あけましておめでとうございます!皆様は大晦日、三が日と休日を満喫していらっしゃいますでしょうか?私はいつもよりも短い勤務時間とはいえお仕事が入っています(笑)
これも世の常人の常なんてなんともなんともな世界ですね。内容としてはただただ普通にタイトル通りです。はい。それでは今回もお楽しみください。
では、どうぞ。
俺達―――、というかイヴとメアリーは神社の境内で俺のクラスメイトの女子に囲まれて猫可愛がりを受けていた。
「きゃ〜!この子達可愛い〜!ねぇ則内〜、この子達お持ち帰りしていーい?」
「え!?きゃっ!トシ〜!!助けて〜!!!」
「お、お兄さん……。」
いやもう本当に―――。
「どうしてこうなった……。」
なぜこうなったのか、それは数時間前まで遡る―――。
――――――――――――
「ふぁ……はぁ。朝か……って事は年を越してしまった……。今から外に出るとか考えたくない……。」
「大利〜!正月だからってグータラしてるんじゃないわよ〜!はやく起きなさーい!」
「朝っぱらからうるさっ……。―――起きるかぁ。」
布団から這い出て、つい「さむっ」と言ってしまう程には冷えきった部屋の扉を開けると部屋の中よりも冷たい空気が廊下から流れ込んでくる。
「さっっっっむ……。―――おぉう。」
体が震えると共に変な声が出てしまうが、それを微塵も気にせず俺はリビングへと歩いていく。リビングの方からなにやらお出汁の匂いが香ってくるが、なんの匂いか検討もつかないままに入っていくとそこには何故か
「―――はっ?あれ?もう集合時間?」
「うん、そうだよ!も〜トシ起きるの遅いんだから!」
「こぉら!嘘つくんじゃないわよメアリー!大丈夫よヒロトシ。アタシ達が早く来すぎただけだから。」
「お兄さんおはよぉ。お兄さんはおねぼうさんだね。」
「うるへー。母さん、俺にも飯ちょうだい。てか今日の飯何?」
俺は3人を尻目に母さんへそう聞くと、母さんは「今日はお雑煮よ〜」と言ってきたので俺は餅ふたつ入れてもらうようお願いして席に座る。
「んで何時にここ出る?きっと人も少ないだろうし早い方がいいか?」
「うーんそうねぇ。アタシとヒロトシだけなら遅くてもいいんだけどこの子達もいると考えると早い方がいいかもしれないわね。」
「んじゃ俺飯食い終わったら速攻着替えるからすぐ行こうか。お前らもそれでいいか?」
「私はそれでいいよ〜!ゴチソーサマでした!」
「わたしもそれで大丈夫だよ。おばさん、ごちそうさまでした。」
イヴとメアリーは母に食べ終えた食器を返しながら俺にそう返答してくる。それを聞いた俺は朝ごはんがまだ出て来なさそうなのを確認して先に着替えを済ませようと一言ギャリーに言ってからリビングを後にする。
――――――――――――
俺の着替えと食事が無事終わり他3人も外に出る準備が整った所で俺達は
程なくして神社が近くなるとそれまで
しかし流石にこんなところで4人固まって動くのは無理があるし何より周りの迷惑になってしまう為、俺達は2人ずつ参拝して終わり次第鳥居前で集まる事にした。そして今日の俺の相方は―――。
「なんかお兄さんとこうやって二人きりで歩くのすごく久しぶりだね!」
「あぁ、確かにそうだな。こっちに帰ってきてからなんだかんだ4人で動いてたからなぁ。最後って……“あそこ”でギャリーを助けた時ぶりか?」
「ねー。それにお兄さん外に出たがらないから……わたし寂しいんだよ?」
「仕方ねぇよ。めんどくせぇもん。」
「もー!そんな事言うお兄さんは今度いっしょにおでかけね!やくそく!」
イヴはそう言って俺の顔を覗き込んで微笑んでくる。その表情に幾度となく負けてきた俺だが、今度こそそれに負ける訳には行かないとイヴの方はあまり見ないままに俺達はゆっくりと流れる人波に逆らわず先に進んでいく。
――――――――――――
「ふぃー……何とか俺達は参拝し終わったがあいつらはどうなんだ?ここまで人が多いと2人が何処にいるか皆目見当もつかないなぁ。」
「ね〜。ぶじに2人と会えればいいんだけど……。」
「まぁそこは俺とギャリーなら連絡手段もあるしなんとかなるだろ。」
「う〜……。はやくわたし達もそのすまーとふぉん?ってやつ持ちたーい!」
やはり元々別の世界……と言えばいいのだろうか。スマートフォンが存在していない世界から来ているものだからか未だに言い慣れていないようだ。
しかしまぁイヴの年齢でスマホを持っている子はいるのだが、だからといってイヴとメアリーが持っている利点はあまり感じられない。メアリーに至っては何かと通販サイトで色んなもの買ったり、動画の見すぎで月初めに通信制限がかかったりしそうで怖い。そういう事もあって買い与えていないのだとギャリーは言っていた。
そんな事を本人達に言うはずもなく何となく流していたらワイワイしている1つの集団がこちらに近づいてきている事に気づく。
