アークナイツRTAトロフィー『消えゆくヒカリ』取得ルート 作:イカ墨リゾット
新イベントが始まったので初投稿です。ガチャの結果?アンドレアナが来たゾ(爆死)
皆さんはイベントの最後のステージ、例のクソ硬コンビを倒せましか?やはり真銀斬は全てを解決しました。
私は自らの意思でこの作戦に参加しました。
サリアは別動隊に編成され、サイレンスはその精神をだいぶ回復させましたが、現在も不安定なイフリータの面倒を見る為に参加せず、マゼランとメイヤーはロドスの生産ラインで働き続けています。メイヤーに関しては、あれ程熱中していたミーボの作成が手に付かない程のショックを受けていたようです。彼女の顔から笑顔が消えてから、それなりの時間が経ちました。
フィリオプシス、自身の健康状態の分析を開始。
身体、寝不足による集中力と運動性の低下を確認。精神、極度のトラウマによる睡眠障害の発症を確認。適度のメンタルケアが必要。
睡眠薬の投与を開始。………強制睡眠プロトコル、失敗しました。再度実行します。
………失敗しました。過去のデータを参照します。試行回数、先程で100回目。成功確率は1%です。致命的な失敗確率を確認。至急、新しいプロトコルの作成が必要……。
私は、彼に対する非人道的な行為を傍観し続けていた結果、極度の睡眠障害を発症してしまいました。具体的には、睡眠状態に入ると悪夢により、再び目覚めてしまいます。
かつて、ライン生命では彼を利用したビジネスに多大な期待が寄せられていました。ありとあらゆる医療機関と研究所に対する、有効な商品。又は研究材料として最高の品質、コストパフォーマンスでした。それは過去のライン生命のデータログから、各部門への割り当て資金と、研究速度の上昇から推測出来ます。
故に、私は彼のメンタルケアを担当していたサイレンスに、何も言う事が出来ませんでした。臓器の摘出以外では恐ろしい程の『普通』を彼は装っていた為、サイレンス、そして同じ収容室に居たイフリータでさえ彼の異常を確認出来ませんでした。
私がこの事について話すべきか検討中でも、彼への実験は絶え間無く続いていました。
当初の目標は彼を不死身、もしくはそれに準ずる程の耐久力を持つ生命体に作り変える事でした。しかし、純血のブラッドブルードの血液が有り得ない適合率を示し、彼は不死身と言って差し支えない再生力を手にしました。
そこから実験は脱線し、データは上層部に送られ、あの時の様なループが完成しました。
彼の再生力に関しては、彼に興味を抱いていた研究員が率先して調べていましたが、その時の記録は彼が脱走した直後に持ち出されてしまい、詳細は不明なままです。
脱走直後のライン生命は混乱状態に陥り、急遽脱走した彼を連れ戻す為の特殊部隊が結成されましたが、捜索は難航していました。
私は何も出来ませんでした。彼の身に降り掛かる全てを知っておきながら、私は見ているだけでした。あの時、私は複雑な感情を抱えていたと記憶しています。一度彼との接触を図った事がありますが、彼は助けを求めている様には見えませんでした。この事から、既に手遅れだったと推測しました。
結果的に救いを求める様にロドス・アイランドに駆け込み、現在はそこで精神の治療を受けながら、医療オペレーターとして活動しています。混乱に乗じれば、ライン生命から退社する事は簡単でした。
私は鉱石病の影響により、過眠症を患っています。不定期に強力な睡魔に襲われていました。しかし、あれ以降私は睡眠時に悪夢を見るようになりました。
夢の内容は様々です。全てを挙げる事は出来ませんが、私の体にメスを入れられ、臓器を摘出されると言った内容が多いです。それらにより、私は十分な睡眠を取る事が出来なくなりました。
先程、輸送中に少しでも睡眠が取れないか試しましたが、結果はご覧の通りです。睡眠薬は効きませんし、過眠症による睡眠でも起こされてしまいます。
私は、それ程の罪悪感を抱いているという事でしょう。この症状を改善する為、何よりも彼と話をする為にこの作戦に参加しました。ドクターは渋っていましたが、最終的には折れてくれた様です。
……戦場に到着しました。周囲の安全を確認、重症の負傷者から治療を開始します。
アーツでの治療をしていると、エリートオペレーターのブレイズと、近衛局隊長のチェンと交戦している彼が見えました。生々しい傷から鮮血を飛び散らしながら戦う彼は、最後に見た時よりも理性が崩壊していました。
再生力の向上を確認しました。後方で支援している敵の幹部のアーツによる物でもあるのでしょうが、以前よりも明らかに再生する速度が上がっています。
