では、どうぞ。
「でも行動開始って言ったってこれからどうするのよ。まさかこんな囲まれてる状況でのんびり作戦会議なんで出来ないわよ?」
行動開始と言ったが深く考えもせず急いでここまで動いたせいで特に何も決まってない事に不安があるのか考える時間が欲しいと遠回しに伝えてくる。しかしそれに対する俺からの答えは生憎とひとつしか持ち合わせていない。
「そんなん決まってるでしょ!出口を探して驀進するのみ!」
「驀進って……!アンタまた無茶な事を言い出すわね!でもそれくらいしか突破する道はないか……!」
「爆進?お兄さん達がそんなに早いスピードで走ったらわたしが追いつけないかも……。」
「大丈夫!その場合は殿が担いで出口に向かうから!じゃあ行くよ!」
俺はそう言って自分の思うままに歩き出す。そのまますぐに後ろを振り向き、後ろから2人が着いてきている事を確認出来た俺は少しずつ歩くスピードを早めていき前やら横やらから襲ってくるアイツらを避けつつ出口を探す為に走り出す。しかし今まで通った事のある扉は全てが既に封鎖されていてどこに行けばいいのか適当に走りながら迷っていると、視界の端に扉が少し空いた状態でそこにあるのがちらりと写る。
「あそこだ!もうひと踏ん張りだから頑張って走れぇ!」
俺はその言葉と共に扉に向かって一直線に走り抜ける。正直体力的に結構限界が来ていたのであまりスピード自体は出ていなかったと思うが、それでも扉までは直ぐに着いた事ははっきりと覚えている。そうして扉を駆け抜けた俺は直ぐにUターンをして扉を閉める準備にかかる。と言っても殿のギャリーが通ったのを確認次第扉を勢いよく押して閉めるだけだが。
「はぁ……はぁ……こ、ここまで来れば大丈夫でしょ……。ザマぁみなさい!」
「頭空っぽにして逃げてきたけど何とかなったな……。でももうこんな逃げ方は当分はしたくねぇわ……。」
「アタシも今はもう走りたくないわ。」
そんな会話をしつつも体力の回復に務めるが、何やら先程からイヴちゃんの声が聞こえてこない。少し荒い息遣いはギャリーと2人分聞こえてくるのだがなにやら喋ろうとする感じが全くしない。そんなことを疑問に思っているとギャリーもそれに気づいたのかイヴちゃんの方へと話しかけ始める。
「さてと、それじゃあ先に……ってイヴ?どうしたの?大丈夫?」
「イヴちゃん無理しなくていいからね。もう少しここら辺で休もうか。」
俺たちがそう声をかけるもイヴちゃんから聞こえるのは少し荒い呼吸音だけで返事は全く返ってこない。一体何が起きているのかよく分からないので兎に角大丈夫かどうか確認する為にイヴちゃんの肩を優しく掴むとその衝撃でイヴちゃんが膝から崩れる。崩れるのを慌てて自分の方へと引っ張って抱えると、彼女の荒い呼吸の正体が呻き声だという事がわかった。
「イ、イヴ!?ちょっとしっかり!……ヒロトシ!どこか部屋に入るわよ!こんな所でこの子を休ませるなんて言語道断よ!」
「お、おう!とりあえず先に進もうか!部屋があったら直ぐに入るって事で!」
そんな事当たり前でしょと言わんばかりにこちらを睨んでくるギャリーは置いておいて俺達はいち早くイヴちゃんをゆっくりとできる所で休ませる為に先に進む事に。魘されているイヴちゃんを見て少し悲しい気持ちになりつつもそれを考えないようにイヴちゃんを抱えて俺たちはまだ見ぬ部屋に向けて歩き出した。
あ、10連でメイショウドトウ当たりました。
ココ最近サポカも含め被りすらでてなかったので許してください。