テイルズオブフィナーレ2   作:モニカルビリッジ

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第32話

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

池袋駅 日曜日 二十日目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガヤガヤガヤガヤ…、

 

 

 

 

 

 

レイナ「随分と人の多いところね。

 ここはいつもこうなの?」

 

 

悠人「あぁそうだな。

 休日ともなるとここはだいたいいつもこんな感じだな。」

 

 

レイナ「ふぅん………。」

 

 

 

 

 

 

 悠人とレイナの二人は東京都の池袋にまで来ていた。目的はレイナの下着を購入することだ。無論レイナは昨日悠人の家にあったキャスケット帽を被ってここにいる。腰まで伸びた水色の髪は流石に帽子では隠せなかったがこれなら髪を染めた外国人旅行者にしか見えないだろう。

 

 

 

 

 

 

悠人「ここ人も多いし結構広いからはぐれたりするなよ?

 もしはぐれたりでもしたらお前絶対迷子になるからな。」

 

 

レイナ「そうね。

 だったらしっかりと私から目を離さないことね。

 土地勘も方向感覚も無い私が迷ったら全部貴方のせいだから。」

 

 

悠人「………そうならないようにお前も少しは努力してくれよ。」

 

 

 レイナは相変わらずのこの態度だ。ここに来ることになったのはレイナが原因だというのに本人からは感謝の感情が一ミリも感じられず悠人はそんなレイナの態度に辟易としていた。

 

 

レイナ「どうしてこんな人の多い場所に来たの?」

 

 

悠人「ん?

 あぁ………知り合いに遭遇するのを避けたかったんだよ。

 俺の大学目黒区方面にあるんだけどこの辺りなら大学の奴等もそんなに来ないだろうし移動するにしてもここ駅とデパートが一緒になってるから駅から遠くまで行かなくてもパッと買い物を済ませて帰れるしな。」

 

 

レイナ「合理的ね。

 それなら買い物も早くに終わりそうね。」

 

 

 池袋まで来たのはそれなりに大学から離れたこの駅なら知り合いに出会う確率が少ないからだ。東京工業大学の学生達は普段新宿や渋谷の辺りを遊び場にしているためそこから少し離れた池袋までは足を運びにくい。絶対に来ないという確証は無いが歩き回る必要のない池袋のデパートなら目的の品を購入し即座に家へと電車で帰宅することが出来る。

 

 

悠人「一応お前にも金は渡しとくよ。

 はぐれた時はこれで電車に乗って家まで帰れるだろ。」

 

 

 そう言うと悠人は自分の財布とは別の財布を鞄から出してレイナに渡そうとする。

 

 

レイナ「その時はまたこの駅で待っておけばいいんじゃないの?」

 

 

悠人「それも手だけどな。

 ここで一人でいるとナンパ待ちだと思われかねないからな。

 知らない奴に話し掛けられても面倒なだけだろ?」

 

 

レイナ「それもそうね。」

 

 

悠人「つってもはぐれた時の前提の話だけどな。」

 

 

レイナ「………悠人。

 今私が前に渡した()()は持ってるかしら?」

 

 

悠人「あれ………?

 

 

 ………!

 あぁこれか?

 このアクアマリンとか言う下僕の証だっけか。」

 

 

 悠人は持ってきた鞄の中から財布を取り出しその中からレイナに渡されたアクアマリンをレイナに見せる。

 

 

レイナ「それを持ってきてるならはぐれた時のことは考えなくてもいいわ。

 私はそれが近くにあればそれが何処にあるのか感じることが出来るの。」

 

 

悠人「え?

 本当か?」

 

 

レイナ「その石は私の分身と言っても過言じゃないわ。

 私の霊力が流れるその石があれば私はその石の霊力を追える。

 貴方からそれが離れたりしない限りは貴方が何処にいても感知出来るのよ。」

 

 

悠人「まるでGPSみたいだな。

 この石にそんな機能があったのか。

 便利なもんだな。」

 

 

 今の時代だと人と人が連絡を取り合う際は携帯電話を用いる。携帯さえあれば通話も出来るし地図も調べることが出来る。だがレイナの身元が証明出来る物が無いためにレイナに携帯を契約させることが出来ず悠人だけが携帯を所持している状態だった。

 

 

レイナ「あとそれを介して私と会話することも出来るわよ。」

 

 

悠人「は?

 この石でか?」

 

 

レイナ「そうよ。

 試しに今ここで使ってみせてもいいけど。」

 

 

悠人「おっ、おう。

 どんな感じで使うんだこれ………。」

 

 

レイナ「少し離れてて。

 今やってみるから。」

 

 

 レイナは悠人から十メートル程離れて立ち止まる。そしてそこで………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パァァァァ!!!

 

 

 

 

 

 

悠人「!!?」

 

 

 レイナが目を瞑るのと同時に悠人の持っていたアクアマリンが()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ちなみに今悠人達がいる場所は駅の改札の直ぐ近くで往来の多い場所だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイナ『どう?悠人私の声が聞こえるかし「聞こえるかしらじゃねぇんだバカ野郎!!」』

 

 

 

 

 

 

パシッ!

 

 

「なっ、何!?」

 

 

「何の光だ!?」

 

 

「爆弾!?」

 

 

「爆弾だって!?」

 

 

 アクアマリンから発せられた光に周りの人々が変なものを見るような目で遠巻きに悠人達に視線を送ってくる。悠人は人が人が集まってくる前にレイナの手を掴みその場から離れようとする。

 

 

レイナ「悠人?

 どうしたの?」

 

 

悠人「どうしたもこうしたもねぇ!!

 走れ!」

 

 

レイナ「?」

 

 

 よく状況を理解していないレイナだったが悠人に急かされて指示に応じる。後ろの方を見ると悠人達に注目している一般人達の中に駅の警備員の男達の姿があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

警備員一「君達!!

 止まりなさい!!」

 

 

警備員二「さっきの光は何だ!

 何を持っているんだ!!」

 

 

警備員三「すみません!!

 通してください!!

 危ないので下がって!!」

 

 

 

 

 

 

悠人「やべぇ!!?」

 

 

レイナ「あの人達止まれって言ってるけど?」

 

 

悠人「いいから放っとけ!!

 絶対に捕まるなよ!」

 

 

レイナ「買い物はどうするの?」

 

 

悠人「今はそれどころじゃねぇんだよ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 結局悠人達は池袋駅のデパートで買い物をすることが出来なかった。仕方なく二人は大分離れた別の店へと向かうこととなった………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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