来年も、よろしくおねがいしますっ
あと、今日は短めです。
『◯1』
死んだ。そして、生き返った。
というより、神になったと言うべきか。
あの日、あの場所で死んだことを私ははっきりと覚えている。暗い闇の中に沈んでいくような感覚も、あの子達に看取られたことも、全部。
そして次に見えたのが邪神悪神やヴィダなどの神々と、ザッカートであることからすぐに察せられた。あぁ、私は神の一員となったのだな、と。
他にも英霊となった可能性もあったが、それならすぐに見えるのは一柱だけだろう、と考えてすぐに除外された。
これからは魔物として生きるのではなく、神として人々を見守り、世界を維持していくことになるのだろう。
これからはザッカートがすぐ近くにいると考えれば、それも悪くないと私は思う。
さて、ところで私は一体何の神になったのだろうか。あと誰の従属神なのか教えてほしい。
『◯10』
私は英雄神ザッカートの従属神『調和の母神』ライラックになった。
順番に説明していくと───まずザッカートはヴィダによって神となり、その功績から英雄神となった。他の勇者……ソルダ、アーク、ヒルウィロウ、あとファーマウンも英雄神となっている。
そしてザッカートの従属神となった私は、『調和の母神』という名称を決め、ザッカートとは違う属性を管理することになった。具体的に言えば空間属性を。
私が生前、空間属性と風属性しか扱ったことがないために空間属性を管理する神の内の一柱となったが、今は眠っているズルワーン、リクレントの穴を埋めなくてはならないのが理由の一つだ。
アークはリクレントの代理として時属性を管理し、ヒルウィロウはボティンの土属性を、ソルダはぺリアの水属性を管理しているため、空間属性の代理となる神がいない。アルダ側でも属性の管理は行っているだろうが、あちらにも空間属性の神は少ない。
そのため、それを補う神が必要となるのだが……なぜか、今はいないズルワーンの代理として空間属性の管理を任されることになった。
ザッカートの従属神であっても、他の属性の管理を行うことは可能であるらしい。
いや、そもそもなぜ私が代理なのか聞きたい。なんならグファドガーンでも良いし、他にも神がいないわけでよないだろうに。
そうしたら『グファドガーンはやれと言えばやってくれるだろうが、それでもザッカートの側から離れはしないだろう。かといって他の神に代理は勤まらない。ならばザッカートの従属神であるライラックに任せたほうがいい』ということらしかった。
因みに言ったのは空間属性を管理する神の一柱であるが、他の神々の総意でもあるらしい。
そういうことならば、と仕方なく引き受けたが……属性の管理というものは難しいな。今の私では力の半分は割かなくてはいけないほどだ。
信者が増え、力も強まれば管理も楽になるだろうが……それまでの辛抱だ。
ところでなぜ私が『調和の母神』なのかと言うと……
私の持つユニークスキル調和魂魄から取ったのが一つ。吸血鬼とグールという新種族を産んだのが一つ。あと、私がザッカートの従属神であるから、というのが理由である。
大変名誉なことだ。
因みにグファドガーンもザッカートの従属神である。今後は、グファドガーンと一緒にザッカートにつくことになるだろうな。
『◯100』
私が死んでから、かれこれ数百年。神になったことで、時間の経過が早くなった気がする。
さて、この年月の間に色々なことが起きた。
まず私の娘───グラ・ザッカート・バーンガイアという名を持つ妹娘が死んで、グールの始祖神となった。
新種族の始祖というのは、この世に誕生した時点で神となることが確定している。そのため、グラが神となれたことに疑問はないし、再開できて嬉しく思う。
しかし、私はてっきりグラはカミラと同じく悠久の時を生き続けるのだとばかり思っていた。
そう思った理由は、カミラの持つユニークスキルに【亜神】というものがあったからだ。
