悠人「何だこの女は…………?
どうしてこんなところに………?」
ゴポボボボ………、
カプセルに入った女はどこからどう見ても普通の女性にしか見えなかった。何故この女性がこんな怪物達が立ち並ぶカプセルの中で同様にここに保管してあるのか悠人は不思議でならなかった。
悠人「………こいつも他の化け物達と一緒でどこか体に違和感のある部位でもあるのか………?」
悠人は女性のカプセルの周りをグルグル回りだした。一見した感じでは
ゴポボボボ………、
悠人「………」
女性『………』
悠人「………」ポー………
女性『………』
悠人「…………………………………はっ………!?
こっ、こんなことしてる場合じゃなかった!」
年頃ということもあり目の前に
悠人「…こいつもあいつらと同じで化け物に変身したりするのか………?
………どっちにしてもこんなところで時間を食ってる場合じゃないな。
早く俺はここから抜け出す方法を考えないと………。」
ウィーン………!
悠人が脱出に向けて気を取り直した直後室内の入り口の扉が開閉する音が聞こえてきた。
異形の怪物「オアアァァッ!!!」
悠人「!?
ヤバい!?」
とうとう怪物が悠人のいる生物保管庫にまで見回りに来てしまった。女性に気を取られていたのと怪物が部屋の扉を開けて入ってきたのが同時であったために悠人は隠れる暇もなく怪物に見付かってしまった。
異形の怪物「オオオオオオッ!!!」
ドスドスドスドス……!!
怪物が悠人に向かって突進してくる。巨大の割りには中々に足が早くあっという間に悠人へと迫り………、
ドンッ!!ガンッ!!
悠人は怪物に撥ね飛ばされた。
悠人「………ッハァ………!」
怪物に突き飛ばされ悠人は壁へと激突する。怪物の力は凄まじく体重六十キロはある悠人の体がピッチャーが投げる投球のように水平に飛ばされてしまった。
異形の怪物「グルオオアァァッ!!」
悠人「ゲホッ……!ゲホッ!(マズイ………次食らったらおしまいだ………。早く逃げないと………。)」
悠人は壁に打ち付けられた衝撃に耐えつつ立ち上がる。怪物の突進を避けるために壁に沿って部屋の出口に走るが………、
異形の怪物「ブルゥゥアアアアアァッ!!!」
ドスドスドスドス!!パリィンッ!!パリィンッ!!
怪物はカプセルに構うことなく悠人へと直進してくる。当然カプセルは怪物にぶつかって割れて中にいた生物達が怪物の突進でそこらじゅうに吹き飛ばされる。
悠人「(おいおい!!?
それってそんな簡単にぶっ壊していいもんなのか!?
普通避けるだろ!?
そんなお前みたいな化け物がたかが
悠人の動きを先読みして出口の方へと回り込む怪物。悠人は仕方なく部屋の奥にまで引き下がるしかなかった。
だがそこには………、
悠人「(………!
さっきの女………!?
ここまで戻ってきちまったのか…………。
………どうする………?
あの化け物の突進なんかの巻き添えにしたらこの女は………。)」
自分の身が今まさに脅威に晒されている中で悠人は唯一人間らしい姿をした女性の安全を考えていた。
だが無情にも化け物は悠人と女性の元へ………、
ドスドスドスドス!!!!
悠人「(クソッ!
俺が違うところに行けばこの女だけは………!)」
そう思った瞬間には悠人は女性のカプセルから距離を取る。しかし怪物も悠人を追って方向転換しようとしたが間に合わずに………、
パリィィィィィィン!!!!ザバァァァァァァァァ………!!
怪物の突進でカプセルが割れ弾け中の水が流れ出てくる。女性もカプセルから飛び出てきて………、
「………いったいわね………。
人がせっかく眠っている時に一体何の騒ぎなの?」
悠人「!?」
カプセルの中にいた女性は怪物に突き飛ばされた後に何事も無かったかのようにその場で立ち上がり周りを見渡す。
女「………………」
悠人「………………?」
女「………………」クル…、
異形の怪物「クルルルルル…………!」
女「………そういうこと。
ここに侵入者が出たのね。
珍しい。
………それなら
ブンッ!! ズバンッ!!
悠人「………!?」
女が手を振り上げたかと思うとそのまま手を下に降り下ろす。その際女の手に付着していた水分が
ドンッ!!!ドドドンッ!!
異形の怪物「グガァ………!?
アガガ………ッ!」
バタッ………!
悠人の直ぐ側にいた怪物を撃ち抜き怪物を絶命させた。
悠人「………何だ今のは…………。」
悠人の口からは女の常軌を逸した力にそんな言葉しか出てこなかった。