テイルズオブフィナーレ2   作:モニカルビリッジ

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第26話

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東京 留置所

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

佐藤「………」

 

 

 現在佐藤は留置所に拘留されていた。昨日藤沢を病院に連れていった際に気が動転していたせいで普通に説明しても理解されないようなことを話してしまった。おかげで病院側に精神異常者と思われ藤沢の骨折のこともあって佐藤達が暴力団関係者と疑われ警察を呼ばれてしまった。そして佐藤は知らなかったが佐藤の連れの中に微少ながら覚醒剤反応が検知された者がいたことで警察も麻薬取り締まり法違反で佐藤を含む六人の身柄を拘束した。近年学生が寮などで大麻を栽培していたというニュースが報道されたことがあり検察も今佐藤達の寮を詳しく調べているという。日頃ストレスの解消に大人しそうな学生を捕まえてきては例の場所で暴行を加えていた事実も発覚すれば佐藤達の大学退学はほぼ確実なものとなるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コンコン………、

 

 

佐藤「………はい………。」

 

 

 これから自分はどうなってしまうのかと個室で将来の不安を嘆いていると部屋の外側からノックが聞こえてきた。

 

 

職員「佐藤さん。

 ()()()()()()を希望されております。」

 

 

佐藤「面会………?

 家族が………?」

 

 

職員「はい。

 面会を希望されておられるのは御兄様の佐藤(すぐる)様です。」

 

 

佐藤「!」

 

 

 

 

 

 

 佐藤卓。

 佐藤の三歳年上の兄で四兄弟の内の三番目の兄だ。佐藤が三人いる兄達の中で一番嫌っている兄でもある。現在卓はフェザード社に新卒で入社し営業の仕事に就いている。フェザード社勤務を機に長兄の貴司(たかし)から佐藤の保護者代理人を引き継ぎ関東でフェザード社の仕事をしているらしいがどういった関係の営業をしているのかは佐藤も把握していない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガチャ………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

卓「カッハハハハハハ!

 よう衛!

 御兄様が会いに来てやったぞ!

 本当に逮捕されてやがったんだな!

 この被疑者!佐藤の面汚し!極悪人!痴漢!変質者!童○!」

 

 

 佐藤が部屋に入るとアクリル板を隔てた部屋の向こう側から佐藤を詰る兄の姿があった。

 

 

 

 

 

 

佐藤「………」

 

 

 

 

 

 

ガチャ………。

 

 

職員「おや?

 もう面会は宜しいので?」

 

 

佐藤「はい。」

 

 

卓「あ!

 こらこら!

 待て待て戻るな!

 まだ面会始まって十秒も経ってねぇだろ!

 それなのに帰ろうとすんなよ!」

 

 

佐藤「お前と話すことなんて何も無い。

 帰れ。」

 

 

卓「………ほほう?

 俺に向かってそんな口を聞いていいのか?

 そんな舐めた態度取るってんなら高校時代から今日までお前に脅されて金を盗られたり暴力を奮われた被害者達を集めてきて集団訴状を興させるぞ?

 そんで佐藤の家で資金を負担してその人達に腕のいい弁護士を紹介してやる。

 四月で二十歳になったお前なら問題なく直訴出来るから今回の件を無かったことにしたとしても相当な前科がつくだろうぜ?」

 

 

佐藤「実の弟によくそこまでのことが出来るな。

 相変わらず性格の悪い奴だ。」

 

 

卓「そりゃお前、

 お前と同じ飯食って育ったからな。

 当たり前だろ。」

 

 

佐藤「………それで何しに来たんだよお前は。」

 

 

卓「一応家族の一人くらいはお前の様子を見にに来ないといけないだろ?

 大人ってのは世間体ってものがあるんだよ。

 お前みたいな糞ガキなんかのためにわざわざこんなところまで足を運ばなくちゃいけないんだ。

 全く面倒かけさせんじゃねぇよ。

 ただでさえお前高専落ちたゴミ屑だっての「落ちたんじゃねぇ!!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

佐藤「お前等に()()()()()()()()()()()()()()()!!」

 

 

 

 

 

 

 佐藤が卓の言葉に感情を剥き出しにして叫ぶ。職員はぎょっとした様子で佐藤と卓を交互に伺う。しかし二人とも職員の様子を気にすることなく会話を続ける。

 

 

 

 

 

 

卓「俺達が合格を取り消した?

 何を根拠にそんなことを言い出したんだ?

 お前の不合格は直接()()()()()()()()()()()()()()()

 お前は普通に受験して普通に落ちただけだ。

 今更そんな子供みたいにいつまでも駄々捏ねるのは止めろよみっともない。」

 

 

佐藤「そもそもが受験の合否を()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()!!

