では、どうぞ。
「……アンタ達がなんか言いたそうな雰囲気を出してるから先手打たせてもらうけど。ここはちゃっちゃと決める為にジャンケンで勝負を決めるなんてどうかしら?」
「それ乗った。勝っても負けても恨みっこなしの1番勝負ってやつだな。」
「わたしだって2人に負けないんだからね!」
俺達は顔を見合わせて尋常ではない雰囲気をぶつかり合わせながら、誰がどう見てもたかだかジャンケンをする様な雰囲気には感じられないような剣呑な空気を辺りに纏わせて各々の準備を進める。
「アンタ達準備はいいかしら?」
「俺は大丈夫。てかたかだかジャンケンに準備なんて要らんだろ。」
「お兄さん、そんなこと言いながらやる気マンマンじゃん!あ、わたしも大丈夫だよ!」
「2人とも大丈夫ならすぐに終わらせるわよ!最初はグー!ジャンケンポン!」
ギャリーの掛け声と共に俺達は一斉に手を出す。結果としてはギャリーの一人勝ちで第一回じゃんけん大会は幕を閉じる運びとなった。イヴちゃんはこの結果に満足こそしていなかったが自分もしっかりと承諾してしまった以上文句が言えないのだろう。しかしそういうところがしっかりとしている分、子供故の感情の起伏を制御しきれていないのか、わたし不機嫌ですオーラがとてつもなく溢れ出している。
しかしそれに流されてイヴちゃんも中に突入させるなんてしてしまった
らそれこそイヴちゃんのご両親に申し訳が立たない。なんせただでさえ何処の馬の骨とも分からないような男2人と行動を共にしているというだけでもあれなのに、その上でどんな要因であれ自分の愛娘に傷をつけられたとあっては心中穏やかではないだろう。
それにこの迷路だっていつどういう状況になるかも分からないのだから花弁の枚数の多い俺達の方が攻略するという面でもイヴちゃんは待機していた方が安心できるというものだろう。
「じゃあギャリー行ってら。帰ってくる時は出口前の本棚も一緒に調べといて。」
「わたしも迷路行きたかった……。あのボタン押したかった……。」
「アンタ達言いたい放題ね……。まぁいいわ。じゃあ行ってくるから大人しく待ってなさいよ?」
「はーい。お留守番はわたしに任せて。わたしよくやってるから得意だよ。」
イヴちゃんの闇の部分に触れてしまった感が否めないがあまり深くは触れない事にした。
そうして迷路に入っていくギャリーを見送っていると、途中で何故だか俺の服の裾をちょんちょんと引っ張るイヴちゃんに気づく。
「イヴちゃんどうした?何か気になる事でもあった?」
「気づいた事じゃないんだけど、なんだかこの美術館にいるとわたしの怒りの気持ちが溢れちゃうの。それがなんだか怖くって……。」
「え……さっきのアレはいつもはならないの?」
「うん。いつもならじゃんけんで負けたら『負けたならしょうがないよね』って気持ちで終わるのにさっきはそういう気持ちにならなかったの。『なんで?どうしてダメなの?私も絶対に行きたい!』って気持ちがあふれてきて……。」
「……イヴちゃんは本当にいい子だね。俺は昔負けたら何度もゴネて俺が勝つまでやって貰ってたよ。割りとどんな事でもね。でもイヴちゃんは負けを受け止める事が出来る、充分大人だよ。」
「でもさっきはおさえられなかったよ?これじゃあお子さまだよね……?」
「さっきのはきっと我儘を言える相手だったからじゃないかな。何歳になっても子供のような人だっているんだ。そんな人と比べたらイヴちゃんは充分大人だよ。」
「ほんと……?」
「本当本当。でも実際問題イヴちゃんはまだ子供だ。まだまだ出来ない事も沢山ある。だから困った時は俺達を頼ってくれていいからね。」
「わかった。」
年齢的にまだ子供と言われた事にムッときたのか少し不貞腐れたようにこちらに返事をする姿を見てなんだかほっこりとした俺はイヴちゃんの頭を優しく撫でる。そうするとイヴちゃんは一瞬驚いた顔を見せるがやはり不貞腐れた顔を崩さないままにそっぽを向いた。
俺の手は払い除けられる事は無かった。
最近気づいたんですけど私の書くイヴちゃんって小学生にしては幼すぎますかね?
正直ここまで書いてしまったので書き直す事は今は考えてないですけども。
まずは全てを書きあげてから書き直すかどうか考えます。