時は2138年、人々が核戦争の火蓋を開けそれにより地球は荒れ環境は壊滅的になり人が生きていくのには過酷な世界へと変貌した。
世界は、国から圧倒的な財力と手に入れた軍事力を持つ企業が主権を勝ち取り支配する時代へと変貌していった。それに伴い各企業は完全都市環境のアーコロジーを作り人々を住まわせることにより
そんな世界で絶望的な人々の前にある物が現れた。
DMMO-RPG───ユグドラシルである
このユグドラシルは日本の企業が開発したゲームであり、仮想世界内で現実にいるかのように遊べる体感型ゲームである。
その圧倒的スケールはもちろんかつてあったである大自然で壮大な仮想世界で尚且つ自由度がありすぎるアバターの設定スキルの数でクラフトも可能な機能であったため発売するやいなや瞬く間に売れて日本のゲームといえばユグドラシルと言われるほど著しい知名度を気付き上げた。
だが、この世には"始まりがあれば終わり"があるのが常である。
長きにわたり人気を誇るユグドラシルもまた例外ではなくその12年間の幕を閉じようとしていた。
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ここはユグドラシルにある9つの世界の1つヴァナヘイム。その世界にある1つの都市拠点があった。
そこは円状に囲まれている都市で囲んでいる城壁は真っ白に染まっていてその城壁の真ん中には壮大な高さと大きさを感じる白亜の城が降臨していた。城の周りは湖が囲んでありその美しさは来たものを圧巻させるほどであった。
その城の中の奥にある部屋があった。その部屋は広くそして大理石が部屋を囲んでいる。その部屋の中心には円卓がありその円卓を囲むように13の椅子が囲むように置いてある。
その椅子に1人目を閉じて腰をかけている者がいた。
その人物は白い髪を後ろに編み束ねていて、目は黄金に輝いており顔は10代の少女のような麗しい顔であった。だがその美しい顔とは別に冷酷なオーラを放っておりその瞳は相手を凍りつかせるかのような鋭さを持ち合わせていた。
服装は黒のドレスを纏いその上に黒く鮮やかな甲冑を纏っていた。
そして手には黒く禍々しく且つ圧倒的な
そしてその少女は閉じていた目を開いた──。
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目を開けるとそこはいつもの景色、円卓の間だ。
今日はユグドラシルの最終日時間は夜中の23半を回ったところだ今日で終わってしまうのかと思ったら嘘だったと思いたいくらいだ。
自分は武内綾、このユグドラシルをプレイしているプレイヤーだ。
このユグドラシルはサービス開始からプレイをしているいわゆる最古参と言われるプレイヤーとも言われてる
「流石に最終日だからみんな集まるかと期待してたけど…そんなわけないよね」
辺りを見渡しても人の姿はなく、いるのは自分だけだった。それもそのはず自分以外のプレイヤーかつての仲間はみな引退してしまったのだから。
引退する仲間の理由はさまざまだが圧倒的多かったのは"
そりゃしょうがないよな
仲間の1人が"ダージリンさんも
普通なら
私、武内綾が生きている現実は病院で集中治療室で寝たきりになっている
ただ寝たきりではない、生まれてこのかた26年間この四角い部屋で育ってきたのだ。
私は生まれた時から先天性の難病にかかっており医療設備が整った所ではないと生きていけない状態だった。
おまけに病気とその病気を治す過程から意識と目以外の身体の機能が麻痺してベットから動けない状態へと変貌していった。
そう私は動くことも、声も出すことも、死ぬこともできない人形なのだ。
そんな私が14歳の誕生日に両親が憐れみを感じたのか、1つの物をプレゼントした。
それがあのDMMO-RPG『ユグドラシル』だった。
私はすぐにそのゲームの魅力にハマった。それはそうだゲームの世界では身体が自由に動ける、声が出せる、何より生きていると実感した。
あの時私は初めて産声をあげた。それぐらい強烈なゲームだったんだ。
そう、だから私からすればユグドラシルが
(だから私はユグドラシルを選ぶのは必然なんだ)
それをいとも簡単に切り捨ててしまう仲間がわからなかった、いやわかりたくなかったのだ。
「っ!くそっ!!」
ダンッ!と卓を叩く音が響いた。
(なんでみんなそっちを選ぶんだ!ここではみんな生き生きとしていて楽しかったんだろ!?なのに…なのに…どうしてそっちを選んだんだ!!)