 それまでは合格発表の番号の張り出しの日は特にそれの確認以外は何の予定も入れてなかったのにいきなり親戚達の法事に出ろって言われて無理矢理連れていかれてそれで高専で俺の受験番号が張り出されているのか確認することが出来なかったんんだ!!」

 

 

卓「そうだったな。

 あの時は父さんもお前には謝ってたろ?

 急に予定を入れて悪かったって。

 でも別に急用が入ったからってお前が不合格だった事実は変わらないだろ?

 現に窓口の係りの()()()()がお前の不合格を教えてくれたじゃないか。

 お前は高専受験を失敗したんだ。」

 

 

佐藤「いいや違う!!

 俺は実際は合格していたんだ!

 電話を取ったその橋口って教員は俺に嘘をついた!

 俺はそのことをずっと後になって知ったんだ!」

 

 

卓「へぇ?

 いつ頃?」

 

 

佐藤「俺が強制的に東京の高校に編入させられて一月くらい経った頃だよ!

 あの高校に俺が入学する予定だった高専の知り合いがいる奴がいたんだ!

 そいつがブログに合格発表の時の掲示板の写真を投稿してたんだよ!!

 

 

 

 

 

 

 そしたらその写真の合格発表の掲示板に()()()()()()()()()()()()!?

 あの合格の確認をした時に出た電話の橋口って奴はお前か貴司辺りが根回しして俺に不合格を伝えてきたんだろ!?

 お前達は三人ともあの学校のOBだからな!」

 

 

 佐藤はそこまで言うと持っていた携帯から知り合いが投稿していたというブログの写真を卓に見せてくる。

 

 

佐藤「これがその証拠写真だ!

 それから俺はもう一度高専に電話をかけた!

 そしたら今度は橋口って奴じゃない別の奴が電話に出て確認してもらったんだ!

 すると俺の受験結果が()()()()()()()()()()()退()()()ことになってた!

 ふざけるな!

 何でこんなことをしやがったんだテメェ等は!?」

 

 

卓「………流石にSNSは手回しのしようがないか。

 東京の高校に入れた時点で油断してたな。

 こういう情報の仕入れ方もあることを失念していたよ。」

 

 

佐藤「認めるんだな!

 俺の受験を邪魔しやがったことを!

 一体どんな理由があってこんなことを………!!」

 

 

卓「………………何簡単な話さ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 お前をどうしてもあの高校に入れさせたかったんだよ。

 ()()()()あの高校にね………。」

 

 

 

 

 

 

佐藤「彼………?

 誰だよその彼って?

 そいつがあの高校にいたから俺の受験を妨害してまで俺をあの高校に編入させやがったのか?

 一体どこのどいつだ………?」

 

 

卓「彼についてはお前が知る必要は無いよ。

 俺達はただ彼の近くを彷徨いてもおかしくない理由が欲しかっただけなんだ。

 ………お前もこんなことにならなければ父さん達のコネでフェザード社に入社出来たんだけどなぁ。」

 

 

佐藤「!?

 なんだと………!?」

 

 

卓「フェザード社に入るには最低でも国立の卒業資格が必要だったけどお前の場合はターゲットに近付くために受験を犠牲にしたってことで父さん達がフェザード社に口を聞いてくれる手筈だったんだ。

 受験は問題なく通ってたしお前が荒れたりせず穏やかにただ学生生活を送っとけば大学卒業と同時にフェザード社に引き抜く筈だったんだけど()()なことになっちゃったね。

 

 

 お前は自らフェザード社への道を閉ざしたんだ。

 そこで暫く大人しくしとけ。

 もうお前には利用価値は無くなった。

 父さんはお前を勘当するってよ。」

 

 

佐藤「そっ、そんな………そういうことだったら俺に知らせてくれてもよかったんじゃ………。」

 

 

卓「馬鹿だなぁ。

 もしお前に全部教えてたらお前はターゲットに不必要に意識するじゃないか。

 俺達はあくまでもターゲットに気付かれずにお前の保護者という体でターゲットを観察したかったんだよ。

 でもまぁお前は()()()()()()()()()

 後は塀の中でごゆっくり。」

 

 

 それだけ言い残し卓は部屋を退室していった。残された佐藤は呆然と虚空を眺めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

卓「(でもまぁ、あいつが不貞腐れたおかげで予想以上にターゲットと接触しやすくなったな。

 偶然にもあいつが起こした暴力事件の関係者の中に()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ()()()()

 保泉市の生き残りか。

 後日挨拶に伺うとするか。

 クククククク………。)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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