テイルズオブフィナーレ2   作:モニカルビリッジ

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第36話

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悠人「はぁ~………今日だけで散々な目にあったぜ………。」

 

 

レイナ「今回のことは別に私悪くないわよね?」

 

 

悠人「今回に関してはそうだな。

 お前は悪くねぇよ。

 悪いのは………。」

 

 

 悠人はそう言って振り返る。そこにいたのは………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高橋「すみませんでした………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 高橋だった。高橋は悠人達と一緒にデパートを出てきていた。先程はヒートアップし過ぎて周りが見えていなかったらしく今は落ち着いたのか反省した面持ちで悠人達の後ろを付いてきていた。

 

 

 

 

 

 

悠人「ったく………、

 ああいうのは大学の中だけにしてくれよ。

 ………出来れば大学の中でも自重して欲しいところだが………。」

 

 

高橋「はい………。

 もうこれからはああしたノリは校内だけにします。」

 

 

悠人「止める気は無いのかよ………。」

 

 

レイナ「面白いわねこの子。」

 

 

悠人「気楽に言ってくれるなよ。

 大変なんだぜこっちは。」

 

 

 悠人が悩ましげに頭を抱えていてもレイナはそれを楽し気に見ているだけだった。自分は関係無い立場なので見ている分には悠人と高橋のやり取りが漫才をしているように見えるようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高橋「…それはそうと先輩。

 この女性の方とはどういった御関係なんですか?

 先輩が()()()()()()()だって知っても全然引いた感じじゃありませんし先輩のことですから彼女とかじゃないんですよね?」

 

 

悠人「ちゃっかりと嘘言うな。

 彼氏もいないしゲイでもねぇよ。」

 

 

 レイナの反応が至って平静で特に悠人への接し方が予想したものと違ったのか高橋が冷静になってレイナのことを訊いてくる。

 

 

高橋「よく見ればこの人………日本人って訳でもなさそうですね。

 でもそんな外国人って感じでもなさそうですし………………ハーフの方ですか?」

 

 

レイナ「そうね。

 当たりよ。

 半分は日本人の血が流れているわ。

 

 

 私は()()レイナ。

 悠人とは()()()の関係よ。

 父がアメリカ人で母が日本人なの。」

 

 

 レイナは自然に昨日用意していた悠人との関係を高橋に伝える。悠人も昨日作った設定がいきなり人に言わなければならない状況になるとは思ってなかったのでレイナがそれを口に出すまで忘れていた。しかも苗字まで鈴木にするという追加設定も付け加えられていた。

 

 

高橋「従姉弟………?

 鈴木………?

 ってことはやっぱり悠人先輩とは彼氏彼女の関係ではないんですね?」

 

 

レイナ「えぇ、

 悠人とはそんな関係じゃないわ。

 安心してちょうだい。」

 

 

高橋「安心って私は別に………。」

 

 

レイナ「………それで貴女は何て御名前なのかしら?

 悠人の大学の後輩だってことは話の流れで分かったけどまだ私は貴女の名前が高橋ってことしか分からないのだけど。」

 

 

高橋「すっ、すいません!

 私から名乗るべきでしたね!

 私は高橋慧子っていいます。

 悠人先輩とは大学の同好会が一緒でして先輩とは一つ学年が違うんですけど大学では先輩によくしてもらってます。」

 

 

 レイナに訊かれて高橋も自分の名前をレイナに教える。

 

 

レイナ「高橋慧子………。

 ………慧子ね。

 覚えたわ。」

 

 

高橋「レイナさんですね。

 私も覚えました。

 ………それで今日は悠人先輩はレイナさんと御二人でわざわざ目黒からこっちの池袋の方まで買い物に来てたんですか?

 さっきはお店で下着を買ってあげてたみたいですけど従姉弟同士って普通そんなことまでするんですか?」

 

 

 早速高橋が先程の店でのことを訊いてきた。世間一般的にも従姉弟だからといって普通はそんな世話を焼くことは滅多に無いだろう。従姉弟といっても血縁が薄く法律的には結婚も可能な間柄だ。もしあるとすればその二人が互いに従姉弟を越えた恋人関係でもない限りはそういった買い物を二人ですることは無いだろう。。実際には恋人でもなければ従姉弟ですらないのだが………、

 

 

悠人「ええっとなぁ………。

 こいつが実は………。」

 

 

レイナ「今私()()()()()()()()()()()()()()()のだけど下着を用意するのを忘れてしまってそれで下着を買いに来たのよ。

 そしたら悠人がついでに東京の街を案内してくれるっていうからその提案に乗って二人でここまで来たのよ。」

 

 

高橋「え?

 悠人先輩の家に泊まりにですか?

 しかも家族で?」

 

 

レイナ「そうよね悠人?」

 

 

悠人「あ………あぁそういうことだ。(ようそんなに設定を盛り込めるな。詐欺師の才能があるんじゃないかこいつ。)」

 

 

 次から次へとレイナの口からまさにそれらしい取って付けたような嘘の情報が飛び出してくる。ここまで人に嘘をつくのが上手いというのに昨日は何故このように振る舞えなかったのかと疑問を覚えるほどだ。

 

 

高橋「………そうだったんですか………。

 …にしても先輩にこんな美人な従姉さんがいたなんて驚きですよ。

 レイナさんは先輩の家にはよく行かれるんですか?」

 

 

レイナ「えぇ、

 最近じゃずっと悠人の家にいるわね。

 悠人の作るご飯美味しいから。」

 

 

高橋「あ、分かります!

 前に大学でも悠人先輩が御弁当を作って持ってきてたんで私の御弁当のおかずと交換してもらったことがあったんですけど悠人先輩の御料理本当に美味しいんですよね!

 私女として自信無くしちゃうくらいでしたよ。

 これでも御料理は結構作る方なんですけど悠人先輩の鯵には絶対に勝てませんもん。

 どうして先輩あんなに凝った味付けの料理が作れるんでしょうね。」

 

 

レイナ「そんなに凄いの彼?

 私他の人の料理なんて食べるの随分久し振りだからあれが普通だと思ってたのだけど………。」

 

 

高橋「え?

 他の料理が久し振り?

 それじゃ今まで何を食べていらしたんですか?

 お母さんとかは………?」

 

 

レイナ「そっ、それは………!?」

 

 

 

 

 

 

悠人「(………前言撤回だなこりゃ。)」

 

 

 

 

 

 

 レイナの嘘が上手いのは最初だけだった。何も考えずに嘘を重ねていくせいかそこから先は何も言えずにいたレイナ。それから高橋にそのことを誤魔化すのに悠人とレイナは大分時間を労するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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