縮された激流のブレスに顔面を吹き飛ばされた竜機兵は、しかしその機能を停止せずに、他の部位に取りつけられていた別の頭部が新たな司令塔となって変わらずにエネミー群を、全身から放出した電撃で黒焦げにしている。

 

 同士討ちなどまるで意に介さないままに、与えられた命令(オーダー)を果たす為に稼働し続ける、古代人の狂気の産物。彼らの戦い方、在り方を前にした、人為的に作られた命(デザイナーベイビー)であるマシュは、思わず吐き気を覚えて口元に手を当てて蹲った。刑部姫達も、マシュ程までとはいかなくとも、誰もが嫌悪感に眉を顰めてしまっている。

 

 

「どうかしたのかね? マシュ嬢」

 

 

 ―――ただ一人、赤衣の男(この狂人)を除いて。

 

 

「……貴方は、なにも思わないのですか……? あんな、生物としての矜持など無いかのように動く、かつて生命であった者達に……」

どこがかね( ・ ・ ・ ・ ・ )? 彼らは最早、その命に誇りを持つ偉大なる竜種ではなく、人類(われわれ)の為に壊れるまで稼働し続ける兵器と化したのだ。私が産まれた時代から見ても古代の技術故、素材から生命を確立させている( ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ )ようだが、そんなものは些細な事だ。命があろうとなかろうと、彼らは最早、竜ではなく兵器なのだからな。私はむしろ、これほどまでに度し難く、そして己の欲望にどこまでも忠実だった当時の人類に尊敬の念すら抱くがね」

「狂ってる……」

「嗚呼、そうだとも。私は狂人に他ならない。だからこそ私は、私でいられる」

 

 

 今も尚繰り広げられる竜機兵達による惨劇。稲妻が弾け、炎が荒れ狂い、激流が貫き、次々と敵が消えていく―――その光景を、唯一赤衣だけが、初めてヒーローショーを見た少年のように、瞳をキラキラとさせながら眺めていた。が、次の瞬間には今の状況を思い出したのか、名残惜しそうに司令室にいるネモに連絡を取り始めた。

 

 

「キャプテン・ネモ。エネミー群の中で最も密度が少ない場所は見つけたかな?」

『今見つけたッ! このまま一直線に突っ走るッ! けど、まだエネミーの数が……』

「心配ない。あれらがすぐに終わらせる」

 

 

 ネモからもたらされた情報に不敵な笑みを浮かべた赤衣がパチンッと指を鳴らすと、竜機兵達は再び咆哮を轟かせ、今まで以上の苛烈さを以てエネミー群を掃討し始める。

 

 

「もう少し楽しませてもらいたかったが……仕方ない。あぁ、そうだ」

 

 

 竜機兵による殲滅戦を背後に振り返り、赤衣はマシュ達に頭を下げた。

 

 

「今回は私の……いや、あれらの独壇場となってしまい、申し訳ない。だが……次は諸君らの番だ。この後に控えるは、狂気に抗い自ら命を断とうとする馬鹿者。彼女を助けるのは、諸君らの役目だ」

 

 

 エネミーの大群を瞬く間に殲滅した竜機兵達が、咆哮を轟かせながら消えていく。しかしその咆哮は、己こそが勝者であると周囲に知らしめるものではなく、次に殺すべき存在(てき)はどこだと、渇望にも似た怨念からくるものだった―――。

 

 

「……一先ず、窮地は脱した訳だけど……」

 

 

 唐突に始まった防衛戦は、赤衣の男の宝具によって事なきを得た。

 しかし、どこかへと消えていったゴッホの行方は最早摑めず、ノーチラスのログにも彼女の痕跡は一切存在しないという事実に、誰もが落胆した気持ちになってしまっていた。

 

 

「ていうか……彼女って、やっぱりゴッホ先生じゃなかったの?」

「とゆーかですね……クリュティエって誰でしたっけ……。すみません、私、座からの知識、全然足りてないかもです……」

「……クリュティエは、ギリシャ神話の登場人物だよ。さほど著名じゃないから、知らなくても無理はない」

 

 

 狂ったようにマリーン達が復唱していた、クリュティエという名前。その正体がわからない楊貴妃に、ネモが説明する。

 

