ウルトラマンアバドン season2   作:りゅーど

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ノベル・コミック・シリアルキラー

 Bloody Heelsについて語ろう

 

1:名もないさっくんファン

 スレ立て失礼致します。佐久間優作先生が新しく手がけた新作にして佐久間優作先生初のライトノベル、Bloody Heelsについて語るスレです。

 

2:名もないさっくんファン

 スレ立て乙

 

3:名もないさっくんファン

 スレ立て乙です~

 

4:名もないさっくんファン

 とりあえず主人公の闇が深すぎるのは佐久間先生の作風よね

 

5:名もないさっくんファン

 なっちゃいなよ系では珍しく王 道 を 征 く作品ですよね

 

6:名もないさっくんファン

 てっきりそういった文学しか書かないと思ってたからぶっくらこいたゾ

 

7:名もないさっくんファン

 >>6 ぶっくらってなんだよ(困惑)

 

8:名もないさっくんファン

 >>6 ぶっくらはぶっくらだゾ

 

9:名もないさっくんファン

 池沼かな? 

 

10:名もないさっくんファン

 やはりヤバい(高評価の嵐)

(書籍化の可能性)濃いすか? 

 

11:名もないさっくんファン

(確率は100%中)110弱……ですかねぇ

 

12:名もないさっくんファン

 ちゃんと%表記にしろ

 

13:名もないさっくんファン

 漫才かな? 

 

14:名もないさっくんファン

 肉体派でしょ

 

15:名もないさっくんファン

 主人公も肉体派なの草

 

16:名もないさっくんファン

 まるで太陽を擬人化したかのようだぁ……(直喩)

 

17:名もないさっくんファン

 ウルトラマンタロウかな? 

 

18:名もないさっくんファン

 ラーでしょ

 

19:名もないさっくんファン

 ラー油? (難視)

 

20:名もないさっくんファン

 ラー油は草

 

21:名もないさっくんファン

 草

 

22:名もないさっくんファン

 草

 

23:名もないさっくんファン

 ラー油なら桃屋の食べるラー油が好きです

 

24:名もないさっくんファン

 油少なめの食べるラー油ダルルォ!? 

 

25:名もないさっくんファン

 油の無い食べるラー油は邪道ってそれ

 

26:名もないさっくんファン

 このやり取りほんけにもあるの笑っちゃうんすよね

 

27:名もないさっくんファン

 サスガダァ……(更新速度)

 

28:名もないさっくんファン

 プリケツダァ……(宇ツ木先生によるキャラデザ)

 

29:名もないさっくんファン

 新作DAAAAAAAAAAAAA!!!! (最新話投下)

 

30:名もないさっくんファン

 >>27-29

 お前らはVA↑KA↓だ

 

31:名もないさっくんファン

 どうしてイレギュラーは発生するんだろう

 

32:名もないさっくんファン

 三段活用で褒めるのやめろ

 

33:名もないさっくんファン

 最新話の戦闘描写細かすぎて草

 

34:名もないさっくんファン

 なんだあの描写!? (驚愕)

 

35:名もないさっくんファン

 読んでる途中で引き込まれた挙句自分が飛んでるような錯覚まで覚えたので自分でも驚いた

 あまりにも細かい上に分かりやすいの天才では? 

 

36:名もないさっくんファン

 現役航空自衛隊パイロットワイ、航空描写のリアルさに目を見開く

 ガチで空を飛んでる感覚になったしマッハで飛ぶ気持ちよさすら感じました(小並感)

 

37:名もないさっくんファン

 特撮ヒーロー見てる感覚だったのが一気に軍事物に変わっ多様に感じた

 ねぇ(高揚)感じちゃう……

 

38:名もないさっくんファン

 多様に感じるのか……(困惑)

 

39:名もないさっくんファン

 多様性でしょ

 

40:名もないさっくんファン

 多様に感じるのは草を禁じ得ない

 

41:名もないさっくんファン

 高揚を多様に感じるな

 

42:名もないさっくんファン

 今まで陸戦で足引っ張っていたカイスくんが空中戦のプロフェッショナルという才能炸裂で凄いなって思った(小並感)

 

43:名もないさっくんファン

 設定上マッハで飛ぶ『空を駆ける龍』を追いかけるためだけに単体かつ生身でマッハ超えてるの草

 ウルトラマンかな? 

 

44:名もないさっくんファン

 ウルトラマンなんでしょ

 

45:名もないさっくんファン

 ウルトラマンフーマなんでしょ

 

46:名もないさっくんファン

 フーマは一年前に降臨した挙句マスコミの取材も二つ返事で受けただろ! いい加減にしろ! 