報告書通り、彼は自身の体に露出している源石を武器としているようです。引き抜く度に血が溢れ、筋繊維が千切れる音がしていますが、特に気にしてはいない様です。恐らく源石融合率は悠に50%を越していますが、表面上は問題無く活動しています。
……私が行動を起こしていれば、少なくとも彼は今の様には成っていなかったのでしょうか。ロドス・アイランドで、私達と一緒に居たのでしょうか。……可能性としては、十分に有り得ます。
彼の腹部を、かなりの威力を持った矢が通過。ブレイズが足を負傷しました。敵の狙撃手が彼ごと撃ったようです。内臓が飛び散っていますが、特に気にしている様子は見られません。
込み上げる吐き気を確認。彼の負傷を見て、トラウマが刺激された模様。……落ち着きました。ブレイズの治療を開始します。
傷が増えては、直ぐに再生していきます。今の彼と、私は話す事が出来るのでしょうか。……計算をするまでも無く、不可能と判定が出ました。何故でしょうか。
……彼に意識を、取られ過ぎてしまったのでしょう。私は、腕に改造が施された注射器が刺さっている事に気付きませんでした。
「当たった!やっぱり、何事もやってみるものなんだね!何時の間にか僕が結構な曲者になっている気がするけれど、これは僕の欲求を満たす為に必要な行為なんだ!メフィスト君、後は頼むぜ。」
……あの顔は、彼を研究していた研究員と一致します。どうやら彼と同じくレユニオン・ムーブメントに参加し、彼の研究を続けていたようです。……手足の感覚の喪失を確認。注射された液体は麻酔の類と予想されます。
「っく、そこは足場が崩れていますわ!早く……。」
「おっとそうはさせないぜ!さぁカイキ君暴れまくれ!今の君は誰にも止められないさ!ほらほら〜、たかが医療オペレーター1人を心配する余裕なんてあるのかなぁ?ま、そっちから来たんだし、多少の損害は承知の上だよね!大を生存させるには小を切り捨てなきゃダメだよ〜。」
……下の階への落下が開始されました。地面との距離、推測8m。途中にある鉄骨で減速する可能性有り。生存率、87%……。
「よ、生きてる?余裕?ギリギリ?僕の声が聞こえる?ちゃんと話せるかい?」
……ここは。
「ふっふっふ、そりゃ生きてるよね。なんてったって僕は計算して注射器を投擲したのだから!う〜ん、これは間違い無く天才だ。」
「……貴方は、フィーア研究員ですか。」
「うん、そうだよ。本当はサイレンス君が良かったけど、仕方無くフィリオプシス君で妥協する事にしたよ。彼女は来ていないみたいだし。」
「まぁ、あれだよ。……ちょっと言いたい事があってさ。」
「簡単に言うと、君には失望したんだ。残念、落胆、呆れ、がっかり、期待はずれ。」
「……何を言っているのかが、理解出来ません。」
期待はずれとは。私は彼に何か期待される事をしていたでしょうか。
「じゃあ説明しよう。最初は君もカイキ君の事が僕みたいに気になって、その先を見たいと願っていると思ったんだ。でもさ、実は見て見ぬ振りしてるだけでした〜って、思考放棄とはいいじゃないか。バカみたいだったよ。」
「勝手に期待しといて何言ってるんだって思うだろうけど、僕には理解者が存在しなくてだね。ちょっと意見でも交換出来たらな〜と思ってたんだ。」
「サイレンス君も、最初は僕と同じだった。……けどね、あの実験を警備課の主任に止められてから停滞して、あの被検体……なんだっけ。No.3784とは覚えているんだけど……。」
「イフリータです。覚えてください。」
「あっ、それだ!そうそうイフリータ君!あの子の担当医になってから、サイレンス君は完全に腑抜けちゃってね。」
そこまで言い切った彼は、いきなりゴミを見るような視線を向けてきました。
「あのさ、これは完全に僕の自論なんだけどね。道を変えるのも、外すのもそれは自由だ。困難は乗り越えてもいいし、迂回するのもいい。立ち止まるのもアリだし、後戻りするのもいいね。」
彼は急に語り始めました。生憎と、私は体が麻痺して動けません。しかし、彼の自論にも興味があります。
「僕だってそうやって生きてきた。ってか、みんな同じだよね。……はぁ、でもさ。」
「目的変えちゃダメだよね。人は目的があるから道を行ったり来たり出来るんだ。でもそれを途中で諦めるってどうなの?半分まで書いた論文破り捨てて遊びに行くのって楽しい?」
「サイレンス君だって目的を持ってたよ。ちゃーんとした、筋の通った目的を、ね。……それを他人から止められた程度で諦めて、挙げ句の果てにはその目的を追い求めてた過去まで無かった事にしようとするとか、それってバカ、すっっっごくバカ!同じ研究者として片腹痛過ぎてもげそうだよね!」
「……でもキミはこれを聞いて、僕を異常者だって思う訳だ。うん、普通そうだよね?これ僕の自論だしさ。目的を決めたら、どんな手段使っても達成しろっていう自論。人に押し付けるには傲慢だな。」
