クロガネシティの石屋さん   作:G大佐

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お待たせしました、バトル回です。一応、この小説ではポケモンは技を4つ以上は使えるという設定にしています。


vsツツジ!(1)

 クロガネジムは、遠い地方のジムリーダーがアンバーとバトルをすると言うことで、多くの観客で席が埋まっていた。マナはアンバーの店のスタッフという特権で、バトルが見やすいベストポジションに座っていた。

 審判を引き受けたヒョウタが大きな声で宣言する。

 

「それではこれより、アンバー対カナズミシティジムリーダー、ツツジとのバトルを開始します!

 アイテムの使用は無し。先に3体のポケモンを戦闘不能にした方が勝者です!」

 

「素晴らしいお店の店長さんでも、遠慮はしませんよ!」

「上等だ。…………俺も全力で行かせてもらう」

 

 その瞬間、アンバーの目付きが変わった。琥珀色の瞳は、まるで獲物を狩るムクホークのようである。

 

 

 

 

 

「バトル開始!」

「ゴローニャ!」

「カイリキー!」

 

 ツツジはゴローニャを、アンバーはカイリキーを出した。

 

「(格闘タイプだから向こうが有利……)けど! ゴローニャ、『いわなだれ』!」

「ゴー………ロォ!」

「カイリキー、『インファイト』で迎え撃て!」

「カァァァイ!!」

 

 ゴローニャの叫びでカイリキーの頭上に岩の雨が降り注ぐ。だが、それをカイリキーは拳のラッシュで、直撃する岩を全て破壊した。

 それでもツツジの指示は早かった。

 

「今です! 『ステルスロック』!」

「っ! 動きづらくしてきたな」

 

 カイリキーが岩を破壊してる間に、ゴローニャは尖った岩をばら蒔いた。この状況にアンバーは苦い顔をする。辺りに広がった岩は、カイリキーを動きづらくさせている。下手に動けば足にダメージを負ってしまうリスクがあるからだ。

 

「まだまだ! 転がって!」

「ロォ!」

 

 普通の『ころがる』攻撃とは違い、まるで錯乱させるかのようにフィールド中を転がり回るゴローニャ。右へ左へと動く相手に、迎え撃とうとするカイリキーの動きはますます迷いが生まれる。しかし。

 

「カイリキー、まずはステルスロックを破壊する! 地面に向かって『きあいパンチ』だ!」

「っ! リィィィィキッ!!」

「何ですって!?」

 

 2本の右腕によって放たれたパンチは、周りに衝撃波が出来るほどの威力だった。尖った岩は殴った衝撃で浮き上がり、一瞬だけ遅れて放たれる衝撃波で粉々に砕かれた。さらに、地面に振動まで発生し、転がり回っていたゴローニャを転倒させる。

 

「ゴロッ!?」

「今だ! 距離を詰めてそのまま投げ飛ばせ!」

「ゴローニャ、相手の進んでくる方向に『ストーンエッジ』!」

 

 4本の腕を構えて、そのままゴローニャへ突進してくるカイリキー。体勢を立て直したゴローニャは、鳴き声を上げて地面から岩を隆起させた。カイリキーはそのまま突き上げられる……はずだった。

 

「っ! 今だ、乗れぇ!!」

「なぁっ!?」

 

 足元が隆起し始めた瞬間、カイリキーはジャンプ! せり上がってくる岩をそのまま踏み台にして、突き進む!

 

「ゴッ!?」

「リィィキ……!」

 

 捕らえたぜと言わんばかりにニヤリと笑うと、ゴローニャを掴んでそのままジャンプ。勢いよく地面に叩きつけた。

 

「ゴローニャ!」

「ゴッ、ロォ……」

 

 目をグルグルと回し、動けなくなっていた。

 

「ゴローニャ、戦闘不能! カイリキーの勝利!」

「お疲れ様、ゴローニャ」

 

 優しく声をかけ、ボールに戻す。

 

「想像以上です。アンバーさん、あなた本当に『ただの石屋』ですか?」

「ポケモンの得意なことを引き出すのが、パートナーの役目。俺はそう思ってるさ。……さぁ、俺のカイリキーはまだまだやる気満々だぜ」

「リィィキ!」

「ふふ、私もまたまだこれからです!」

 

 ツツジは2体目のポケモンを繰り出した。




読んでくださり、ありがとうございます。次回をお待ちください。
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