「よし、こんなもんでいいだろ!そっちはどうだ?ラカノン」
「おう、中々いい感じだぜ、しかし驚いたな・・・」
野菜に手を掲げながらラカノンは呟く。
「まさか気を操るのに最適な修行が野菜に気を送ることだなんてな。確かに細かい気のコントロールにはうってつけかもしれん」
「だろ?神様の神殿にいるときもこの修行をしてよ、結構ちゃんとした修行なんだぜ?」
「あぁ、これなら俺も気を読むっていうことが出来るようになるかもしれない。ただ野菜の気を読み取って送らないと元気すぎて爆発するのはやばいだろ、めっちゃ驚いたわ」
ラカノン達は修行をしつつ農作業をしている。
サイヤ人達は大食いのため基本食料が足りなくなってしまいがちだ。だからこそこうして自分達で食料を育てられるのは自給自足にも繋がり細かい気のコントロールも出来るようになる。
「気がちゃんと使えるようになれば俺の技の威力もアップするはずだ、その為には毎日コツコツと修行をしておかないとな」
「おう!オラに武術を教えてくれたじっちゃんがいんだけんどよ、じっちゃんも同じようなこと言っていた!」
「いいこと言うじいさんだな、俺もその内会ってみたいぜ」
そんなことを話ながら修行兼農作業を淡々と進めいていく。辺り一面がツヤツヤと輝く野菜で一杯になった頃、悟空の家の方から可愛らしい子供がトテトテと走ってきた。
「お父さ~ん!ラカノン兄ちゃ~ん!お母さんがご飯だって~!」
「おう!ありがとうな悟飯!」
「まったく、兄ちゃんは止めてくれよ。俺父ちゃんとほぼ同じ歳なんだぜ?」
悟飯が「え、じゃあおじさんの方がいい?」と首を傾げると「いや、だったら兄ちゃんでいいや・・・」と項垂れてしまうのだった。
「さ、みんな席についただな?腹一杯食ってけろ!」
「サンキューチチ!いただきまーす!」
「毎日すまねぇなチチさん、居候の俺の分まで準備してもらって」
「何言ってるだ!ラカノンさんはもう家族みてえなもんだべ。ささ、冷めねぇうちに食ってけろ!」
チチにそう言われラカノンは橋を伸ばす、やはり美味いと思いながら孫一家は食事を楽しむのであった。
「みんな食い終わっただな?悟飯ちゃん部屋に戻ってお勉強だべ!」
「ねぇお母さん。僕もお父さんやラカノン兄ちゃんみたいに修行?をしてみたいんだけど・・・」
「悟飯ちゃんはダメだ!将来は立派な学者さんになってもらわねぇと!」
「なぁチチぃ、悟飯もこう言っているし一緒に修行すんのはダメか~?」
「ダメだべ!!!」
この光景もラカノンからしたら見慣れたものだろう、自分に学はないがチチの言っていることも理解はできる。しかし頭ごなしに上から言い続けるものどうかと思い少し助け船を出すことにした。
「だったら修行しつつ勉強するんじゃダメなのか?」
「修行なんて危ないことを悟飯ちゃんにやらせるわけにはいかないべ!」
「けどその修行って悟飯がやりたいことなんじゃないのか?それを考えも聞かずに頭ごなしに否定しつつけてしまうといくらいい子な悟飯でもグレちまうと思うぜ」
それを聞いてチチは唸ってしまう、ラカノンに言われたことも事実だが自分の可愛い息子を危ない目に会わせたくないとも思っている。
「悟飯はなんで修行をしたいと思ったんだ?」
ラカノンは悟飯に問いかけてみる、すると悟飯は少し申し訳なさそうに話始めた。
「だってお父さんとラカノン兄ちゃんはフリーザっていう悪い人を倒すために修行しているって聞いたから・・・」
「もしかして俺達の為に鍛えようとしていたのか・・・!?」
「悟飯ちゃん・・・」
「・・・」
悟飯の言おうとしている事は感じ取れた、しかし悟飯はまだ3才。鍛え始めていいものなのか・・・と夫婦二人で悩んでいるとラカノンが提案を出した。
「別に3才でも戦えれば問題はなかったな、俺たちサイヤ人の話だが動けるようになったら既に戦っていた者は多い。バーダックやサイヤ人の王子も動けるようになってからすぐに戦い出ていた。」
「それを聞くと言いかもしんねぇが・・・うーん・・・」
「けど悟飯に任せればいいんじゃねぇか?オラとしては悟飯の考えを優先したいんだけんど・・・」
「僕は・・・」
悟飯はかなり悩んでいる、正直なところ自分も危険な目に会わせることは気が引ける。しかし悟飯のやりたいことを尊重したいのもまた事実だ。
「お母さん・・・僕やっぱり鍛えたいよ!ちゃんと勉強もするから・・・!」
「・・・」
「チチさん、俺からも頼むよ。悟飯がこんなに頼むなんて珍しいしもしこのまま鍛えなかったとしても一緒にフリーザの所まで付いて来ちまいそうだ」
「オラからも頼む・・・」
「お前は父親なんだからもっとシャッキリしろ!じゃねぇと許可されるものもされないだろ!」
よほどチチに頭が上がらないのか珍しく元気がないように見える。それをラカノンが喝を入れている姿を見てチチはため息をつく。
「はぁ・・・分かっただ。オラだって悟飯ちゃんを死なせたくねぇし悟空さの元気のない姿はみたくねぇ」
「チチぃ・・・!」
「そんかわり!!!誰にも負けないぐらい強くなるだぞ!それが悟飯ちゃんが修行をする条件だべ」
「いいの?!お母さん!!!」
「すまないなチチさん、俺達で悟飯を誰にも負けないぐらい強くしてみせるぜ」
「いいんだべ、悟飯ちゃんがこんなにオラに頼むのも珍しいからな。だったらそれを尊重するのが親というもんだべ」
家族会議が終了してさっそく悟飯の修行メニューを2人で考え始める。走り込みや筋トレ、野菜作りなどを考えながらその日はゆっくり休むことにしたのだった。