テイルズオブフィナーレ2   作:モニカルビリッジ

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第14話

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東京工業大学 放課後

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悠人「………」ブスゥ、

 

 

 

 

 

 

美咲「そんな剥れるなって悠人~。

 俺が悪かったって~。」

 

 

悠人「何お前だけ一人で会長から逃げてるんだよ。

 おかげでこっちは午後の講義全部丸潰れだったんだぞ?

 あと二、三回欠席したら俺単位落として留年しちまうかもしれないんだからな?

 お前俺が留年したらどうしてくれるんだ?」

 

 

美咲「お前だったら大丈夫だろ。

 一年の時からがっつり講義入れて単位にも余裕あるんだし来年また受ければいいだけだろ?」

 

 

悠人「もし同じ時間に必修科目が被ってたらどうすんだ?

 そしたら四年に繰り越しだぞ?」

 

 

美咲「だから大丈夫だって!

 あの会長も俺達の一つ上で三年生なんだし俺達が四年生になる頃には卒業してるだろ。

 そしたらお前は誰にも邪魔されずに講義受けられるぜ?」

 

 

悠人「四年になったら卒論と就活があるじゃねぇか。

 俺はあまりリスクのある生き方はしたくねぇんだよ。」

 

 

美咲「まぁまぁ、

 まだ単位落としたって決まった訳じゃないんだしこれからどうにでも挽回出来るだろ。

 なんならお前を見捨てた代わりにこれから飯行かねぇか?

 この前言ってた飯を奢る件今日ならいけるぜ?

 少しぐらい高い店でもいいぞ?」

 

 

悠人「………そういうことなら………。」

 

 

 ある程度のところで悠人は美咲に許し美咲に連れられて夕飯を召し上がれる店を探しに行こうとした。

 

 

 しかしそこで悠人は家で待つレイナのことを思い出す。

 

 

 

 

 

 

悠人「あ………すまん。

 やっぱ今日俺無理だわ。

 用事があるから先帰っててくれ。」

 

 

美咲「何だよ?

 朝言ってたやつか?

 会長を振りきるための嘘じゃなかったのか?」

 

 

悠人「あれはそうだったんだが今度のとは別なんだ。

 ちょっと暫くこの時間は一緒に飯食いにいけねぇや。

 悪いな。」

 

 

美咲「なんだぁ?

 悠人バイトでも始めたのか?」

 

 

悠人「バイトとは違うかな。

 急いで家に帰らないといけないんだよ。」

 

 

美咲「家?

 お前叔父さんが亡くなってあの家で一人暮らしになったんだろ?

 そんな急いで帰る必要なんて………、

 ………あ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 もしかして()()()()()()()()()?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悠人「ブフゥッ!!」

 

 

 

 

 

 

 悠人は吹き出した。

 

 

美咲「うわっ!?

 きったねぇな!!

 何すんだよ!?」

 

 

悠人「アッ………ハハハハ!!

 わっ、わりぃ!!

 お前があまりにも馬鹿なこと言い出すからつい………!」

 

 

美咲「はぁ?

 何でだよ!?

 前までよくつるんでたのに最近付き合い悪いから彼女が出来たかどうか普通疑うだろ!

 俺達の年じゃ彼女の一人や二人いたって別におかしくねぇしよ………。」

 

 

悠人「そういうお前はどうなんだよ?

 あれだけ女子達からモテるのに何で全部断るんだよ?

 一人ぐらい良さそうな子とかいなかったのか?」

 

 

美咲「俺は俺で色々と忙しい事情があるから彼女が出来ても構う時間が無いんだよ。

 そういうのは俺がもう少し時間に余裕が出来てからだ。」

 

 

悠人「余裕って………大学生活って案外高校の時と比べて空いてる時間多いだろ?

 お前も大学の近くに寮借りて一人暮らしなんだし彼女の相手をする時間もとれねぇのか?」

 

 

美咲「俺は大学にいる間の暇な時間は全部バイトに費やしたいんだよ。

 金はいくらあっても困らねぇし将来のこと考えると病気とかにもなったりするとこえぇから今の内に蓄えを少しでも多く稼いどきたいんだ。」

 

 

悠人「真面目だなぁ………。」

 

 

美咲「………で結局悠人は何で早く家に帰らないといけないんだ?

 まだそれ聞いてねぇしよ。

 さっきの様子じゃ彼女じゃねぇってことはペットでも飼い始めたのか?」

 

 

悠人「………まぁそんなところだ。」

 

 

美咲「え?

