追記 2022/01/10
pixivにも投稿させていただきました。
リンク→ https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16778530
「センパイ? センパーイ?」
おかしい、どこにもいない。焦りが身を焦がす。
とある日を境に、ナイトメアはいなくなった。1日だけならまだしも、もう何週間も帰ってきていない。闇AUの家から飛び出した俺はナイトメアがいるであろうAUに飛んで探し回っていた。
Underfell、Helptaleなどなど……。思い付く限りのネガティブなAUに入り込み、聞き込みも行っているのだが、誰一人としてナイトメアの姿を見た者はいないという。
もちろん、キラーやインクにも聞いてみたのだが収穫はなく、俺は半分諦めながら彼を呼んでいた。
足が止まる。ずっと歩き続けたせいで、俺の足は限界を迎えかけているらしい。元ロイヤルガードが情けない。自分を嘲笑いたくなった。
ナイトメアは見つからない、誰も姿を見ていない、つまりは行方不明なのだ。もちろん、彼の部屋を見てみたが書き置きなどは一切なかった。俺の部屋にもそれらしきものはなかったし、なんなら電話すらもなかった。
『旅にでも出たんじゃないの~?』
首をかしげながらそう言うキラーの姿が脳裏をよぎる。以外とあり得そうだった。あの人は気まぐれだ。何も言わずに地上に出向くことがある。旅に出ていてもおかしくはなかった。
「どこにもいない……。……あっ」
もう帰ろうかと思っていたその時、俺はあるAUを思い出した。こんだけ探してもいないということは、あの人は『あの場所』にいるのかもしれない。……でも、あの人はあの場所に行くことを嫌っていたはずじゃ……。
いやいやいや! 分からないだろ! 俺は激しく首を振る。もしかしたら里帰りしているのかもしれないし、そこにいるのなら、連れて帰ることはできるはずだ。ここは懸けるしかない!
「……頼むからそこにいてくださいよ、センパイ……!」
細く息を吐いて、俺は指を鳴らした。
Dreamtale、ドリームとナイトメアが生まれ育った場所。これだけ探してもいないということは彼はきっとここにいる。確証などないが、俺はそう思っている。
少し先に人影が見えた気がして、俺は目を凝らす。太陽がデザインされたマントが見えた。あの後ろ姿は……ドリームだ。
「ドリーム先輩!」
俺は悲鳴を上げ始めた足に鞭を打って走った。マントが翻り、俺に後ろ姿を見せていた人物がゆっくりと振り返る。レモン色の瞳、金色の冠、やっぱりドリームだった。
「あれっ、偶然だね。どうしたの?」
ドリームはニッコリと笑いながら手を振る。何故だろう、彼の笑顔が作り笑いのように感じられた。
「センパイをっ、見て、ません、か……?」
ああもう情けなさすぎるだろ俺。自分に対する愚痴を心に押し込み、俺はすがるように口を開いた。
「センパイ……? ああ、メアのことね。メアならここにいるよ?」
そう言って、ドリームは横にどける。現れた光景に、俺はごくりと唾を呑んだ。
地面に広がる黒い液体。墨でも溢したのかと一瞬思った。けれど、液体はゴポゴポという音をたてている。恐る恐るドリームの方を見る。彼の服に、黄緑色の染みがついていた。まるで、返り血を浴びたかのように広がっている……。
「あの……これっ、て……」
「君が大好きなご主人様だよ」
ドリームは満面の笑みを浮かべる。でも、それは純粋な笑いでも何でもなかった。だって、本当なら、彼の笑みは誰でも幸せになれそうなほどに暖かい笑みなのに……。今はとても、背筋が凍りそうな……。
「ねえクロス」
ドリームは、地面に広がった黒い液体の上から黄色い液体を落とす。蒸発するような音がして、黒い液体は消えてしまった。
「君は、ボクにとってとても欲しい存在なの」
ドリームは一歩詰めてくる。
「それなのに君には近づけない。何故だか分かる?」
俺は後退りながら、首を振った。
「わかっ、らない、です……」
「ふふ、そっか。教えてあげるよ、君はみんなから愛されてるんだよ」
一歩下がれば、彼は一歩詰めてくる。
「それはボクを嫉妬させるには十分だったの。だからね、君の周りのいらないモノはぜーんぶ、消しちゃったんだ♪」
ああ、そんな……。そのなかに、センパイも……。
「ああいいねその表情……。たまらないね、好きだよ……ふふふ……」
ポロポロと何かが溢れてくる。涙だった。いろんな感情がソウルの中で交差する。
頑張って探してきたのに、まさかこんなことになっていたなんて……。
「あ、ああ……」
「大丈夫だよ、安心して」
次の瞬間見えたのは、黄色い二つの星だった。
「クロスはずーっと、ボクのものだから♪」
誰にも渡さない、ボクだけのクロスだから。
待たせたなぁ!!(大声)ということでお久しぶりです花影です……。前回の更新が6月6日でした、はい。
言い訳しますとこっちの事情です……。決してサボっていたわけではないのですよ。
はい、それはさておきまして。私、pixivでも活動開始しました!
UPL載せておきますのでよろしければ!
https://www.pixiv.net/users/69979292
あと、UAが1900突破しました! まさかそこまでいくとは思いませんでした……。これからもよろしくお願いします!
クロスくん受けを流行らせたい(小声)。