 クリュティエ―――海神オケアノスと女神テテュスの娘にして、オケアニデスと呼ばれる3000人もいるニンフ姉妹の一人。元々は太陽神アポロンの恋人だったが、アポロンがレウコトエという美女に惹かれている事を知ってしまい、彼女の父のオルカモス王に真贋構わずにレウコトエの悪口を吹き込み、彼にレウコトエを殺させた。

 しかし、恋敵を死に追いやった彼女だったが、そんな彼女にアポロンが愛を向ける事は二度となくなってしまった。

 彼女は自分自身の手で、求めていたはずの愛を壊してしまったのだ。

 それでも、彼女は太陽(アポロン)を愛する事を止められず、朝も晩も太陽を見続けた後、一本の花に姿を変えてしまった。

 

 神との悲恋、嫉妬、そして破滅の物語の主人公―――それこそがクリュティエである。

 

 まさかゴッホの正体が、そのクリュティエであるとは露ほどにも思わなかったマシュ達が揃って驚愕する中、ネモはクリュティエが姿を変えた花について話し始める。

 

 

「彼女が身を変じた花は、ヘリオトロープだと言われている。『太陽を常に向き続ける』という意味の名前のね。それが拡大解釈され、後世の芸術では、彼女は向日葵に変わった、とされる事も多い」

 

 

 向日葵はゴッホに関連する重要なワードだ。生前のゴッホが描いた作品の一つである向日葵は、今となっては誰もが知る有名な絵画である。太陽の温かみを愛した彼が執着したモチーフとしても伝えられている。

 

 加えて、ゴッホのあの異常ともいえる自罰的な性格だ。

 ヴィンセント・ヴァン・ゴッホは、理知的な面と共に、激情から自傷に走る不安定さも持っていた人物である。神話のクリュティエのエピソードは、愛欲の愚かさを表している一方で、身を花に変じるほどの強烈な後悔、自罰感情を表しているとも考えられる。

 ゴッホとクリュティエ。性別も出典も異なる二人の英霊の結びつきは、意外に多くあったのかもしれない。

 

 

「彼女の霊基は、ほとんどがクリュティエのものなんだろうね。実際、霊基分析では、近代サーヴァントにはほぼ見られない神性が強く含まれていた。フォーリナーであるためかとも思ったけれど、神の直系であるニンフの霊基なら、むしろ自然と言える。なのに、彼女はクリュティエの記憶をまるで持たず、代わりにゴッホの記憶を与えられている……」

「という事は、幻霊に近いものなのかな?」

「あるいは……ハイ・サーヴァントかしら? 格自体は二騎とも、低くはなさそうだし」

「わからない。ただ、僕やラムダリリスと違って、彼女が継ぎ接ぎされた存在である事は間違いない。(クリュティエ)の体と心に、(ゴッホ)の記憶……。あまりに矛盾した存在だ。不安定にならない方がおかしい」

「読めたぞ。それがつまり、外なる神とやらの狙いという事だな?」

「そうなんですか?」

 

 

 首を傾げる立香に、スカサハ=スカディは「うむ」と小さく頷いた。

 

 

「ある意味では私も外側の神だからな。少しだけ、考える事はわかるぞ。少しだけな。ゴッホという英霊を作り上げる意図を探るなら、まず、連中はお前達の世界……現実の地球へと、侵略の手を伸ばしているわけだ」

 

 

 外から内へ、虚構から現実への遠い旅路。如何に強大な力を振るう異邦の神々と言えども、それは過酷な征路になるだろう。それこそ、どこかで躓けば頓死しかねるほどに。

 故に今回、異邦の神々は前哨基地となりうる地を求めた。そこで目を付けたのが、この観測不能域―――虚数空間だった。

 

 未知の敵性存在に、虚数空間の事が知られている。この事実に驚愕する面々に、スカサハ=スカディは今後はそれについての対策を進める必要があると忠告した。

 

 話を神々の計略についてのものに戻す。

 虚数空間という楽園に対して異邦の神々が立てた遠征計画とは、虚数空間に英霊を送り込むというものだった。詳細は不明だが、虚数空間へのアクセス権を有していた神々はゴッホを尖兵とし、彼女に葛飾北斎を呼んでもらう事で拠点構築の任務を与えた。

