こういう回があってもいいんじゃないかと。
では、どうぞ。
部屋に入るとすぐ目の前が幅の狭い壁になっており、1つの部屋を2つに分断しているようだ。分かれている部屋はどこか変わっているか気になって視線を向けてみるが、原作と同じように入口から向かって左側は道が出来ているが右側は本棚が邪魔をして通れそうにない。
あまり大きな原作改変は起きていないようで少し安心しつつ不安にも思いながらギャリーの向かったであろう左側の部屋へと入る。
「ギャリー、なにか掘り出し物はあった?」
「絵の具玉が1つあったくらいね。本棚はまだ確認してないけどパッと確認した感じは特に何もなさそうよ。」
「そっか。じゃあ軽く本棚を確認したらもう1回見てない所がないか見て回ろっか。」
「そうねぇ……。もしかしたらあの霧の充満していた部屋も霧が消えてるかもしれないものね。」
「そそ。それにもしかしたら花瓶が置かれてその奥まで探索できるようになってるかもしれないからね。」
「でも間の部屋には出来れば入りたくないわね……。ほんとにアレ何とかならないのかしら。」
俺達はそんな感じで駄弁りながらお互いに本棚を改めて確認していく。すると俺が確認していた本棚に個人的に興味の惹かれる本のタイトルを見つけてしまった。その名も『恐怖』。普段だったら特に気にする事もないであろう本のタイトルなのだが、如何せんこんな不気味な雰囲気の場所にいるもんだから恐怖とは何かみたいな哲学的な事がなんだか気になってきている。
これも雰囲気に飲まれていると言われればそれまでなんだが気になってしまったものは仕方がないので何も気にせずに本を手に取る。
『一人でいると 恐ろしい
二人でいると 安心できる
三人でいると ……』
この先は何者かに破られている為に確認する事は出来なかった。ろくに情報を得る事の出来ないままに俺は本棚の続きを確認していく。
本棚が4つあるうちの2つを確認し終えて他に気になるものがない事を確認した俺はギャリーが確認し終わるのをゆっくりと待つ。
俺が待ち始めてからそんなに時間も掛からずに向こうの2つを確認し終えたようだがその表情は余り芳しくないようにも見える。
「こっちは何もいい情報はなかったけどそっちはどうだった?」
「アタシも『色彩の極意』って本くらいしかめぼしいものはなかったわね。」
「ならやっぱあの霧の部屋に入るしかないな。今度は奥まで頑張って探索してみようか。」
「じゃあその役目はアタシに任せてちょうだい。あたしの薔薇の方がアンタの薔薇よりシルエットが少し大きいしきっときっとアタシの方が危なげなく行って帰って来れると思うわ。」
「……ギャリーはいいのか?そんな犠牲みたいな事しなくてもいいぞ?俺も多分行けるだろうしさ。」
「いいのよ。アタシもやれば出来るってところを見せないとね!それにアンタも少し休んだ方がいいわよ?少し顔色が悪くなってるわ。」
「そうか?じゃあお言葉に甘えて少し休ませてもらおうかな。……ここで待ってていい?」
「えぇ……仕方ないわねぇ。じゃあこの部屋で待ってなさい。その代わりアタシが戻ってくるまで部屋から1歩も出るんじゃないわよ!」
「分かってるって。少しここで仮眠をとるから戻ってきたら起こしてくれ。」
「……アンタって妙にずぶといところがあるわよね。まぁいいわ、それじゃあゆっくり休んでなさい。」
ギャリーがそういって部屋から出ていくのを見送ったら俺は部屋の真ん中あたりでゆっくりと寝転がる。その行動は自分でも驚くくらいに違和感のない感覚に少し気味の悪さも感じながら俺はゆっくりとまぶたを閉じた。
この部屋に関しては次の出番の時が本番だと思ってます。一応流れは考えておりますが、その前に睡眠の時間です。それでは次回をお楽しみに。