Ib〜ハッピーエンドへ行き着くためには〜   作:月舘

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描きたかったんです許してください。


では、どうぞ。


第一章 絶望の始まり
プロローグ


茹だるような暑さも過ぎ、過ごしやすい季節になった9月。友達に勧められて「Ib」をプレイしている。

ゲーム内容としては美術品の中に閉じ込められたイヴがオネエと金髪幼女を連れて色々な謎を解き明かしていきながら美術品の中からの脱出を試みるホラーゲームだ。

しかもマルチエンディングで、フリーゲームなのに何回やっても飽きない。しかし、どのエンディングを見ても3人とも幸せになるものがない。

ちょうどこの頃流行っていたフリーホラーゲームは救いがないものが多かったせいなのか分からないが、俺にはそれがとてつもなく悲しく信じたくない現実だった。それ程までにこのゲームの1キャラ1キャラに対する愛情が芽生えていた。

 

「本当にもう……これは辛いなぁ……。」

 

そう一人ごちりながらパソコンと向き合う。どうにかしてこの感情の負の連鎖を断ち切ることは出来ないだろうか。そう考えていると俺の頭の中に一つの案が浮かぶ。

 

「そうだ。俺が書けばいいや。誰に見せる訳でもないし好きなことを書き殴ればいいんだ。」

 

そう思い早速パソコンのメモ機能を開こうとしたところ、外からポストに何かを入れたような音が聞こえた。

普段だったら特段気にしないような音なのだが今の俺は何故か引っかかるものがあった。

 

「とりあえず気づいちゃったし、確認でもしに行きますか。」

 

そう言いながら席を立つ。なんだか胸騒ぎがする気分を降って湧いた創作意欲で無理やり押し潰しながらポストへと向かう。

ポストの中を覗くとそこには宛先も名前も書いていない、しかし「招待状」と書かれた封筒が入っていた。慌てて当たりを見渡すも、ポストにこの封筒を投函した張本人は居るはずもなく。俺は少しの間ただただ立ち尽くしていた。

程なくして探すのを諦めた俺は部屋に戻りながらポストに入っていた封筒を開ける。どうやら美術品の展覧会のチケットのようだ。しかし、このチケットを見ているとなぜだか頭が痛くなる。なんだか世界が書き換えられている気分になる。

 

少しして頭痛が治まってきたようで、目の前のチケットに再び意識が行く。どうやら会場は近いらしい。ここなら自転車で10〜20分程走れば着くだろう。とりあえず家族に心当たりがあるか聞いてみよう。そう思いながら俺はリビングへと足を運ぶ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これから紡がれる物語は1人の青年がハッピーエンドのために色々と足掻く物語……。その先に待っているのはハッピーエンドなのか……それとも救いのないバッドエンドなのか……。

 

その行方はまだ誰にも分からないまま……。

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