 スカサハ=スカディが考えるゴッホの役目とは、『人員の現地撤廃』、『現地の基地化』、そして『人員の“神化”』。

 恐らく、虚数召喚のコストが高すぎたため、足りない人員をカルデアのフォーリナーで補おうとしたのだろう。そして、その企みは功を奏した。

 

 ゴッホに呼ばれた事で、北斎は狂気に身を委ね、虚数空間を海に変質させた。あのまま放置していた場合、やがて彼女は完全に狂気に堕ち、悍ましき邪神の神殿を描いていた可能性がある。そうなった場合、勝負はあちら側の勝利。カルデア側はペーパームーンを破棄し、異邦の神々を虚数空間に閉じ込める他なくなってしまっただろう。

 そうなれば、虚数潜航による異聞帯の侵入という手段が封じられてしまい、汎人類史の救済の夢は露と消えるところだったのだ。今思えば、かなりの瀬戸際だったというわけだ。

 

 北斎が呼ばれたのも、浮世絵という特定の要素で繋がれたゴッホとの縁を利用されてのものだったはずだ。しかし、スカサハ=スカディは異邦の神々の真の目的を別に見ていた。

 

 ゴッホが使用する宝具に、『星月夜(デ・ステーレンナフト)』というものがある。詳細を確認したところ、これは異界の情景で世界を浸食し、フォーリナーを神化させる事によって、狂気を蔓延させる絵というものだったのだ。

 北斎が虚数空間に神殿を築いた後、『星月夜(デ・ステーレンナフト)』でその場のフォーリナーを神化するつもりだったのだろう。彼らの真の目的―――『自らの降臨』を叶える大仕掛けとして。

 

 しかし、北斎や楊貴妃、そして赤衣の男と、フォーリナーが充分に揃っていながらもゴッホは彼らを邪神に変えなかった。その疑問は、『フォーリナーが邪神と化した時、サーヴァントとしての能力を失うのではないか』という考えで無くせる。

 ゴッホがクリュティエと繋ぎ合わされた理由は、ただお互いの在り方が似通っていたから、だけでは済まされない。

 

 狂気の画家とも称されるゴッホだが、その根底には強固な信念が宿っていた。

 彼は星の彼方の神を求めこそしたが、それが邪悪なものだと知れば決して(くみ)しはしない。だとすれば、英霊として召喚されたゴッホも、そのような制約を持つ事になるだろうが、それを許す神々ではない。

 そこで思いついたのが、決して自殺はせず、その身を花へと変えたクリュティエに、ゴッホの記憶と画才を与える、というものだったのである。

 これによって、クリュティエの肉体を器にサーヴァントとして召喚されたゴッホは、クリュティエの在り方故に自害できぬまま、協力したくもない邪神(そんざい)に協力する羽目になってしまったのだ。

 

 如何に歴史に名を残した英霊といえど、その在り方はどちらかといえば兵器に近いものだ。だとしても、このように歪められたゴッホの境遇には、その場にいる多くの者達が憐憫の感情を抱いた。

 

 

「私達は……彼女に、なにをしてあげられるのかな」

「言いましょうか? 最も簡単で、残酷な解」

 

 

 それでも、彼女を救う方法を模索しようとする立香に、ラムダがいつもと変わらぬ姿勢で告げる。

 

 

「ゴッホの望む通り、彼女を殺し、退去させる事よ」

「それは……」

 

 

 確かに、ラムダの言う事にも一理ある。それが、今この状況を打開するには一番最適な方法だという事は、立香本人も理解できている。

 それでも、彼女はその選択を取る事は出来ない。出来るはずが無い。

 

 

「泣きそうな顔をしないの。私はあくまで短慮を述べたわ。深慮熟慮は、彼女を救いたい者がすべきでしょう。ただ、指摘はしておきます。彼女は『自ら死ぬ』と言って消えたけれど、それは不可能だというのでしょう? であれば、彼女は最後の安全装置を失った状態で、どこかを迷走している事になる。『殺してもらう』という唯一解を捨てたのは、もう既に狂気が極まっている証左かもしれないわね」

