なんだか思わぬ方向に話が弾んだ今回、私の趣味全開と言っても過言では無いですね。皆様も楽しんでいただければ幸いです。
では、どうぞ。
ここに来る前の抜け落ちていた記憶が戻ってきたせいかなんだか実年齢よりも歳をとったような感じをしつつも、すぐそこにある花瓶か視界に入った俺はそれに向けて足を伸ばす。
「ほれ。ここに花瓶もあるし少しだけ話そうよ。俺達はメアリーの事を知りたいしメアリーも知らない人について行きたくないでしょ?」
「……うん、そうだね。私もみんなのこと知りたいかな。」
「本当!?そんな事言ってもらえてアタシ嬉しいわ!」
「わたしも!メアリー、いっぱい話そうね!」
「……っ!?うん!」
俺から振った話ではあるが2人に美味しいところを持っていかれて謎の疎外感を覚えたが、どうせ俺は元々ここにいないはずの人物なのだと己の考え方を変えてその景色を眺めている。
3人がわちゃわちゃと楽しそうに話しているのを眺めながらこれが俺の目指している一つの景色なのだと思うと、なんだか脱出すらしていないのに胸にこみ上げてくるものが有るのは
「そういえば……アタシとイヴにも薔薇があったって事はもしかしてメアリーの薔薇もあるんじゃないかしら?」
「……うん持ってるよ!黄色いバラ!」
「あらホントね。2人ともしっかり持ってるのよ!無くしたりしたらダメよ。誰かさんみたいに誰かに渡すのも危ないからね。それから……。」
「わーイヴのバラはあかなんだね!私のバラは黄色だよー!」
「黄色いバラも綺麗だねメアリー!」
「うん!でも黄色も好きなんだけどピンクも好きなんだ。あと青も!」
「……人の話は聞きなさいよ。」
そんな事を話しているとどうやら俺達の薔薇は花瓶の中の液体を全て吸いきったらしく、花瓶を軽く振っても液体の揺れるような音は全く聞こえてこなかった。
「よし、この花瓶にもう水もないみたいだしそろそろ行こうか。あとの話は歩きながらでもすればいいし。」
「はーい!」
「は、はーい。」
「じゃあ出発しましょうか。ヒロトシ、先導よろしくね。」
「あいあい。ほいじゃあはぐれないように着いてこいよー。」
「出発しんこー!」
「しんこー……?」
「ふふっ、無理にイヴに合わせようとしなくていいのよ?アンタはアンタのペースで慣れていきなさい?」
「うん……。頑張るね。」
後ろからメアリーとギャリーの話す声が聞こえてくる事でそちらに意識を割く必要はあまり無くなったので、俺は進行方向とイヴちゃんを見つつゆっくりと歩いていく。
途中『一体どちらが正しいのか』と書かれている紙が貼られていたが、正直プレイ時にそんな張り紙があったか覚えがなかったしこの後に起こる事も大きな出来事ならある程度覚えているので言いたい事はなんとなく分かった。
「お兄さん、この紙は見なくていいの?」
「うん、別に気になる事は書かれてなかったからね。それならササッと先に進んだ方がいいかなって。」
「そっかぁ、なら良いんだけど……。お兄さん何か変わった?」
「んー……変わったっちゃ変わった……のかな。ま、俺にも色々とあるんだよ。」
「ん〜よく分からないけど……あんまり変わらないでね?わたし今のお兄さんが好きだから。」
「そっか。じゃあイヴちゃんに嫌われないように気をつけないとな。」
俺がそう言うとイヴちゃんは満面の笑みを浮かべてこちらを見つめてくる。そんな彼女を安心させるように頭を優しく撫でてやると甘えたがりの猫のように頭を擦り寄せて来る。
そんな行動に少し驚きはしたものの撫でる事を辞める事はせずそのまま優しくあやしていると、メアリーが何を思ったのか俺達の姿をじっと見つめてくる。
「……メアリーどうしたの?そんなに見つめられても俺は困るんだけど。」
「私も頭撫でてくれる……?」
「お、おう?別にいいけど……。俺でいいの?ギャリーじゃなくて?」
「うん、ヒロトシがいい。ギャリーはパパと似てるから別の人に撫でられてみたいの。」
「あら〜!ヒロトシ、アンタモテモテじゃない!」
「そんなんじゃないだろ。メアリーが言ってた通り身近に居ないやつに撫でられてみたいんでしょうよ。」
「んもぅ!こんな簡単な女心も分からないなんてアンタ今まで女っ気のない生活でも過ごしてたの?」
「余計なお世話だよ。」
俺はそんな事を言い返しながらも2人の頭を撫で続ける。しかしずっと腕の位置を固定しているせいかそろそろ疲れてきたのだが、2人はとても気持ちよさそうに目を細めていてとてもじゃないがそろそろ止めたいなんて事を言い出せる雰囲気ではない。
俺は自分自身の両腕の疲労と引き替えに2人の笑顔を手に入れたのだがいつまでこの状況が続くのかも分からないまま俺は2人の頭を撫で続けるのであった。
コロちゃんワクチン2回目打ってきました。副反応がだいぶ出てしまい仕事も2日ほど休む結果となったのが正直驚いています。
皆様も副反応を甘く見ない方がいいですよ!