「則内じゃん、あけおめことよろ〜。―――え゛っ、隣の子めっちゃ可愛いじゃん!なに、知り合いなの!?」
「則内の癖に女の子と出かけてるなんて……もしかして誘拐したとかじゃないよね?」
「お前らは俺の事どう思ってるんだよ……。この子はー……うーん……なんだろ。探検友達?まぁそんな感じ。」
「ふーん?まぁ犯罪じゃなければなんでもいいわ!私達にこの子を―――。」
クリスマスに引き続き再びクラスメイト、しかも女子に出会うとはやっぱり俺は呪われているのかもしれないと思いながら話をしていると、ギャリー達が人混みから外れた俺とイヴを見つけて駆け寄ってくる。
「2人ともおまたせ〜!―――あら?この子達はヒロトシのお友達?アタシギャリーっていうの!よろしくね!」
「え!?トシの友達!?意外とトシって友達いたのね!休みの時はいつも家にいるってトシのお母様が言ってたからてっきり友達いないのかと思ってた!」
「おいコラメアリー、お前そりゃどういう事だおい。事と次第によっちゃ―――。」
「きゃ〜!トシに怒られる〜!ギャリー助けて〜!」
「アハハ……、ヒロトシも程々にしてあげて?この子だってわざと言ったわけじゃないんだから、ね?」
「いやこいつの事だしわざとだろ。……まぁいいか。てかこいつら急に静かになって怖いんだけど。」
俺が合流したギャリーとメアリーの3人で喋っているとクラスメイト達がイヴの事を抱き締めたまま固まってしまっていた。こいつらは一体どうしたというのか。
「あ、イヴ〜。そういえばイヴはなんてお願いした〜?」
「メ、メアリー……。今はこっちに来ないほうが……。」
「え〜?なんで〜?」
メアリーはイヴの忠告も聞かないまま何の警戒もせずに彼女の方へと歩いていく。そんな時何故か今まで固まっていた彼女達がようやく動きはじめる。
「きゃ〜!この子達可愛い〜!ねぇ則内〜、この子達お持ち帰りしていーい?」
「え!?きゃっ!トシ〜!!助けて〜!!!」
「お、お兄さん……。」
「どうしてこうなった……。」
急に動き出したかと思えばそんな訳の分からない事を言い出し始めたこいつは新年早々頭のネジを外してしまったのだろうか。今までクラスメイトこんなテンションを見た事のなかった俺は素直にそう思ってしまった。
しかし幾ら関わりが薄いとはいえクラスメイトなのだ。そんなやつを犯罪者に仕立て上げる訳にもいかないし、いい加減イヴとメアリーを離してもらおうと思い暴走しているコイツらをそろそろ止めることにする。
「おいおい……お持ち帰りなんてしたらお前らの方が犯罪者になるぞ。」
「この子達の為なら犯罪だってなんだってやってやる!その程度今の私になら出来る!」
「大体則内1人でいい思いしすぎ!私達にも幸せを分けて!」
「そーだそーだ!私達にも可愛いこと触れ合える時間をー!」
俺が止めに入ると、そんな俺に対してコイツらは口々に馬鹿な事を言い出す。正直言っている事が馬鹿馬鹿しくてこいつらの言い分を全て無視してイヴとメアリーからひっぺがしたいが、そんな事をしてやれセクハラだのなんだのと騒がれてはめんどくさい事この上ないので何も出来ずにいた。
「あ〜ちょっとお嬢さん達いいかしら?その2人って実は人見知りしちゃうのよ。だからその2人から少しだけでも離れてくれると嬉しいわ。」
「あ、すみません……。2人もごめんね?」
「う、ううん。大丈夫……だよ?」
「私も大丈夫だよ〜。ちょっとびっくりしたけどね。」
2人が俺のクラスメイトにそう言うと、当の本人達は少しホッとした表情を見せて俺の方に声をかけ始める。
「則内!学校が始まったらこの人達とどういう関係か教えて貰うかんね!」
「今度お会いしたらその時はまたよろしくお願いしますね!」
「3人ともバイバーイ!」
嵐のように現れやりたい事をやったと思ったら嵐のように去っていく。そんな彼女らを見て俺達は彼女達の過ぎ去っていく様子を眺めるしかできなかった。
「ま、まぁ特に何があったって事じゃない訳だし……今日は帰りましょっか。」
「あぁ……。俺の知り合いが悪いな……。」
「お兄さんのおともだちって……スゴいね。」
「ねぇトシぃ、お友達は選んだ方がいいよ?」
「余計なお世話だメアリー。てかアイツらは友達じゃなくてクラスメイトだから。そこまで親しくねぇよ。」
俺達はそんな事を話しながら帰路に着く。本当ならばここまで時間のかからない外出だったはずだったのに何故こんなことになったのか。そんなことを思いながら俺の家でまた体を温める為に、足早に家へと歩いていく。
あわよくば、今年もいい年になりますように――――――。
まぁイヴもメアリーも美少女ですから。お人形さん見たーいって言われますよね。
本当はギャリーにも何人かにイケメンですねって行ってもらおうかとも思ったんですけどそれはまた次の機会にでも……。
それではまた何時かお会いしましょう。