「……ッ!」

「あら三大美女(おおごしょ)さん。私を睨んでも、なんにもならなくてよ? 彼女が極めて危険な、最終段階一歩手前の状態である事は、当然に心すべき事でしょう。貴方がそれを救いたいと思うなら、貴方がすべきは仁義礼智を尽くして、策を練る事のみ。そうしたら、そうね。興が乗って来たから、後ほんの少しばかり、手を貸してあげてもよくてよ?」

 

 

 その言葉にハッとした表情で、立香は俯きかけていた顔を上げる。

 そうだ。今の自分達が成す事は、既に決まっているようなものだ。

 なにを迷っていたのだろうか。彼女の境遇を聞いた以上、自分達が取るべき行動は、たった一つしかないではないか。

 邪神の降臨などさせるつもりはないが、それよりも、自分達は―――

 

 

「……みんな、力を貸してほしい。ゴッホを助けたいんだ」

 

 

 拳を握り締めた立香の声を聴いたサーヴァント達は、自分達が仕える主の覚悟を決めた瞳を見て、やる気に満ち溢れた表情で頷く。

 

 

「哀れな少女が救われぬ……そんな哀しき事態にならぬよう努める。武士として当然の心持ちです。そしてッ! 無論ッ! それにより邪神が降臨するなど、言語道断ッ! 風紀紊乱(ふうきびんらん)ッ! 禁制禁制、ご禁制ですッ!」

「……楊貴妃。ノーチラスは……いや、僕という幻霊、キャプテン・ネモは、絶対に彼女を救いたいと思ってる。司令代理が言ってるんだ。副司令代理もそうだよね? そのくらいは、この旅でわかるようになったつもりだよ」

「はい、当然ですッ!」

「だから……僕らの思いは、一つだ。力を貸してくれるかい、楊貴妃?」

「……ッ!」

 

 

 ネモを始めた、ノーチラスの乗組員達の視線が集まる。

 彼ら全員、自分の力を必要としてくれている。誰もが皆、ゴッホを助けたいと、心の底から思ってくれている。

 それが、楊貴妃にとってはとても嬉しかった。

 

 

「……もちろんッ! イエスです、ウイです、(シー)ですッ! 絶対絶対、助けましょうねッ! ゴッホちゃんをッ! じゃあまず、ゴッホちゃんを捜し出さなきゃッ! ラムダ様、すみませんが足をお借りしますッ! リソースもまだ必要ですよねッ! 女神様には、新兵器なり新情報なりを導いていただきたくッ! 恐らく、エネミーはまだ残っているはずです。道中戦闘になる可能性はありますが、どうかお願いしますッ! 私も全力で索敵に当たりますッ! おっきーさん、どうかどうか、お願い……ッ!」

「あ~うぁ~ッ! も、も、もちろんっすよユゥユゥッ! いや~あまりにアツい展開につい見物側の心地になってたけど、普通に当事者だったわ。ゴッホ先生を救う。激アツ。頑張る……ッ! あの夏のやる気な(わたし)、も一度見せてやるぞーッ!」

 

 

 それぞれが成すべき事を果たす為に動き始める。全ては邪神の野望を阻止する為に。全ては、共に過ごした一人の少女を救う為に。

 

 

(これがカルデアか。いやはや、なんとも素晴らしい団結力だな)

 

 

 その光景を傍らで眺めていた赤衣は、この絶望的状況の中でも諦めずに行動する彼らへの尊敬の念を抱いていた。

 

 

「祖なる者よ。君が相手取った者達は、どうやら何者にも勝る強者(ツワモノ)達のようだぞ?」

「赤衣様ッ! 貴方様にも頼みたい事がありますから、こちらへ来てくださいッ!」

「了解した。フフフ―――やはり人間は素晴らしい……ッ!」

 

 

 彼らが諦めないのなら、自分も彼らを助ける手助けをしよう―――その思いを胸に、赤衣は楊貴妃の傍へと寄った。

 

 




 
 そろそろイマジナリ・スクランブル編も終わりが見えてきましたね。
 これが終わったらアトランティス(オリュンポス)、平安京、そしてブリテンですね。
 まだまだありますねぇ。だからこそ、書き甲斐があるッ!
 それではまた次回ッ!
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