「……それでもだよ!自分の、過去が、後ろめたい?罪を償いたい?許されたい?………ふざけるなよ偽善者ヤローが。散々やってきておいてはい、やめました。……死んだ方がいいね。むしろ死ねよ。そんな人間ばっかりだから、別れて、対立して、潰しあって……みんなバカだね!バカばっかり!他人から見たら僕もバカだ!」
「自分はもうやめたから?それがなんだよ。やった事実は消えないんだ。それはキミも分かるだろう?で、かつて自分と同じだった存在を否定し始める。」
「言っておくけど、僕は命を無駄にした事は一度もないね。これだけは自信を持って言えるよ。面白半分で被検体を使い潰して全能感に浸ってた同僚とは違うし、どーせ結果の出ない無謀な実験を繰り返していた上層部でもない。」
「全部目的の為さ。元々僕はさ、生命を超越した新しい生物を観察したいっていう目的があってね。それに必要な材料は集まりつつあった。そこにカイキ君がやって来て、目的への一本道が完成。やったね!」
彼は諦めるなと言いたいのでしょうか。フィリオプシスには分かりません。……戦闘音が止みました。
「そこまでだ破綻者。大人しく投降しろ。」
目立った負傷は無いものの、疲労した様子が見て取れる近衛局の隊長が降りて来ました。ロドス・アイランドのオペレーター達も一緒です。
「あー、話し過ぎた?みんなももう撤退済み?うっわマジか……まぁ、大丈夫か。」
「大人しくしろと言っているのが聞こえないのか?」
「え、初対面の人間にそれ言うのか。僕はただこのフィリオプシス君とお話してただけなんだけどなぁ。……あ、自己紹介しよう。」
「ゴホン、うん。僕はフィーアっていうんだ。元ライン生命の研究員で、カイキ君の事を研究していたよ。ライン生命に連れて来たのも僕だね。」
今の言葉により、全員が彼を抑えようと動き出しました。しかし、彼はいかにも余裕と言った表情です。……まさか。
「大人しくしないとフィリオプシス君が死ぬぜ。ただの麻酔薬な訳無いよね。」
手に一本の注射器を取り出した彼が言います。何時でもこれを壊せると言いたいのでしょう。
……身体のさらなる異常を検出。心拍数の低下を確認しました。
「別に彼女を見殺しにするって言うのなら、どうぞどうぞ。逆に彼女を助けて僕を見逃してくれるって言うのなら、ちょっとお得な情報付き!」
「……その情報とは何だ。」
ドクターが前に出ます。普段では感じられない威圧感を放っていますが、彼はどこ吹く風の様に平然としています。
「うんうん、嫌いじゃない対応だぜ。そうそう、そこのキミも下がって……OK!じゃあ言うよ。もっとも、サイレンス君から聞いているかもしれないけれど。一応の確認だ。カイキ君がライン生命で何されてたかは知ってるかい?」
「ああ。」
「じゃあ、具体的には?」
「……深くまでは聞いていない。彼女達の精神への影響に配慮した結果だ。ただ、非人道的な実験を受けていたと。そして、その再生力を生かした事をされていた、と。」
彼は、フィーア研究員は、まだ私達も言えていない事を平然と言いました。
「一時期質の良い臓器が大量に出回ってたろ?あれ全部カイキ君のなんだって。消費者は生産者に感謝しなくちゃだね!あと、サイレンス君に偽善行為は辞めようねと言っておいてね。」
空気が凍りました。同情する過去があり、しかし憎んでいた敵が、憎めなくなってしまう。戦いにおいて、あってはいけない事です。
彼は言うだけ言って、注射器を地面に丁寧に置き去って行きました。誰かが弾かれた様に私の元に駆け寄って来ますが、それが誰かは分かりませんでした。
罪悪感が過去最高に膨らんでいるのが確認出来ました。もう後悔しても遅いのでしょう。傍観していれば、その事態の全体がよく見えます。そこに介入すれば、事態を変える事が出来るでしょう。
私は介入しませんでした。自身の安全を選びました。今思えば、全てが偽善だった気がします。
睡眠障害の悪化が予測されます。
お兄さん
本名はフィーア。頼まれてもいないのにクッソ長い自分語りした迷惑過ぎる人。カイキ君に何したのかも話す予定だったが、話すと問答無用で拘束されそうな空気だったのでやめておいた。この後、無事に合流してカイキ君に餌付け(意味深)しまくった。
名前の由来はドイツ語で4。終末の四騎士から取った。実際カイキ君と言う名のヤベーモンを振り撒いてる。
ボカロを参考に小説を書くのはOK?
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構わん。書け(寛大)
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他人の作品参考にしなきゃ書けねぇのかクズ