悔しかった、深い絶望を味わった感じがしてたまらなかった。ここはみんなで作り上げたギルド、パーティー、世界だ。それを…
「…いや、やめようこんなこと言っても戻りやしないんだ」
そうだやるだけ無駄だ。怒りを吐き出したのか気持ちが落ち着いてきた。そう、いくら言ってもあの頃には戻れないんだ。それを1番理解してるのは自分なのだから…
(…そういえばマリーンさん最終日には必ずくるって言ってたけど…やっぱもうこの時間じゃこないよね…)
マリーンさんはユグドラシルをプレイしたときに最初に声をかけられた人だった。初心者を狙ったPKがあった時に自分を助けてくれた女性プレイヤーとても親切で親しみやすくて、ちょっとえっちだったのが玉に瑕の楽しい人。
そのマリーンさんも引退してた人だったけどここ何日かは復帰してくれてとても嬉しかった。今日は必ずログインするって言ってたから待ってたけどもうこの時間じゃ望みは薄いかな。
(多分急な用事でもあったんだろうな、それでもここ数日来てくれたのはとても嬉しかった…うんとても嬉しかったんだ…)
そんな心象に浸りながら時刻は23時55分へと移り変わっていた。
「おっと…もうこんな時間か。さてそろそろ移動するかな」
そういって私は席を立ち部屋を後にした。
長い廊下を歩いていくと奥には壮大な扉が構えてあった。
その扉を開けるとそこには先程の部屋とは違う壮大な空間となっている
ここは玉座の間、左右には周りを囲うように6席の椅子が置かれており、その奥にある中央にはひときは大きく目立つ玉座が構えてあった。
王の議席。そうそこに座るのはギルド長の自分、ダージリンが触る玉座である。
(うん?あれは…)
玉座の段の下に列を組んで並んでいるのは6人の兵士とその取締役の団長。そして左右には守護者統括と参謀を務めるNPCがいた。
(えっと確か騎士団長のNPCはマッシュナイトさんの作ったキャラだっけ。名前は…ジャンヌ・ダルクだっけ?そして守護者統括がえっと…ギャラハッドで参謀は確か…えっと…やたら新しくできたマーリンだったよな)
ここで説明するがこのギルド【ノアール・キャメロット】にはいくつかの条件が作られていた。その条件は、
1、プレイヤーはFateシリーズを知っていること
2、プレイヤーはイギリス関係のキャラしか作らないこと
そうこのギルドは約100年前に流行っていたとされるFateシリーズを熟知していなければならなかったのだ。
Fateシリーズは過去の英雄を召喚し戦って聖杯を手に入れる物語で、私はユグドラシルをプレイする前にこの作品をデータで見ていてどっぷりとハマっていたのだ。
そのなかでも特にお気に入りだったのがFateシリーズの顔ともいえるセイバーことアルトリア・ペンドラゴンだった。
自分と年と見た目が変わらないのに強く美しくそして可憐だった彼女の虜となってしまって、好きを通り越してユグドラシルのアバターを彼女そっくりへと作ってしまったくらいだ。ちなみに私は男だったので女の子のアバターを作って操作しようとしたときちょっと恥ずかしかったのはないしょだ。
そしてプレイしていくうちにFate好きなプレイヤーとパーティーを組んだりして最終的にはギルドを作る所まできたもんだ。
ちなみにプレイヤーはイギリスかつ円卓の騎士関係限定といってたんだけどそれだと狭くて自由がないと仲間内で相談がありギルドを作ってNPCに関しては例外でヨーロッパ系のキャラならオッケーという形におさまったのだ。
そんなわけでこの騎士団長のジャンヌ・ダルクはイギリスじゃないけどヨーロッパ系のキャラだからよしってなったんだよね。
そのかわり守護者統括は円卓の騎士の1人ギャラハッドで参謀はアルトリア の魔術師かつ師匠であったマーリンとなっている。
だけどマーリンはつい最近作られたマリーンさんのNPCなんだよなー。
マリーンさんは"NPCはめんどいから私はパスー"って言ってたのに…まぁもう終わってしまうからそんなことはもうどうでもいいか。
私は玉座に座るとNPCは揃って私の方を向いて列を組んだ。
えっと…この場合待機はと…
「跪け」
そう命令のコマンドを言うとNPC達は一斉に膝をつき首を垂れた。
うむ、と頷くと私は左右にある6席の空いた椅子を見た。
右から、ヴァイトさん、劇団四季さん、片栗子さん、がぶりあるさん、鳥人間さん、ワイフラブさん、マッシュナイトさん、十四松さん、プチフォッカチヲさん、ぱーし☆ゔぁるさん、タルタルソールさん、マリーンさん
そして
あの頃は懐かしくていろんなことがあって喧嘩もあって苦労があってそして楽しかった。
そう紛れもなく…楽しかったんだ。
23時59分
そう感傷にしたっているうちにもうサービス終了まで1分をきっていた。
この1分後には
あぁいっそのことこのままで、止まらないでいてほしい。なにもできないただ
23時59分57秒
23時59分58秒
23時59分59秒
────なんてな。
00時00分00秒
そして、私は眠るように目を閉じた。
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追伸
今次の話書いていたらNPCのことをNPSって書いてあったので修正いたしました。
なんだよNPSって…