 マジ?」

 

 

悠人「少し扱いの難しいペットでよ。

 家に一人………()()で置いとくと心配なんだよ。

 だから早く帰ってあいつの世話を焼かないといけないんだ。」

 

 

美咲「叔父さんが亡くなって一ヶ月経つもんなぁ………。

 悠人もやっぱり一人じゃ淋しかったのかぁ。

 そっかぁ………。

 あの悠人がペットかぁ………。

 

 

 

 

 

 

 ………ペット飼うと彼女とかが出来るのが遠のくって言うよな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

悠人「今それ言うんじゃねぇよ!?」

 

 

美咲「ハハハ!

 じゃあ飯奢る件は大学の昼休憩の時だな!

 そんじゃあまた明日な!

 気を付けて帰れよ!」

 

 

悠人「お前もな!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 悠人は美咲と別れて家へと帰る。気まずい空気を放置して大学へ来たがいつまでもレイナと険悪なまま生活を続けるのは苦だろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悠人「……どうすっかなぁ………。

 ………………帰りにケーキでも買って帰るか………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……………………………………………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悠人宅

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイナ「遅いわよ悠人。

 昨日注意したばかりでしょ。

 ご飯の準備をしなきゃいけないんだからもっと早くに帰ってきなさい。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悠人「………はい………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 家に帰るとレイナは昨日のことが無かったかのようにまた悠人に夕食の催促をしてきた。

 

 

 

 

 

 

レイナ「まったく………私はご飯を作ることが出来ないんだから気を利かせて………………何かいい香りがするわね………?

 悠人貴方何か買ってきたの?」

 

 

悠人「あっ、あぁ………。

 えっと………ケーキ買ってきたんだが………。」

 

 

レイナ「ケーキ………?」

 

 

悠人「………昨日は言い過ぎた………。

 すまん。

 俺自身百年後のことなんてどうなってるか分からなくて………お前には百年後も関係してんだよな………。

 俺お前のこと考えずに無神経なこと言って悪かった………。」

 

 

レイナ「………」

 

 

 悠人はレイナに謝罪し彼女にケーキの箱を渡した。レイナはそれを不思議そうにしながら受けとる。

 

 

悠人「………ケーキ………苦手だったか?」

 

 

レイナ「…そんなことないけど………。

 少し意外だったわ。

 私も貴方のことをよく考えもせずに話をしたと思ってたから………。

 

 

 ………ヒューマである貴方にとっては百年後の未来なんて分からないわよね。

 ヒューマという種族は私達エルフの血を持つ者と比べて寿命が短いんですもの。

 今この時を全力で生きるのに精一杯………。

 百年後の話なんてしてもずっと先のことだものね。」

 

 

 

 

 

 

トスッ………、

 

 

 レイナはケーキの箱を机に置き悠人に向き直る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイナ「昨日の話で私がどうして外に出てきたのか分かったと思うけど私は組織と戦うわ。

 戦って今あるこの世界を守る。

 父と母の意思を受け継いで私は組織に立ち向かうつもり。

 

 

 貴方との眷属契約については私が()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 私がウンディーネと完全に同化出来れば貴方の中にあるヴェノムウイルスを除去してあげるから貴方との関係はそこでおしまい。

 

 

 

 

 

 

 私はここを出ていって他に私と一緒に奴等と戦ってくれそうな同志を探すわ。

 

 

 だから………もう少しだけここにいさせてちょうだい………。」

 

 

 

 

 

 

 レイナは先程までのように子供っぽい仕草から大人びた顔付きをして悠人に悠人との関係の期限を言い渡してくる。悠人はそれに………、

 

 

 

 

 

 

悠人「………あぁ、

 すまないな。

 一緒に戦えなくて。」

 

 

レイナ「気にすることはないわ。

 貴方と出逢ったのだってただの偶然だったんだし貴方は訳も分からずに奴等の秘密を聞かされただけ。

 一般人である貴方をこれ以上私の都合に巻き込むことは出来ないわ。

 

 

 ………ウンディーネが定着するまでだけどこれからも宜しくね。」

 

 

悠人「………おう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 昨日のような暗雲とした雰囲気は無くなったがこの日二人で食べたケーキの味はなんだか苦味があったようにも感じる悠人。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 レイナとの関係が続くのは彼女の中のウンディーネが彼女と同化するまで。始めにその話を聞いた時はいつになるのかと懸念したが何故だか今はその時が来るのをまだもう少しだけ先延ばしにしたいと思う悠人だった………。

 

 

 

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