 

47:名もないさっくんファン

 無愛想な宇宙人かと思ってたXさんがめちゃくちゃ気さくなウルトラマンで草生えた

 あとあの目つきの悪い青い眼のウルトラマンは聖人すぎる、なおガチオタ具合

 

48:名もないさっくんファン

 ウルトラマンフィフティでしょ

 

49:名もないさっくんファン

 名前通りウルトラマンカイスでしょ

 カイスくんは男の娘かわいい(確信)

 

50:名もないさっくんファン

 オーブはクッソ自由でしたね……

 

51:名もないさっくんファン

 なおアバッカス

 

52:名もないさっくんファン

 充分括約してるだろ! いい加減にしろ! 

 

53:名もないさっくんファン

 ラピカスの方が無能なんだよなぁ

 

54:名もないさっくんファン

 ウルトラマン談義で盛り上がるな

 

55:名もないさっくんファン

 相変わらず宇ツ木先生のキャラデザはいいね……

 

 

「……はあ」

 佐久間はパソコンを閉じた。

 スランプなのだ。最近小説投稿サイト『You 小説家になっちゃいなよ』で始めた畑違いのライトノベルが。

 人気ではあるのだが、まだキャラクターたちが自分の思うように動いてくれないのだ。

 見ず知らずの青年からDMで勧められた自己肯定感を上げる方法、ファンスレの覗き。

 それをしてもなお自己肯定感は上がらない。なんせ本スレ民たちは自分の作品の話そっちのけで二転三転脱線する。これならアンチスレ見てた方がマシだ。なんせ自分の事だけ話してるんだから。もっともほとんどが殺人予告まがいだがとまた鬱になる。

 結局のところ彼に泣きつくしかないのだ。

「びりじぃ……」

 

「……スランプか」

 ビリジはジュースを飲みつつそう言った。

 ビリジの前には、まるでキノコでも生えているかのように陰鬱なオーラを放つ佐久間がいる。

「そうなんだよなぁ……」

「……すこし休載宣言したらどうだ?」

 ビリジはそう提案したが、

「まだ13話しか書いてねえよ……」

 そう答えて落ち込む佐久間に、

「充分書いているじゃないか」

 ビリジの言葉が優しく響く。

「えっ」

「俺も執務は忙しいが……休む時は休んでいるぞ。無理はしてなんかない。……その目の下のクマ」

 ……バレた。

「どうせ寝ていないんだろう? バレバレなのだ。エナジードリンクの亡骸が床に転がっていることくらい……」

 迂闊だった。

「け、けどそうしないと」

「佐久間」

 ビリジは佐久間の反論を遮った。

「……楽しむために書いたのだろう? それなのにノルマにしてどうするのだ」

「……ッ!」

「佐久間はよく頑張ってるのだ。この俺が保証する」

 佐久間の目から涙がこぼれ落ちる。

 独りだったから、無理ができた。けれど。

「う……ッ、びりじ……っ……」

 今だけは、無理をやめよう。信じられる友の前なのだから。

 ……しばらくの間、佐久間は泣き続けた。

 ビリジは優しく寄り添っていたという。

 

 一方、イラストレーター兼漫画家の宇ツ木優作はといえば。

「………………………………」

 カラン、と音を立ててまたMONSTER ENERGYと『感情ドリンク』の缶が床に落ちた。

 ここは宇ツ木邸の一室、通称作業部屋だ。

 何人たりとも入れることは無いこの部屋に、宇ツ木は一人缶詰になっている。それは何故か。

「(あまりにも筆が進みすぎている……!)」

 佐久間とは真逆に、筆が進みすぎているのだ。

「(もっとだ、もっと書こう……キリがいいところで終わらせよう……!)」

 宇ツ木は目を血走らせながら筆を滑らせる。さらさらと進むペン。するすると浮かぶ台詞回し。消え失せゆく感情。そして。

「……宇ツ木?」

 ノックの音が、響いた。

 

「いやぁ、ごめんねガロちゃん」

 てへ、と申し訳なさそうに笑う宇ツ木。眼前には呆れたようにため息をつく少女がいる。彼女の名はブラックガロン。円盤生物の一人……正確に言えば円盤生物たちが得た人間体である。

「また魔剤使って……ん? なんだあの原稿の山は」

「今後12話分の書き溜めだよ。一週間に一話ずつ編集部に提出するんだ」

 宇ツ木はそう言って背中を伸ばした。ガチガチに固まりきった筋肉達がゴキゴキと鳴る。

「週刊連載はつらいよ……」

「アシスタントは雇わないのか?」

「公にはしてないけど僕の並行同位体を一人ね……」

 宇ツ木は遠い目をしていた。

「……まあ、女じゃないならいいんだ」

「そっか……あ、そうだ」

「ん?」

「作業終わらせてから本気で描いたんだよ、見てもらいたいな」

 そう言って宇ツ木は作業部屋に消えた。

 数分後、宇ツ木はあるものを取り出した。

「さ、ご覧あれ」

 それを見てブラックガロンは絶句した。

「う、宇ツ……これって……」

「……ガロちゃんだよ。今日は記念日じゃあないか」

「~~~~~~~~っ!!」

 ブラックガロンは宇ツ木に抱きついた。

 宇ツ木は静かに抱き締める。

 ────────その絵画には、ウエディングドレス姿のブラックガロンの人間体の姿が描かれていたのだった。

 

