今回も楽しんで頂けたら幸いです。
では、どうぞ。
部屋をぐるりと一周回ってみると入ってきた所以外にも扉が5つほどある事が確認できたので、その場でドアを開けないようにドアノブだけ回す。すると5つある扉のうち3つはドアノブが回りきらずに途中で止まってしまったので入れる扉は2つに絞られた。
因みに鍵の開いていなかった扉の中で、
「さて……2つまで選択肢を狭められたけどギャリーはどっちに入りたい?」
「どっちからでも変わらないでしょうし近い方からにしましょ?」
「おっけ。じゃあ……ふたばの扉の横の部屋から先に行こうか。」
「了解。アンタにリーダーは任せてんだからしっかりと指示を出してちょうだいね。」
「あーなんかそんな話もあったなぁ。俺すっかり忘れてたわ。」
確かその話をしたのってギャリーと合流してすぐくらいだった記憶があるが、それから今までの間に大量の敵から逃げたりメアリーと合流したり俺の記憶が戻ってきたりしたせいでギャリーから言われるまで全くもって覚えていなかった。
やっぱり印象に残るような強い記憶を生み出す事は御茶の子さいさいなこの美術館では、リーダー云々なんて小さい出来事が負けてしまうのは致し方ないだろう。
「ちょっと〜!大事な事なんだからしっかり覚えてなさいよー!」
「ごめんごめん。ここまで色々ありすぎたからついつい……ね?」
「んもぅ……。これからは覚えてなさいよ?」
「ハイハイ。任せておきんしゃい。」
「……信用出来ないわぁ。まぁいいけど。」
そんな風に先程の緊張感も感じられない位にほんわかとした空気感のまま扉に向かって歩いていく。
扉の前に着くと青人形も気になったのか、扉の横にいて何か言っているようだ。
“ここは なにもないと おもうよ
それでも はいるの?”
「うん。自分の目で色々見て回りたいからね。―――それにこの部屋からここからの脱出が始まる……でしょ?」
「……ヒロトシ、一体なんの事を言ってるのかしら?アタシにも分かるように言ってくれる?」
「いや、なんでもないよ。そんな事よりも早速この部屋に入ろうか。」
俺はそう言って扉のノブに手をかける。そしてそのまま扉を開けると、7つの台座と壁に大きなパレットのかけられている部屋となっていた。
パレットの下には説明の書かれているであろう紙が貼ってあり、それ以外には何も無いこの部屋を見渡しているギャリーを横目に俺はパレットの方へとスタスタと歩いていく。
『七つの色彩……絵の具玉を 集めよ
さすれば 部屋は色づき
そなたの 架け橋となるだろう』
「絵の具玉……?そんなものどこにあるのかしら。ヒロトシ、アンタはどんなのか分かる?」
「いや分かるわけないでしょ。ていうか俺達ここまで一緒にいたんだからそれらしきものを見かけてたら言ってるよ。」
「それもそうよね……。まぁこの部屋にその絵の具玉とやらは無いみたいだし部屋を出て探してみましょ。」
「そうだな。足元には十分気をつけて行こうか。」
そう言って俺達は足早に部屋を出る。一応青人形の言っている事が変わっているか確認したけれど特に何も変わってなかった為そのまま1度来た道を戻っていく。
そのまま入口付近まで戻ってきたら黄色い玉が1つ床にコロリと転がっているのが確認できた。それを見つけた瞬間ギャリーが小走りで触りに行くと、目を少し大きくして驚いている。
「何かしらこれ……。柔らかいけど握ったら割れそうだわ。もしかしてこれが絵の具玉?……ヒロトシも触ってみる?」
「いや、今回は俺はいいや。」
「あらそう?なんとも言えない感触で癖になるかもしれないわよ?―――あら……消えちゃったわ。アンタも維持を張らずに触ればよかったのに。」
「まぁ台座は7つあったし多分あそこに絵の具玉が移動するんだろうからまだ触る機会もあるさ。」
俺はそう言ってゆっくりと次の部屋へと歩き出すと、ギャリーが慌てて立ち上がってこちらに着いてくる。それをろくに確認する事もなくそのまま次の部屋へと向かっていく。
もうまもなくこの作品も1周年でUAも1万を超えたので今月の24日は変則的に番外編をあげようと思ってます。もしかしたら余裕がなくて日付がズレちゃうかもしれないけどよろしくお願いします。
今まで通り書くとイヴとメアリーの探索パートが無くなります。欲しいですか?
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欲しい
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要らない
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どちらでもいい