オープニング
【??? ?日目 ??】
それは家だったか学校だったか職場だったか。
少なくとも全員に『自分以外の誰かがいない場所』でそれを使った事だけは共通していた。
あなたの場合は寝床。
いつもより早めに住処に戻ったあなたの前に見慣れない黒い箱が有るのに気づいた。
中に入っていたのは奇妙な緑色のVRグラス。
一般に出回っているどれとも違うサングラスの様な形をしていた。
それをかけた瞬間、あなたの視界が暗転した。
そして気がつくと、何処か暗い場所にいた。
そこにはまだ子供と呼べる年齢から大人まで何十人か。
少なくとも50人程の人間がホールの中に集められていた。
慣れてきた暗闇の中で目を凝らす。
少なくとも見える範囲では年長の者でも青年ぐらいの者に感じる。
しばらく混乱していたが、不意にホールの真ん中に金色のスポットライトが当てられた。
そこには、紅い衣を纏った美しい女がいた。
『ようこそ、VERSUS ROADの世界へ。』
抑揚に違和感を感たりはしなかったが、あなたにはなんだか合成ソフトで作られた声の様に感じた。
『集められた
目指すは、ただ1人の最後の生き残り。』
女は会場中を見渡しながら続けた。
『これから60時間。
あなた達にはこちらが用意した空間で最後の1人の座を賭けて殺し合って貰う。』
会場中がざわめいた。当然だろう。
今あなたも現実感のなさに首を傾げるばかりだ。
『殺しの手段はとはない。
ただし、最低限のルールが有る。』
女は構わず続けた。
今も会場中を見渡しながらも、まるで人間の事など気にしない。
『まず会場について。
会場は16個のエリアに分かれている。
4時間ごとに1回、立ち入り禁止エリアが設定される。
立ち入り禁止エリアに踏み入った者には死が与えられる。
また、60時間経ってもプレイヤーが残り1人にならなかった場合、または60時間経つ前にプレイヤーが10人以下になった場合、1つを除いた全てのエリアを立ち入り禁止エリアとし、時間無制限で殺し合ってもらう。』
「はーい!質問あるっすー!
殺し合えって言ってたけど道具はー?
立ち入り禁止エリアはどうやって教えてくれるんすー?」
誰かが声を上げた。
ハイライトの薄い緑色の目の少女に視線が集まる。
『こちらから全てのプレイヤーに通信端末「CCM」を配布する。
立ち入り禁止エリアおよび脱落者の発表はそれを介して行う。
また、それとは別にと、一部例外はあるが全てのプレイヤーから没収した道具を最大2つまでランダム再配布する。
それらを使って1人の力で勝ち抜くもよし。
いつ背中を切るかも分からぬ敵に背中を預け、
共に障害を排除するも良し。』
そして最後に、と前置きして女が指を鳴らした。
あなたの右腕に鈍い痛みが走る。
やや遅れて身体中を猛烈な不快感と頭痛、
そして視界と意識を窮迫させる何かが襲った。
『全員の腕には毒液の入った腕輪を装着させてもらった。
会場外、または立ち入り禁止エリアに踏み入って15秒だった場合、毒が撃ち込まれる。』
あなたにもう女の言葉は聞こえなかった。
自分以外にも何人か人が倒れているようだがどうでも良かった。
ただ1つ、この立ってられない苦しみが1秒でも早く終わればと思った。
『そして、最後に。
最後まで生き残った者には、望む全てを与える!
では、残った55名のプレイヤーでゲームを始める。
レディ、ファイト。』
最後に鐘の音が聞こえた気がした。
あなた@現実
浪岡純@GARO -VERSUS ROAD-
雫川学@GARO -VERSUS ROAD-
黛孝輔@GARO -VERSUS ROAD-
海野タケル@GARO -VERSUS ROAD-
死亡 残り55人