 さて、そのアシスタントとして雇われている睦月にフォーカスを当てるとしようか。

 暗い夜の中を睦月は歩いている。

 己に課したミッションを果たすには、或る金色の生命体に与えられた罪のカウンターが必要不可欠である。それこそが彼の両の(まなこ)なのだ。

 両眼に力を込めると、漆黒の濁りきった瞳がまるでルビーのように赤く染まる。目が熱くなり、相手の罪を見ることが出来るのだ。

 睦月が最近ハマった作品群を借りるならば、『目を光らせる能力(ちから)』と言えばいいだろうか。相手の寿命を見るのは死神の役目。彼は相手の罪を見抜くことができるのだ。

「さぁて……罪人はどこだ……」

 ────────見える。犯した罪の数が見える。

 重罪には厳罰を! 

 そんなスタンスには彼の力はよく合っている。

 そして彼は四次元空間を繋げるブレスレットを右手に填めている。その四次元空間には彼の武器が入っているのだ。

 地の文が長々と説明していたが彼の活躍は見た方が早いだろう。

「(人間に化けようともバレバレなんだよ……! 見つけたぜ大罪人!)」

 犯罪指数で許せるものは49.999。50以上は悪人だと金色の生命体に教えられた。

「(あの特徴からしてドルズ星人かァ? ……多分そうだろな。ドルズ星人ときたら存在自体が最低最悪の宇宙人────────殺しがいがあるな。市井の人々の平穏を乱すような悪の芽は摘み取らねえと)」

 ニヤリと笑った。

 このドルズ星人の犯罪指数は114.514。ブッチギリで重罪人である。

「……」

 辺りを見渡し、睦月はターゲットをロックオンする。

 いかにも善良そうな人間──────ここでは宇ツ木優作(睦月にとってのオリジナル)の事を指す─────を演じるのだ。殺したがる本能を抑える為に。

「……あのう、この辺りの地理に詳しくないんですけど……裏道とか知ってますか……?」

「おお、それなら着いてくるといいぜ」

 睦月は、わざと弱そうな演技をしているだけなのだ。殺すなら裏道で、と決めている。

 ──────裏道に入った。ここなら誰も見ない、と睦月は四次元空間を繋げる。

「……!? 貴様ッ」

「作戦成功ォ……お前は犯罪指数114.514なのさ。死んでもらうぜ!」

「はん! ガキがほざくな! この私の力を思い知るがいい!! 来いメモール!」

 しぃ──────……ん。

「何っ!? こ、来いメモール!!」

 ──────────静寂。

「なぜだぁっ!!」

「そりゃお前──────」

 睦月は歪んだ空間の中、大鎌を取り出した。

 まるでその姿は死神である。

「─────────テメェが罪人だからだよ」

 鎌をふりかざす。

「ひっ、やめ」

「死ねよ」

 まずは左足をザックリとやった。

 吹き飛ぶ左足。緑色の血が鮮やかに流れる。

「いぎぁあああああっ!!!!」

「基地を教えやがれ」

「い、嫌だ!!」

「ほぉン」

 今度はドルズ星人の右足を吹っ飛ばす。

「きいぎぃあああああああっがぁああああああああ」

「これでも?」

「だ、誰が口を割るか!」

 左腕をミンチ肉に変えた。

「ぎぁうああああああいあがぁああああああああああああっ」

「まだか!! サッサと口を割れ!!」

「いぎぁああああっ」

 そして、睦月はドルズ星人の右腕を消し飛ばした。

「───────────────────ッ!!!!!!!!!!!」

 どばどばと血が流れる。

「さっさと口を割りやがれ……」

「──────県──────市────────!!!」

「よし、用済みだ。死ね」

 最後に、ドルズ星人の首をスパンと跳ね飛ばした。

 その死体は苦悶に満ちていた。

「キヒッ」

 睦月は愉悦を覚えた。

「キヒッ、キヒヒ……ギャッハハハハハハハハハハハ!!!!! ザマを見ろ! 僕……あいや、俺の勝ちだァ!!!!! ギャ───────ッハハハハハハハハハハハ!!!!!」

 四次元空間に哄笑がひびきわたる。

 それは、正義を遂行したという事実からか、それとも殺人で溢れ出た脳内麻薬か。

 どちらにせよ、彼は正義を執行したと思った。


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