カミラとグラは、ユニークスキル【共有存在】で互いのユニークスキルを共有することができる。一般的な【亜神】に寿命がないため、てっきり寿命で死ぬことはないのだとばかり思っていた。
悪いことだとは、思わない。だって、いつか死ぬということは、いつか終わることが出来るということだから。まぁそれはそれとして驚いたのだが。
さて、グラが死んだあと、カミラとグラの治めていたバーンガイアは……全体が悲しみに包まれはしたが、国としては問題ないようだった。
二人で治めていた国を一人で治めるようになった、という変化であるのもそうだが、それくらいのことでへこたれるほど弱いわけではないからだろう。
出会いと別れ、それは何度も経験してきたことだ。ザッカートや私が死んだように、いなくなったことを悲しんだくらいで歩みを止めるわけがない。
それはもう、何度も味わってきたことだ。言い方は悪いが、慣れというものだろう。
それに、これで一生の別れというわけでもない。また会える。また再開できる。いつか、必ず会うことができる。
それがカミラを、バーンガイアを支える一つの要因となっている。
私も、ザッカートにもう一度会うことが出来ると知っていたから、寿命で死ぬまで生き続けてきたのだ。
これで最後ではない。
だから、カミラ。貴女は、やり残したことがないように。
もしもやれることをやり尽くしたのなら……その時に、再開しましょう。
家族みんなで、一緒に。
【最終ステータス】
・名前:ライラック(ラドゴーン)
・ランク:17
・種族:修羅母
・レベル:55
・二つ名:【元貪喰の悪神】【ザッカート信者】【ダンジョン最速攻略者】【始祖の母】
・パッシブスキル
特殊五感
擬態:エルフの少女
超速再生:10Lv(UP!)
物理耐性:10Lv
魔術耐性:10Lv
状態異常耐性:10Lv
全属性耐性:10Lv
能力値増強:ザッカート:5Lv(UP!)
自己強化:導き:10Lv
魔力増大:10Lv(UP!)
捕食時能力値増大:極大
自己極強化:捕食:10Lv(UP!)
生命力増大:10Lv
体内空間超拡張:5Lv(UP!)
身体超強化(牙舌毛胃):5Lv(UP!)
身体伸縮(舌毛):10Lv
大食い溜め:10Lv
骸装装備時防御力増強:大(UP!)
能力値強化:骸装:10Lv(UP!)
魔力自動回復:10Lv
魔砲装備時攻撃力増大:極大(魔砲装備時攻撃力強化から覚醒&UP!)
・アクティブスキル
貪王喰闘術:10Lv(UP!)
多重思考:10Lv(UP!)
遠隔精密操作:10Lv(UP!)
貪空魔術:10Lv(UP!)
貪風魔術:10Lv(UP!)
高速思考:10Lv
貪削鬼鞭術:10Lv(UP!)
魔術精密制御:10Lv(UP!)
無属性魔術:10Lv
同時多発動:10Lv
骸王鎧術:10Lv(UP!)
限界破棄:10Lv(UP!)
詠唱破棄:10Lv
骸装限界超越:5Lv(骸装限界突破から覚醒&UP!)
魔闘術:10Lv
神喰砲術:10Lv(砲術から覚醒&UP!)
魔砲限界超越:5Lv(魔砲限界突破から覚醒&UP!)
農業:5Lv(UP!)
料理:5Lv(UP!)
・ユニークスキル
全身口
調和魂魄:10Lv(UP!)
神喰らい:7Lv
継続強化:10Lv
● 調和魂魄
異形精神から変異覚醒したユニークスキル。精神耐性も兼ねたスキルで、あらゆる魂と調和し修復させることができる。
そして、この世で唯一グドゥラニスによって砕かれた魂を修復させることのできるスキル。
しかし、その本領を発揮することはついぞなかった。
● 継続強化
継続する時間に応じてあらゆる面で補正を掛けるユニークスキル。
単純な能力強化もそうだが、このスキルの真の力は成長にすら補正を掛けることができる点にある。
そのため、通常なら時間の掛かるスキルレベルアップも、短い時間で成し遂げることができる。
もっとも、その所有者である彼女はその力に気付くことはなかったが。