では、どうぞ。
今まで寝ていた頭がどんどん覚醒していき、内へと向いていた意識は徐々に体の外へと向いていく。何やら先程まで誰かと話していた気がするが、きっと何か変な夢でも見ていたのだろう。
そんな事を感じながら覚えていない夢のせいで少し疲れた頭を動かして現状把握をしようと目を開ける。
なんだかんだそんなに長い時間は寝ていないらしく、イヴちゃんはまだ起きてきていなかった。寝る前に握った手も解かれていない事に少しだけ喜びを感じていると、イヴちゃんが少しだけ身動ぎをする。
起こしてしまったかと一瞬体が強ばるが、イヴちゃんはそのまま瞼を閉じたまま強く俺の手を握ってくる。
「あら、随分とラブラブじゃない。アタシはお邪魔かしら?」
「冗談も程々にしとけって。きっとギャリーが握ってたら俺の立ち位置はギャリーになってるはずだから。それにイヴちゃんに今必要なのは休息だろ?」
「……そうね。この子、少し頑張りすぎなのよね。アタシ達がもっと頼りになれば変わるのかしら?」
「いや、それでもイヴちゃんは頼られたいって思うんじゃないかな?……俺が寝てからどれくらい経った?」
「確かにイヴならそう考えるかもしれないわね。後アンタが寝てから大体15分くらいかしら。もう少し寝てても良かったのよ?」
「まぁ俺はこれくらいで大丈夫だから。なんならギャリーも寝るか?俺はもう起きるからさ。」
「ん〜……アタシは大丈夫よ。アンタ達と比べて全然動き回ってないもの。」
これがギャリーからの気遣いからの発言なのかそれとも本当にあまり疲れていないのか実際のところはわからなかったが、本人が大丈夫と言っているのであまり強要するのも良くないと思って俺は話題を変えることにした。
「そっか。……それにしてもイヴちゃんが魘されてなくて良かった。寝る前は酷かったから」
「あら、ヒロトシは気づいてなかったの?アンタが手を握ってからイヴは魘されずに気持ちよさそうに寝られるようになったのよ。」
「マジか……。じゃああのまま魘されてたらもっと早く起きてたかもしれないな。」
「それはそうかも。でもそんな目覚めよりもぐっすり寝て魘されずに起きる方が何倍もマシでしょ。手を握ってあげたヒロトシの功績ね。」
俺はそんな大層な事をしたつもりはさらさらないのでなんだか小っ恥ずかしいが、実際に俺のした事で人の為になったのならば普段しないような事をした甲斐もあったってもんだ。
そんな事をギャリーと話していると、流石にうるさかったのかイヴちゃんが目をゆっくりと開けるのが視界に入る。
「あら、少しうるさかったかしら?おはよ、イヴ。気分はどう?」
「こわい夢を見たけど途中で2人が出てきてこわくなくなったよ。」
「あらあら。やっぱりヒロトシのお陰でイヴは長く魘されずに済んだ感じね〜これ。やるじゃない!」
ギャリーば俺の背中……はまだ壁にもたれたままだったので肩をバシバシと叩きながらニヤニヤとした表情も隠さずに俺にちょっかいをかけてくる。そんな中イヴちゃんは繋がれた俺の右手を見ながらにぎにぎとしてくる為、利き手の塞がれた俺はギャリーを止める事も出来ずにいるしかない。
「さて、じゃあイヴも起きた事だしそろそろ出発する?アタシはもう行けるわよ?」
「いや、俺もイヴちゃんも起きたばかりだからもう少しだけのんびりしようか。ここで無理してまた倒れても困るからね。」
「確かにそうね。イヴはそれでいいかしら?イヴがすぐにでも行きたいなんて言うならアタシ達はそれに合わせるわ。」
「え?う〜ん……わたしも少しのんびりしたいかな。あ、あそこにノートもあるし書きたい!」
「じゃあゆっくり書いてきな。俺達は適当に本でも読んでるよ。」
「あ、イヴ!コートに飴があったからこれあげるわ!後でゆっくり食べてちょうだい!」
「ありがとうギャリー!後で食べるね!」
そんなこんなで皆の無事を確認出来た所で俺達はお互いにしたい事をし始める。その益体もないような事が幸せに感じるのが当たり前ではないという事に気づけたのはなんだかとてもいい事のような気がするのは何でなのかはよく分からないままに俺は本棚の方へとゆっくりと歩き出す。
Ibをもちろんプレイしながら書いているんですけど意外とひとり増えるだけでみんなの台詞……というかギャリーの台詞がだいぶ変わるもんでなんだか二次創作書いてるなぁって感じがしますね!すごく楽しいです!