Ib〜ハッピーエンドへ行き着くためには〜   作:月舘

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どうも、私です。今回から曜日更新のみになりましたのでこの時間の更新となりました。

あと今回も短いです。最近スランプです……。









では、どうぞ。




「さて、とりあえず見える位置に扉がひとつあるけど先に入る?それともこの部屋の探索を先にする?」

 

「アタシは先にこの部屋の構造を見ておいた方がいいと思うわ。追われた時にどう逃げるか考えられるしね。」

 

「わたしはどっちでもいいよ〜!2人に任せる!」

 

 

短い時間とはいえのんびりと休んだ俺達は漸く重い腰を上げるとここからどう動くか相談を始める。しかしギャリーが新しく仲間に加わって安心しているのか、イヴちゃんはこちらに判断を委ねてしまっている。

ただそれだけならイヴちゃんなりに信頼出来る人が見つかったって事で喜ばしい事なのだが、生憎とここは何が起こるかわからない謎の美術館のような場所。俺とギャリーに頼りきりのまま進んでいったらもしこれから3人がバラバラで探索する事になってしまったらどうなるのだろうか。そんな事を考えてしまったが最後、俺はイヴちゃんの事がすごく心配になっていた。

 

しかしギャリーが変にイヴちゃんを守ろうとしているとしたら反対されてしまうかもしれない。これが教育方針の違う両親の間で起こり得る教育論争か……なんてくだらない事を考えつつも次はイヴちゃんにも考えてもらう術をひねり出していく。

といってもそう大きな事は出来ないだろうからまた何かみんなで決める事が出てきたらその時にイヴちゃんに聞く事になるだろう。

 

 

「じゃあとりあえずこの部屋を一周ぐるっと回ってみよっか。何か見つかるといいけど。」

 

「ちょっとヒロトシ!そんな弱気なこと言ってたら見つかるものも見つからないわよ!もっとシャキッとしなさい!シャキッと!」

 

「シャキッとシャキッと〜!お兄さんシャキッとだよ〜!」

 

「はいはい……。」

 

 

俺はそう適当に返事を返しながら歩き始めると2人とも俺の後を追うようにして歩き始める。突き当たりまで進み右に向き直るとなんだか嫌な予感のする道へと歩き出す。他の道があるならここは後回しにしたいが、進んできた道的にこの道以外に行くには少し戻らなければならない。多少戻って他のところから回った所で、ここも通らない訳には行かないのでとりあえず通ってみる事に。

 

すると次の瞬間何故か無数に並んだ瞳が不規則に床からこちらを見つめてきている。なんだかとても気味が悪く不気味な光景で少し足がすくんでしまったのだが、俺よりもビビっている人がいてくれたお陰でそこまで驚く事はなかった……と思う。

 

 

「うぉっ……!なんだこれ!」

 

「きゃー!なにこれ気持ち悪い!」

 

「目がいっぱいだ〜!これすご〜い!」

 

「なんで床に目があるのよ……!あとなんでイヴはそんなに楽しそうなのよ!」

 

 

ギャリーの悲痛な叫びもお構い無しにイヴちゃんは床の瞳の登場にキャッキャしている。この子は本当に怖いもの無しなんだろか。それとも無理にテンションをあげるために見かけたもの全てにこんなリアクションをしていくのか。どちらにせよ再びイヴちゃんの緊張の糸が切れてしまう時はかなりマズイ状態になるのかもしれない。

 

そう思いながら唯一赤く充血している瞳を無視して俺は先へと進む。まるでこの先に何があるのか知っているかのような全能感に身を任せながら1歩1歩ゆっくりと進んでいく。

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