Ib〜ハッピーエンドへ行き着くためには〜   作:月舘

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どうも。私です。正直今回のまえがきで言いたいことが全然ないんですよね。なんと言うか良くも悪くもいつも通り書いたので。まぁ皆様方もいつも通りに楽しんでいってください。







では、どうぞ。


ギロチン

この人形の吊るされた部屋から隣の部屋に戻るために黒い手が出っぱなしになっている廊下を通ることに。この黒い手さえ引っ込んでくれればもっと通りやすくなるのだが、まぁそんな事が有り得ない事は百も承知なので当たらないように注意して進む。

 

そうして通路を進み始め中間あたりに着いた次の瞬間、元々出ていた黒い手とは逆側からもう一本黒い手が出てきた。しかしこれも三回目という事もあり、正直そんなに驚くことは無かった。それよりも黒い手(これ)に当たらなかった事に安心を覚えている。

 

 

「イヴちゃん、今の大丈夫だった?」

 

「わたしは大丈夫。それよりもお兄さんこそ大丈夫?お兄さん怖がりだから今のもびっくりしたんじゃない?」

 

「んー。それよりも当たらなくてよかったって気持ちの方が大きかったかな?それにほら、これもう3回目だし。」

 

 

俺がそう言うとイヴちゃんは納得したようでそれ以上何も聞いてこなかった。それにしても情けない所を何回か見せたせいかイヴちゃんの中で俺はビビりに認定されてしまったらしい。なんとも不名誉だがこれも身から出た錆、甘んじて受け入れなければ。

 

 

なんだかんだその後は何も無く通路を抜けた俺達はノートの方には行かず、そのまま唇のあった壁の方へ向かっていく。

 

 

「ほい着いた。取り敢えず話し掛けますか。唇さんや。ご機嫌いかが?」

 

“はら へった くいもの よこせ”

 

「やっぱりこれ(リンゴ)が必要だったね。」

 

“その くいもの よこせ”

 

「どーぞ!これしか無いけどいっぱい食べてね!」

 

 

イヴちゃんがそう言って木のリンゴを唇の口元へ持っていくと、唇はバリバリムシャムシャと木材なんてこともお構い無しにリンゴを丸かじりしていく。

 

リンゴの芯も残さずに平らげた唇は満足気な声色でこちらへと話しかけてくる。

 

 

“うまい これ”

 

「へぇ。それって美味いんだ。という事は普通にリンゴ味ってことなのか?」

 

「そうかもね。でもよろこんでもらえてよかった!」

 

“おまえら きにいった こことおす

おれの くちのなか くぐっていけ”

 

 

唇はそこまで言うと先程までの閉じていた時とは比較にならないくらいに大きく口を開く。その広さは本人が言う通り俺達が通れるくらいには広がっている。そんな光景に驚きつつも進むべき道を開いてくれた事を感謝する。

 

 

「それじゃあお兄さん行こ?ずっとここに居るのも唇さんに悪いし。」

 

「そうだね。早速通らせて貰おうか。唇さん、ありがとね。」

 

 

いくらこちらに喋りかけてくるとはいえ無機物と思われるものに口に出して感謝を伝えるのは何だかむず痒いものがあるが、これもイヴちゃんへの情操教育の為と思って割り切ろう。尤も、9歳ならそういう事をしている大人をバカにする生意気なやつも居そうなものだがイヴちゃんならきっと笑わずに、むしろ一緒に言ってくれる。多分。

 

 

 

 

 

口内を抜けた先はまだ黄の間らしく、一本道のようになっていた。壁にはギロチン台の描かれた絵画が何枚も飾ってあり、奥に行くにつれてギロチンの刃が徐々に上に上がっている。それを見ていると何だか、絵画の中ではなくコチラに落ちてきそうな予感がしてしまう。

そんな考えを頭の片隅に置きながら俺達は前へと進む。

 

少し進んだその時、イヴちゃんが足を止めて何かを言いたそうにこちらを見てくる。何事かと俺も足を止めて振り返るとイヴちゃんはゆっくりと口を開いた。

 

 

「お兄さん……。この先嫌な予感がする……。」

 

「やっぱり。じゃあ何時でも逃げられるようにしておこうか。万が一何が起こっても大丈夫な様にね。」

 

「わかった。……わたしは後ろを見ておくね。」

 

「よろしく。じゃあ前に進もっか。ここで休憩したくないし。」

 

 

そう言ってまたゆっくりと歩き始める。時折、互いに何か変わったことがないか確認しながら進んでいくと、終点近くに下へと降りる階段が見つかる。しかしその階段の前に例の絵画があり、そこに今までは見えていたギロチンの刃が描かれていなかった。

そこで嫌な予感が俺の中で爆発的に拡がっていくが、歩みを完璧に止める訳にも行かず俺は上を注意しながら歩いていく。すると絵画の前を通ろうとしたその瞬間にチェーンのジャラジャラという音が突然聞こえてきた。

 

 

「イヴちゃんッ!!」

 

「え?キャッ!」

 

 

俺はイヴちゃんを抱き抱えながら絵画の方へと横飛びをした。その次の瞬間になにか重いものが落ちてきたような音がしたが、それが何なのか確認する前に壁に頭をぶつけてしまい俺は意識を失ってしまった。




一番最初に話の大筋を考えていた時は細かいところを決めてなかったので今回の気絶はなんでこうなったのか全く分かりません。

おそらく骨組みを考えてた時のプロローグすら書いてない私に教えたら「どうしてそうなった!?」って言うのかな。


次の更新は前回描きました通り明日の27日を予定しております。時間は未定です。まだ書き終わっておりません。あまり期待せずにお楽しみに。
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